アーカイブ:1月2021

明日と明後日は休みます
営業案内

21.01.31

月曜と火曜は休みます。火曜日は定例の眼科さんへの出張です。明日は、あれこれあって開けれても16時くらいでしょうし、結局火曜日に向けての準備があるので店は閉めます。

また水曜日によろしくお願い致します。

いまはこんな感じが気分だネ
ヴィンテージのメガネ

21.01.29

ごめんなさい、私だけかもしれません。

アクティブでスポーティーで金持ちっぽい感じの、80年代の良いところ全部みたいなフレームです。

ブリッジとテンプルは、当時のエアコンみたいな仕上げです。

クリスマスにプレイステーションのロゴのロンTを頂きました。そろそろ80年代〜90年真ん中ごろのコスプレちっくな格好も許される雰囲気なのかなと思いまして、超久々に在庫載せてみました。

3周回ってスピルバーグ
雑記

21.01.24

昨年12月の100分de名著が「稲妻の一撃」でした。ようやく録画を見れましたし、テキストも読めました。年末の買い出しのときに、高島屋でついでに買って店に積んでおこうと思い本屋に寄りましたら、そのときは在庫切れでした。やはり、稲妻の一撃だった人が多かったんだなと妙に納得した次第です。今後の展望としては、ディスタンクシオンの本チャンを読む前に、迂回してテキスト内でオススメされている磯直樹さんの本を読もうと思っています。

『ディスタンクシオン』のテーマは、趣味とか嗜好という個人的な領域が、いかに社会と結びついているか(テキストp.5)ということでして、自分が好きで選び取った(区別した)はずの趣味というものが、実は社会構造によってはっきりと傾向づけられていることを明かしたそうです(テキストp.5)。

私個人で言えば、例えば最近だとスニーカーなんですけど、ニューバランスが好きです。そりゃ好きなんですけど、それもニューバランスがファッション界隈でどういう位置付けで、ニューバランスを履いているとどういう風に見られるのか込みで好きであるということが既に暴かれているという話がディスタンクシオンだそうです。そうしますと、私みたいなファッション天邪鬼は、一周回って逆に超王道だなということで、最近はナイキのジョーダン1を履いていますが、一周回った時点で大いに社会構造に巻き込まれています。ディスタンクシオン的には、あなたの経歴を見ていると、まさにそう言うと思いましたよ、ということでしょう。あえてのハイカットじゃなくてミッドなのも読めていましたと、どこまでも恥ずかしい限りです。ダンクのローじゃなくて、ジョーダン1のローって次は言うと思いましたよ、まだ続けますか?と。しくしく。何を履けばいいのか…。

テレビ放送では、映画を例に出していました。伊集院さんが「…そうしますと、3周回ってスピルバーグとか言う奴が出てくる訳ですね」と仰っており、本当に私を見てそのまま批判されているのかなと思うくらい的確に突かれた気分でした。ちなみにそれへの解説者の返しは、「3周回った奴の次は、8周回ってスピルバーグが出てきます」だそうです。だから、それも私が言いそうなんだよね。

ことさら私が核心を突かれてイタタタとなったのは、ということはですよ、純粋経験というものは無いですねと、そこです。散々、それについて苦悶しながら店を開けてきましたが、そもそもそんな純粋さは無いですよと。そこが、店にとってイタタタなポイントです。今まで拠り所にしていたところが、打ち砕かれてしまったことです。

テキストでは「『稲妻の一撃』の否定(p.19)」という章があります。たまたま出会ったということの否定です。冒頭で、稲妻の一撃とわざと使いましたが、全然そうでは無いみたいです。確かに、そう言われればそんな気は今までも何度となくしてきましたが、科学的な観察をもとに、統計学を用いて結論づけられているとなると、流石に凹みますこたえます。

ただ、ドン底まで凹まなかったのは、まさに純粋経験のような外的要因に左右されていない、主観と客観が分かれていないみたいなピュアなものを、実無限的に捉えることが間違っているのでは無いかと、ぼんやりと考え始めていたからです。つまり、純粋経験という圧倒的に高潔な経験が存在すると仮定し、何気ない日常の経験を非純粋な、不完全な経験とみなすことに間違いがあるのでは無いかと気づき始めていました。最近のブログで載せた、小林秀雄の経験に関する文章にて、経験というものはそういうことじゃ無いんだよと既にたしなめられており、それが緩衝材になってくれたおかげでディスタンクシオンにパッと出くわしてドンっとぶつかっても、衝撃で再起不能になるというまでには陥らなかったのでしょう。

稲妻の一撃は無い、純粋経験は無い、それを呑んでしまうと何を高らかに宣言すれば良いのかと、そこは正直困ってしまいます。個人のお店が存続するにはそういうスローガンみたいなものが、強く惹きつける何かがあった方が実際は経営しやすいですからね。そこで勇気を持って良心に従い、知ってしまったからにはもう戻れないと、純粋経験は無いぞと腹を据えたところで、さてどうしようと困ります。わたしは、何を拠り所に頑張れば良いんだっけ?と。

