アーカイブ:1月2020

大和魂注入
ヴィンテージのメガネ

20.01.31

イタリアのインジェクションフレーム。めちゃくちゃ処理が甘くて、おもちゃ感が強すぎるんですけど、何故か良いです。妙に良いです。

モナカのあとがくっきりと。ベトナム戦争のあたりに、日本も結構こんな感じのインジェクションフレームを作っている気がします。たまに骨董市で見かけます。アメリカに、安価なサングラスとして出していたんですかね。あれに近い、皆さんとあれが共有できていないか、まあそれに似た良さです。素朴ともまた違う、チープの一言で片付けたく無い、そういう良さです。

イタリアのネジがとにかく弱いです。触ると、毎回そう思うので、弱いんでしょう。どこの国もこの辺りの年代はそれなりに弱いんですけどね。今回も、しかも両腕とも、ちょっとひねっただけで、マイナスの頭がパチっと飛びました。ネジ抜きからレストアを始めています。

今回は、タップを1.7ミリで切りなおしました。元のネジ穴は、ネジ径もイマイチ定まらず、ピッチも今の日本の規格と異なり、結果締め上げがイマイチで、蝶番のガタつきが著しいので。とにかくそれを解消することを目指しました。

ナットで共締するため、まずは下からネジを突き出す為にも7.0ミリ丈のネジを探しましたが、プラスの頭しか見つからず、こんな感じに仕上がりました。使えることが大事なんで、こういう時はプラスネジで大和魂の注入です。イタリアのね、イタリアのメガネの、そのネジ穴にだね、日本のプラスネジを、日本の魂そのもののようなネジをだね、思いっきり差し込んでやるんですよ。メガネって、そういうもんですよ。いや、違いますね。

次世代
目のことレンズのこと

20.01.27

思った以上に、上のナイロンレールが抜けなくて苦戦を強いられました。レンズ下側の糸はいくらNOSとは言え、マストで交換なんですけど、たまに上もダメな時があり、その場合は両方交換します。上の部分は、金属の出っ張りが用意してあるわけではなく、だいたいはダルマ型のナイロンレールを噛ませています。

このレンズは遠近なんですけど、去年の秋ぐらいに出た、下方視(近用)するにつれて、プリズムが徐々に入る(寄り目のアシストなのでB.I.)やつです。

遠近のレンズ開発は、収差をどれくらい減らせるか?それが主題でした。ゆれ、歪みが何%改善というのがいつも前面に出ますから。そういう改善が、やや頭打ち感が漂い始めた頃に、新機軸が出てきましたね。

おそらく、個人的な想像ですが、レンズメーカーだけでこの新機軸が編み出されたのではなく、小売店からのヒヤリングから開発スタートしていないかなと。そう勘繰っています。メーカーだけで生み出していたらごめんなさい。よく耳にする、マーケットをセグメントしてニーズを吸い出し、それを社内でブレインストーミングしてブラッシュアップし、カスタマーのデマンドをサティスファイする、昨今の開発の基本型式みたいなところから産まれていないかなと。どうなんでしょうね。

まじめに、もしそうだとすれば、プリズムはダメだという脊髄反射が薄れてきたということでしょうし、社会と眼の関係が変わってきたことに対して、ポジティブな動きと変化を感じます。

読書以外にも当てはまり過ぎる
雑記

20.01.26

『読書について ショウペンハウエル著 斎藤忍随訳 岩波文庫 p.36,37あたり』

何気なく読んでみたら、止まらなくて読み終えてしまいました。チクチクと、ところどころ刺されて、出血無しでは終われない感じです。

150年前の人間と、なんも変わらないですね。

ようやく、バチっときました
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

20.01.26

ちょっと前に、ほっそい四角のレンズに、尚且つ薄いピンク色を載せて製作したんですけど、流石に評判悪すぎて回収しました。そして、これが今です。

ディオールのオプチルからパターンを拝借しました。同じく54□16ということ、ブリッジ位置と腕の高さの間隔が同じっぽいので構造的に無理なくいけそうだなと思いまして。また、ディオールのオプチルの良さである肉を削ぎ落としたときに、それでもまだカッコいいメガネなのか?という興味もありまして、とりあえず自分のツーポで実験です。

