カテゴリー:無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

あっさり系
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.07.20

玉型変更と、先セル交換をしてみました。

ヒルトンクラシックの四角から形をとりました。ヒルトンクラシックじゃ無くても良かったんですけど、ちょうどいいサイズのウェリントンの玉型がそれしか無くて、そこから作りました。

前回はオーバルで横長を作りました。それでもっと細長い、カクカクの四角にしようかなとか、キャットアイのツーポにしてみようかなと考えもしましたが、レンズの掴みの問題がありまして断念。そもそも皆んな細長くなりたいわけでも無いので、ウェリントンのツーポにしてみました。

あっさり良い感じです。

訂正と訂正
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.07.16

銀無垢のサーモントの改造で2つ訂正。

一つ目はシープホーンではありませんでした。あまりにも柄が無くてツルッと綺麗で、メーカーさんも私もバッファローホーンで頼んだけどなぁ…みたいなっていましたが、これもバッファローホーンでした。

最初ヒビ割れが起こりにくいシープホーンで話を進めていましたが、最後にやっぱりバッファローホーンでって決め方をしてしまったので、思い返せば私がいかんかったですし、シープホーンもまじまじと見たことが無かったので、それもまあ良いかと思っていたところでした。本日、職人さんに連絡がつきまして、これもバッファローホーンとのことでした。

前回、恥ずかしくも光沢云々書いちゃいましたね。ただ、光沢と関係無いかもですが、バッファローホーンでも黒っぽい柄の多い箇所と今回のつるんと乳白色の柄なしの箇所ではヒビ割れの起こり方が異なるようです。今回のつるんと乳白色の方がヒビ割れが少ないらしく、お気遣いで良い方を使って頂いたみたいです。それがさらに功を奏しまして、題材としたヴィンテージにますます似る結果に繋がっております。

緑のレンズにしたら、先セルや鼻パッドがベークライトっぽく見え始めてきまして、さらにヴィンテージの見た目ですね。ということでつるんと白いバッファローホーンも大変良かったんですけど次こそは、出来るだけ黒かつまだらな“ザ・バッファローホーン”も見たいところです。

シープホーンで一旦検討したのにも関わらずバッファローホーンに変更したのも、逆手にとらえてヒビが入れば入るほど摩擦が強くなってメガネが下がりにくくなるという実用面と、ピカピカの銀とボロボロのホーンとの対比が最終的に美しいのでは無いかという美観の面と、両方で良いことづくしじゃんって思い直したのがきっかけです。

 

いつも来て頂いているお客さんのフレームで、リガースのバッファローホーンで10年以上使用フレームを拝見したことがあります。これは何度も当店でレンズ交換をして、今年の1月末にも交換した際の写真です。

ヒビは多いですし、リムはレンズに沿って裂けている箇所もあります。ただ、変な表現ですが裂け切らない、割れ切らないので、使おうと思えばどこまでも使えるんだなぁと、このとき思ったんですよね。

これは私の、13年くらいほぼ毎日使っているベルトです。年間300日以上は着用していると思いますが、13*300で3,900日くらい使ってこんな感じです。

まぁその、自分以外はきったねーで終わるものなんですけど。朽ちる寸前で粘る革と、いつまでも型崩れせず光る銀の対比が美しいなぁと思っていまして。ふと、これをメガネで出来ないかなと思い、バッファローホーンを選択しております。

 

訂正二つ目は、パッドの取り付け向きが逆でした。本来は下が幅広です。

バッファローホーンで鼻パッドを作る前に、プラスチックで何とかしようとした歴史があります。上のパッドが、汎用品の大きめのパッドなんですけど、どれもパッド下が細くてシュッとしているんですよね。この銀無垢のサーモントを夏にも掛けこなすには、超しっかりとした土台を作る必要がありました。これらパッドではイマイチでした。

70年代のHOYAニュースから。度数s-6.00のガラス1.80の重さ(理論値)で31.2グラムとあります。凹レンズであれば、加工して一番厚い部分から削れていきますから、例えば重さが半分くらいになったとしても、組みで30グラムかそれ以上を着用することになります。そういう時代があったというのは励みになりました。パッドおよび先セルを大きく作れれば、とりあえず解決出来そうだと。まさに銀無垢のサーモントの眉部分の重さが、左右ペアでそれくらいの重さです。

そこであれこれ調べていただきましたが、プラスチックで鼻パッドを新規で作るのであれば、金型+ロット(4桁)ということで、さすがに高すぎて一旦頓挫します。

たまたまプラスチックでの製作の値段が分かったタイミングくらいで木のフレームを扱うことになり、木の摩擦とメガネの掛け心地の良さに度肝を抜かれ、天然素材の良さを実感します。そして、いっそ高いなら天然素材でオーダーで改造をしようということになりました。

