アーカイブ:4月2018

普通の
ヴィンテージのメガネ

18.04.11

奇天烈メガネだけではなくて、ちゃんと普通のヴィンテージメガネもあります。イギリスから届いていましたが、3月中は手がつけられなくて、今ようやくレストア中です。

黒枠の方は、元々サングラスっぽいです。レンズ無しで入ってきましたが、レンズ溝が、薬研ではなくてただの線でした。レンズは、度付きもはめられます。

 

明日は15時オープンです
営業案内

18.04.08

明日9日の月曜日は、15時オープンにします。昼一発目で検眼の予定があります。よろしくお願いします。

廃棄
ヴィンテージのメガネ

18.04.08

残念ながら廃棄です。フロント全周、ダメっぽいです。

ぱっと見は綺麗で、亀裂も無いですがやっぱりダメでした。ポイントは臭いです。酸っぱいか銀杏臭か、それらは疑わしいです。

臭っても、中身が生きている場合もあります。今回はダメっぽいです。水に10秒ほど浸けて、爪でこするとめくれます。痕が残ります。

紙ヤスリで水研ぎするときに、削る感覚よりも溶けてねちゃねちゃする感覚があるのも同じく残念な状態です。今回は思い切って棒ヤスリで0.5ミリくらい削ってみましたが、それでもダメでした。

デザインが良かっただけに名残惜しいです。

握り
ヴィンテージのメガネ

18.04.08

オーバルのブラックが入りました。これで、3型3色揃いです。80年代の傑作です。

デザインも笑えますが、ちゃんと握り拳になるようにしています。デザインと、メガネのパーツとしての機能が合致しています。それによるコストの増加が無視されている点で、このメガネは傑作です。

拳の裏にネジがあって、それで固定しています。リムが割れており、レンズの枠入れ等々に困ることはありません。

ファミコン世代には伝わるかも。畳むとツインビー感が出ます。

かわいい
ヴィンテージのメガネ

18.04.07

レストアが久々に進んでいます。イギリスから届きました。物はフランスです。

特にカタカナで表現されるカワイイは、時代に適していることを指すような感じがします。今回のフレームは、そう言う意味でのカワイイ感じは無いですが、小さくて個人的にはかわいい部類です。

サングラスにした方が、今は売れる可能性がありそうですけど。やっぱりメガネで掛けた方が美しいだろうなと思ってそうしております。

50年代か60年代か分かりかねますが、錯視アートから直結するデザインであることからすると、60年代くらいかもしれませ。アートとメガネが直結するというのも、ちょっと古の良さですね。

検眼の歴史
メガネのはなし

18.04.06

「検眼の歴史 丸ビル四十年 小川守三著 東京眼鏡院出版部 1967年」

流布している年代の判定法の信頼度をあげようと思っていまして、この手の本をぼちぼち集めています。当時の検眼や屈折異常の把握、それのアプローチを知ることで、それがメガネフレームにどの程度影響を与えているか判断できると考えています。

やっぱりそうだったんだなぁと思ったのが、冒頭の写真です。31ページのメガネ枠について言及している部分。

PDとFPDを一致させることを意図した記述があります。(目と目の距離と、フレームのレンズの中心間距離を合わせる)

とくに、ちょっと前にブログにも書きましたが、パリジャン型(今で言うウェリントン)の44ミリのカットレンズがあったことと、この文章の手順から察するに、PDとFPDを合わせてフレーム選びを行い、その後にカットレンズを嵌め込んで販売をすることもあったのでしょうね。

完成
修理とメンテ

18.04.04

以前、鼻盛りでご紹介したクロムハーツのメガネです。本日、レンズが届き完成しました。

レンズを出来るだけ反射させたいとのご要望でしたので、グレーの10%にシルバーミラーをコーティングしました。これの仕上がり具合を早く見たくて楽しみにしておりましたが、相当かっこいいですね。裏面マルチで反射させるよりも、妖艶な感じです。裏面マルチは、レンズ面と方向があったときにバチっと光りますが、ミラーはトロッとした感じです。写真でもわかる通り、室内で白く反射しています。

グレーを10%入れたのは、ミラーコーティングはカラーの上にしか、かけられないからです。確か、透明の生地にミラーをコーティングすると、結局、補色の関係で色が出てしまうからだった気がします。

