カテゴリー:無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

別作
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.10.18

925シルバーのメガネです。ラウンドの50ミリです。元のラインナップではオーバル48ミリと、ハーフアイの2型でした。ということで特別製作です。

レンズが大きくなれば迫力が増すのですが、そのレンズの迫力と各パーツの秘める強さみたいなもののシンクロを感じました。

昨年、オーバルが出来上がった際は、やっぱり横が物足りないかも…とか、実は感じていました。横にスタッズをつけてしまうと、正面は大人しいのに実はこっそりトゲトゲメガネでは無くなってしまいます。多くのサラリーマンが平日掛けられないということになってしまいますから、テンプルは何も無しで間違っていなかったと今でも思っています。昨年末のダイヤモンドのセッティングは、その物足りなさへの一つの回答だった訳です。まずは足りていない箇所に、足す行為をダイレクトに。その辺のことは、過去のブログに書いてあります。

今回のラウンド50ミリの別作では、何かが足りないというときに、足りていないその箇所にダイレクトに足すのでは無く、直接は足さずに他を何かちょっとでも変えるだけで、これだけ整ってくるんだなと感動しました。

ただ、ここまでレンズが大きくなるとそれはそれでオーソドックスから外れてきますので、何をとって何を逃すかの違いなのかもしれません。そういう意味では、この製作のおかげでオーバル48ミリのバランスも、よく見えるようになってきました。

ちなみに煮物で近いことを考えていたことがありまして、作っている最中の味見が、あまり当てにならないなと感じる時があるんですよね。そこであれこれ足すと結局辛い・甘いとかなっちゃいますよね。意外に足さずに、冷蔵庫で寝かしたらそれで十分みたいなことがメガネと一緒で起こり得ます。

925シルバー、シャーリング加工例
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.10.14

925シルバーのサーモントです。バッファローホーンの鼻パッド特注製作と、眉・テンプルのシャーリング加工を施しました。

眉パーツは全面シャーリング加工です。各パーツは避けています。メリハリが付いて良い感じです。

テンプルは表裏の両面の加工です。すぼんだところから、徐々に光沢が戻るように、グラデーションになるようにしています。

シャーリング加工は工場にお願いしましたが、グラデーション具合はこちらで調節しました。分かりにくいですが、調節前と後で載せておきます。

 

再入荷
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.10.04

サンプラチナのフレームです。テンプルのくびれが綺麗です。

商品自体は、コロナ前くらいに発売されていたと記憶しています。そのタイミングで当店も入荷させて、久しぶりのリピートです。

70年代のヴィンテージっぽい雰囲気もありますが、レンズの天地が、横幅に対してやや浅めです。潰してあります。この配慮のおかげで、だいぶタレ目感が抑えられて掛けやすくなっております。70年代とY2Kが上手いこと融合していてカッコ良いです。

レンズの幅が54ミリで大きい為、鼻パッドはもっと面積の大きい物に取り替えた方が良いかもしれません。

今週はメガネの展示会がありました。これのちょっとしたバージョン違いが今年は出ておりまして、それも入荷予定です。

銀無垢の改造2
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.08.27

銀無垢のサーモントです。眉部分前面のみ、七宝塗装(艶あり)を施してみました。

広い面への塗装は初めてでした。綺麗にのっています。

サーモントといえば、眉部分はプラスチック製であるというのが一般的です。それを銀無垢で作って質量の違和感を付加した後に、もう一度元のイメージを付加すべくプラスチック風の塗装がのっています。その塗装はもちろん、銀無垢にするという写像に対しての逆写像(プラスチック感を足す行為であって、プラスチックに戻す行為)ではありません。行ったり来たりする中でのズレを、いま目の当たりにしていることになります。

非常に面白くて、ちょっと他のパターンも見てみたいところです。もっと軽い感じの色でも良いかも。柄無しのクリアの水色とか、クリアパープルとか。特に横からみた時の違和感が最高に面白いです。


表面の軽さと、裏面の超絶技巧なセッティングの重厚感との対比も良い感じです。

925加工例
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.08.26

銀無垢のフレーム全体に、シャーリング加工をしてみました。

改めて金属加工におけるシャーリングというものを調べてみますと、金属板のせん断加工による切断ということでした。

ということで、今回のメガネは磨き切って光沢のあるメガネを、ヤスリで傷をつけることであの感じに仕上げております。シャーリング加工=一方向に流れるような傷加工くらいに思っていましたが、製造ラインから上がりたてで未処理っぽい雰囲気を足すという意味も含まれるんですかね。

そういえば近い表現でヘアライン加工もあります。ヘアラインはもっと線が細くて均一なスジが一方向に入っているイメージを抱いております。果たして世間的には異なる表現なのか、世間的にも混同しているのかは不明です。

正確にはシャーリング風加工なのかもしれませんが、この感じもとても良かったです。

サンプラチナ ツーポ 手彫り
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.06.03

サンプラチナのツーポ、ラウンド45ミリです。ゆるやかな弧を描くブリッジに、曲線による模様を手彫りで埋めました。曲線の模様の方が、そのカーブに沿わせやすく綺麗に納まります。

テンプルは、ヴィンテージのボシュロムフレームから採用したダイヤ柄です。

ヴィンテージのフレームも、全部が揃いの柄では無くて、適模様適所だったりします。ブリッジにこのダイヤ柄を手彫りで入れられないことは無いのですが(過去には彫金した事例もあります)、模様からブリッジに沿った選択をすることで、よりバシッと美しく仕上がります。