骨だけでも全く問題なく、カッコ良かったです。安心しました。

銀無垢、進んでおります。メーカーより、刻印の相談と言いますか、気遣って頂き「Bourbaki」の刻印入れますか?と打診があったんですけど、無しでお願いしました。いつも通り、製造のロゴと管理番号が入ります。あまり、そこに興味が無いのと、メーカーが判然としている方が、いつかブルバキが終わるとか、お客さんが引っ越しして物理的な距離が生まれて、他県の他店でレンズ交換や修理したいとか、私の手と目から離れるようなことが訪れたとしても、何とかなりそうなので。

眼鏡業界の馬車馬ことブルバキがお送りします
目のことレンズのこと

20.01.24

実際にはこのブログの通り、余所見しまくりですけどね。

映画見ました。お客さんに教えて頂いたので。

『ニーチェの馬 タル・ベーラ 2011年』

私は、純粋な寂寥を知らなかったんだなと。そんなことを考えました。確かに基本は、ジャガイモを食って寝るだけの映画です。カメラの撮り方のお陰か、自分がその場に居るような、そこの住人の3人目となって過ごしている気分になれます。

振り返ってみれば、資本主義が振りまいた、何となく自分にもフィットしそうな幸福な像と、現状の平凡さを比べ、その落差を寂しいと感じている、感じるように仕向けられてそのまま自分の感情として受け取っていただけでした。自分のは寂寥までいってない、ただの平凡でした。

映画を観るうちに、展開を望むようになってしまうんですけど、展開を望む、期待するということも、そうかなるほど現代的ですね。慎ましく忍従しているひとが救われないと、こっちの気が済まないように心がなってます。でも現実は、救われないことも沢山ありますよね。

金曜日も15時オープンです
営業案内

20.01.23

あれこれ片付けてからお店開けます。15時には新栄に戻る予定です。

明日は15時から
営業案内

20.01.21

明日は検眼で、15時より開けます。

悔しくて
雑記

20.01.20

オフホワイトの、ワッフル欲しかったんですけど抽選当たらず。

ということで、商品管理棚のカーテンをあれっぽくしました。やる前から分かっていましたが、これでは全然、気が晴れないですね。

フォーク
ヴィンテージのメガネ

20.01.20

フロントから見ると、なんのこっちゃという感じですけど、横がフォークです。セル手のフォークしか持っていなかったので、これに遭遇できたのは嬉しいです。

違和感なく、フォークが腕になっています。つまり、本当はブリッジの意匠が素晴らしいですね。フォークの3本線を上手く受け止め、左右に繋ぐ役目を果たしている訳ですから。

意匠が意匠なだけに、おふざけチープメガネになりそうなところを、プラチナメッキを施すことで洗練された雰囲気に仕立てあげています。大人が掛けてもおかしくならないのは、そこでしょうね。

PtP(プラチナプレート)

ゴルチエの名義で出てますけど、何となくこれのやりたいこととしてはマルジェラっぽい感じがしませんか。釘の指輪とか、時計の付いていない時計バンドだけのブレスレットとか。店に置いてあるオブジェのルーペ。あれなんかもそうで、メガネを半分に割ったデザインが面白おかしいです。今はもう、そういうのやってないんですかね。それに通ずる、知的な面白さを含んでいます。掛けた人間が、他者に知的に思われるのかどうかはわかりません。

ちょっとファッションを斜めに見ていて、クスりとさせてくれるいい眼鏡でした。

ロー離れ
修理とメンテ

20.01.20

SPMのロー離れ、修理から戻ってきました。破損した状態が分からない状態まで戻してくれています。

銀無垢、2月っぽいです。先週の土曜日にケータイに電話がありまして、珍しいなあと思って出たら、細かい仕様の確認でした。土曜日も製造動かして、挽回している最中です。あともうしばらくお待ちください。

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