ボシュロムのライセンスの眼鏡です。80年代、日本です。
今となっては、よく見かけるタイプの眼鏡だと思います。安心感はあります。使い手がイメージされていて良い部分がありました。分解していて、それに驚きました。
このタイプのメガネは、各ネジ止め部分が緩んで全体がガタガタすることが多いです。
もしくは、止め方がもう少し簡易的で挟んで固定するだけの場合もあります。その場合は、セル生地が縮んでしまうと、隙間が生じてネジを締めてもガタつきます。そうなってしまえば、間に何か挟み込んで対処になります。
ただ、こいつは違いました。
金属パーツの形で段付き加工がしてあります。フロントだけではなく、サイドにもテンプルの幅分削り込みが施してあり、ガタつき防止とネジの緩み防止が施されております。
また、ブリッジ部分について。よくあるパターンですと、片方でネジの2点どめ、左右で4点で固定しています。それでガタガタと回転が起こらないようにするのが多いです。
もう一度このフレームを観察しますと、同じく4点で固定(片側2点)で止めております。ですが、一方をブリッジから伸びる棒で止めることで、ネジが緩むリスクを減らしております。2点のうち、片方は絶対ガタつきません。ブリッジパーツの加工としては一手間増えるのでしょうが、それを怠っていません。
長く安心して使えるように、その意図が感じられます。正面から見たときに、ネジは左右で2本です。よりスッキリ見える効果もあります。
職人とも鯖江ブランドとも特に謳っていないフレームですらこの品質というところに、日本の眼鏡の良さが垣間見えます。