改めまして
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

19.10.02

毎回毎回、いつも最高なんですけど、今回は特に。もう、工業製品のネジ周りの作りでは無い、異常な光沢です。言ってしまえば、SPMはただの合金ですが、ここまで美しくなるものかと感嘆します。

無垢で再現して、ひと1人の人生よりも長いスパンで保存できるようにした、あのブリッジです。実は、初期ロットでフルリムを片手程度作りましたが、まだちょこっとだけ、ブリッジのみ残っていました。来年以降、どの玉型を作ろうかなと考える中で、あれこれ試してみようと思っていましたが、やめました。ツーポを作りました。

といっても、お客さんのご要望からスタートしておりますから、既に販売先が決まっております。在庫分がありません。一般販売は来年以降です。来年、SPMのラインが動けばなんですけどね。

初めは、載せるつもりは無くてですね、お客さんと私でニヤニヤして終えるつもりでした。ですが、あまりにもメーカーが想像を超える仕上がりで完成させてくれましたから、やはりちゃんと世間様に見てもらう努力をしないと、メーカーが報われないなと思いまして、ブルバキの職務を全うすべく、載せることにしました。

今年の7月頃に特注製作の依頼をかけましたが、納期未定・価格未定、全てが出来てからのお楽しみ状態でした。それで注文して下さるお客さんも、よく考えたら凄いですよね。

今回、載せようと心変わりしたのは、特に横です。こちらが指示をしていない部分に、アレンジを加えて、より1920年代のフレームに近づくようなディテールを追加してくれています。その上で、蝶番の面を合わせ、現代的な透き通る美しさを付加しているわけです。

無垢のパッド作らないと。もう一押し突き詰めたいですね。

平凡パンチ1966年
メガネのはなし

19.09.30

この平凡パンチの、「ベストドレッサーの男性的センスを盗め!」のコーナーでは、メガネにフォーカスが当たっていません。小物類というので一括りです。ライターと同列というのが面白いですね。そもそもファッションのコーナーで、身につけて常に表に出さないライターが項目にあることが、オシャレな気もします。現代に置き換えると、スマホとかが当てはまりそうですけど。

それにしても、まだ一三時代の伊丹十三のアドバイスが、真言密教的で、厳しすぎて笑えますね。

駆け込まれなかった2019年、初秋
営業案内

19.09.30

特に尋ねられなかった為、言うタイミングが無かったんですけど、明日から値段変えます。レンズと無垢物のみ、ヴィンテージは据え置きです。

銀無垢でオーダーして下さった方は、お伝えした通りのままです。値段の変動はございません。つまり早割です。

よろしくお願いします。

修正前と後
修理とメンテ

19.09.29

同じデッドストックなんですけど、上の黒が綺麗にする前、下が綺麗にした後です。インスタの黒は、上のを直した後に載せました。

主には在庫のスレと、型直しが基本です。この手のナイロールは左右の傾斜がズレている可能性もあるので、そこもチェックします。

すごく優美で良かったです。おそらく、以前のニョロニョロが女性向けで、こっちは男性向けだと思います。レンズもカチッとしていますし、こっちはテンプルが145ミリなので。

ただただ感心してしまいました
雑記

19.09.29

お客さんに教えてもらって、栄のユニクロへ。冊子まで作るとは。フルカラーで、120ページです。しかも、面白いです。恐るべし巨大資本と、様々な天才の衆知といった感じです。こういうのを見ると、皆んなで仕事をしたくなります。天才では無かったということと、他人と連めないというダブルパンチで、結果ひとりです。しくしく。

やっぱりなあと思ったのは、特集の柳宗理のアトリエの取材ページですね。

大きいところがそこをやってくれるから、個人は何を突き詰めようか?みたいな余裕が出てきます。この問いは分割して考えるべきで「何を」と「突き詰め方」のそれぞれと、その組み合わせも考えなくてはなりません。

1年以上ぶりに、パパッと買ってみたんですけど、あのセルフレジはすごいですね。一体全体いつからですか?本当に驚いてしまって、小さくおおーって呟いてしまいました。

やっぱり気になる
雑記

19.09.27

エッセイを読んでいますと、30歳くらいのときに急に書き始めた小説というものが、どんな作品なのか気になって、昨日はそれ読んでいました。

「風の歌を聴け 村上春樹著」

私は、めっちゃ本を読む方では無いため、この感覚はあてにならないとは思いますが、無いところを自分なりに作ったんだなと感じました。ビビりました。日々働く中でいきなり、こういう小説を書こうと思いつかないもんなぁ。

フランス映画の見方をお客さんが教えて下さって、フランス映画全般だったか、ある監督の作品に対してだったか、起承転結の起承で終わる感じが良いと仰っていました。寸止めの悶々とする感じらしいです。

