アーカイブ:6月2023

復刻も出ていますよね
ヴィンテージのメガネ

23.06.27

バディ・ホリーな感じですね。この感じのフレームでイタリア製を初めて見ました。

柄は塗装っぽいです。その軽い仕上がりも良いです。スリードットが崩れて正三角形を成していないんですけど、それもまた良いです。しっかり出来ているので、特に問題はありません。ラフな表現の最大値という感じです。

なんかめっちゃ良いです。生地や作りから受け取れる今っぽいライトさと、外観がもたらすフィフティーズのどっしり感のバランスが、たまたま現代の目線で見ると丁度良いのかなと思います。

 

6月25日(日)は休みます
営業案内

23.06.24

明日は休みます。

金曜日は休みます
営業案内

23.06.23

すみません、諸事情で開けられなかったです。

土曜日は開きます!

金曜日は13時ごろ開けます
営業案内

23.06.22

6月23日(金)、午前中に病院行きます。13時ごろには開けられると思います。

今さら舞いあがれ
雑記

23.06.19

朝ドラの「舞いあがれ」で、主人公のお父ちゃんが工場の現状を料理でたとえて

「レシピと調理器具と料理人が揃っている」

みたいなセリフがありました。お父ちゃんが無くなる直前に、主人公と工場の中で会話するシーンです。だから工場も機械もひとも、そっくり残したいんやと。

最高に分かりやすい例えで、以来そのたとえを使わせてもらっています。実際の鯖江の現状や、銀無垢フレームを作って下さっているメーカーさんの現状はよく知りません。詮索するのもアレですし。展示会等々で会っても、物の話のみですね。大人な経済の話とか、そういえばしないですね。

その料理の例えがありまして、全部そうなんですけど特に銀無垢のサーモントは、本当にいま実現出来て良かったなと、ドラマ見ながらそっちで感動していました。それをさっきのブログを書きながら思い出しました。

調理器具や料理人に色々あったとしても、レシピさえあれば、レシピが失くなっても出来たことを証明する物が存在していれば、朽ちない素材でそこに在ってくれれば、何とか出来る希望は残るかなと。人間は我思うゆえに我があるのに、物は思わなくてもただそこにジッと在りますからね。やっぱり物はヤバいですね。

僕が銀無垢で再現する理由は大体100個くらいあって
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.06.19

上がアメリカの1920年ごろの。下が現行の銀無垢フレーム。手彫り済み。銀の燻が相まって、下の方がヴィンテージに見えるかもです。そうだと嬉しいです。

上がヴィンテージ、下がサンプラチナによる再現です。ツーポに関しては、強度の問題で銀無垢を諦めています。金張のアップグレードということで、金無垢を少量作りました。

ブリッジのディテールは他のモデルを参考にしておりますが、ざっくり全体の雰囲気の再現としましては、ここを目指していました。アメリカの1930年代のフルビュー、ニューモント型です。

これも上がヴィンテージで下が現行の銀無垢による再現です。上はアメリカの1960年代のアルミのサーモントです。

なんとなく、ここまでのブルバキと銀無垢のメガネの歩みを要約しておこうと思いまして。色々な意味を込めまくっていますけど、あまり書いてこなかった狙いとしましては、アメリカを一つひとつ銀無垢という素材で復刻・再現するというのが初めからありました。

なぜ「アメリカ」を「銀無垢」で、この二つが肝心ですよね。そしてアメリカと言いつつアメリカの「60年代以前」という限定つきなので、そこですね。

 

おそらく色々な物が60年代で分かれるように、メガネも60年代で分かれるとする見方があります。手元に64年のAOのカタログがありますが、特にメタルフレームに関してはまだフルビュー(SAMPSON)が掲載されているくらいですから、60年代までは素朴でまさにロングライフデザインで、そこから先は消費的という見方が出来るかもしれません。カタログでは天地の浅いものが新作っぽく掲載がありますけど、天地深めのフレームも載っています。サーモントでいえば、マルコムモデルも載っています。

ちなみに67年のフランスだったと思いますがプラスチックの度付きが出ます。他にもガラスのレンズの径がデカく出来たりと、レンズも70年代周辺で革新があります。フレームに対してもオプチルという素材の革新がありまして、さまざまな要因から70年代のメガネはおかげで賑やかになります。

話を戻しまして、メガネも何となくデザインの鋳型みたいなものは60年代で決まったのかなと感じています。本当に普遍的な物ほど個性的なんだ、という岡本太郎の言葉を思い出すとなんだかブログの軸がブレてきそうですけど。でもやっぱり70年代以降は、デザインも勢いも激しくて、例えばお客さんの反応としましては「そういう物は仕事にかけられないなあ…」とかあります。その方の人生のなかで普遍的に掛けられないという事態が発生しがちです。そんなわけで、ブルバキもその辺はヴィンテージの存在に頼っています。70年代以降は、どこの国の何がいまのような意味での鋳型となり得るのか判断することが難しいです。

 

なぜ60年代までの、特にアメリカを一つひとつ再現するのかということに対しては、服のアイビーの概念をそのまま転用しました。日本人がアメカジを作ったという話です。本も出ていますね。ロングライフデザイン且つ、日本人が日本を表現する為に適した、前例のある方法としてアメリカを用いました。自分の服がティーシャツジーパンスニーカーのアメカジであることは、もちろんですけどね。

