興奮し過ぎてミスりました。先にインスタにアップしてしまいました。
今日、届きました。ボシュロムの30年代の、あの彫金パターンを、日本の職人さんが再現してくださったのが、写真のオーバルの方です。トノーは、いつもの職人さんの持ちパターンです。
これが彫金の見本でお渡ししたフレームです。この手のフレームに関しては、“世界恐慌が云々かんぬん、ジュエラーが云々かんぬん、彫金師が眼鏡業界に流入云々かんぬん…。”と、言われており、手彫りで尚且つメガネの最高峰だわ、みたいな感じで提供されています。色々な疑問点もありまして、、、まあ、、取り扱いがない=専門外らしいですから、止めておきましょう。次行きましょう次。確かにパターンは、カッコいいです。私も一番好きです。再現してみたいと、ずっと夢見てきました。
そもそも西洋と日本の彫金のスタイルが違うようで、和の技法と西洋のパターンを合わせたときに、彫り方の違いによる不可避な向き不向きがありそうですから、出てきたものが上手く調和を実現出来ているかどうか、届く今日まで大変不安でした。それも杞憂に終わりましたね。
そのままの大きさで貼っとくので、タブレットかパソコンで見てください。もう綺麗な背景とか要らなくて、物だけで十分ですよね。
注文に際して、「多少パターンの簡略化も良いですよ」と、先に手を差し伸べていましたが、ひょっとするとそれが火をつけてしまったのかもしれません。まさかの完コピでした。日本人は凄まじいなと感じる瞬間です。
続きまして、トノー。こちらは職人さんの持ちパターンです。
これも美しいです。そして、比較出来るようにパターンを二つ用意して良かったです。注文の際に、ここにも一つ読みがありました。
彫金師さんは確か60代かそこらと伺っていましたが、様々なメガネ、そしてパターンを彫った歴史がある以上、その方のイチオシは間違い無いはずです。ですから初め、見本彫金を打診する際に確認したことは、「職人さんそれぞれに受け継いだパターンがあって、それ以外をお願いすることは無礼にあたらないのか?」ということでした。結果は全く問題ないとのことでしたので、お願いしてみました。
実物で比較すると分かりますが、やはり違いがありました。自然光で遠目で見たときに、煌めきの量、煌めき具合いのバランスが、やはり持ちパターンの方が断然美しいです。これは、物凄く勉強になりました。掛けた姿は、持ちパターンの方が一層美しいでしょうね。
ただ共通して、やはり彫金を施すことで、本当に物が完成したなと感じました。行為としては削ぎ落としていくわけですが、物には装飾として付加されていきます。彫金の凄みは、この捩れをエネルギーにして生じているのでしょうね。無機質な物に蔦のような有機的なパターンを施しますと、言葉になりません。そしてボシュロムの再現パターンは美しさよりカッコ良さが前に出ていて綺麗です。華やかさが控えめで、日常に潜むにはちょうど良さそうです。
ちなみに値段もそこまで変わりませんから、好みで選んで頂ければ嬉しいです。ブルバキは同時に2個買いも推奨しておりますよ。