
メッツラーのヴィンテージです。サイズが良くて50◻︎18-140です。
カザールのMOD.607というモデルがあります。レイバンのウェイファーラー的な位置付けです。あれのメタルの飾り無し、レンズ小さめ版といった感じです。
オールドヒップホップ感がありながら、やり過ぎない演出しすぎないでそんな雰囲気を足せるので良い感じです。
25.11.29

メッツラーのヴィンテージです。サイズが良くて50◻︎18-140です。
カザールのMOD.607というモデルがあります。レイバンのウェイファーラー的な位置付けです。あれのメタルの飾り無し、レンズ小さめ版といった感じです。
オールドヒップホップ感がありながら、やり過ぎない演出しすぎないでそんな雰囲気を足せるので良い感じです。
25.11.24



モダンが1センチくらい引き出せます。伸びます。中身は弾力性がある、薄い板です。普通な顔して、なかなか興奮できる珍メガネです。初めて遭遇しました。
PAT.1014118とのことで、調べてみると実用新案で登録がありました。出願は1969年1月8日でした。実用新案も”PAT.”の表記なんですかね?その辺は詳しく無いのでお任せします。
結局何で伸びるのか?とりあえず掛け心地の改善を意図した構造であることは間違いなさそうですよね。ということで製作の意図を正しく味わおうということで調べてみました。
どうやら、モダンの後ろにつけるスポーツバンドのような感じで、伸ばして後頭部を抱え込むようなスタイルに変形することを意図して作られた構造でした。ゴルフやスキーが主なスポーツとして挙げられておりまして、そういうときに下がらないようにと。開発した方がアクティビティとしてそのスポーツをやるんかなぁとか想像しながら読んでおりました。
出願時の1969年であれば、レンズはガラスでメガネが重たい時代だったわけでして。現代はレンズはプラスチックで軽いです。おまけにフレームも弾力があって軽いプラスチックが出ています。テンプルエンドはラバーとかシリコンで粘りますし。つまり後ろが伸びなくてもメガネが下がりにくい時代を既に迎えています。ゴルフやスキーを含めた色々なスポーツ時でもです。
となりますと、この構造が要らなくなるくらいメガネ全体が進化してしまったのだと、改めて感じるきっかけとなる良いフレームでした。感慨深いものがあります。
25.11.10


HOYAのヴィンテージです。立体的なレールがリム上端を走っていないパターンのHOYAですが、それもあっさりで良いです。
上のモデルは、ややデコットシューター感があります。シューターのコッテリとした漢感を、そのあっさり感が中和しておりまして、何となく気負わずに掛けられそうです。下のモデルは、シンプルで無属性で良い感じです。賢そうな雰囲気。
このあっさりパターンのHOYAは、テンプルの弾性が凄まじいです。デモレンズを見る限り「G7」という別シリーズっぽいです。第七世代??




金張表記が「G.F.」のみ。推測ですが日本製で、その頃の標準の金張りの厚みということで、1/20でしょう。
ナイロン糸とナイロンレールの取り替えを、久々に進められています。在庫化が進んでおります。いつも当店で紹介している、レールがリム上端を走っているバージョンもあります。ヨロイとテンプルの作りが堅牢で、物としてしっかりとする為に進化した感があります。要は、やや現代のメガネっぽい雰囲気を帯びているという感じです。
ブリッジのトップと、テンプルが梨地加工です。HOYAフレームの梨地加工は70年頭頃からだったはずです。会報の該当箇所をまた探しておきます。

G7とデモレンズの“HOYA FRAMES”の書体が同じなので、近い年代かと。作りや書体の違いで、70年代の前期・中期・後期くらいで分類出来ると良いんですけど、その辺の資料が得られていないのが現状です。
25.10.04
シチズンのモンチュール。