ラウンドのツーポは今の時代に、めっちゃ良いですね。程よく時流に乗りつつ、程よくこれまでのクラシック路線で。半歩先くらいな感じです。そもそもラウンドもツーポも、メガネ的には昔から存在しており、オーソドックスとか普遍のカテゴリーに振り分けられると思います。流行っていなければ、クラシックでオーソドックスを押さえていますよと、硬派なオーラを出せば良いのです。流行っているならオシャレで良いでしょというノリの良いオーラを纏えば良いだけだったりします。

巷のメガネがガラッと変わっていきなりツーポ、何なら細めのツーポという時代には突入しておりませんし、そもそも突入するかどうかも分からなかったりします。そんな中、たまたま自分は好きで掛けていただけなのに、周りの評価がガラッと変わって急に褒められるようになったときの嬉しさと言ったらもう。けっこうな充足感だったりします。

手彫りのキラキラにしても、グランジやポストグランジにおいても根強く残る粗野がカッコいいという土俵に対して外す、逸れる、逃走する機能として永らく作動してきました。今年になってからは、ジェントルモンスター的なメガネによる転換があり、キラキラしてカッコいいと、割と直球で言っていただけることがあります。かなり嬉しい反面、褒められ慣れていないのでやや複雑な心境だったりもします。

価格改定
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.05.26

無垢のメタルフレームですが、最近のフレーム以外の値段が上がります。ベーシックな一山シリーズやクリングス付きのタイプを中心にですね。925シルバーもサンプラチナも上がります。

K18を一部使用したこれも値上げします。

7月から変更します。

創業より、参考上代の税抜き価格でずっと販売しておりました。値引きしないと言いつつ、今までずっと実質10%オフ状態でした。ということで戻して上がります。

最近の商品や、スタンダードシリーズより手が込んでお高い商品群は、こちらもなんだかんだで参考上代より1〜2割下げた価格を販売価格にしておりました。7月からは参考上代のちょい下げくらいまで価格を戻します。

黒檀第二弾について補足
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.05.17

ちなみに黒檀の第二弾において、フロントの話はめっちゃ長いのにテンプルの話はサラッとしているのは、先ほどのブログに書きました、主にフロントがデザイン担当でテンプルが機能担当だったかも、というところに実は帰着しています。

当時の感覚として開発は、まずフロントに全集中だったのかなと。あくまで想像です。フロントが出来たあとの流れとして、有りものからテンプルを繋ぎ合わせたのか、フロントに対してテンプルのデザインを一から引き直したのか、私には定かではありません。第二弾のブログに書きましたが、この黒檀フレームの開発に於いてはむしろ、フィクションである方が出来上がった黒檀フレームの創造性が増すという仕組みになっておりますから、これ以上の歴史的な正確性は私には必要がなかったりします。なのであとは、気になる方に調査はお任せしますというスタンスです。

黒檀Ver.1.1
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.05.17

木のフレームです。黒檀第一弾の、イギリスのヴィンテージから製作をしたメガネですが、テンプルを変えてみました。

第一弾に、第二弾の腕をつけて頂きました。こちらの方が、美観も良くなったと思います。

第二弾は、智の部分から曲げ点まで幅が一緒です。第一弾は智の部分は木でできる最小に絞って作っています。それにテンプルの始点も合わせてもらいました。こちらの方が、一層テンプルの終点に向けての広がりを期待させる仕上がりです。

 

日本語訳も出ている、おそらく一番メジャーな図鑑では、同じようなフレームのリアルガチ鼈甲で、なおかつストレートテンプル版が掲載されています。

また、違う図鑑ではフロントがクラウンパント気味ですが、イミテーション鼈甲で(セルロイド?)、私の手元のヴィンテージに近いテンプルの物が50年代として掲載されています。

アメリカのAOの60年代くらいのカタログの中身をみたことがあります。それぞれのモデル(フロント)に、テンプルの提案が5つくらい掲載されておりました。スタンダードなのか幅広のストレートなのかケーブルテンプルなのか、あとは現代におけるチタン的な位置付けの、アルミのデラックス版にするのか大体そんな感じです。当時は各国でフロントがデザイン担当で、テンプルで機能・用途別に合わせる半製品みたいな感覚だったのかなと推測できます。

それで今回のフレームに話を戻しますと、元ネタとは違う形状のテンプルを合わせましたが、あながち当時としても間違いでは無さそうです。図鑑では2パターン確認出来ましたが、鼈甲もやるようなオーダーの眼鏡屋のフレームであることを鑑みれば、今回のような形状のテンプルが取り付けられ、この組み合わせみたいなフレームが存在していたこともあり得そうですね。

木という素材においては、プラスチックとは逆に幅が広ければ広いほどメガネとしては正しいと一年間使うことで体感したというのも、第一弾の改良に至った理由です。摩擦が増大し、且つ接地面が増えてバネ蝶番の圧が緩和されます。ヤスリで削って、顔幅を合わせる工程が不要になりました。

幅広の形状におけるテンプルエンドの不鮮明な曲げ点は、プラスチック素材であれば、汗ばんだときに下を向いてスコンと抜ける要因になりますが、木の摩擦力の前では考慮しなくても良いです。木は後から曲げが出来ませんので、ある程度テンプルがなだらかな曲げであることで、万人の耳に浮かずに収まる利点に変換されています。

当時、これもあったかもしれないということを含みつつ、美観と機能の両方の改善をしております。

 

ブラウンデミ、リム前面のみ
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

25.04.27

銀無垢の七宝塗装、リム前面のみ艶あり。

インスタに載せたのは艶なしバージョンで、在庫分は艶ありで用意してみました。

銀の光沢を抑え過ぎず、正面は普通のメガネっぽく良い感じです。

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