アーカイブ:8月2019

ひたすら
メガネのはなし

19.08.21

オリジナルのセル、テレビについて。

何回か売れかかったので、先に磨いてテンプルの修正をしておきました。

修正前

修正後

テンプル終端で比べると分かりやすいかも。修正後の方が、水を含んだように艶が出ます。光の反射の変化です。

水に墨汁を垂らしたような、そんな感じの柄が入っていまして、それの揺蕩う(こういう漢字なんですね。自動変換で出ました)感じを引き立たせる為にも、必要な修正だったかなと思います。最終工程がブルバキの手によって日本で行われていますから、メイドインジャパンになってしまいますね。

何だかんだで3時間くらい掛かりました。今から2本目も修正していきます。集中力がもたないかも。

(仮)
雑記

19.08.20

まだ未確定ですけど、9月に出張販売する予定です。県外です。またそのうち書きます。

そのやり取りの中で、括弧書きで所在地を書くのですが、(名古屋)じゃなくて(愛知)にしたところ、背負う範囲広げすぎじゃない?みたいに言われました。

これは私だけかもしれませんが、愛知=トヨタで名古屋=レクサスみたいな、そんな感覚があります。もとは三河の人間なので、未だ名古屋市民と自分で言うのを躊躇ってしまいます。出身は?と聞かれても愛知と言いますし。名古屋生まれの方は、出身も名古屋って他県の人にも返事していませんかね?どうなんでしょう。

問題解決に2年
雑記

19.08.20

頭を悩ませていた問題が一つ、解決しました。それは、お店のティッシュ箱をどうするか問題です。

唐突ですが、ティッシュ箱ってどれも古物に合わないんです。こう、清潔感を出そうとしているあのフレッシュな感じの外箱が、どうも空間に合わず。存在が浮くんです。名古屋に移って2年、ずっと気になっていました。

籐のティッシュボックスを何度買おうとしたことか。その度に、そもそもあの四角い形状がもう嫌だなと。四角くて上が白くてヒラヒラしてたら、それはもうティッシュ箱過ぎるのです。家だと全然気にならないんですけどね。家は箱のままです。

で、見つけたのがコレ。壺感ありませんか?私は、本当にそう勘違いしたんです。盆に旅館に泊まって、掛け軸の下にこれが置いてありまして、ティッシュのエクストリームなイケてる置き方だな、装填の仕方を真似しようかなと思い手に取った瞬間、陶器の壺じゃない樹脂の容器という衝撃を受けました。しかも、旅館の売店にあり、まんまと策略にハマって買って帰りました。

願うと叶いますね。本当にずっと悩んでいましたから、すごい稲妻だったなあ。

スペイン製
ヴィンテージのメガネ

19.08.20

イレギュラーで少量、日本から仕入れています。上はレイバンのラージメタル風で、下はAOの何とか(忘れました)風です。傾斜は抑えめ、鎧智なので70年代のそのままっぽく、色無しのメガネで掛けるとフニャッとした雰囲気が出てカッコ良さそうです。

ちなみにスペイン製です。久々にお目にかかれましたスペイン製。ドイツやフランスから輸入することが多かったはずですが、当時の日本はスペインからも輸入していたようです。村井が入れていたと聞いていますが、カタログ等で裏取って無いので未だなんとも。

ツーブリッジ、やっぱり流行らなかったですね。ボストン型にトップバーが付いたタイプはそこそこ見かけましたが、ツーブリッジガチ勢は、ブルバキ周辺だけかも。そこが良いですよね。掛けたらすぐに、まあまあの異端になれるんで。

も、そういう時代でしょ
修理とメンテ

19.08.20

アメリカンヴィンテージも、ついに中古店で取り扱われるようになったということで、ヴィンテージメガネの中の一部、アメリカンヴィンテージというカテゴリーが世間様に認知されてきたということでしょう。