元ネタとほぼ同じ大きさです。縦幅が21ミリで、汎用品のマックスが19ミリですから、超デカイです。尚且つ下が広いです。

あれこれフィッティングの向上のために改造しましたけど、見た目がさらに良くなったことが一番嬉しいです。フィッティングの安定感も鑑みて、これでようやく製品になった気もします。

銀無垢のサーモントはかなり高額であったため、参考上代からディスカウント入れて販売しておりましたが、改造を入れて元のそれくらいの値段になりました。

習作 サンプラチナ
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.07.13

サンプラチナのツーポです。パッドとブリッジが続きになった、マンレイ山のタイプです。

トップ画像の上が玉型変更と先セルをクリアに交換して改造した習作で、下がオリジナルです。ざっくりイメージですけど、習作は90年代風でオリジナルはY2K風です。

店は “Yes” か「はい(出来ます)」の二択が基本なので、物理的に無理以外は、まずやってみようの精神です。製作のネタはいつもお客さんから頂いておりまして、30年代のアメリカ的なレトロなツーポではなくて、90年代のツーポが良いなぁというご要望から製作がスタートしております。本番は連休明けに取り掛かる予定です。

このツーポのフレームなんですけど、レンズ掴みの爪がやや太いため、レンズ保持の調節がし難いです。オーバルといえど、カーブの浅い深い様々ありまして、掴みが合致して良いポジションでレンズがセティング出来るかどうか、またそのときのレンズの泣き笑い(角度のこと)が適切に持っていけるのか。あとはブリッジと腕の関係とか、腕の角度とか。あれこれ不安だったので習作を作ってみました。

畳みの姿も綺麗で、そのまま玉型変更がすんなり出来ました。これもめっちゃ良い感じですね。ちなみレンズはAOの古い型板からトレースしています。鉄のがそれで、横幅36ミリです。店の加工機では10ミリの拡大しか出来ないので、一旦46ミリの型板を作り、そこから目標の49ミリを作りました。何度かトレースして形が崩れる、ラインが乱れることを心配しておりましたが、大丈夫そうです。

参考にしたのは金と茶色のフレームです。それこそ90年代のアルマーニのフレームで、サイズ表記は49□20でした。デモレンズがはまっておらず、ややレンズが型崩れしています。それでアルマーニからトレースするのは諦めて、勘で鉄のアレが近いかなということで、あの板から49ミリのオーバルを作っています。仕上がりはアルマーニとほぼ同じ縦幅でして、大きなイメージのズレも無さそうで安心しました。

現在確認中
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.07.12

改造されて帰ってきました。

改造の内容としましては、特大鼻パッドと極太先セルの角による別作でした。

バッファローホーンとシープホーンでいけるみたいですが、ちょっと確認中です。今回はシープホーンで届きました。めっちゃ綺麗です。シープホーンは、ヒビ割れが少ないみたいです。バッファローホーンの価格は、製作可否も含めてこれも確認中です。

シープホーンというと、メガネ業界的には中村勘三郎フレームのイメージ。ヒビ割れが少ないとのことですが、たしかに見た目もスジが少なくて滑らかですね。あと、バッファローホーンより光沢が強い気もします。トロトロ感が強いです。銀の燻に注目すればバッファローホーンかも。銀の光沢に注目すればシープホーンかも。

トップ画像の通り元ネタのヴィンテージのアルミサーモントに、極太先セルと超デカ鼻パッドがついておりました。そのイメージで作成していただきました。

そろそろ1年経ちますが、夏場は汗で摩擦がゼロになります。さすがに掛け続けるのはしんどいということで、あれこれ模索しておりました。結果、ホーンでメガネを作る職人さんに繋がりまして、改造出来ました。ズリ落ちは面積と素材による摩擦の増強で。荷重による耳の痛みは、先セルの厚みを増して接地面の増加で解決できました。

めっちゃ掛かります。めっちゃソフトなあたりです。特に鼻パッドの立体形成の吸い付く感じが良いです。あとは、滝汗のときにどうかの確認ですね。それは梅雨明けしてからとなりそうです。

見た目も、太い細いのバランスが取れて一層良くなったのかなと。

ちなみに、バチ先のテンプルエンドで6グラムでした。先発の一山の銀無垢のフレームたちが大体総重量20グラムですから、あれらだと3割くらいがテンプルエンドで締めていたことになります。しかもフレームの下の方にバチ先がありますから、一山のフレームに対してはバチ先の重みの恩恵は大きかったのだと、今回の改造でよく分かりました。

また逆に銀無垢のサーモントにおいては、眉の部分だけで左右合わせて30グラム程度あります。見た目から勿論なんですけど、それが相殺出来るほど重くは無かったということが、改めて判明しました。

黒マット
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.06.12

サンプラチナのフレーム、リピートと新色の黒マットです。

黒マットを新入荷させました。めっちゃ良いです。

サンプラチナのような錆びない素材を無垢のまま味わうのも良いですけど、錆びないならメッキが長持ちして綺麗が続くよねって考え方も良いですね。昨年10月の展示会でこの黒マットを見て、やっと考えを変えることが出来ました。

