アーカイブ:6月2017

雑記
雑記

17.06.12

お客さんから本を頂いていました。

円盤という高円寺のお店の、2012年の1年分のブログを、一冊の本に纏めた物です。本のタイトルも『2012』です。

4月から読み始め、先々週くらいに読み終わりました。それが良すぎて、良すぎるというのも軽率なのかもしれませんが、内容が効きすぎてあれこれブログに書くことが、億劫になっています。説教を受けたような、そんな感じです。これから場を作るに当たって、読んでガツンと衝撃を受けて良かったと思う一方で、毎日心は重いです。

5月は、おかげさまで忙しくなりました。忙しいおかげでアレコレ考えすぎずに済みました。その面でもありがとうございました。

修理途中
修理とメンテ

17.06.10

お客さんのメガネ。なんだかんだ申し訳ないことに、珍しく忙しいので纏まった時間が取れずでした。ようやく、修理のメドがつきそうです。

AOのブローです。今回は、両テンプルの亀裂がお題です。ヒビならまだしも、亀裂で隙間が空いてしまっているので、付くかどうか微妙なラインでした。

亀裂以外にも、細かなクラックが沢山入っています。

とりあえず、最終磨きの手前まで漕ぎ着けています。実際は、この段階まで2回ほど到達していたのですが、溶着が甘かったりバフの磨きで溶けたりで、2回失敗しています。

明日以降に、最終磨きの再チャレンジです。

このくっつき具合ですと、今度はいけそうです。

手間を掛けたらその分、愛着が湧くなんて言われたら、なんとしてでも使える状態にはしないとですね。修理は意地です。

眼位
目のことレンズのこと

17.06.07

なぜか、遠視性倒乱視の検眼がつづいています。

視力が1.0とかそれ以上出てて、眼の疲れ(眼の奥が引っ張られる感じとか)や、重たい肩こり等々があれば、結構このパターンが多いです。私のところでも、全く眼鏡を掛けてこなかった、要らないと思っていた人で、実際は、常用が望ましいと判明し着用してもらっています。

遠視性倒乱視の場合、度数の値としては小さく、なおかつ視力検査では1.0以上出てしまって、眼鏡屋でも眼科でも見過ごされてしまうケースが多いようです。

さらに、今日のケースでは外斜位の値が大きく、それが悩ましかったですね。

視力と眼位は連動しています。度数と、眼の位置が連動していることは、あんまり知られていないかもしれません。外斜位(外向き)の力が強ければ、真っ直ぐみようとするときに、内側に力を込めなくてはなりません。つまり、遠くを見るときに、勝手にピントが手前に合います。近視気味に感じるわけです。

遠視の場合、多くは内斜位に振れます。ですが、今回は遠視なのに、そこそこの外斜位でした。ですから、軽い遠視が強い外斜位によって、近視のように見えてしまっていたわけです。眼が見にくくなって、他のメガネ屋で入れた近視の度数が、さらに逆効果だったと考えられます。

そういった症状は、もちろん検眼で判明することもありますが、大方の予想は、商品を選んで貰っているときの目の動きや瞬きの回数、眼があったときの眼位、首の傾き具合などとから予測を立てています。

「目は口ほどに物を言う」

と言いますが、確かにそんな感じかもしれません。

 

ENA眼鏡
ヴィンテージのメガネ

17.06.05

恵那眼鏡さんのヴィンテージです。いまは「恵那眼鏡」と打ち出し、ブランド化を進めている感じがしますが、「 ENA」の控えめな感じが好きです。

ENAに限らず、そして眼鏡業界に限らず、そうせざるを得ない時代ということも分かりつつ、でも何となく感じますのは、背景が意図せず作られていて、物の後ろにぼんやり見えている位が、ちょうど良いかなということです。

いまは背景をまずこさえて、物よりも背景を前面に出して勝負をかけます。背景なのに前に出ちゃっています。それでも良いですが、それらの行為がいき過ぎると、物が置いてけぼりになってしまいます。それが心配です。物の良し悪しと、情報の良し悪しがすり替わってしまいます。あとは、見ていてちょっと疲れます。

物の説明なのか、前述のような作り込みなのか、明確な線引きは存在しません。私も、このブログ含めて作り込んでいると言えばそうですし、加減といいますか、心地よい程良さは何処にあるのか悶々としています。

