アーカイブ:9月2018

30日は休みます
営業案内

18.09.29

台風なので、9/30(日)は休みます。皆様も、お気をつけてお過ごしください。

60年代
ヴィンテージのメガネ

18.09.26

ミッドセンチュリー感抜群のフレームです。鼻盛りは、同色の黒で行い、その時代風のつくりに合わせております。それ以上にフレームの型直しに苦戦しました。なんとかテンプルを開き、やっと顔の奥まで突き刺せるようになったと思われます。

デザイン、作りから60年代と推定できます。国は判別不能ですが、フランスでしょうか?刻印が無く、そこはあやふやです。スーツに、これをかけていたら良さそう。

例えばこれが、同じ年代の同じ国で作られたクラウンパントであれば、上質で最強なメガネ的な判断が下されるのでしょう。ですが、この形状であるが故に、上質と見なされずただの面白メガネとして一瞥されるにとどまります。

ここがポイントでして、上質云々と形状が結びついてしまっているという事態が、なんだか捻れていると思うわけです。形と質は、本来は直結しないはずです。ヴィンテージの質の部分に惚れているのであれば、これとクラウンパントの二つを、ある程度同等に見られても良いはずです。なぜこのような視野狭窄の事態に陥っているのかは不明です。

面白メガネと言っちゃってますが、ちなみにこちらは販売した商品です。とても気に入ってくださっていましたし、私もかなり良いと思ってブログにあげずに秘めていました。面白メガネというよりかは、このメガネが物として際立っている感じでしょうか。ただただ、物としてカッコイイと感じています。

旅立つことが決定してとても嬉しいです。たまたまアイビーな感じの姿で試着されていまして、それも良いと感じました。

それ以前に
修理とメンテ

18.09.26

トム・フォードのお持ち込み。黒とクリアの張り合わせのタイプもあるんですね。しかも、金具が全部銀色で精悍です。

鼻幅は問題なさそうでしたが、まつ毛が当たっているので鼻盛りします。メガネがズレるだけで、まつ毛が当たらないのであれば即日で解決出来たんですけどね。そればっかりは、しょうがないですね。

そもそも、鼻盛り云々の前に、枠入れのときにリムを抉っています。

リム正面向かって左下、ギザギザになっているのが分かりますでしょうか?左右とも、レンズサイズがキツかったので、擦っちゃったんでしょうね。

面取りがほぼ無いです。レンズの縁が角張っているのも原因でしょう。新品のプラスチックは、熱を加えると特に柔らかいです。

ヴィンテージ界隈においては、“レンズが枠内にぴっちり入っている感じがカッコいい”みたいな説が流れているようで、面取りをしたがらない場合もあるようです。

しない出来ない、どちらでも構いませんが、それのがカッコイイとしても、面取りを施さなくていいのは表面だけです。いずれにしても、裏面はきっちり面取りをした方が良いです。今回のようなケースもありますし、いざレンズを外すときにも互いに損傷を与えにくいです。レンズの厚みも分かりにくくなりますから、美観も良くなります。

リムも切れにくいと思います。枠入れの際、しっかりと薬研でリムとのサイズ感が確かめられるようになるので、レンズサイズの判断ミスが減るからでしょう。これは個人の実感なので多分です。

とりあえず今回は、鼻盛りの料金内でリムも綺麗にしていきます。一応メガネ業界の隅っこにいますので、私でカバーできる範囲であれば修正します。

増やしました
雑記

18.09.25

植物を増やしました。アルミの鉢の方で、同じ種類なのか何なのか、アルビノみたいな白っぽい多肉を持ち帰りました。

へら絞りの鉢がスペースエイジ感に溢れていまして、結局銅もアルミも両方欲しくなり、それを理由に増やしました。生命感のない冷たい鉢と、植物の水々しさとの対比が気に入っています。

違う種類を鉢に入れることも考えました。ただ、そもそも植物をここまで継続して元気に育てられたことがなく、このしょうもない成功体験で調子に乗ると、両方とも枯らすかもしれないという一抹の不安があり、まずは同種で同時に植物を管理することを成功させようという算段です。数と種類、すなわち管理数の増加と水やり等々のペースが違うものを並行して育てるという2項目を同時にステップアップすると、しくじって全部が崩壊するのではないかという予感です。なのでそういう時は、どっちかを固定して片方を変動させています。

普段例えばフレームを選ぶとなって、いきなりカザールなんて相当嬉しい出来事ですが、なかなかそれは起こりにくい状況です。じゃあ2本目の眼鏡でどうか?と言われても、やっぱり難しいです。提案する私も重々承知です。黒のプラスチック買った、そしたら次はプラスチックは同じで、つぎは茶色買ってみようかなとか、そんな感じですもんね。そういえば服とか何でも、そんな感じで買うよねと、ふと思い出して今回は同品種です。

映画
雑記

18.09.24

最近みた映画。お客さんより紹介して頂いたものです。

思った以上に鈍重でした。鈍重に受け取ってしまいました。泡沫候補の方々と、自分の業界での立ち位置を比較すると、大差ないですからね。

映画のキャッチフレーズ「負ケルトワカッテ、ナゼ戦ウ。」で揺らぎ、「あなたはまだ、負けてすらいない。」で、そうそうそんな感じのことを言いたかったんだよねと、初心を思い出します。積極的に負けにいくことが、価値があるかどうかは不明です。一概に豊かだとは言えないでしょう。常勝であれば、それに越したことは無いと思います。

