フルレストア メガネの再メッキsyuuri

16.09.29

お客さんのメガネです。上の写真は、レストア後です。20年くらい使い続けたオリバーピープルです。おそらく、最近限定モデルと称して、または復刻モデルとして出ているものと同じ型です。ただし、こちらの方がカーキのセルとアンティークゴールドの組み合わせで渋いです。また、クリップオンのレンズカラーが、かなり遊びが効いています。リムがアセテートなので、縮みも無くテンプルとの隙間が生じず、ガタつきもなくて良好です。かなりグッときます。

①セルの磨き

②フレームの再メッキ

③クリップオンのレンズ交換

④先セル交換

⑤クリップオンカバーの交換

をしております。

①に関しては、表面がくすんでいるだけで問題なしです。本当に劣化しているときは、アセテートの場合、ビネガーシンドロームと呼ばれる酸っぱい匂いがします。あとは、水が浮き上がってきます。

②に関して。あまり知られていないかもしれませんが、メガネは再メッキ出来ます。綺麗に出来ます。

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元々は、アンティークゴールドのメッキでしたが、剥がれて銀色の地金が見えております。

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メッキ後。見事に全体が復活しました。

③レンズに関して。今回の紫のカラーは、現行のレンズメーカー共通のカラーパレットに無いモノでした。ただ、これもあまり知られていないかもしれませんが、プラスチックレンズは特注でどんなカラーでも作れます。

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見分けが付かないほど同じように染めています。日本のメーカーは凄いですね。今回はサングラス感を大事にする為、ハードコートにして白の反射光まで再現しました。

④ちょっと前の記事をご参照下さい。

ブログ:先セルの交換

⑤黄ばんでいるので、こちらも交換です。④での写真の黄色の虫みたいなのが交換したシリコンチューブです。

今回もお持ち込みでのご依頼でした。もちろん、大歓迎です。メガネだって、長く使ってあげたら良いですよね。その為には、ある程度直しがきく素材のメガネということになってくると、ちょっと良いメガネということになるのでしょう。あとは、わたしたちメガネ業界人の姿勢も大事になってきますね。修理を試す前から、お断りするケースも多いでしょうから。

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