ヴィンテージ眼鏡、入荷しています
ヴィンテージのメガネ

17.06.05

 

80本くらい入れました。今は順次レストア中です。デッドストックですが、型直し、磨き、クリーンング等々、並べるまでには手入れが入ります。

入荷の中で、特に資料的な意味で面白い眼鏡を載せました。入荷の中心は、70年代のドイツのサーモントです。渋いラインです。

竹内光学さんのセルフレームです。レンズサイズから察するに、50年代から60年代の頭でしょうね。サイズ44◽︎20で、男の人のジャストかやや小さめです。

アメリカンヴィンテージが好きな方ですと、この辺りの太いストレートテンプルを探されている人もいますね。タートの F.D.R. もそうですし、F.D.R. の弾が無さすぎてリバティオプティカルとかSROで探しているでしょうね。

日本も、このタイプのメガネを作っていたということに驚きでした。生地のコンディションがよく、販売するかどうか、まずそこで悩んでしまっています。他にも型違いで2本、このパターンはあります。

黒のセル枠は、ちょっと前に流行りましたが、そういうのは関係なく不変的な良さが潜んでおります。ジャストサイズ(PD≒FPD)の黒枠は今までかけた事がないので、自分も使ってみようかなと邪念が生じているくらい惹かれております。

開店が遅れます
営業案内

17.06.01

※変更※

すみません、予定が変わりました。明日の金曜日が不在となります。土曜日は通常どおり居ます。明日の金曜日も、商品はご覧いただけます。アナログさんは金曜日も土曜日も通常通りの営業です。

すみませんが、仕入れに行きます。何卒よろしくお願い致します。

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6月3日の土曜日ですが、店頭に戻るのが16時くらいになりそうです。ご容赦ください。アナログさんは通常通り開店しておりますし、商品も見られます。ただ、私が店頭にいるのは、おそらく16時以降です。

初めての倉庫に行ってきます。久々に、無一文になるレベルで買うかもしれません。内容は分かっておりません。私も楽しみにしております。ご期待ください。

おもしろメガネ
メガネのはなし

17.06.01

いまの、オーソドックスなメガネが一番カッコいいという価値観をひっくり返そうと思っておりません。ひっくり返せると、一度も考えたことはありません。では、なぜおもしろメガネに流れたのか?という話をつらつらと書きます。

ブルバキのメガネは、70年代くらいのメガネが多く、今の価値観からすると、おもしろメガネが多いとは思います。おもしろメガネだけでは無いですが。クセはあると思います。

もちろん、私もカッコいいメガネからハマった人間です。ゴツいセル枠が流行っていた時代でしたね。そして、おもしろメガネに流れた人間です。

例えば、美術館に行くとします。ある作品を見て「綺麗だな。美しいな。」と、感じるとします。美術館にいるときは、綺麗さ美しさを大事にしているのに、一歩外へ出てしまうと、カッコ良さを大事にしがちです。今はカワイイの時代ですから、カワイイの方が何となく伝わるかもしれません。ここに、深い分断を感じている訳です。

何を価値のトップにするか、割と局所的に、その場その場で変わる気がします。それが悪いと思っていません。ただ、出来るだけ多くの事に対して、同じ価値観で判断したいなと思います。それを積み重ねますと、共通項が見つかりやすくなる気がするんです。私は気づいたらメガネの道を進んでいました。メガネ人ならば、まずはメガネで、その価値観の分断を接続してみようと、おもしろメガネに走りました。

そもそも一般には、綺麗さ・美しさ・カッコ良さは連結して感じられるのでは?とも考えます。つまり、そこが分断している時点で、やっぱり私はひねくれていそうです。それに、おもしろメガネと表現しましたが、当時はバッキバキのカッコいいメガネとして扱われていたかもしれません。おもしろメガネとみなすその時点で、今のカッコいいメガネを価値の基準としている気もしています。

価値とか考え始めますとキリがないので、戻します。単純に、綺麗とか面白いとか、物を見て気持ちが「わぁっ!」となったそのままに、メガネを掛けてみたいと思わせたのが、ヴィンテージのメガネだったいう感じです。

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