『考えるヒント 小林秀雄著 文春文庫 新装版2004年 p.36』
電話やメールでは上手くいかなくても、会ってしまえば、面と向かって話してしまえば一瞬で解決出来てしまうことは多々です。それが分かりやすく表現されていました。
主張であれば、ディベートの形式になりますから、議論の(内容というよりは)勝ち負けに陥りやすいです。告白であれば、受け止める・止められないの選択になりそうです。受け止められないとしても、目の前で告白されたら、その場をなんとかしようと一緒になって代案を模索することも起こり得そうです。対話の形式に近いのかもしれません。何となく私のイメージですが、非対面の形式は主張になりやすく、対面の形式は告白になりやすい気がします。やはり、顔を付き合わせると、抑制が効くのかおおよそ告白に近いニュアンスになりますね。
ちょっと前に、お客さんと価値観と言いますか、物を買うときの判断基準の話になりました。いまの選別でいけば、お互いの告白だったのでしょう。大枠が一緒ならば、具体的な表現の細かい違いなど気にならないですね。気にならなさすぎて、その部分を忘れています。
もちろん、全て合致していた訳ではありません。完璧な合致は、それはそれで不気味でしょうけど。もし主張同士であれば、その些細な違いから亀裂が生じることもあったかもと考えると、一層不思議に感じます。
ああいう瞬間は、なかなか訪れることはありませんが、その瞬間の為に働いている気さえしてきました。メガネから離れすぎないように努めます。