カテゴリー:目のことレンズのこと

ミラー調光
目のことレンズのこと

25.06.27

可視光調光のライトミラー版が出ていました。これは新商品では無いみたいなので、ご紹介が遅れました。

いつも使うメーカーのミラーよりも、もうちょいミラー感が少ないです。ハードコート、裏面マルチコートのパキッとした反射光に近い気がします。室内での色付き具合と反射具合がカッコいいです。これは良いです。

マックス濃度に到達したときがこちら。ミラー具合が程よくて良い感じです。

カラーはグレーとブラウンとグリーンの3色。ただ、ミラーの色がシルバーで固定ではありません。それぞれシルバー、ブロンズ、ブルーのライトミラーがあてがわれております。ヴィンテージっぽい雰囲気なら、反射光が白いグレー/シルバーライトミラーの組み合わせなのかなと。ということでまずはグレーを選択してみました。

また、ブラウンとグリーンを取り寄せた際は載せます。

 

 

新しいコーティング
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25.06.24

ヴィーナスガードも進化しました。ロングライフって名称です。一番トップの撥水膜が、かなりトゥルントゥルンです。いや、ほんと、びっくりです。メガネ拭きでレンズを掴むと滑りそうになるくらいスベスベです。

光源にもよりますけど、一応白系の反射光のヴィーナスガードパールでロングライフ版がありまして、これはそれにしてみました。

先ほどの調光もびっくりですが、ヴィーナスガードの進化もびっくりです。

調光の新しいの
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25.06.24

HOYAの調光で、白マルチコートが出ました。ヴィンテージの店としましては、待ち望んでいた調光レンズという気持ちです。

今回のご注文は、累進の調光でした。削る前にも撮っています。表面がヴィーナスガードのパールっぽい白系反射光で、裏面はヴィーナスガードのメイリョウっぽい反射です。メイリョウは、HOYAのローリフレクション系のコーティングになっています。いたせり尽せりです。反射光が重なっていることが確認出来ますが、紫っぽいのは裏目での反射光です。

例えばこの前ご紹介の、小さめのペルソールに組み合わせたらかなり良さそうです。

今回のフレームのように、特段古いフレームってことではなくても、レンズが白い反射光でスッキリしているだけでも、ヴィンテージっぽく見えて、カッコよくなると思います。

いまこそ
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25.02.11

おそらく世間的には今さら。HOYAのキャリアカラーの見本です。全色全濃度買ってみました。

ブルーライトカットがどうのこうのではなくて、青をカットしたら黄色味が出て、くすんだ感じが大変良いよねって方向性です。

理想的なグリーンがそこにはあって、もっと早く買っておけば良かったですね。アリアーテの緑が青っぽいエレガント路線とすれば、ミリタリー路線の緑がキャリアカラーって感じです。

イエローも、カリクロームイエローやアリアーテのスパーキーイエローのような、シューティンググラスに使われるあのイエローではないです。あっちはリアルゴールド感があるエネルギッシュな黄色ですが、こっちはやや枯れた感じがある黄色です。

15%のイエローで、コーティングはヴィーナスガードのパール。ヴィンテージ感あるかも。

コーティングの流行り
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24.12.21

低反射コートの比較。LEDの白で比べています。

片方は、組み上げた後に撮ってます。ベタ置きではないので、純粋な比較ではありませんが、見たところ光源の輪郭のぼんやり感は同じくらいです。反射の低減具合は同じくらいという感じです。それぞれ反射光の味付けがありました。

ちなみに、はじめの画像のメーカーで、いわゆる白マルチと低反射コートの比較をしました。

白マルチは、やや光源がパッキリ見えています。このメーカー内で比較すれば、ハードコートやノンコートっぽく白さを採ってヴィンテージぽさを追求するもありです。白さとかあんまり興味ないし、この比較でどっちも色味が変わらんやんということであれば、反射を極力へらしてスッキリ見せるのも良いですね。

マルチコートと低反射コートの比較。

ウルトラローリフレクション
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24.05.26

超低反射コーティングを以前に紹介しました。あのときはカラーレンズでやってみたので、いまいち“超”なのか掴めませんでした。ということで、クリアーで作ってみました。

上から、白マルチ(A社・B社)、普通のマルチ、ウルトラローリフレクションです。これで見比べるとよく分かります。特にマルチは緑がパキッと写って、ウルトラローリフレクションはぼんやり青です。

