アーカイブ:4月2019

いまはこれがオススメ
ヴィンテージのメガネ

19.04.11

ペルソールです。ハイカーブ(8カーブ)フレームです。レイバンのワンデラのセル版的なデザインです。言い換えるとイージーライダーでピーター・フォンダが掛けているやつのセル版的なデザインです。スポーティーなサングラスです。

ちょっと前に、ヴェトモンのオークリーにスタッズを付けたサングラスが素晴らしいから欲しいと書いた気がします。あの物自体もそうなんですが、ファッションでカッコいいとされているメガネ像と、メガネ界隈でプロダクトとして優れている・カッコいいとされているメガネ像が捩れていることを把握し、それらを統合するような提案であったということも感動したポイントです。ダッドスニーカーも、そういう事だったと何となく感じていましたが、それをメガネにも適用したのでは無いでしょうか。メガネ業界のメガネの提案よりもエキサイティングで悔しいです。

実際わたしも、この手のスポーティーサングラスは、マラソンするときくらいしか付けないです。例えばこのペルソールは、バイク乗る人にいいなぁくらいで何時もフワッと眺めていました。私もまだまだファッションとしてのメガネをメガネ全体から引き離して、単独で見ていたことに改めて気づかされた訳です。まだまだ狭い。

ということで、ヴェトモンが目に飛び込んできたときの感動を自分なりに実践したいと考え、普通のトラッドなり程よいストリートなり、昨今落ち着いてきたシティボーイなり、何でも違和感なく合いそうな物を探していた時に在庫で寝てたのがこのペルソールでした。なのでオススメです。

ハイテク感が薄めですから、何にでも合うはず。あんだけフラットレンズとか言っといて、次は8カーブで湾曲と申しております。

進化
修理とメンテ

19.04.11

トムフォードの鼻盛り(アジア用)が、さらに良くなっていました。リムのラインより内側から、鼻パッドのカーブが迫り出しているのが何となく分かりますでしょうか?段差をつけて、正面からは鼻パッド部分が迫り出しているようには見せない工夫がしてあるので、実物見ないと分かりにくいかもしれません。

ヴィンテージ眼鏡店と言いつつトムフォードをずっと見てきましたので、進化・成長を見守っている感覚が芽生えています。昔の、美宝堂のCMを見ている気分です。

平たい顔族の私でも、ガシッと顔に乗りました。


今回のご依頼は、それがゴツゴツして痛いので取るという作業です…。鼻が高くて、尚且つ目と眉毛の距離が近いから、眼鏡をかけるとリムと眉毛が重なって可笑しくないか?みたいな相談も受けましたが、それはつまりイケメンということであって可笑しくないし、皆んな羨ましいと思っていると返事をしております。お互いに無いものねだりなんだなと、改めて感じます。

リムの修正も行なっています。他所で枠入れをした物でしたが、全体の傾向としてレンズがデカイ場合が多いです。尚且つ、面取りをする店が減ってきています。そして一回り以上大きく角が立ったレンズを無理やりはめ込む際に、リム周りを浅く抉っています。フレームを温めていれば、なおさら抉れます。

写真は修正した後です。レンズ周辺に擦り傷がある場合は、枠入れで擦ってます。折角のメガネなのに美しくないので、ここに届いたものに関してはある程度直します。今回は-0.4ミリくらい調整し、面取りのあと熱を加えずに枠入れを施しました。度数も弱く薄いレンズだったので、歪みが出ていたかもしれませんね。

とりあえず滑らかに、2ミリくらい広がったと思います。

特に何もしてないのに
雑記

19.04.09

しゃがんだら、右膝部分が破れました。前兆で、右膝部分の白い横糸が1センチくらい見え始めてはいましたが、最後はビリっとパックリでした。デニムは丈夫だから、街の膝が破れているのは全て装飾だと思っていました。ちゃんと自然に履き続けると破れるみたいです。

メガネだったらガッカリしますが、布だとさほど。不思議です。

ハイテク
メガネのはなし

19.04.09

サングラスから、度なしの伊達メガネに変更しました。日本未発売、BOSEのサングラスです。テンプル裏、真ん中あたりにスピーカーがあります。お客さんに試させて頂きましたが、密閉式では無いのにこんなに音が良いのかと、感動します。

フロント内部に配線が通っています。お陰でクリングスの取り付けが出来ずです。テンプルエンドの添わせも日本向けではなく、耳の後ろで摩擦が得られず下がり易いです。曲げが不可なのでピタリングで対処です。

形状に無理がなく、全体としてカッコいいので驚きです。


この組み合わせも、そろそろ終了
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

19.04.09

SPMの無垢フレームにガラス(1.52)のノンコートレンズです。5月31日にガラス(1.52)の供給が終わるっぽいので、このクラシックな見た目の追求且つアッベ数が高くて使いやすい且つ、ガラスの中では比重が小さく軽いという、良いとこだらけの大運動会状態が実現出来なくなります。非常に残念ですが、まあ仕方がないです。金属の塊とガラスの塊の二つで構成しました、以上、、、こんな感じの潔さと、光学理論との合致が美しかったんですけどね。