なるほどそうか、私は結を欲しがり過ぎているんだなと、そのスタンスで見るんだなと改心したのが先週末でした。それもあって、割とすんなり読めました。特に感想は無いんですけど、肯定的な感想の無さです。一般的に、結に対しての感想や、結に至るまでの分析が為されることが多いんだなと、そんなことも感じました。結があれば、読む側はスッキリ何かしらに分類して、ラベル付けして心を片付けることが出来るのでしょうけど、そうさせない小説って、そうか初めてなんだな。

なので、無理やりメガネに関連させることもなく、ただ読んだという報告のみです。

特注製作
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

19.09.27

レンズ横幅44ミリに変更、ブリッジ幅20ミリのタイプに付け替え。あとは総手彫りです。

来年以降、在庫で持てるように頑張ります。レンズの形がフワッとした雰囲気を醸し出しつつ、ブリッジが20ミリに縮まったことでフレーム全体がキュッと締まって見えます。より一層バランス良く見える気もします。

玉型それぞれの形状とそのサイズ毎に、レンズ幅やブリッジ幅、カチッとハマるサイズの組み合わせがあるような気がします。つけてどうとかの前に、もう既に、置いてある時点で良いわーみたいな。いつも、タートのアーネルを例にして話しますが、42□24と44□22は、PD66の人に対して「光学的に」ジャストサイズな訳ですが、フレームのバランスが違うので、もはや別物に見えませんか?と。

特注製作でした。

まだ少数派
ヴィンテージのメガネ

19.09.25

今日のグッチのインスタで、香取慎吾さんが出ていたんですけど、カッコ良くて、朝からテンション上がりましたので、思い出したかのように在庫から探し、似たようなメガネを載せてみました。それだけです。

グッチのメガネの動向は気になっていまして、特にいまの秋冬が、ほとんど80年代のディオールだったりします。あの二股に分かれている大きめな女性用のサングラスとかは、なるほどあれねーという感じです。製造元なのか何なのか、どこかが一緒で問題なく出来るんでしょうね多分。

あの辺を、どうカッコ良くするんかなぁと思っていたんですけど、香取慎吾さんをパッと見て、コレが正解か!となりました。もちろん、パーティ仕様なんでしょうけど、ギリギリ街もいけるんじゃね?感があって、想像が膨らむんです。

ホームランばかり
ヴィンテージのメガネ

19.09.25

ぼちぼちと日本の入荷を直しています。エッセルのナイロールの修理が飽きてきたので、趣向を変えてドイツ製フレームでも直しております。

60年代から70年代にかけて、ローデンストックのデザインはホームランばかりです。何ででしょうね。全部が当たりです。同時期のローデンの各種フレームをみても、どれもキリッとしています。

強固な作りとデザインとのシンクロ率が高めです。見た目がとにかく堅そう。着用の雰囲気も、そんな感じが醸し出されます。

時代と、フレームの作りも良かったのでしょう。とにかく、重厚感が凄まじいですね。その時代を過ごし、そこでファッション感やメガネ感が培われていれば、それしか愛せなくなりそうですし、それで良いと思えてしまいます。実際、今回のtorroではなく、carltonなんかは中毒性が高くてそんな感じでしょうね。日本のヴィンテージの筆頭といっても良いかもしれません。オークション等々見ても、アメリカンヴィンテージやフランス物以外で、個人間の売買でまともな値段がついています。

ノミネジ生きています。今となっては、加工機の精度が高いので要らない機構でしょう。個人的には残っていると嬉しい的な位置付けです。

ブリッジと玉型のバランスが素晴らしいです。ツーブリッジといえども、80年代のような野暮ったさは一切介在していないです。

他を載せようと思いましたけど、やっぱりまずは王道を載せておきます。

順次投下
ヴィンテージのメガネ

19.09.24

好きな順に直しています。今回はエッセルのナイロールです。

サーモントタイプのナイロールフレームは、以前にも書いたと思うんですけど、「堅いお方?柔和な方?どっち?」みたいな二面性があって良いです。服装のテーマを選ばない気がしております。ドシッとしているのに、サラッと流れる感じもあります。ダブルのスーツに近い雰囲気もありつつ、ワンピースの様なふんわりとした軽やかさもある感じです。

今回、初めてキャットアイ型の入荷です。めちゃくちゃ綺麗です。上のは、間違いなく両津勘吉と言われるんでしょうけど、それは単なる知覚ですから、そうですねと大人の対応をして、自分なりの感覚を加えてみたいところです。

貼り合わせた生地を削ることで、フロントからテンプルへの流れを、より強く演出しています。アイラインがキュッとなっていて、涙ボクロがポツンとあって、このメガネ越しに目が合ったら、キュンですね。これは、私の知覚を超えた妄想です。

この手のフレームは、レストアするのが非常に面倒です。サーモントのネジ穴の拡張にプラスでナイロールの糸替えもあります。

このフレームの時代ですと、デモレンズがガラスです。その状態でグリグリレンズを動かしていますと、金属部分にナイロンのレールが挟まっているんですけど、それも千切れかかっている場合があって、交換になります。

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