カットリムです。ロジウムメッキが綺麗に施されております。
婦人用なんでしょうけど、リムのゴツさやメッキのパリッと感が合わさりまして、何となく男性もいけそうな雰囲気。ヴィンテージの婦人用メガネは、基本的にマダム感強めな物が多数派です。モンチュールはマダム感薄めのスペースエイジ感濃いめです。
ちなみにモンチュール(monture)と調べても出てこず。AIさんは(moncouture 私だけの洋服)という近似で回答していました。
25.08.05
ついに出会えました。HOYAの729でした。およそ8年ぶり。
8年前は銀色の物で、銀色は金張にロジウムかパラジウムのメッキになります。最終仕上げがメッキになるので刻印がありませんでした。
今回はYGとPG(ちょっと分かりにくいですが)で、14K[40]の刻印があります。台紙もついておりまして、日本製でした。造りが同じなのでエッセルのフランス製だと思っていました。この構造の日本製だと、GP刻印ありのメッキはよく見かけます。金張の日本製もあるんですね。切り替わりの時期なのか、このモデルは日本製しかないのか定かではありません。


8年前は、背に腹はかえられぬということで販売してしまいました。今のところ見てきた全エッセルホヤの中で一番好きです。全ヴィンテージメガネのメタル枠の中で一番好きかも。少なくとも個人的にはカザールの250と甲乙つけ難いくらい好きです。
レイバンへの近さも感じます。男らしい強いツーブリッジ感があります。一方で、レンズからレンズへ細くて流れるようなデザインが綺麗です。下の枠が無いナイロールの構造のおかげで、非常に軽やかな印象も併せ持っています。アメカジっぽいし、モードな雰囲気もいけそう。金張で程よい光沢もあるので、スーツもいけそう。細く、飾りが一切付いていないので仕事もいけそう。


25.07.04
結構まえにも載せた商品です。レンズもツーブリッジのメガネにしては小さめで、一個智でコンパクトに作ってあります。

それで、ひとつ全然分からないことがありまして、ブリッジに『YNC』の打刻があります。これが何を指しているのかさっぱりでした。ブリッジに刻印がある場合は、何となく素材を指していそうなんですけど。


違うフレームで、ついに発見YNC。ヤマハの特殊白色合金でした。
サンプラチナの流れで、腐食しにくい合金のブームがあったんでしょうね。昨今のチタンにおいても、純チタンやら何やらが沢山あるように。
ということで掲載した金のフレームも黒のフレームも、錆びにくい素材にメッキがしてあって長持ちですよというメッセージが、『YNC』の刻印に込められているということになります。
SPMは当店ではお馴染みサンプラチナで、そっくりさんその1のSTPはスタープラチナです。そっくりさんその2としてYNCが判明しました。
25.06.20
ローデンストックのエクスクルーシブです。ローダフレックスというバネ蝶番のモデルです。


片側だけに刻印というところに美学を感じます。どっかのタイミングで、それ以降は左右両方に“RODAFLEX”と刻印が入ることになります。

レンズサイズは左側裏面にこっそり。この感じもカッコ良いです。
このフレームに関しては、エクスクルーシブだから即ち良いという要素も含みつつ、綺麗なカットリムであるという点が素晴らしいです。



カットリムということで、ただレンズ周りに幅を持たせている訳ではありません。断面に造詣を加えています。紡錘型に角で収束をさせています。ちゃんと角の位置で断面の収束がくるように削ってあります。この作業は相当難しいと思われます。不良率ヤバそうです。
おっちゃん型のフレーム且つカットリムで、重たい雰囲気に重たい雰囲気をさらに加えているわけですが、正面以外にはちゃんと軽やかな抜けを作っておりまして、絶妙なバランスがとられています。
ローデンストックのカットリムの他のモデルでも見たことがありますが、光沢有り無しの違いを正面に同居させています。それによって、ややサーモントフレームっぽい雰囲気も足せています。

在庫が数本、まとまってありましてシールや台紙やデモレンズが無いものを載せてみます。なぜ”RODAFLEX”が片側なのか、何となくメガネを畳むと予測がつきます。必要最低限の記載で畳んだ姿も静かに美しくということで、ローデンストックに宿るミニマルな美意識がここに垣間見えます。
25.06.16
今日は急遽休みなってしまいました。
ヴィンテージの入荷がざっくり100本くらいありまして、そのうちペルソールが10本くらいあるのが嬉しいです。ある程度まとまった量のペルソールが入るのは初めてです。
取り急ぎ掲載したのは、ペルソールの中では小ぶりな、ウェリントンのような、タレ目感の少ないティアドロップにも見えるフレームです。
有名なペルソールとなりますと、Steve McQueen 着用の649が挙げられます。あれはレンズサイズが54ミリの鼻幅20ミリです。これはレンズサイズ51ミリの鼻幅20ミリなので、あれで何だか大きいなあと諦めた方にもおすすめです。


