アーカイブ:8月2021

もう一回載せます
無垢のメガネ(925silver,SPM)

21.08.24

現在進行形でガシガシ使っている、自分のカットリムの銀無垢も載せておきます。1ヶ月ほど前にも載せましたが、新品と並べて写せば良かったなと思い返していたところでしたので。夏のピークを過ごしたので、アレから更に硫化は進んでいます。半年経過くらいです。

リムとテンプルはグレーのような茶色のような淡い色に。鼻パッドが前掲の銀無垢眼鏡のような青味がかった黒に変化しました。新品を久し振りにちゃんと見ましたが、リムの前面がピッカピカのチッカチカに光って眩しいですね。それはそれで素材の美しさや物の凄みが出て個人的には好きでしたが、比較すると大分落ち着いたのが良く分かります。リムが燻されて、セル巻きっぽく見えるのも良いです。全体に小傷が入り、光量が減って掛けやすくなっています。 重厚感出てきまして、大きなレンズのメタルフレームに対して見做されがちなオタク感が無くなりました。

最近、銀無垢等々の紹介ばっかりですね。何だかんだ工場を見学したということの余韻と言いますか、その出来事に引っ張られ過ぎてしまっているというのもあるんですけど。でも多分それよりも美しい、キレイ、銀ヤベーみたいなことだけで充分かなあ充分になりたいなあという気分の方がいまは強いからだと思います。またそのうちヴィンテージ連発で載せる時期が来るかもしれません。

銀無垢使用例
無垢のメガネ(925silver,SPM)

21.08.24

購入して頂いたものです。使用1年経過です。あれこれで曲がってしまったとのことで、簡単な型直しでした。

ハッキリとした黒には至らない箇所が出てきて、ちょっと青いのが出ます。このグラデーションがキレイです。特にこの方は、テンプルエンドのバチ先に、満遍なく青味がかかっているのがいい感じです。

店を続けてきて、あれこれ皆様の銀無垢の眼鏡(使用済)をメンテナンスしてきましたけど、これぞまさに経年変化のお手本みたいな、キレイな燻され方だったので載せました。シルバーアクセサリーのハッキリした陰影は、しっかり薬品を使って燻されて出来るもので、なかなかあのようには真っ黒に変化しないですね。

いい感じです
雑記

21.08.20

まだ2章までしか読んでいませんが。読み始めからいい感じです。自由のための不自由論として理解していく、この始めの宣言のおかげで読み進めても目的を見失いにくいです。そして、以下の立場を取っているので、ここで紹介されている6名の方がブツ切りにカタログ的に紹介されているだけではないということが鮮明です。

p.78 第2章の終わり

(p.78 本書で取り上げる六人の哲学者はそれぞれ異なる顔をもつのだが、その立場の表面的な対立は総じて《世界のどの側面をクローズアップするのか》の観点の違いに由来する。そしてすべての立場は根本的には〈不自由〉への眼差しという点で共闘しうる。)

読んだことある割に、第1章の國分功一郎の『中動態の世界』の解説では、なるほどの連発でした。つまり、あんまり深く理解出来ていなかったのだなぁと感じました。あとは、やっぱり専門家すごいなぁってなります。

そして第2章では、前章で自由意志の存在が否定されたことを受けて、そうは言っても自由意志があるように感じてしまうこと、その整理みたいなものが付くように、青山拓央の『時間と自由意志』の紹介と解説が組まれています。オリジナルな部分の解説をしつつ、対立しているっぽく見えてしまう両者を繋げる(繋がることの説明?)流れは感動します。この辺の議論は、まさにブルバキとしても苦悶煩悶の繰り返す部分でして、読んで少し気が楽になりました。この前の時間論にも通じますが、無いと言われても、有ると思ってしまう私のこの心との折り合いがついていないんですけどみたいな部分をなだらかにしてくれます。

EBI
雑記

21.08.18

思った以上にエビのプリプリ感が強めでした。3メートルくらい離れるとオレンジのスウォッシュに見えて街に溶け込むかなと思ったんですけど、ずっとエビです。家族にはゲラゲラ笑われて、もうEBIでいいじゃんって言われたんですけど、それだと本当に全部エビで、組合の非売のパロディかなってなっちゃいますもんね。

対面での掴みが良くて、癖になってしまいました。お気に入りで2日に一回のペースで着ております。購入を悩んでいる方は、タイミング合えばブルバキで客観的に眺められるチャンスです。擬態は出来ていません、エビです。

サンプラチナの新型
無垢のメガネ(925silver,SPM)

21.08.18

鯖江の工場見学のときに、サンプラチナの新作も仕入れしています。それがこれなんですけど、よりによって70年代デザインです。ブルバキの性癖には刺さりますが、他所はどうなんでしょうね。まだまだ日本のファッション的にはレンズは小さい方が優勢な気がします。工場からの提案が早いので驚きました。

ちなみに、工場は元気でした。私くらいの規模の店が心配することがちゃんちゃらおかしいって話なんでしょうけど、杞憂に終わりました。なんなら新しい工場建てていましたしね。

