フルビューvintage

17.12.08

フルビューの枠入れ。1930年代です。今回のお持ち込み品が面白かったのは、日本のメガネ屋から出てきたという、入手経路でしょう。

上の写真は、右レンズ(向かって左)が型直し後、左レンズ(向かって右)が型直し前です。共に鼻側がふにゃふにゃしていましたので修正しております。左右の形も異なります。当時はそれくらいの精度だったということでしょう。そのままレンズを入れるとみっともないですから、直した上でより形の良い方を片眼トレースし、反転させて左右に嵌め込みます。

ガラスのBR15%を入れました。

フルビューで気をつけたいのは、可動部、つまり智の部分の合わせです。もちろん、現代みたいに精度が出ているわけではありません。逆に、現行の加工機は0.05ミリ単位で正確に仕上げてきますから、その齟齬から上手くいかないところが生まれます。

ただのメタルフレームですから、他所で持ち込んでも割と受けてもらえると思います。ただし、フレームに負担をかけないように綺麗に仕上げるためには、まあまあ解消するべき問題はあります。無理矢理レンズを入れようとすると、大体ネジが舐めかかっているか、死んでいます。プラスチックレンズでも同様です。

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