かすかに青が出るので、ヴィンテージのお店としては白マルチが依然として人気でしょう。SNSをめっちゃやる方とか、写真を撮られまくる方は良さそう。

かゆい
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23.03.08

いろんなレンズメーカーさんがありまして、いろんなコーティングの名称がありますけど、総称としましては“帯電防止”コーティングと呼ばれるものがあります。ホコリが付きにくいということで、花粉もつきにくいということになります。

資料を下さったのがHOYAさんだけですし、これがまた良い資料で、数字で分かりやすいです。代表してHOYAさんのヴィーナスガードコートを、インスタでも載せてみました。花粉でお困りの方どうぞ。

帯電防止コーティングとなると、コーティングの種類としましては割と上位グレードになると思われます。上位グレードのコーティングとなりますと、いつも店頭で説明します単焦点の松・竹・梅のレンズグレードにおいて、梅は不可のメーカーさんが多いはずです。竹から選択出来ますよ的なところが多いです。なので、お店によってはレンズグレードの変更とコーティングの変更で、そこそこお値段が嵩むかもですね。

付属のレンズです。一年でこんな感じでした。いまの花粉メガネは、破損のリスクを考えて、衝撃に強いポリカーボネートのレンズが多いと思います。で、このポリカーボネートが傷には弱いんですよね。

よくある花粉メガネを度付き化しました。

帯電防止コートがつくレベルのコーティングは、“超撥水”と呼ばれるコーティングも付いていることが多いです。汚れがつきにくい、油汚れも水流でけっこう吹っ飛ぶコーティングです。それで小まめに水洗いすることで、レンズが綺麗で花粉がついていなくて、痒さがマシになるのかもですね。

今日も手前味噌。ブルバキの単焦点では3年くらい前から標準でついています。でも今年はかゆい。

痒くてたまらん方でまだお試しでは無い方は、全国の眼鏡店で帯電防止コーティングを選んでみても良いかもです。かゆみが変わらなかったらごめんなさいですけど、汚れにくさと拭き残しの無さは凄いのでいずれにしてもオススメです。

B型
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23.02.18

どの姿勢で、どの作業距離で、どれくらいハッキリクッキリ見たいかということに依るんですけど、遠近ズバッとクッキリ&クッキリということで、久々のバイフォーカルです。

最新の累進には無い利点がもちろんありまして、それで今でもちゃんとあります。ただ単純にレトロということでは無いです。むしろその理由だけだと入れないかもです。

ガラスでも何社かありますけど、確かマルチコートしかどこも出ないと思います。プラスチックの1.50だと、ハードコートが選べるので、ヴィンテージの美観を追求出来るのも確かに良いです。

検眼では、遠方(#12)とか近方(#18)で垂直方向の動きをみます。問診にもよりますけど、(#12)で問題無ければ、遠方の上下開散を省略して(#18)もまるごと省略することも多いです。

その検査でも調べられますけど、大体どのひとも上下の像が分かれる限界が3プリズムくらいです。それは火事場の馬鹿力的な最大値でして、特殊な状況で無ければ上下は1.0〜1.5プリズムくらいで違和感を強く感じるか像が分離します。この辺りは特別な話ではなくて資格上の一般論です。数学Ⅰ・Aみたいな話です。

視線を落として近方視をするときにメガネゆえの問題として、どれくらい右目と左目を上下に離そうとしちゃう力が産まれちゃうのかみたいなことは、バイフォーカルに限らず累進でも、とにかく遠近両用となれば常に気にしています。数値だけ言われても何のこっちゃなんですけど、例えば片目だけを意識的に上げ下げするって難しいよねって話が遠近の難しさの根底にあります。そういう色々で、バイフォーカルにしても累進にしてもこれだけレンズの設計で手数があるというのは面白い話だと感じています。人類の見ることへの格闘の歴史が、レンズ設計のバリエーションと繋がっています。バイフォーカルは、それが外観にもろに表れているので、本当に素敵な見た目のレンズだと思います。

以下、今日たまたまこのメガネのお渡しの方とは別に聞かれたので余談ですが。ドラえもんポケットタイプの、これはB型とかカーブドトップタイプと呼ばれるもので、マイルド系です。何がマイルドかと申しますと、像の転移(イメージジャンプ)がマイルドです。このちょっとした山が大事で、プリズム作用が必ず発生することに対しての助走みたいな役割です。