店頭在庫の写真です。ヴィンテージ品です。おそらく、この辺がソースとなって今回のフレームが生まれたのだと思います。この辺が好きですし、販売のメインの時代もこの辺りのヴィンテージ眼鏡屋なんですけど、コッテリ感が強くてちょっとねぇ、という感覚もわかります。コッテリとかギラギラとかキラキラは、日本のファッションが提示するカッコ良さから距離が開き気味です。

並べてみます。レンズの縦横比の違いもありますけど、比べるとさっぱりリファインされているのがわかります。レンズ以外のパーツが細い・コンパクトに変更されているのも要因でしょう。

各パーツの精度と磨き込みで、さらに軽やかな雰囲気が足されています。智の部分、一旦顔側に入って外に膨らむ、そのちょっとした曲線が効いています。きれいですね。

光の反射がかかっているというのもありますが、合口は分からないレベルまでキッチリ合わせて磨かれています。

一応、曲がる箇所の正解を載せておきます。

70年代のフレームをキッチリしっかり精密にリファインしたときに、カッコ良いかどうか、いやいやラフとか未処理のカッコ良さが大事な時代おいて、どれくらいその作業によってカッコ良さが失われるのか、どれくらい残るのかという風に言う方が正しいのかもしれませんね。物が好き眼鏡が好きな方向から入った人間としては書くのも悔しかったりしますが、まあでもその感覚も分かります。その残り具合がよく分かる、カッコいいフレームでした。

期間延長
営業案内

21.08.17

すみません、そのまま気付かず帰ってました。平日16時閉店、期間延長です。下の子が首すわるまで、こんな感じかもです。

全貌
無垢のメガネ(925silver,SPM)

21.08.17

この前の、銀無垢とK14WGのフレームです。全貌を載せておきます。

およそ20年ほど前のフレームですが、至るところ全部に手を加えてシャキシャキにしている感じが今のトヨタの車っぽいです。レクサスやRAV4やC-HRを見るのに近い感覚をおぼえます。

バレていると思いますが、全貌を出すのを渋った訳ではなくてですね、デモレンズの加工で破損があって載せられなかっただけです。今日、ちゃんとツーポイント加工に適したレンズが届いて、無事に加工が終わったので載せています。ついでに見本染色にして青の具合を調節し、濃度も高くしてみました。コートは裏面マルチです。

度無しの1.60のレンズを発注するのを面倒くさがって、手元に転がっていたCR-39で加工したら案の定という感じです。締め込み時に変な力がK14のネジに掛からないように、ワッシャーとナットが乗る部分に平滑面を作ろうとドリルを入れて回していたところ、パリッと角ごと飛びました。ツーポは使用出来るレンズが決まっているのは、こういうことが起こらないようにです。店頭の試しがけ用で、パッとCR-39でツーポ加工することはありますけど、もちろん販売はしません。粘りが無くて硬くて脆い感じです。

某トリニティ感があって良いです
修理とメンテ

21.08.17

枠替えのご依頼でした。

「この中から使えそうなものがあれば…」と、3本ほどフレームを持参していただき拝見したところ国産チタンフレームに混ざって、明らかに光沢が違うものが1本混ざっていまして、それがこのフレームでした。金無垢のナイロールです。腕の飾りが凝っていまして、K18YG・K18PG・K14WGでネジってあります。これがトップの画像の某トリニティ感な部分なんですけど、華やか過ぎずいい感じでした。玉型次第では、男の人でも違和感なくかけられて、エレガントな感じをちょい足しできる、良い装飾だなと思いました。

いまから20年〜30年前の金価格が落ち着いていた時代に、やはりそれなりに金無垢のフレームは売れていますね。出張するようになってお持ち込みの枠替え案件は、もう3本目かそこらです。それを、結局は3〜5年で使い捨てっぽく販売しちゃっている結果、眼鏡が10年かそれ以上漂流してしまい、眼鏡界最果てのブルバキに辿りついてしまっているわけですから、色々事情はあれどいかんなあという気がします。販売するときは、おそらく一生モノとか言っているでしょうしね。

これが、お持ち込み時の状態です。使用感はありますが、そもそも錆びる金属ではありませんから、基本は使えるという態度で臨むべきかなとは思います。もちろん腐らないですし。先セルはヒビ割れがあり、汎用品で交換です。パッドは今買うと高いですし、白化が進んでいないのでバフがけで対応します。

レンズ下端を吊る、ナイロン糸は交換です。特別な話でも無いんですけど、レンズ上端のガイドももちろん交換できます。何パターンかありますが、だいたい日本のは金属の溝に、ダルマ型のナイロンレールを噛ませています。これも念のため交換です。

完成が上二枚です。三枚目は、レールと糸を変えてレンズを嵌め込む前の段階です。皮脂を除去して、糸も時間が経つと黄ばみが出ますから、透明な新品に変えることで眼鏡全体の光沢を蘇らせます。

