レンズ加工syuuri

17.12.04

持ち込み品です。ブロータイプのメガネです。

ガラス1.52のハードコートを積みました。今回、なかなか強敵でした。眉部分がねじ止めではなく、二箇所ともカシメてあり、眉部分が脱着出来ませんでした。フレームカーブが整えられない、穴を広げて眉位置をちょっと上げる等々も出来ない状況でした。

今回は偶然、度数が低くガラスの球面設計を採用なので、フレームカーブとレンズカーブが大体同じようになり、綺麗に収まりました。ただ、レンズサイズの見極めは目視が困難なので苦労しました。

また写真の通り、セル部分の迫り出しが多く、レンズがフレームに干渉しやすかったです。今回度数はs-1.00 程度ですが、それでも干渉しておりました。眉パーツの溝にレンズが入らず、多めの面取りで何とか嵌め込んでいます。

基本、今は加工機が優れているのでレンズを削る・枠に収めることなら誰でも出来ると思います。ただ、綺麗に入れようとすると、それなりに苦労します。

おそらく、このフレームの時代は凸レンズ(老眼)の方が、メガネの処方としては多かったのではないでしょうか。凸レンズは縁が薄くなるので、眉部分との干渉は考えなくて済みます。

今回のように凹レンズ(近眼)の場合は、縁が厚いレンズになります。ですから、当時よりも縁が厚いレンズを入れようと考えますと、それなりの工夫が無ければ、もちろん綺麗に収まらないわけです。こういう干渉が起きたまま使い続けた場合は、大体フレームが負けて端が欠けるか、レンズにチップが入るか、どちらかがだいたい起こります。

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