掛けて帰りますと言われると嬉しいですmegane

19.11.03

バネ修理と、レンズ交換でした。バネは交換が出来ず、レーザー溶接でガチガチに固めてもらって、普通の蝶番に改良してしまいました。まあしょうがないですね。

レンズ交換ということで、

・遠視

・老眼になってからメガネを掛け始めた

・65歳くらい

これだけでも、数値がどうあれ考えられることと、お客さんの主訴とメガネへ期待することから、何を選択して何を犠牲にするかが頭を巡ります。もちろん、ブルバキでも累進レンズを処方することはちゃんとあります。ですが物理的に解決できない、ある要求を満足させることが出来ないということもありまして、必ず何が犠牲になるかはお伝えします。

「最新の累進レンズは大丈夫です」、よく言われると思います。確かにある点においてはそうなんでしょうけど、全部が大丈夫になった訳では無いです。この辺は提供する側がいかんですね。

旧処方が、大体左右同じでs+1.50 add+2.50です。ヒアリングでは60歳くらいかそれよりも前の時点での処方です。それと、オートレフでs+2.75位で値が出てくること、自然に手元を見てもらったときに、あんまり下方視出来ていないこと、念の為、実際にミラー法で視線のチェックをした時に、やっぱり下方視が足りないこと。このくらい情報があると、およその道筋が見えてきます。今回特に気になったのは、加入をしっかり体感するには無意識に下げた目線以上に、下をしっかりと見なくてはいけないことに改めて驚いていらっしゃったことですね。教則では、姿勢の指導なんでしょうけど、やめました。球面値のあたりをつけて、遠近の眼位を測り、ESOが残っていないことを確認して、他にもあれこれ逡巡して単焦点にしました。

毎回こうなるわけでは無いんですけど、色々上手く合致して、全部の距離がぼちぼち見えるわーというので掛けて帰って下さったので、嬉しかったですね。

デモレンズも旧レンズも無くて、型板から作っています。

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