アーカイブ:3月2019

通過儀礼
雑記

19.03.17

昨日は、まあまあ後頭部やら首の辺りが重かったので、メガネの度数変更の影響があった模様です。ただ、その箇所の頭の重みですと、視野中枢が関係していますから、「脳みそがメガネに慣れようとしているな、よしよし」くらいな感じで一日過ごしておりました。頭頂や側頭の痛みはなかったので、本来的な意味での矯正による、痛みがあったのだと思います。今日はスッキリ。

塚本快示さんの器を改めて眺めていましたが、表面の均一な滑らかさ、微細な凹凸と溜まりの濃淡による絵の表現と、こんな感じだったかなーと感動。立体視が回復しているなという先入観も込みの所感ですが、それわかった上で、ほほぉーという感じです。

あとがき
雑記

19.03.17

中動態の本、あとがきがとても良かったです。この姿勢を真似しなくては、という背筋がピンとなる終わりでした。

同業だったり横のあれで話していますと、例えばメガネ全体をどうしていこうか?という話し合いをしている感覚が無く、ディベート形式に陥りがちで、どちらがイニシアチブを取るかみたいな顛末を迎えがちです。

具体的な流派の一致ではなくて、その前に問題意識が共有出来ているかどうかですね。んーなるほど。

もう出来た
目のことレンズのこと

19.03.15

ノンコートだと、たまに超速でレンズが上がってきます。自分用の、左右2△B.I.ずつ入れた、ガラス1.52が届きました。発注して2日しか経っていません。ありがたいです。

今後どうなるのか分からないので、価格のことを考えてフラットでは無く球面です。球面も柔らかい雰囲気で良いなと思い始めたのも理由です。

右レンズの削る前。鼻側(指で掴んでいない方)に、厚みの傾斜があります。これがプリズムです。トップの画像の通り、s-4.75で2△B.I.でも、レンズが小さければ何とかなるもんですね。特に耳側はリムに収まるくらいのふち厚になります。重さとしては、フラットのガラスの時とあまり変わらない感じです。

銀無垢も使い続けて2.5年くらいですが、全く劣化する気配なく、小傷がいい感じについて愛着が益々湧いてきましたね。今年こそ、ちゃんと製造します。私である程度の量を抱えるのを覚悟で動かす所存です。

人体実験
目のことレンズのこと

19.03.14

先日の講演会の内容を、昨日から自分に試しております。プリズムの処方量に関して、とりあえず怖がらずに100%実施でトライアンドエラーだよ!くらいしかそのときは言っておらず、具体的なデータの読み方は披露されずでした。ベースとなっているであろう米国式の理論から、自分なりに明かされていない真髄にアプローチしてみています。

近視になるメカニズムと、調節と輻輳(寄り目)の関係から察するに、高い次元で弛緩させることを念頭においた検眼だと思われます。その検眼のチェックとして用いるのが、視力によるくっきりさではなく、頭のクリアさや両眼視下での立体感の回復となります。一昨日のペン先の話です。フワッと見る、注視する癖を直すことが、処方度数に対して意識的に矯正しないといけない事となります。それは講演会のときも度々言われていました。つまり何を矯正するか?ここも大きく違います。

カバー法から、目視で遠近両方の斜位量を測り、AC/Aを把握していそうです。つまりそれが分かれば、近視度数を減らしたときに、どれくらい斜位が外に移るかも予想出来るので、合算した量のプリズムをセットすることで、弛緩し開いて安静な位置に達した眼を、寄せ運動で疲れさせないように補足することが出来ます。社会構造が変わっている故、シェアード則が通用しないという前提も垣間見えます。


他にも色々分析して、ざっくり自分に施しています。まずは自分で人体実験です。遠方外斜位(2.5△)、AC/Aが(2.5△/+1.00)ですから、近視度数を3ポイント下げ、代わりに思い切って(4△B.I.)してみました。近視度数を3ポイント下げた理由としましては、視力表の0.7が見えるギリギリを狙いました。運転出来る下限です。ちなみに、オートレフ(気球のやつ)からは5〜7ポイントくらい近視度数が下がっています。