映画の最後、息子さんの姿に感動しました。まさに、内村鑑三の『後世への最大遺物』に書かれていることの実践と、その影響が見てとれます。

いい映画でした。

24日は15時オープンです
営業案内

18.09.23

明日、9/24の月曜日は15時オープンにします。その時間までは、店にいませんので受け取りも出来ません。何卒ご容赦ください。

ついにご対面
修理とメンテ

18.09.22

リガースのお持ち込み。バッファローホーンです。腕だけバッファローホーンという物は、クロムハーツ製の物を触ったことがあります。リムまで全部骨というのは初めてです。

噂どおり、硬いですね。温めても、やや柔らかくなる程度でして、収縮する感じはありません。非常に、枠入れし難い素材です。

バッファローホーンの場合は、きっちり隙間なくレンズを入れると、リムがはち切れる可能性がありますので、ややガタつく程度に仕上げております。フレームとレンズに隙間を設けてあげます。

素材が硬過ぎて、リムにカーブがほぼついていないです…。それか、マイナス(近視)の非球面しか想定していないとかでしょうね。フレームカーブが1.1、レンズはプラス度数の方なので3.7カーブです。さらに難しさが増す状況ですが、やるしかありません。度数も低く、縁厚が稼げ無い為、目一杯レンズカーブをフレームカーブに合わせて、限界の3カーブまで落とし、その後チルトで帳尻合わせをします。

機械の初期設定等々で、参考にはなりにくいですが、今回はメタルモード(±0.00ミリ)から、-0.80ミリで決着です。これで、大体2〜3度フレームの中でレンズが傾くくらいのサイズ感でした。本日は、これ一本加工するだけで集中力が切れた感じです。安堵感がドバドバ溢れてきます。

もともとはどんなレンズが入っていたかと言うと、サングラスでした。素材がアクリル系の物で非常にたわみやすいです。それを活かして後ろから押して入れている模様です。レンズカーブは4で、厚み1.8ミリです。一般に流布されているレンズでした。傷も付きやすく安価な素材ですが、手軽に嵌め込もうと考えますと、確かにアクリル系しか無いですね。

自分で買いました
営業案内

18.09.22

おかげさまで、今日で一年です。ありがとうございます。

本日も通常通りの営業です。セルフ花輪をするレベルですから、特に何もイベント等は無いですけど、いつも通りお待ちしております。

開かないときは
修理とメンテ

18.09.21

お持ち込みのメガネ。先頭の写真は、度付きのレンズを嵌め込んだ後です。プラスチックの球面、ハードコートです。

購入した段階では、ガラスのノンコートが入っていました。この後、割って取り外しております。

ネジで開閉するタイプでは無いです。リムを智で挟み込んで、最後にテンプルをピンで止めています。これも、はめ殺しタイプの仲間と言っていいでしょうね。不可逆なタイプです。

ネットで購入された際には、観音開きにしてテンプルを引っ張って抜くと、レンズが交換出来るような但し書きがあり、それを信じて購入されたようです。そりゃ書いてあれば信じますよね。

そもそも観音開きに出来ませんし、リムを止める部分と智のテンプル可動部は依存していません。観音開きに出来るようにしたところでそれは、観音開きに出来るようになっただけであり、それ以上でもそれ以下でもありません。パタッと、180度開脚したメガネが、ただ眼前で寝そべるだけでしょうね。

この構造のフレームにおいては、リムを開かないのが鉄則です。例えば、ピンを切り取りテンプルを外します。そして最後、智を無理やりヤットコ等で開き、レンズを外そうとしますと、本来は開閉を想定していない為、素材がそれに準じておらず、ベリッと嫌な音がして折れることが想定されます。それか上手く開けたとしても、再び智を閉じた際にベリッと折れることがあります。

あれこれ分析したところで、手を動かします。壊れても良いと了承して下さる場合、リムが開かなくてもレンズを入れます。メタルフレームでも。よっぽど大丈夫ですが、本来とは違った力を加えざるを得ませんので、そこだけ許して下さい。あとは、プラスチックレンズのみ可能です。

丸いレンズはやや難しいです。加工機の最小の刻みが0.05ミリですが、そのレンズサイズの読み違いでガタついたりレンズが回り始めます。

ただし、今回は写真の通り、小さな栗みたいな出っ張りがあります。ある程度小さくしても、それがストッパーとなりレンズが回らない為、乱視の軸がズレることがありません。おかげでサイズのシビアさは、さほどありません。

レンズを削った後です。同様に、栗の様な突起は残しております。

枠入れ後です。多少コツが要りますが、大したアレでは無いです。レンズ前面の面取りを、円みを意識しながら多少施すだけで、栗みたいな出っ張りは分かりにくくなります。

使えるようになって何よりです。何だかんだ私も、リム切れしなくてホッとしています。

そもそも初めからレンズが入っている場合は、どうせ交換しないと使えない訳ですし、そこまで書いてあるのであれば、その方法で送るときに外しといてって話ですよね。それか、取ったバージョンの写真を掲載するとか。こう言うケースがあるのかと、私も勉強になりました。

完成
ヴィンテージのメガネ

18.09.19

完成しました。薄いグレーの球面レンズを入れております。

確かに、私もフラットレンズは好きですし、ノンコートにしがちですが何でもかんでもそうするわけでは無いですね。フレームみて、その雰囲気とその他いろいろが合わさって決めています。

色が分かりやすいように、白いタオルの上で撮影。刻印残しながら磨くのに苦労しました。

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