純粋経験的なものを、実無限的に捉えることは間違っていると、そういったものは無いぞという話でした。では、ディスタンクシオンは純粋経験を可能無限的にも無いぞと、そう捉えるのは間違いだぞと、そこまで拒否しているのかといいますと、まだ原本まで到達していないですから微妙なところなんですけど、テキストを読む限りではどうやらそこに希望が見出せます。そこまでは拒んでいなさそうです。以下、引用します。

「(テキストp.98)もしみなさんが『ディスタンクシオン』を読んで、自分のやっていることを台無しにされた気分になったのであれば、自由の神話にとらわれているのかもしれません。本質主義的な「稲妻の一撃」にとらわれている。私たちは、自由とは何の規則にも従っていないことだと考えがちですが、何の規則にも従わないことはそもそも私たちには不可能です。すでに述べたように、有限の規則から無限の行為を産出していくこと、それこそが私たちに与えられている自由なのではないでしょうか。」

以前に紹介した、『無限論の教室 野矢茂樹著 (講談社現代新書)』にも、近い表現があります。こちらの方が、これからどのように過ごせば良いのかイメージを湧かせてくれる気もするので、もう一度同じ箇所を引用します。

「(無限論の教室 p.229)可能無限の立場からはこう言えます。公理系が必要ならば作ってもよい。しかし、完結した公理系など作れっこないのです。無限は完成を拒んでいます。そこからはみ出たものを捉えようとし、捉えたと思ったときには新たなものがはみ出ていく。このたえざる歩みこそが、人間が無限を生きるということにほかなりません。そもそも完結した全体としての完全なんていうものがないのですから、“不完全”ということも無意味でしょう」

文章に似たような箇所があるからといって、純粋経験が可能無限的には、ディスタンクシオン的には完全に拒否されていないと関連づけるのも科学的論理的では無いなと思うんですけど、まあでも、なんとなく余地が残されている気がしませんか。特に、はみ出ては捉えてのくりかえしであるという無限論の教室での表現は、お店にしても例えば物作りにしても開け続ける作り続けることの、マネーの側面だけでは無い動機づけにもなりますから、案外ポジティブな話だったのかもしれません。

長くなりました。本当に反省したので長くなりました。竹原ピストルさんの何かの歌詞で、「自分の積み上げたもので闘うのではなく、自分の積み上げたものと闘う」みたいな歌詞があった気がします。ようやく自分ごととして沁みました。

つまりブルバキよ、お前はもっと黙って物を売れということですね。今まですみませんでした。いまは一周回って値札付けっぱなしです。番号管理やめました。

再メッキ例
修理とメンテ

21.01.24

白山眼鏡の古いのの持ち込みでした。元々は、925シルバーのような黄みがかった銀色でしたが、今回の再メッキによってこんな感じになりました。これは、色味としては「ホワイトゴールド」だそうです。銀色の再メッキは、真っ白な銀とorホワイトゴールドの2色しか無いです。ホワイトゴールドよりも、9Kのイエローゴールドに近いと思います。

レンズはマロンの10%です。

下がもとのレンズです。玉型変更もしています。玉型は、上のめっちゃ古いサンプラチナのフレームからトレースして、40ミリに変更して組んでいます。

先セルも交換しましたが、たまたま発注ミスで手元にあった先セルを使ってみました。これかっこいいですね。これからは積極採用します。

明日から開けます
営業案内

21.01.22

加工も追いついたことですし、お渡しもぼちぼち出来ましたから、明日から予定通り再開します。

またこれでおかげさまで忙しければ、混雑回避の意を込めて次の週は休もうかなと考えていましたが、いや待てよと。もしこの土日が暇であれば、緊急事態宣言通り世間は自粛しきっていることですから、宣言中は開けても意味が無いからそれはそれで休むのか?みたいな混乱をしています。

正月のあれこれ
メガネのはなし

21.01.15

ヴィンテージでは無いですね。チタンの雄、シャルマンのラインアートです。いまもホームページに掲載されているモデルでした。廃業店舗の引き取りで、ずっと保持していました。正月のあれこれの中に、親戚への販売が含まれていまして、そこでの販売分です。

これを紹介しておこうと思ったのは、自戒も込みなんですけど、プロダクトデザインとはこういうことなんだなと。じんわり染みたからです。ブルバキもどうたらこうたら講釈垂れておりますが、あくまでもファッションプロダクトデザインだぞと。カジュアルプロダクトデザインだぞと、そういう話です。さっきの表現を用いれば、柔らかいプロダクトデザインだぞと、そういうことです。