洗浄で剥がれたシールは保存してあります。
修正時の手応えやデッドストックで出くわした時の状態を踏まえますと、ガラスレンズの枠入れがキツいのか、セルの縮みが著しいのか、はたまたその両方なのか。ペルソールはとにかく変形が大きく、初めのレンズ外しがやや難儀な印象です。



他もだいたいこんな感じです。これで歪みが少ない方だと思います。
ペルソールのデザインの良さとして、リムの太い細いの緩急の付け方が激しいところが、理由としてひとつあるなと思っています。それゆえ迫力があるのに軽快だったり、エレガントさとラフさが両立出来ていたりするのでしょうが、その細い部分からリム切れしていることも多々です。今回の入荷は、今のところ全てリム切れしていないです。とりあえずこの調子でガラスレンズのリサイズだけでも早急に着手する予定です。(ちなみに手応えとしましては、ガラス素材であの力加減でグルッと2〜3周砥石に当ててちょうど良い感じとなりますと、横幅で0.3ミリ〜0.5ミリくらいレンズが大きい感じがします。)
今のところ5本修正が終わって、あと半分です。残り半分は、太セルの怒った雰囲気のフレームです。個人的にはそういうペルソールが好きなので、後にとっております。
25.05.26
ニコンのフレームです。


ニコンのフレームは数あれど、これは一味違いました。カットリムです。カットリムの組み込み方がオシャレです。リムの中で太さの緩急をつけることで、ブリッジの聳え立つ感じを引き立てています。目の動きを逆に辿れば、力強いブリッジからリムの下端にかけて素早く軽やかに抜ける感じを受けます。どうして古いメガネはこんなにも健やかでカッコいいんでしょうね。

ヨロイタイプの蝶番です。ビシッと合わさって綺麗です。そこにシャーリングが入っています。先セルのクリアグレーが今っぽいです。フロントはブリッジ下段のトップ面のみシャーリング加工がしてあります。光沢有無のさじ加減も最高です。
いつもこんなようなことを言ってしまっているかもですが、ここ最近のツーブリッジのメガネで、一番カッコよかったです。
25.05.26
物の良し悪しに関係無いかもですが、まず名前が良いです。サードアイ。掛けたら第三の目、開眼するかもしれません。

本体に THIRD EYE の刻印のみ。置きの姿がゴチャついていなくて良い感じ。製造国不明です。
素材は程よく弾力性もあって良さそうです。ただし、全体的に仕上げが甘かったりします。マイナス査定で2.5眼って感じです。あと0.5眼回復するべく、使用にあたって問題となる箇所を修正していきます。


一番苦労したのがここです。鼻パッドのアームの先端取り付け位置にご注目ください。高さ2ミリくらい違います。現代では、ピンからキリまで全てのメガネでクリア出来ていることだったりします。これもヴィンテージということで、一興です。アームの可動域が少ないので苦労しましたが、なんとか修正しました。


ヨロイ部分のバリがリムに掛かっています。引っ掛けるとレンズが傷つくため、処理しました。同じくどのゾーンのメガネでも、こういう処理甘めなものは、現代では商品として流れてくることは無いです。

リム側のネジがダメになっていたので泣く泣く変えました。一個智でネジも綺麗に収まっているので勿体無いところですが、仕方がないですね。
現行のマイナスネジの頭が大きくて収まらなかったので、頭を削って無理やり収めています。サンドのマット加工は出来ないので、紙やすりでネジ頭の光沢を消しています。

右は生きていました。素材不明ですが、風合いと軽さでアルミっぽいです。
塗装の感じがおしゃれでした。ツーブリッジにおいて、この塗り分け良いですね。
現代からすれば、処理が甘めでしたがそれらは全て除去出来ました。こういう名無しのメガネがやっぱり面白いなと、改めて思わせてくれる良いメガネでした。