アーカイブ:11月2017

考えるヒント
雑記

17.11.14

『考えるヒント 小林秀雄著 文春文庫 新装版2004年 p.36』

電話やメールでは上手くいかなくても、会ってしまえば、面と向かって話してしまえば一瞬で解決出来てしまうことは多々です。それが分かりやすく表現されていました。

主張であれば、ディベートの形式になりますから、議論の(内容というよりは)勝ち負けに陥りやすいです。告白であれば、受け止める・止められないの選択になりそうです。受け止められないとしても、目の前で告白されたら、その場をなんとかしようと一緒になって代案を模索することも起こり得そうです。対話の形式に近いのかもしれません。何となく私のイメージですが、非対面の形式は主張になりやすく、対面の形式は告白になりやすい気がします。やはり、顔を付き合わせると、抑制が効くのかおおよそ告白に近いニュアンスになりますね。

ちょっと前に、お客さんと価値観と言いますか、物を買うときの判断基準の話になりました。いまの選別でいけば、お互いの告白だったのでしょう。大枠が一緒ならば、具体的な表現の細かい違いなど気にならないですね。気にならなさすぎて、その部分を忘れています。

もちろん、全て合致していた訳ではありません。完璧な合致は、それはそれで不気味でしょうけど。もし主張同士であれば、その些細な違いから亀裂が生じることもあったかもと考えると、一層不思議に感じます。

ああいう瞬間は、なかなか訪れることはありませんが、その瞬間の為に働いている気さえしてきました。メガネから離れすぎないように努めます。

あすの営業時間の変更
営業案内

17.11.11

明日12日の日曜日は、13時オープンに変更です。ご迷惑をおかけします。

東別院のアンティークマーケットでも覗いてみようかと思っています。名古屋に出られる方は、そちらも覗いてみてはいかがでしょうか。円頓寺ではパリ祭もやってますね。名古屋は祭りだらけです。

店を片付けるための何かを買えればと思っています。買い付け等の仕事では無いです。見かけたら、ちゃんと仕事しろと声を掛けて下さい。

私の店の立地もそうですが、名古屋は栄や大須以外の場所も面白いですよ。散策してみると良いと思います。

 

ツーブリッジ
ヴィンテージのメガネ

17.11.11

ローデンストックのツーブリッジが入りました。中央産業貿易が引っ張っていた時代です。

鼻パッドが、箱型ではなくて輪っか状です。これだと、現在一般てきな箱タイプよりもスッキリ見えます。可動の範囲は箱タイプのまま、カシメや抱きかかえ型のパッドの見た目でカッコいいです。加えて、汚れが溜まりにくいという、実用性も兼ね備えています。個人的に、一番好きな鼻パッドの形状です。

まさか、ローデンの特許だったんですね。だからどこも再現しないのか、残念。

お客さんのメガネ
ヴィンテージのメガネ

17.11.08

街で芸能人を見かけたら、写真撮りたくなると思います。それに近い感覚です。記念撮影です。

お渡し前なので、暗闇で分かりにくくしております。やっぱりカッコいいです。この辺りは、今後もやらないのか、そのうちやるのか不明です。

ガラス1.52のノンコートを嵌めました。プラス度数なので、外径指定でギリギリまで詰めて、厚みは削ぎ落としました。

ガラスも、屈折率をあげて薄くすれば良いってものでは無いです。それはプラスチックの場合と同様です。あとは、比重の問題があります。ガラスの1.70以降はそこそこ重いので、削れる厚みと全体の重量の変化に気を配らなくてはなりません。つまり、削れる量が少ない場合、金額は高くなり、厚みが減って、重くなる場合があります。

今回は若干のプラス度数なので、1.52を選択しました。1.60と比重はほとんど変わりませんが、アッベ数に差が出ます。アッベ数59の使いやすさを、他のプラのレンズと比較してもらう意図が込められています。