リムが薄いタイプなので、黒マットで仕上げても野暮ったくなり過ぎないです。一個智だったりテンプルエンドが塊だったりするのにも関わらず、割とそれぞれがコンパクト設計でして、全体の雰囲気が厳つく無いんですよね。なので、こんな感じの黒の素朴な四角いフレームを見たときにアラフォー以上が感じる、小学生のときに親が買ってくれた懐かしいファーストメガネ感がかなり少ないです。

鼻パッドは箱タイプなので、好きなものにいつでも変えられます。黒に関しては、掛けた感じでフレームの輪郭だけが顔にあってほしい気がしました。鼻パッドは透明がオススメです。無垢は汎用品のチタンパッドに変えてもカッコ良いです。

 

黒檀のメガネの経過観察
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.06.05

黒檀のフレームですが、2ヶ月ほど使ってみています。昨日の二本入りケースでチラ見せしていたあのフレームです。

だいたい週の半分ほど使っています。洗う頻度としましては、使った日の夜、寝る前に水で全体を洗ったのち軽くタオルで拭く程度です。

洗剤を使わずけっこうコネコネ触っていた為か、艶が出てきました。セルにしてもその他天然素材にしても、基本はカサつく方向に変化しますけど、光沢が増える方向に経年変化があるのは良いですね。木の感じを出来るだけ抑えるということで開発しましたが、使うごとに木の質感が少しづつ露呈するのは面白いです。

なんだかんだでフィッティングが要りますね。フィッティングレスという触れ込みでしたが、バネの力が強いと夕方くらいに痛くなります。また、このブルバキオリジナルに関してはテンプルエンドが細いため、耳の接地面をしっかり作り込んで増やして圧力を分散させる方法がベストでした。

自分のは左右の耳に当たる部分の削りを増し、テンプルの開きもめちゃくちゃ増やしました。木の摩擦が凄まじいので、側頭幅160ミリに対してテンプルの開きをそれくらいにしても、全然メガネが下がりません。その状態では、バネの力はほぼ無いに等しいのですが、いまのところ問題無いです。それであればバネ切れのリスクも減らせるので、掛ける人それぞれですけどバネの力を抜いても良さそうです。

見える箇所だけ、蝶番ネジをマイナスに変えています。

 

同じタイミングで使い始めた箸を載せておきます。一位の木です。いかんと分かりつつ、やっぱり油汚れとか気になるので洗剤でハードめにゴシゴシ洗い、食器乾燥機でパッキパキに乾かしています。紹介したメガネより、もっと過酷な環境でも割れることなく箸として成立し続けてくれていますが、艶はなくカサカサしています。やはり使い方とか環境次第ですね。

色を入れるのも良いです
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.05.25

サンプラチナのスクエアのメガネ。昨年からラインナップ入りしているフレームです。フルリムの四角は、ビリーアイリッシュがあれこれかけていますね。

アラフォーからしたら普通のメガネで、ボストン型とかウェリントン型がオシャレな、すなわち普通では無いメガネだったんですけど。ボストン型やウェリントン型が普通のメガネの世代には、スクエア型やオーバル型が普通でないメガネになるということでしょう。

リムが薄くて、ツーポに見えるかも。蝶番部分や厚みのあるテンプルエンドの、吸い込まれそうな光沢も良いです。いまこういうのが先端ならそれはそれで気分が良いですし、後ろに退くことになったとて、普通のメガネとして在り続けるでしょう。それはこの20年で証明されたのでは無いでしょうか。

さらにレンズ交換
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.05.25

ブルーの10%からネイビーの50%に交換です。

 

先セル変更
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.05.25

先セルをクリアに変えてみました。元々はクリアパープルでした。先セルから色を除くだけで、こんなに置きの姿が良くなるとは。

サンプラチナのラウンド45ミリ。

これは普通の改造
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.05.01

銀無垢のカットリムフレームの改造でした。はじめての試みなので、何だかんだ切断するのは緊張しますね。

フロントの重みにくらべてテンプル先が細くて、やや滑りやすいです。今回は先セルがさせるように改造しました。先端を切り落とし、先を丸めて棒状に整えて先セルをさしています。

切った分を補うべく、テンプル全長を伸ばすタイプの先セルが存在します。その先セルだと、足されすぎで全長150ミリになりました。それは長過ぎるのでカットします。一番下の写真は先セル部分を5ミリ切断し、形を整えて磨いていた状態です。

せっかくの銀無垢ですしクリアの先セルで、中が全体にならって黒ずんでいくのも良いかなと思いまして。軽快でカッコいいです。

鼻パッドもテンプルエンドも銀無垢でゴツくていかつくてカッコいいということをずっとやってきました。先ほど軽快と書きましたが、逆に鼻パッドも先セルもクリアにするだけで、軽やかで爽やかに見えます。

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