アーカイブ:4月2021

なんちゃってその2
ヴィンテージのメガネ

21.04.09

こっちもやっぱりあるのか!という感じです。ごっつい眉毛眼鏡なんですけど、おそらく元ネタはローデンストックのREMOです。REMOは、もうだいぶ前に販売してしまったので、元ネタと比較出来ないのが残念です。

金張りでした。

多分、本家のREMOは耳側のセルの迫り出しが少なめです。リムに沿うようにシュッと収まっています。これが本家と異なるのは、まずその部分です。おそらく変更した意図としては、日本人の平均側頭幅を考慮し、さらに幅を稼ごうということでしょうね。耳側にセルがさらにグンっと出ていますから、迫力が一層あります。頑固感強めですね。

ふっといブリッジのふっといプレスの筋もいい感じです。

さっきのリチャードもどきも並べてみました。眼鏡屋的に、なんちゃっての方が優っている箇所をあげるとするならば、このリムと眉毛パーツがピシッと揃っていることです。このおかげで、強度近視でも眉毛パーツとレンズのコバが干渉せずに、加工で苦労することなく枠入れが出来ます。逆に本家は、眉毛パーツがリムにかかっている場合があり、たまに枠入れが難しい時があります。

それに関しては、想定の違いかもしれません。眼鏡をかける理由として遠視と老眼が多いとするか、近視で眼鏡をかけることが多いと想定するかで真逆になります。

遠視や老眼の凸レンズは真ん中が一番分厚くて端が薄く、逆に凹レンズは真ん中が一番薄くて端が一番分厚いです。その違いが、眉毛とリムのきっちり具合の要求度の違いを生むことも考えられます。なので一概にこの箇所のみを指して、こっちが至高とかは言えなさそうです。

なんちゃってその1
ヴィンテージのメガネ

21.04.09

前も載せたかもです。ちゃんと各所見て直して、商品化したついでに載せます。

日本製のリチャードもどきです。

ツーリング製でした。これに関しては、眉の色が違う、本体の色が違う(K14の金張りの為)くらいしか違いが見当たらないほど、正確にそっくりさんです。

このあたりまでは前も書いた気がします。眉パーツを取って、ネジの具合等も確認してみました。

リムネジもマイナスです。

パーツを取ってみると、ローデンストックのリチャードにあって、これには無いパーツがあります。ちょっと前の、耐磁のピンセットの写真と比べると分かります。ノミネジという、リムネジの横からスクリューにタッチして緩みを抑える、あのネジがありません。無い代わりに、単なる気持ち添えなのか微妙に効果があるのか分かりませんが、ちょんと軽くプレスした窪みがあります。それとも眼鏡屋に対して、新しくノミネジのタップ切っても良いよという合図だったのでしょうか。なんちゃってならではの謎の面白さが隠れていました。

現代で当てはめればタートのアーネルでしょうね。ローデンストックのリチャードがアーネルだった時代があったという証拠としても、大変面白いフレームなのでまた載せてみました。

明日は休みです
営業案内

21.04.05

6日火曜日は、定例の眼科さん出張です。店は休みです。

ケースその3
メガネのはなし

21.04.04

ケース問題、あれこれブルバキ的な回答が見つかったのでメーカーさんありがたいなぁという気分なんですが、もう一つ実は、その1・その2以上の難問が解決出来ております。それは、

《ケーブルテンプル(巻きつる)のフレームが綺麗にしまえるケース(ハードタイプ)が無い問題》

です。ヴィンテージ眼鏡あるあるかもしれません。やや大げさに書きましたが、うんうんと頷いている方も多いのではないでしょうか。古いアメリカ物で、ケーブルテンプルは頻出ですからね。その時代ですら、ぺったんこで幅の狭いスチールのケースに、ケーブルをぎゅうぎゅうに詰め込んでしまっている状態です。頻出の時代にケースが無いんです。ですから、ケーブルテンプルを作るメーカーが少ない現代で、それに合わせたメガネケースが出ることも無いだろうなと諦めていました。