それにしても、タートのアーネル、ブラウンとは驚き。それなりな物の中古が、店頭に流れる時代に突入したみたいです。ラッキーアーネルのお持ち込みでした。

しかも、日本で一回触っています。鼻盛りがしてあります。私はほとんど用いない型です。鼻パッドの下半分が浮いており、熱を加えて寄せたり捻ったりしながらベスポジを目指せるタイプが乗せてありました。ただ、24ミリの鼻幅に対して、リムの際から1ミリ内側に鼻パッドがセットされておりまして、寄せても幅が足りないし寄せればパッド面が起きるので鼻に刺さるしで、鼻盛りの意味が薄くなっていましたから、取り替えも同時に行いました。美観が良くないというのも、お客さんと意見が一致しましたので容赦なく交換です。

仕上がりはこんな感じです。中々の乱視で、球面s-4.00に対してc-4.00 ax180くらい乗っかります。簡単に言いますと、レンズの上下が中々分厚いパターンです。

今までは、1.76の両面非球面を使っていたようですが、そもそもレンズサイズ42ミリということ、言うほどレンズの縦幅が無いことを考慮に入れて、1.60にしました。面取りで配慮をすれば、十分リムに収まります。

値段も抑えられ、尚且つアッベ数の良さから、今までよりメガネを使いやすく感じないかな?というのが狙いです。球面値がそんなに大きな量では無いため、そもそも1.76にしても、特に横方向の厚みは1ミリ変わらないと予想されます。この辺の判断、どれを選択するのかはいつも難しいです。

盆前のご注文は全部加工が終わりそうです
修理とメンテ

19.08.20

ようやく、日常が取り戻せそうです。ご注文分は、ほぼ完了です。盆休みに入るのを1日早めたので、加工未処理が多くて大変でした。お待たせしてすみませんでした。

その中でも思い出の一品。物凄く神経尖らせて臨みました。

マット仕上げです。クロムハーツのメガネは、設計も日本では?レンズ幅と鼻幅のバランスがそんな感じです。今回のモデルは、鼻幅が22ミリですから、やや海外のフレーム寄りです。今まで触った中で、一番鼻幅が広いかも。

他の箇所に傷が付けられないマット仕上げ且つ、今回のご依頼者は睫毛が長くてレンズにシパシパ当たるので、高さを出さないといけません。高さを出す鼻盛りチップも存在しますが、パッド面が小さく、フレーム全体の重量を考えると、やや物足りないです。

クロムハーツの金は基本22Kなんですけど、メガネは日本で製造している為なのかパーツの加工上の為か、18Kの刻印でした。総重量は、かなり重めです。

これが、供給品で一番高さが出るパッドです。縦幅が1センチくらいしか無いです。アセテートの太いセル且つ金無垢飾りとなりますと、もう少し配慮をしたいところです。パッド面が広ければ、鼻への圧が分散されて赤くなりにくく、装用感が軽くなります。

結局、どうしたかと言いますと、土台を高さ1ミリ残して、その上に縦幅の広いパッドを乗せました。高さ1ミリくらいの地点で、それなりに接地面が稼げるので、そのようにしております。

元のパッドは、レンズ側にかけて入り込むように傾いていますから、それを自然な見栄えになるように、削って磨いてを繰り返して滑らかにしております。

元の鼻パッドもマット仕上げです。鼻盛りは艶ありになってしまいます。ただ、着用すると皮脂が付いてその部分だけテカテカになるので、だったら初めから鼻の部分は光沢を前面に出した方が、清潔に見えます。

仕上がりがトップ画像ということです。ブルーの25%にシルバーミラーです。フレームの色も爽やかなんだけど、飾りはゴージャスという、アンバランスさの妙はヴィンテージフレームには無かったりしますから、良さに溢れていたと思います。

明日から休みます
営業案内

19.08.13

予定を急遽変更しまして、あすから盆休みにします。明日が移動日になってしまった関係で、店も開けられなくなりました。

次は、19日の月曜日に開きます。

レンズ交換
修理とメンテ

19.08.12

はじめましてでした。モンクレール。レンズ変えるのが勿体無いくらいですね。このデザインでミラーレンズで、スーツに短パンでハイソックスみたいな。

確かに、やや現実的ではないのでレンズ交換です。今はレンズ待ちで、ミラー無しのグレーの濃い目で決着です。

実は、持ち込んでもらったのは2回目。これなんですけど、めっちゃくちゃレンズがパツパツにキツくてですね、2週間くらい前に初めて触ったときは外れず…。ただし、レンズとフレームが軋む音がすること、かすかにフレームを捲りあげると隙間が出来る感覚が指先あったので、外れることは間違いないとお伝えしつつ、一か八かでレンズごと温めて均一にフレームが伸びる状態じゃないとレンズが抜けないとお伝えしました。問題は、この初期レンズです。プラレンズにコーティングが掛かっているので、熱するとクラックが入る可能性があります。レンズがダメになる可能性があります。