ちなみに。パッドのセルとナイロンレールが含まれていますが、大体の重量で14グラムです。やっぱりフルリムで20グラム前後、ナイロールで15グラム前後という感じです。これは、例えば金の使用量と上代の関係で、だいたいどんなフレームもこれくらいの金の使用量でこれくらいの値段で、金の眼鏡の世界は足並みが揃えている・揃ってしまっている、そんな風にも説明出来そうです。あとは、眼鏡の設計の観点からしますと、81年にチタンのフレームが誕生してから“良い眼鏡”の観点として軽さが登場し、尚且つ普及してくるわけです。「とにかく軽い眼鏡下さい」という要望は、結構あると思います。それか、なんでその眼鏡買ったの?という質問の答えに、「軽いから!」という返答がまず返ってくるとかですね。軽さは、今も眼鏡フレームにおける強烈な価値の一つです。

そうなりますと、貴金属の良さの観点のひとつ「重量がある」というところと反発し合います。どっちを重視したら良いのか?煩悶しつつ時代が流れて悪戦苦闘しているうちに、これくらいの重量なら違和感なく掛けられるだろうということで、先ほどの数値に様々な商品の重量が収束していったのかもしれませんね。重量バランスも大事なんですけど、そもそも総重量があり過ぎる場合には、顔面に乗せた時のバランスという議論は立ち込めることも無く、ただ不快で痛いということになります。ですから、一般的な金無垢の眼鏡がこの重量なので、それより重い眼鏡を作りましたというだけでは、即座に凄い!みたいにならないのが眼鏡における強い制約条件でして、時計やジュエリーと違って表現が多種多彩にモリモリ増えていかないのは、そういう難しさがあるからかもしれません。

盆休み
営業案内

21.08.10

明日から休みに入って、15日の日曜日から開ける予定です。

詳しく見ていきます
無垢のメガネ(925silver,SPM)

21.08.10

この前の、インスタにパパッと載せたやつです。仕入れしました。セールスポイントとしましては、貴金属の使用量が多めという点ですね。それが、そのまんまデザインに現れておりまして、インディアンジュエリー的なドシンと響く良さとして見てすぐ分かるようになっているところが素敵です。まだ、貴金属類全般が今の地点から眺めると「閉店間際のタイムセールかな?」くらい値段が低い時代の製作品です。現在くらい原材料が高いと、こんなにもダイナミックなデザインのフレームが出てくることはまず無いので、金無垢仕入れた直後なのでややキツイんですけど、とりあえず手元に置いておきたいなということで仕入れです。

実際に、重さを計ってみます。

ブリッジと腕が925シルバーです。蝶番ネジと共締めのナットがステンレスなので、おおよそ18グラム使用です。ツーポのフレームで、金無垢のフルリム並みの重量があります。

ちなみに、ブルバキの定番925シルバーの一山シリーズを計ってみました。これも、蝶番ネジとナットがステンレスなので、大体の値です。

さすがにこれを超えることはありませんでしたが、まあでも今回のツーポは925シルバーのパーツだけで相当な重量です。

レンズ留めのネジと、パッド足がK14のホワイトゴールドです。それを搔き集めるとこんなもんの重量です。

すみません、金無垢のパッドは別売の物を取り付けております。標準装備ではございません。見本で取り付けたのは、素材合わせでK14のホワイトゴールドです。

全部でおよそ22〜23グラム程です。さすがにズシッと感があります。

インディアンジュエリーの作家で、アイザイア・オルティス(Isaiah Ortiz)という方がいて、こんな感じで幾何学的なインディアンジュエリーを作っていらっしゃるんですけど、そんな雰囲気があってカッコいいです。そしてテンプルエンドのカッティングが醍醐味っぽいです。重量バランスと摩擦による眼鏡の下りにくさへの配慮が漏れ出ていますが、デザインは野暮ったさが全くない仕上がりです。

余談ですが、眼鏡としては蝶番の造りが秀逸でした。削り出しているのか、とりあえずロー付けで無いことは確かですね。しかも合口のテンプルの断面まで配慮がしてあります。幾何学的に造られた面がピタッと合わるようになっています。

日本のファッション的には、ここまで作り込み過ぎると倦厭する傾向にありますけど、どうなんでしょうね。未処理のカッコよさみたいなものも分かりますけど、こういうのには求めなくて良いかなって思ってしまうタイプです。こういうゾーンでは、パフェみたいに良さをギュウギュウに詰め込んで置いて欲しいですし、甘さ控えめとかヘルシーとかの概念はここでは要らないからって感じで忘れて、ただただ光沢の美しさや処理の綺麗さに浸りたいものです。

あともう一つ余談としましては、レンズの形はブルバキで変えました。

元は、2000年前後くらいの天地浅めでシャープな玉型でした。色々悩みましたが、元の六角形を尊重して、六角形だけど天地深めの玉型に変えました。この青いレンズの玉型は、結構前にヴィンテージ眼鏡で紹介した70年代の謎のイスラエル製の眼鏡より借用しております。

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