また講演会ではありませんでしたが、#20と#21をその状態で測り、大体バランスが崩れていないのは念のため確認しています。眼を寄せる開く、ピントの調節と弛緩の連動およびバランスを測る項目です。#20と#21の真ん中を狙うと、結局元の処方に戻りますから、今回はやや真ん中くらいであることを確認して終わりです。

結果、どうだったか?ペン先が1つに見える臨界状態で、一昨日の晩飯を考えることが出来ました。脳のしかしか感(奥がイライラする感じ)が減少しているので、個人的にはただならぬ手応えを感じております。

仮枠で試していますが、私個人としては抜群に効果ありです。はじめ掛けた時に、寒気のようなゾクゾク感がしました。おそらくこれが、頭頂から首筋にかけて力が抜けた合図だと思われます。この寒気が最初は気味が悪いと感じました。1時間ほど掛け続けて元のメガネを掛けた瞬間に、頭頂に引っ張られる感覚が生じ、それが抜けた合図だと気づくことが出来ました。新しい処方は頭が軽い。あと、集中の質とスイッチの入りやすさが違います。

見え具合に関しては、掛けて1時間置くことでやや回復といいますか、ボヤけが嫌にならない程度にはなりました。このときに、フワッと全体を見ることを心がけると、たしかにハッキリと見えていないのに、遠くの文字が識別できることが発生しております。眼筋の緊張がより解れれば、もう少し改善があるのかもしれません。ただし、近視の主な原因は眼軸長の伸びでして、それは身体の成長と共に生じる不可逆な事象です。この周辺までしか、近視度数の量が減らせなさそうということも予測がたちます。

とりあえずプリズムに関しては、あれこれ諸説あります。業界側も、足並みが揃っていないのが現状です。そもそも諸説を論ずる前に全く知識がなく、「プリズムは良くない」と、レンズに組み込まれているだけで反論に際しての根拠が無いまま、反射的にダメと言われることもあります。レンズメーターで、持っているプリズムの入ったメガネの度数を取るときに、目と目の位置が全然合ってないね、みたいなことを言われることもあります。ともにお客さんから他店で言われたと、報告があったことです。プリズムの存在自体がダメであれば、いま存在していないはずですが…。

そういえば木曜日にブログを更新しているのは、お店にいたからです。仮枠でその新理論の度数を掛けて更新しています。すでに元の度数で長時間室内にいることが何となく嫌になっております。まだ新しい処方レンズが届かないので、店で仮枠を通して本を読んでいました。店と自分の体を最大限活用して、週末に実感を話せるようにしております。

そもそも、そのような疲れの類は感じておりました。色々なお客さんと6時間くらい対話をしますと、帰りに1時間くらいぐったりして動けない時が増えたり、集中が途切れやすく連続して加工に取り組めないようになってきたりです。オリジナルの製作や店の今後をより真剣に考える機会が増えたことが重なり、年明けから何となく頭が重い気もしていましたが、どうやら勘違いでは無かったみたいです。いつもお客さんに視覚の大事さを伝えている自分が、思った以上に眼から疲れていました。

まとめますと、頭が軽くなった実感があり、チェックとしてはペン先の注視時に深く考えることが出来るようになったことと、近方での立体視を把握できるステレオテストのレベル10が鮮明に浮きはじめたことから、わたしには効果がありそうです。経過観測としては、プリズム処方すると上下斜位が出ることもあるみたいな説もありますから、まずはそこを見張ります。また、外出時は景色を楽しみたいので、サングラスは度数を変えずに、ギンギンに見えるまま度数を使い分ける予定です。

