サーモント1vintage

19.07.21

イレギュラーで、日本の入荷です。主にサーモントなんですけど、すべて日本製のサーモントでは無いところが乙なんで紹介していきます。舶来物と呼んでた頃のフレームたちです。

その1、ボシュロムのサーモントです。金張り(12K 1/20)ということから、70年代中頃かなと推測が出来ます。これで3度目なんですけど、日本の在庫から、似たようにボシュロムのサーモントが出てきています。しかも、3回とも「W.GERMANY」刻印でして、70年代ごろからボシュロムがフレームの製造から手を引き始めていることが伺えます。

(MADE IN W.GERMANY)

これの見所は、さらにあります。これは初なんですけど、おそらく、元々はレイバンのオリンピアン的な、カールトンタイプのフレームとして販売していた物を改造して、サーモントにしていることです。

眉パーツを外してみてビックリでした。みごとに普通のフレームが現れました。トップバーにプレスが入っていますし、おそらくこのまま販売していた物を、売れ行きが鈍って在庫がダブついてきたタイミングで、販売促進の為に改造したのでしょう。

裏からみると、サーモントでは珍しく、パーツがネジ一点で止めるタイプです。それでガタつくことも無いですし、ネジ二点で止めるタイプにありがちな、ネジで生地が引っ張られ、経年変化で眉パーツが割れることも無いので、むしろ優れた機構かもしれません。

トップバーの裏に、ネジ穴をロー付けしています。はみ出さないように気を利かせてありますから、眉がなくなったとしても表からは見えずに、オリンピアンとして使える訳です。

その辺の構造の面白さ、垣間見える合理性も良いですけど、物としても、デザインが良く素敵です。サーモントの要となる眉部分は、リムとトップバーを挟み込まないといけない為、厚みが出てしまいます。それに対して、眉の色を濃いクリアレッドにすることで、軽やかさと上品な感じを付加しようと試みています。それもいい感じです。

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