ストレートトップタイプとかA型と呼ばれる、スパッと上が直線もあります。こんもりとした山が無い分、手元度数がより少ない下方視で入ります。近方重視タイプです。その代わり、助走がなくスパッと度数が入る為、像のジャンプも突然スパッといきます。

どちらにしてもイメージジャンプはビュンっと起きるので、階段を降りるときに注意です。

 

291
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22.11.21

商品名が「くもり291」で曇りにくいということで、291は福井でもあるなあとか思いつつ、HOYAの防曇コートです。インスタでハァハァ言ってたあれです。

曇にくさは予想を超えていました。私のマックスのハァハァで曇らなかったですからね。

基本的には各社とも防曇となりますと、それしかレンズにコーティングされないことになります。傷防止とかのハードコートとかも掛けられていないので、傷に弱いです。

防曇も、こんな世の中なので進化しました。第1世代は専用クロスで1日一回レンズを拭かないと防曇効果が持続できないとかでした。それが無いので、曇るのが一番煩わしいのであれば有りかなと。

あとは、メーカーさんの提案まで気づいていませんでしたけど、度付きで染色でノンコート(防曇のみ)で出せる唯一の方法です。レンズの反射光が真っ白になります。ヴィンテージのフレームに相性が良いです。それは盲点でした。向かって左のレンズが、ブラウン10%の染色です。右のクリアも両方、LED(昼白色)の白色を白色のまま反射しています。

ただ、現代におけるハードコートは生活で言うところのインフラみたいな位置付けでして、ハードコート無しのプラスチックの傷つきやすさは中々だと思います。曇ることが一番の主訴であれば是非。

動く飾り
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22.11.07

ゴルチエです。ヴィンテージメガネの世界に限れば、ある程度の価値が確立した存在になりましたので、カザールとかアメリカンオプティカルとかローデンストックとか、ブルバキが特に何か言わなくても既に伝わっていることが多いと言いますか、言うと逆に購買意欲下がるわーみたいなことになりかねないメガネです。

でもこれは、数あるゴルチエの中でも特に面白いので、レストアするにつれて言いたい欲が止められ無くなったので書きます。

正面は、まさに前回のビジョメガネ的なあの時代の素朴なオーバルメガネです。サイズは52□18で、メガネ界の標準オブ標準サイズです。それはつまりユニクロのMサイズみたいな感覚です。

横がゴルチエらしさ全開でゴツイです。

上から下から横から、様々に撮ってみました。針金がグルっとテンプル上のコマみたいなパーツを経由して1周しています。バネ蝶番を剥き出しの構造にした感じにみえませんか?実際は違いまして、ただテンプル上のコマが動くだけです。バネ等のメガネの機構に対して何も関与していません。純粋に飾りです。でもそれを侮ってはいけなくて、混じりっ気無いただの飾りなんですけど、これは動く飾りなんです。動く飾りは、身に付けるものでは珍しいと思いますし、その動く動力がメガネの腕を開く動作に連動しており、飾りを動かす為だけに何か特別な操作を要していません。自然な動作の中に、“で、なに?”の極みみたいな飾りがついたフレームです。そんなメガネはこれが初めてです。

もう90年代といえども20年以上は経っているわけで、ナイロン系のパーツは取っ替えです。強度もそうですけど黄ばみも気になりますからね。あとは柔軟性が無くなって硬いんです。

鼻パッド変えました。元の物もお渡しできるように保存してありますが、ちょっと表面が滑っています。デッドストックなんですけど、パッドだけが先にダメになっているケースは多いです。使えるっちゃ使えるくらいの状態でしたが外しました。あとは、チタンパッドにするだけでカッコ良さが倍増します。ゴルチエの時代にはまだチタンパッドは存在していなかったはずで、フレームの意図するところからすると、むしろチタンパッドとかの金属の塊の鼻パッドの方が統一感が出てカッコいいです。

このゴルチエはサングラスラインでした。薄い色レンズが入っていましたが、濁っていたので透明に変えております。レンズは特に何の刻印もない、汎用のCRレンズだと思います。

好みの問題ですけど、なんとなく超普通のメガネ然として佇んでいるほうが面白くてカッコいいと思ったので透明にしました。せっかくのナイロールフレームで横と下にレンズのコバが出ますから、濃さ10パーセントくらいの色レンズも良さそうです。それくらいの濃さですと、掛けても正面は普通のメガネに見えて、色が入っていると他人から認識されずらくて、横から見たときにコバが綺麗に発色して気分が良いです。

飾りの動きは、インスタに載せます。

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