テレビ
ヴィンテージのメガネ

19.04.05

物心ついたときから、テレビがぺったんこになっていて、記憶上テレビとは画面が平らである、そういった物しか知らないとなると、何歳以下なんでしょうね。そういえば。

テレビジョンフレーム、テレビカット等々、この手のフレームに対して説明がされますしブルバキでもしてきましたが、気が付くと、それがおじさんの始まりでした。そうそう、もうすぐ令和が始まる今日この頃です。補足をしておきますと、テレビに奥行きがあって、上面のスペースにリモコンを置いたり好きな人形を置いたり、程よい便利スペースがあった時代があります。そして画面は曲面でした。

フランスのヴィンテージです。製造国もそうですが、蝶番のパーツと刺さっているネジがO.G.のズークと一緒っぽいので、造りまで遡ると近い関係のかもしれません。ブリッジの処理もかなり似ています。

違う箇所といえば、生地の貼り合わせによる表現でしょう。クリアをベースに、ビロードみたいな茶色をはっています。テレビフレームはサングラスにしますと、かなりモードかエレガントな雰囲気を帯びますが、これは一層その傾向が強いです。非常に堪らない。これさえあれば、サングラスなのにチャラい感じにならず、尚且つ、夏暑くてだだくさな服でも、ある程度キッチリした印象を与えられそうです。だだくさは、名古屋弁でした。雑で適当な感じに仕上げることを指します。

珍しく、裏にも生地を貼っています。表から見ますと、茶色、クリア、茶色の生地の裏がシルバーの光沢になっているのでその光沢面が所々のぞきます。綺麗さ軽さ宇宙っぽさがバランスよく混ざり合っているのが見て取れます。

只者なのに、このサングラスを掛けて只者では無い感をプンプンさせて、今年も催されるトリエンナーレの会場をくるくる回りたい気分です。

春眠暁を覚えずと言いますが
目のことレンズのこと

19.04.02

実は気球のアレは、こんな紙が排出されています。なんのこっちゃサッパリです。視力で記述されず、被検者が欲しそうな度数で記述された紙がペロンと出ます。赤丸の部分はあったりなかったり。眼鏡屋でも、あった方が良いです。

眼科さんで、“不同視っぽいから眼鏡作った方が良いよ”的なアナウンスがあり、お越し頂きました。不同視というのは、左右の視力差が著しい場合を指します。さまざまな流派があるので何とも言いにくいですが、おおよそ度数で1.50くらい離れているときに、不同視を怪しんでいます。

あの紙によると、左右の度数差はおよそ1.00、全乱視は左右とも180度付近で1.00以下。「メガネを作りなさい」では無くて、「あったら良いな」くらいに留まって眼科処方が出なかったのは、おそらく不同視の定義範囲外とデータを読み取ったからだと思われます。全乱視も、値としては軽度です。あとは、両眼での視力が1.0なのが大きいでしょう。しかし、視力だけでは視覚の健全さを指し示していないことに注意しなくてはなりません。視力の高さと視覚の良さは必ずしも一致しません。

左右とも、角膜乱視が2.00付近で遠視気味、角膜は同じくらいの屈折力。ちなみに16歳でピント調節が直ぐに介入してしまう年頃です。あの紙と、(遠方)視力1.0という情報ではそれなりに健康な眼だなと思っちゃいそうでしたが、やはり両眼視異常でした。

年末に投入してからご新規さんも常連さんにも大体試して頂いている「ステレオバタフライ」、あの蝶々が浮いて見える本で確認したところ、蝶々が見えないとの返答でした。内心、焦りMAXです。つまり、片眼の抑制が起こっておりまして、近方での立体感が0でした。ちなみに遠方での立体視は可能です。

近くを見るときの眼を観察し、原因が分かりました。近方視で左眼が外転(寄らずに外に逃げちゃう)していました。やはり、調節障害が起こっていそうです。抑制の程度が軽そうなこと、年齢が若いこと等の諸条件より、回復を目指します。実際、検眼後の仮枠チェックで蝶々が見えそうな兆しがありましたので、これから2人3脚での矯正が始まりそうです。

私の問診が、もっと的確なら早く気付けたと思います。全部終わって帰るまえ、最後の最後に両眼視異常から生じていそうな症状がありました。これを初めから引き出せていれば…。

それは、「異常に眠い」です。夜早く寝ても、朝でも集中すると眠くなるという症状です。お客さんからすれば、眠いからメガネ作ろうとはなりませんし、眠さの全てが眼の所為でもありませんから、判明しにくい・特定しにくいケースです。抑制が起こっている場合に訴えられる症状の1つです。

眠さは他人とは比較出来ないので、主訴になり難いです。被検者から要望として眠さを軽減したい等と、なかなか出てきません。私もステレオテストが無ければ気づけ無かったので危なかったです。

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