経過観察925silver

22.07.22

銀無垢のサーモントですが、着用して3週間経過しました。着用していなかったのは、眼科さん出張の1日だけで、あとは掛け続けました。レンズの濃さが35%で、サングラスとしては薄めですけどそれなりに炎天下もイケるということで、自転車通勤時のサングラスの掛け替えも控えて、とにかく掛け続けました。エイジングガチ勢ですので。

全体の彫りが深くなった気がします。溝が薄っすら硫化しています。素材に対して適した構造を採るということで、ブリッジもテンプルも凸になりましたが、そのおかげで変化がきれいです。

とは言え、まだまだ志半ばです。ブリッジとテンプルの表面以外は、925シルバー特有の黄色味を帯びてきた程度です。

シルバーの良さといえば、もちろんあれこれあります。意外なところでは光の反射率が金より高いとかありまして、手彫りの装飾を推奨している一山ブリッジのシリーズでは、シルバーアクセサリーの付き合い方の概念をひっくり返して、ピッカピカを保ったまま使い続けるのもこれまた乙ですなあと、謳っていたと思います。いまも、新品のピカピカの彫金が入ったフレームは最高に綺麗だなと思います。

でもやっぱり、シルバーと言えば燻しだよねって声もあると思いますし、自分もメガネ以外のシルバーアクセサリーはそんな感じです。

フレンチクルーラーみたいな指輪も、メロンみたいなバングルも、元々は燻し加工が一切入っていない、ピカピカなアクセサリーでした。指輪は3年くらい?バングルは5年くらいでこんな感じになりました。他人からみたら汚いだけなんですけどね。なんなら、傷もへっちゃらなので、ガチゴチそこら中に当てまくっています。小傷程度で済んでいません。

自分の製品に話を戻して、彫金のピカピカなフレームのときは、作りの精緻さとかも含めた色々な意味でのくすみの無さを売りにしていました。高校の倫理で習う清き明き心みたいな、そういった日本的なものを結晶化してメガネに変換した感覚です。サーモントにおいても、それを捨ててはいません。むしろ作りを見れば見るほど今まで以上に複雑で難しい構造のメガネとなっていて、これぞニッポンみたいな要素はより強いです。強いんですけど、それが表に出ることが無いように、常に気をつけていました。ゴツくてカッコいいだけが前面に出るようにして、そことシルバーのくすみと傷による重厚感が重なるようにしました。そして前回の話が関係しますが、ゴツいとか重厚感とかつい日本のモノづくりの良さを込めると足し過ぎてしまうので、モノづくりの質を落とさず引き算するということで眉毛のパーツがクリアグレーに決定したわけです。

色んな方が三者三様で使って頂いて、それをメンテナンスするごとに見せてもらえれば嬉しいんですけど、一応サーモントの製作意図はこんな感じです。今まで通り、同じメーカーで同じ銀という素材なんですけど、始めに設定した狙いみたいなものは真逆だったりします。

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