結局、お客さんの方で他に5店舗くらい回って、どこも手をつけないので戻ってきました。接着剤でくっ付いているとか、外れないレンズとか方々でアレコレ言われたみたいです。何となく、そういう怪しげな分析を聞かされることも予期していましたが…。

クラック入ったらごめんなさいの了承を得てトライ。無事に、無傷で抜けました。接着剤等々が使用されていることはありませんでしたが、レンズの素材がアレでしたね。アクリルレンズで薬研がケバケバなので、リムとの摩擦が強くて一層外れにくくなっていました。

空き時間
メガネのはなし

19.08.12

金土日とバタつきましたが、本日は暇でした。ということで、さらに改良を加えることにしました。

テレビフレームの、テンプル問題です。やっぱり、まだ納得いかず、今日こそ決着をつけてやろうと。もっと美しさが増さないかなと、流れる感じにならんかなというのが狙いです。まだいけるんじゃ無いかと。もっとあるはず。

テンプルの断面がデザインされていないことに気づきました。フロントに対して、テンプルのデザインの配慮や気力が足りないので、注入してみました。フロントとテンプルの接合は上手くいっているので、折角のその流れを止めないように、テンプルにも柔らかさを足します。棒ヤスリで角を落とし、さらにアーチをつけて断面がカマボコ状になるようにしました。リベット付近は、敢えて角を残しております。

先程より、もう少し棒ヤスリの細目で整えております。フロントの重厚感とテレビのアウトラインの角を受けるために、リベット付近は角を残しつつ、目線を収束させるために途中からなだらかに丸みを出しています。

実用面も考慮してではあります。割と納品時のテンプルの厚みがありまして、フィッティングがしにくい状態でした。曲げる・沿わせる等々施しますと生地の偏りが生じやすく、フィッティングの装用感の向上に繋がりにくいわけです。大体手で摘んでいるところで4ミリ、この厚みでスタートしてテンプル先で終わり、そこで大体2.5ミリです。

紙ヤスリが大変で、ここからが気合です。まずは#600です。この時点で曲面の豊かさが滲み出てきました。光の当たり方が変わります。

ややピンボケ気味ですが、紙ヤスリが終わりました。この辺りから、良い予感が止まらなくなってワクワクし始めます。あとはバフです。最低でも目の細かさで2種です。

完成後。表面のトロッと感が激増です。
未処理のフレーム。反射の違いで、表面の水々しさがこれほど違います。
完成後。あのとき見たベンツ感が漸くちょっと出ました。
未処理のフレーム。フロントの丸みに対して、テンプルの偏平な部分が目立ちます。テンプルから伸びた目線が、フロントに向けて収束しません。不可逆となっており、滑らかさ足りません。

ということで、何とか完成しました。とりあえず今日は4時間ほどかかったので、これからどうしよっかなーという感じです。このペースだと、木曜日の休みに1本ずつ仕上げるみたいな感じになるので、10月過ぎまで休み無くなるなぁという。もう、そしたら秋ですね。

ちなみにあの残した角、いい感じです。ただ全体に丸みをつけるだけではつまらないですし、角を残しておいた方が今のヴィンテージメガネ界隈はアレなんで。

あ、ピルクルですね。

結局、全体の狙いや作り上げたい印象を保持しながら、その為の細部のブラッシュアップということになりましたが、セルは難しいですね。常に3次元で、どっかで固定するというような分析を許さない感じでした。

明日も15時から
営業案内

19.08.09

検眼が続きますね。明日もそれくらいから店開けます。よろしくお願いします。

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