今回のご要望は、透明のミラーでしたから、割と見る限りイメージに近づいているのでは無いかと思っています。相当良いです。自分もやってみようと目論んでいます。

銀のメガネ
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

18.04.04

ゲルノット・リンドナーという名前で、純銀のメガネが出るそうで。つまりはルノアの銀無垢という感じです。ドイツからも出てきましたね。

いい兆候だなと感じました。日本のメガネは安易に、最高峰みたいなことを言い過ぎたツケだと思います。ウカウカしているうちに、ドイツから張り手が飛んできました。

これだけ情報や、てんこ盛りの背景等々が溢れると、良し悪しの選別や判断が鬱陶しくなって、もっとシンプルに素材の価値に回帰したくなるのは、年齢や人種を超えて同じなんですね。ちょっと安心しました。

今週末、グローブスペックス渋谷店さんでトランクショーあるみたいです。流石に2週続けては休めないので、誰か見て感想を教えてください。

 

暇です
雑記

18.04.03

久々に暇です。

年明けくらいからずっと考えていたことに対して、ここ最近の会話からある程度の終着点が見つかりました。時間あるのでメモして反芻しようと思います。

昨今、8割くらいの方は「シンプルな物が好き」では無いでしょうか?もちろん、統計をとったわけでは無いですが、店頭で服やメガネが好きそうだなという方に声をかけるときに、どんな物・どんな感じのものが好きかと訊ねると、割と高い確率で「シンプルなものが好き」と返ってきます。ブランド名で返ってくることが少ない感覚です。店頭にはシンプルな物は、ほとんどありません。銀のメガネも、シンプルで良いという感情は個人的には湧いてこないですね。シンプルが欠乏した状態で2年以上、何だかんだ続けられたのは皆さまのおかげです。おかげさまで、ようやくたじろがずに提案ができるメンタルを育むことが出来ました。

ちょっと前までは、デコラティブを通らずにシンプルさに至る道はあるのか?と、シンプルという言葉のもつ、削ぎ落としていくイメージに添いながら懐疑していました。そのイメージは私だけかもしれません。在るところから無くしていって、残りを頂戴する感じこそシンプルさの本質である、みたいな考え方です。

ですが、特にこの1週間は、それすらもどうでもよくなってしまっています。むしろ、それに固執していた自分が間違っていたと思っています。それよりも、シンプルが好きになった、その経緯に興味があります。自分も他人もそれぞれ。現代のシンプルさ、みたいなものが一つ存在していて、それが良い悪い考えることよりも、そんなものは無いという前提で、それぞれの好きという気持ちの強度を把握したい感じです。口語で簡単に表現すれば、「そもそもなんでシンプルが好きなんだっけ?いつからだっけ?」と、自問自答することに近いと思います。

これは、私の店のメガネ以外の骨董・古物を買うのが、ほぼ初めての方と一緒に買い物をするときに思い付きました。

欲しいものがあったときに、何年代か?品質はどうか?相場と比べて価格は妥当か?等々、あれこれ私に尋ねてこられました。確かに、得体の知れないものを買うのは、何回目だろうが不安がつきまといます。もちろん気持ちは分かります。そりゃ不安です。

そのときに、先のクエスチョンマークの要素のように、自分の外に頼らない方がいい訳です。いつまでも手が空を切る可能性があります。それよりも、自分が見てきた物、例え違うジャンルでも買ってきた物、それらの値段、作り等々、自分の内側にあるもので判断した方が、答えは見つかりやすいです。内在していて逃げない自己の経験と照らし合わせる作業をするということです。

例として店でよく耳にする、シンプルが好きという感覚を取り上げてみましたが、それ以外の感情や感覚も同様かもしれません。なぜそう感じるのか疑い、自分の外から得た要素を出来るだけ排除して、内側から滲み出るものを多くすることで、自分の感性の主導権を握ることが出来るのかなと、ぼんやり考えています。思っているということは、実際には背後のものに思わされているということも多々でしょうから、主導権を奪還することで、あれこれが一層楽しく感じられるのかなと思うわけです。

ジウジアーロ
ヴィンテージのメガネ

18.04.03

メガネもジウジアーロの手にかかれば、車みたいになります。とにかく、物としてカッコいいです。この際、掛けてカッコいいかどうかは関係ないです。ジウジアーロをメガネで取り入れたいかどうかでしょうね。時計では物足りないとか。

写真はレストア後。残念ながら、肝心の先セルから臭いにおいが出ていましたので、交換しました。経年変化でダメになっていました。銀杏みたいな、樹脂製品特有のあれがプンプンでした。

デモレンズがない場合も、加工はもちろん出来ます。今回も、型板を用いて、フリーハンドで何となく形を決めた後にレンズを削り、それを砥石で整えて嵌め込みました。

カザールもそうですが、80年代のデザインでよくある、やたらブリッジ部分を空洞にする、このアクセントが好きです。他だとディオールとかサンローランのライセンス物でも見かけます。

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