久々の黒枠vintage

19.07.08

パッと見て、とても良い顔していました。磨き終わりでこんな感じです。特に、ブリッジの凹凸の付け方が歪でした。写真撮るの忘れました。

気になってしょうがないので、対称になるように修正しています。あんだけ今のプロダクトより優れてるとか言いつつ、例えばこういう箇所に対しては、ヴィンテージならではの味とか、古いからしょうがないとかで済ますのも、何だかなぁという気がします。ダメなもんはダメというのも、しっかり把握しつつ、現行品には無い面白さを見出していかないと、と考えています。サッカーで手を使っても、それは異端じゃなくて邪道ですもんね。それか、そもそものゾーンを変える、ハンドボールに移るとか。

この年代周辺は、いつも店頭で雰囲気の良さ以外に何も言いませんが、角を残した磨きが云々ということが語られると思います。そこが職人技的な。ちなみに、外蝶番でピンとネジの面は切ってあって、鼻パッドは透明です。ブルバキとしては、全然分からなくて構いません。ラーメンの常連さんのコールみたいなもんです。あぁ、あの人は慣れてるなーくらいの認識でオッケーです。それ以上でもそれ以下でもありません。

写真をご覧の通り、フレーム製作側の人間ではなく、ただの眼鏡屋ですら、バリバリ磨いても、まあまあ角は落ちなかったりします。私の腕があるとか婉曲的に言いたいのではなくて、本当に落ちないんです。角が。個人的に気をつけているのは、光を反射させた時のバフの布の線が残らない且つ、極力表面が波打たないようにさせるくらいです。角は、あんまり気にしないですね。

現行品のセルフレームの製作工程の中で、ガラ入れというのがあります。それを意図的なのか、そういった概念が無くて工程を飛ばしていたのか分かりませんが、物を触る限りですと当時はガラ入れしてないだけなのかなと予想していたりします。資料が無いので、あくまで物からの予想です。

なんかカッコいい!というのは私も同じ思いなんです。ただ角が残っていること、それが職人技かどうかよく分からないので、個人的にはあまりそこを褒めるのはやめています。聞かれたら、この風合いも良いよねーくらいな返事しかしないのは、それが理由です。ガラ入れして角が取れている方が一手間加わってるやんって、思ったりもします。手触り良くなるし、作り手の優しさが加わっています。

ここで話を戻しまして。このフレームに関しては、それら抜きにしても十分良いと思っています。フレーム全体の角張った感じと、その角が残った仕上げが合わさって、フレームから性格キツそうな感じが出ています。一応褒めています。

で、その印象をどうコントロールするかということが大事なんですけど、それは簡単で、これ掛けて柔和な表情していたら、それだけで十分です。簡単にギャップが生じて、全体としてプラスになるはずです。

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