まずフロント。一口にチタンといっても、処理なのか配合なのか様々な味付けがありまして、これはフロントが硬質なチタン、テンプルはエクセレンスチタンと名乗っていますが、バネ性を帯びたチタンです。フロントで見どころなのは、ブリッジと智の太さですね。特に智はレンズ留めからテンプルまで一体形成ですから、ここまで大きいと切削で作るんですかね?とにかく堅牢さというものが形となっています。ちなみに、鼻パッドのアームは程よく柔らかく、フィッティングの為の操作がしやすいです。たまに異常に堅く、堅牢なのは良いけど顔に合わせられない…というフレームもあります。

そして、光学的にも素晴らしいのが、テンプルの反りに対してフロントがビクともしないことです。素材をかえていることと、そのゴツさが効いています。つまり、どなたが掛けようが、レンズ面は眼球に対して正しくセッティング出来ます。お持ち込みのフレームの中で困るのが、フロントからテンプルまで同じ素材で、全部同じくらいビヨンビヨンなフレームです。ビヨンビヨンなフレームの場合、ある程度顔にしっかりと保持するために側頭幅の開きを少なめにします。しかしそうしますとかけた時に、ブリッジとテンプルの弾力性が同じ場合、同じように共に反ります。その反りが時として厄介で、強度数や累進レンズに時に見え具合の違和感に繋がります。特に遠方視で違和感が出るでしょうね。

試しに140ミリ→180ミリくらいまで広げています。フロント面は逆反りしていません。このとき、フィッティングする側が気になるのは、赤の矢印のように先セルが戻せるかどうかです。開いてこめかみへの干渉を逃した分、閉じないといけません。

認定眼鏡士の「フィッティングどうしてます?」立ち話あるあるですが、形状記憶性の高いフレームの場合、耳への添わせが問題になります。結局、フレームがどんなに柔らかく、掛け心地が良かろうが、耳に沿って接地されていなければ顔から落ちます。眼鏡は摩擦で顔に踏みとどまっている為です。

上の写真を確認しますと、先セル部分で素材が変わっています。多分ここも普通のチタンです。形状記憶性が抑えめにしてあり、耳への添わせ、曲げ、耳の裏の凹みに合わせた形状への変更がしやすい配慮がしてあります。触れば触るほど唸ります。

テンプルが平打ちの線を縦に3本束ねているのもミソですね。上からの力に強くて、フレームが上下に捻れにくくなっています。人間は左右の眼球運動は得意ですが、上下は苦手ですし、そもそも片方が上、もう片方が下というようには動きません。眼鏡が上下に捻れるということは、そういう無理な眼球運動を要求することに繋がります。度数が強い方は、ちょっと眼鏡を捻ると眼が追いつかず像が分離することが確認出来ます。上下はそれくらい弱いです。

ざっと、こんな感じです。どんな顔幅だろうが、どんな度数だろうが、どんなタイプのレンズだろうがへっちゃらで、こちら側もフィッティングの操作で困ることが無くて、チタンの質感と堅牢さがそのまま見た目に表現されていてカッコいいという、プロダクトデザインとはこういうことです!の塊のような眼鏡でした。感動しました。でもヴィンテージと無垢を売ります。

23日に再開予定です
営業案内

21.01.15

受け取りは、定休の木曜日以外は可能です。新規の販売再開が23日の土曜日からです。

なぜ宣言は夜に出るのか。残ってブログ更新してあれこれしたら店出るの20時過ぎちゃうじゃんと思って水曜日は更新を諦めました。

今年からは、宣言に対してオリジナリティを発揮して対処しようという心持ちでしたから、どうしようかなと考えていましたが、とりあえず1週間は閉めます。加工も10本くらい溜まっておりますし、この土日なんかは受け取りでお客さんが重なったり他もろもろありそうですしね。よく喋る店なので閉めておきます。

にしても、柔らかい宣言でしたね。数学では定理に対して柔らかいとよく言いました。例えば条件を緩めて、解を一点では無く領域にすることとかがそうです。この辺に答えが一つ以上あるとは言えるけど、それが具体的にどこで、さらに唯一か?というシャープさはないという感じです。柔軟かつ曖昧な感じで、その曖昧さはどれくらいか?みたいな評価をする場合もあります。

そんな柔らかさがありましたから、とりあえず1週間休むというのも過敏すぎると言われそうで、どれ選んでも地獄だよねって感じです。そもそも飲食以外は自粛対象からは外れていますから。

とりあえず、医療関係の方に敬意を払っている俺!というナルシシズム込みで1週間は休みます。

明日から開きます
営業案内

21.01.08

明日から、予告通り営業再開します。

特に、コレだっ!!という初物も無く、ただ開けます。今年もよろしくお願い致します。

休み期間中は、結局いろいろ身動きが取れなかったり何んやかんやでアレでした。

新年は9日から
営業案内

21.01.01

明けましておめでとうございます。営業再開の日を言い忘れていました。9日からにします。

昨年は、ヴィンテージの入荷処理が殆ど手付かずだったので、この期間に作業をしようと思っています。店にいる日もありますが、9日まで開けない予定です。

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