相変わらず前置きが長いなと。トップの画像がそれを解決できるケースなんだろと。そうです、そうなんです。驚くべきことに普通の見た目のあのケースが、まさにそうなんです。

ではどうぞ、ご覧ください。

画像を見て頂ければ、それが全てです。言葉なんて野暮です。

ウソですご説明します。当店のサンプラチナのツーポを収めてみました。テンプル全長170ミリのケーブルが、全く干渉せず収まっています。ブリッジでグワんとなっていません。テンプルがバッテンになっていません。それが干渉していないことの証です。まさかこんなことが可能になるとは!大げさに言えば、私の見たかった風景が、いまそこに広がっています。結構本気で感動しました。凄いですよね!あれ、もう知ってましたか?

そこまでゴツくなく、そして幅を取るわけでもありません。定規の余白が下に5ミリ程あるので、大体高さは2.5センチですね。ケーブルをうまく収納できるミソは、横を見ると分かります。これはデザインの天才がいますね。天才の閃きです。本当に感謝です。天才さんありがとうです。

茶色もあります。フレームご購入の方にはサービスで添えられるような価格帯の物なので、それも最高なんですよね。今まで皆さん、ご不便をお掛けしてすみませんでした。これでもう大丈夫です。

ケースその2
目のことレンズのこと

21.04.04

コレクションボックスです。これまた、感じの良い物が出ていました。

日本製で、これまた値段がそれなりに高いです。でも、物はやっぱり良いです。色々コレクションボックスを見てきた中では、ダントツのぴっちりとした角が決まった作りです。各パーツの合わせ具合もぴっちりきっちりでした。

表面は東レのウルトラスエードで人工皮革です。ちなみに、いまどき木枠です。日本製で木枠のコレクションボックスという肩書きだけでも惹かれます。

ちなみにブルバキは銀無垢とサンプラチナの、ショーケースに入り切らない分の保管用に、まず買ってみました。

スタッキングした時の縦横の合わさり具合が気持ちいいです。ピシッと揃います。個人的には、高くても良いのでこういうのを探していました。

ティファニーブルーっぽいので、銀無垢を収納してみました。

紺色は、凛としたイメージなのでサンプラチナを収納してみました。他にも、アイボリーとオレンジとパープルがあるそうです。内張は全て共通でアイボリーです。

一軍の収納にどうぞ。

ケースその1
メガネのはなし

21.04.03

オリジナルでケースとなると、布やらなんやらの持つ量が凄まじいし型代もあるしという金銭面での難しさと、あとはこっちの方がドンズバの理由ですけど、いい感じの小物をプロデュースするのは、めちゃくちゃ難しいという理由で避けてました。いつも、感じの良い雑貨屋さんで感じの良いものを買ってくださいとお伝えしていたと思います。

ブルバキを始めて5年以上経ちましたが、ようやく自分が欲しいの見つかったということで、仕入れしてみました。木のケースです。価格がなかなかで雑貨屋さんは避けると思うので置いてみます。よくあるゴージャス感を出す為の外装の桐箱とは違って、メガネ本体を収納するケースです。お出かけ用です。

テンプル長145ミリの銀無垢のラウンドを入れてみました。合わさると一層感じが良いです。無垢物の付属品として、セットにしてしまうという手もあるんですけど、それはしないことにします。眼鏡1本だけ所持でそれを掛けっぱなしで、尚且つサングラスを使わない人にはとって眼鏡ケースは外出時に不要なものです。要らないからその分値下げしてって感覚じゃないですかね。なのでセットはしない方向です。

セルもそれなりの大きさまで入ります。

素材は山桜です。大体こういうのはウォルナットで決まりやろ的な現代の風潮の中、敢えての山桜でした。個人的にはここにも惹かれていまして、本居宣長が好きだったらしいと、小林秀雄が仰っておりました。それは桜の花についてなんでしょうけど。つまり山桜も色々と良いことづくめで素敵な素材です。

手垢でコテコテにしたら、かなりカッコ良さそうですね。

綺麗に合わさっています。

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