カールトン風
ヴィンテージのメガネ

17.11.07

あくまでも、カールトン風です。レンズサイズ58ミリ。やや大ぶりです。

これくらいレンズが大きければ、濃いめのカラーを入れても、レンズがちっちゃく見え無いと思います。日本のメガネにしては珍しく傾斜がしっかりついていて、本家を見習っているところに好感を持てます。傾斜はキツイですが、足つきの鼻パッドがしっかり稼働できるタイプなので、頬に打ち当たらないように出来るのもポイントが高いです。

開散
目のことレンズのこと

17.11.07

アイパッドで書いていますが、開散が一発で変換候補として出ないですね。解散ではなくて、開散について。寄り目から目を戻す、目を開く動作を指します。

私は番組を観ていませんので何とも判別出来ませんが、どうやら朝の番組で「スマホ老眼」の話題があったようですね。

解決策として、

「100均の s+2.00 の老眼を、5分掛けてぼーっとする」

が提案されていたみたいです。屈折系に対して弛緩させるというアプローチです。ただ、問題はそれだけでは無いです。冒頭の開散の問題、つまり目がニュートラルに戻りにくくなっているということも、そういった仮性の老眼に関与しています。

お医者さんの提案なので、もちろん反論は致しませんが、光学的な事実に関してだけ。

安く買える既成老眼の、光学中心がどこにあるのかが、心配な点としてあります。基本は手元用として販売しますので、光学中心の距離は短く取っており、そうそう問題は無いと思いますけど…。長いと心配です。フレームの中心で芯取りしてある場合等々です。

自分の目と目の距離(以降PD)に対して、その光学中心間の距離が長い場合、老眼のような凸レンズですとベースアウトプリズムが発生します。これは、目を内側に寄せる作用が出ます。そして、目を寄せる(輻輳)ことと、目の調節(ピントを手前に合わせる作用)は生理的に連動しております。

つまり、掛けると目の力が弛緩しない状況が発生するかもしれません。むしろその逆が発生する可能性もあります。そもそも、この方法は解決策というよりは応急処置ですしね。とりあえずいいメガネを作りましょうくらいのことを、眼鏡屋としては言って欲しかったところです。

ダダ
雑記

17.11.06

中原中也から、ダダに流れています。そもそもダダを曖昧にしか知らないこともあって、しっかりとあの詩に共感できなかったので調べることにしています。

「ダダ 芸術と反芸術 ハンス・リヒター著 針生一郎訳 美術出版社 1966年」

もっと虚無的な、諦めを伴うものかと勝手に思っていましたが、全然違いました。対立するものを融かしあうのか、昇華させるのか、まだその違いは読み取れていないです。いずれにせよ、まだ本は途中ですが、「やーめたっ」という感じは受けていません。さらにここからという思想なんですね。

P.64の「…ダダは自然と同様に無意味なのだ。」という箇所、無意味であることと無価値であることを混同せずに述べている部分、簡潔でグッときます。

度数s-9.00くらい
ヴィンテージのメガネ

17.11.05

お客さんのメガネ。

S-9.00くらいなので、さすがに屈折率1.74を搭載しました。

ほぼ FPD=PD なので、厚い部分が上手い具合に処理できたと思います。後は、レンズ後面の面取りを多めに、鏡面加工してあげればちゃんと収まり良くなりました。

カットリム
メガネのはなし

17.11.05

いつか書いた、カットリムのフレームが入りました。ローデンです。

レンズを囲うリム線が、扁平ではなくて三角形で凸です。リムにボリュームがあって、多少度数が強くてもレンズがはみ出しにくいです。

サーモントのメガネは野暮ったくなりがちですが、これは別格でした。

レストア頑張ります
ヴィンテージのメガネ

17.11.03

外箱通りでは無いので、ローデンやら増永がたくさん入った訳ではありませんが、それなりの数がデッドストックで入りました。順次綺麗にしていきます。

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