そして、2010年ごろからメガネの流行が段々とアメリカぽくなり、そしてヴィンテージに、、、という流れの中でブルバキが出来て、銀無垢のフレームを色々な方に見てもらえているのかなと思います。もしいまが2000年代の頭だったら、もっとマニア扱いだったか、レトロですねだけで終わっていたかもしれません。

なぜ銀無垢で?と聞かれますと、もちろん一番は好きだからなんですけど、自明な理由はさておき、まあでも文章が長くなったのでまた今度にしておきます。あれこれ理由はありますが、さっきのアメリカの流れに即した理由となりますと、その辺はメタルサーモントが出来たときに、チラッと書いた記憶があります。

しょうがないことではありますが、メガネに対しての眼差しがTシャツ・ロンTとほぼ同じという現実があります。悲しいですけど。ヘイローの元に意匠を乗せることで十分なわけです。そこまで解っていても諦めきれなくて、メガネも銀も好きなので、だから作るしか無かったんですよね。

18と25日は休みます
営業案内

23.06.16

二連発、日曜日休みます。6月18日と6月25日です。今週も来週も土曜日は営業します。

凝りに凝っている
修理とメンテ

23.06.16

ジュニアゴルチエの枠入れ。ワンオーナーでした。みんな良いもの買ってそのまま持っていますね。羨ましいです。

ベースのメタルフレームもゴツくてカッコいいですね。セル部分は、ねじ止めでメタルフレームの裏にくっついています。セル巻きでは無いです。あまり使用していなそうでしたけど、それなりにくすみがあったので磨いてみました。手で持っている方が磨き前です。

横も良いですよね。カットリムの薬研っぽい処理になっています。ちょっとヴィンテージメガネ好き向けの解説になりますけど、この辺の意匠がAOのコートランドを彷彿とさせますよね。ブリッジが上にあるのもそうですけど、特にこのリムの感じが。

 

いまのところベスト
修理とメンテ

23.06.12

フルビューのニューモント型のお持ち込み。

このレンズ掴み部分は、現代的な硬い掴みのときの距離感で合わせると、レンズがガタついてすぐに緩みます。板バネでしなるんです。もっとブリッジ側にベタ付けがナイスです。今回はレンズ交換とのことで、ついでに直せました。

このニューモント型は、ネジの入りが3パターンありまして、前から、後ろから、そしてカシメて外せないの3パターンです。何となく、後ろからネジを入れて、フロント前面に切ったネジ先が見えていることが多い気がします。中古を探すときは、レンズの固定方法にご注意を。

それで、そもそも長期の使用や何度もレンズを入れ替えて使用することを想定していなかったと思われますが、とにかくネジの頭が飛ぶ、受け側のネジ穴が広がって締め込みきれない、レンズの厚みが増してネジが足りない、何かしらのハプニングが起こるのがこのフレームです。もはや期待してしまう自分がいます。

 

最近ようやく、これが一番見た目が良い修理ではないかと、たどり着いたのが上の写真たちです。度付きの透明なレンズを入れました。

ふつうに供給されている、1.2ミリのヨーロッパ規格のツーポネジに、1.2ミリの底付きナットで締める方法です。そもそも、ネジ切りがドンピシャでスクリューが全く面から出ていないと、それも緩みやすくなる原因だったりします。例えネジ頭が飛ばなくとも、元のネジ穴が生きていても、その緩み易さやレンズの脱落に先回りで対処したいなぁということで、ネジは交換しておきたいところです。二重に締め上げれていれば、さらに緩みにくいですからね。

あれこれ書きましたが、でもそれはメガネ屋の都合だったりしますので、まず大事なのは見た目が崩れない変更なのか?ということが心配かなと思われます。写真を見てみますと、裏のネジ頭の収まりもなんだか妙に合っていますし、フロント側は少し底付きナットが飛び出ますけど、そんなに気にならないと思います。ヴィンテージの風合いが崩れていないので、オススメです。

 

 

彫金例
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.06.11

ボシュロムのダイヤ柄、手彫りで再現です。

サンプラチナの一山で、この紡錘形のテンプルに彫るのは2例目かと。

めっちゃ美しいです。

サンプラチナ38ミリのラウンド、ケーブルテンプルに改造(直付け)で、手彫りです。

ヴィンテージにハマるキッカケを思い返してみますと、現代では出来ない手仕事の手間だったりロストテクノロジーだったりと、あれこれ現代では再現不能かつ到達不可能だったりと、そういう点に惹かれてハマることが多いと思います。

メガネに関してはむしろヴィンテージよりもギュウギュウに手仕事の技巧を詰め込むことが出来るんじゃないかというくらいあれこれ出来ます。令和も5年ですけど。やれるうちにやっておきたいですよね。

何度も載せている、彫金見本です。手彫りで再現しているのは、このボシュロムのダイヤ柄です。多分20年代や30年代のアメリカの金張フレームの中で、一番複雑な模様かなと。この柄はやはり強烈で、どの模様よりもヴィンテージに近づくかなと感じます。前回載せた、アール・デコな平行四辺形の柄は、手彫りしても現代っぽい感覚が芽生えましたからね。

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