もちろん、その理論で成功している方からお話を聞いたので良い方法であることは間違いないです。ですからあとは自分の実感を基に、考えうる欠点とお客さんの状況等々を加味しながら提案と処方を続け、最後はブルバキオリジナルに到達したいですね。遠いなあ。

ホームページ変更
目のことレンズのこと

19.03.13

日本レンズさんのホームページがカッコよくなっていました。羨ましいです。

メガネレンズができるまでという項目がオススメです。ちょっろっと工作機械も見えます。

ちらっと見る限り、恐れていたことが実際に起こりそうで、ガラスノンコート、単層コート類が縮小っぽいです…。ガラス1.52のアッベ数59が使えなくなるのは悲しいです。

発見
目のことレンズのこと

19.03.12

検眼の講演会も聞いてきました。

よくブルバキでもお伝えしている、視覚が脳の情報処理能力のかなりの割合を占めてしまうということを簡単に確かめる方法が眼から鱗でした。

例えば、手順としては

①ボールペンの先を両眼でしっかり見る。

②ボールペンの先を、ペン先が1つに見える限界まで顔に近づける(2つに分かれて見える少し手前に引き戻す。)

③その状態で、昨晩何を食べたのか思い出す。

いかがでしょうか。私は、③が上手く履行出来ないです。まず状態②のときに、深く考えることが出来ないことに気づきます。

そこで無理矢理でも思い出すように努めると「2つに見え」始めます。それはつまり、鮮明な視覚情報を維持することを諦め、思い出すことに脳の処理の比重を傾けた証拠だと考えられます。結果、眼筋が緩んで複視が生じます。

無意識に、考える量、考えられる量、集中力その他諸々、眼から影響されています。眼によって脳の空き容量が侵食されている可能性があると考えると、わりと恐ろしいです。これは、以前にご紹介した立体視とも関連してきます。

他にも今日のエキスパートは、そもそも視覚というものを終始動的に捉えていて感動しました。今日から、まず何を頑張ろうかしら、、、という、若干途方に暮れる感じだったりもします。

とりあえず、眼と脳の関係について、簡単な実感する為の方法がありました。試してみると面白いですよ。

情報収集
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

19.03.12

本日は、開店遅くなってしまいましたが、ひさびさにいい情報があちこちから入ってきました。何だかんだ展示会場に1時間くらいは居ましたから、17時くらいに開けています。16時台にお越しいただいていたらすみません。

ブルバキとしては、これからも無垢物は続けますよ。無垢をやめるときはブルバキも終わるときです。

ちなみに、やはり金無垢ならこの組み合わせで製作可能のようでした。業界のセオリーとしては、貴金属の量を減らす方向にデザインが為されていきます。そうではなく、眼鏡の構造的正しさ、例えば一個智による堅牢な構造、顔幅をカバーする横に広い智、ガラスレンズを積んだとしても重量バランスが崩れにくく尚且つ保持する為の摩擦が失われない幅広の先セル、曲げ点が鮮明になるように掛かる部分が細く絞られたテンプル等々の、銀無垢のオリジナルでも行った、ブルバキの考えるメガネの構造的正しさの具体的表現が維持されながら、同じような質量が金無垢であるのであれば、恐ろしく美しいのだろうなと想像が尽きません。そしてこのブリッジ。

そういったフレームに見合う検眼と加工、その修練をもっと積みたいと、いつもながら気を引き締めて帰ってきました。ネジの締め方であっという間にネジ頭はえぐれますし、何度もフィッティングでクネクネすればすぐに波打ちますから、販売側がこんなにも問われるフレームもなかなかないんだと思います。

斜面に対する鼻盛り
修理とメンテ

19.03.12

色々悩みましたが、ひさびさに水平面では無いところに盛りました。貼り付けタイプという手もありましたが、幅も高さもどっちも求めたい場合でしたので、パッドも土台も切削が要るやり方で行いました。

斜面に対する鼻盛りで、全く気泡無しは初めてかも。明日以降、磨いていきます。

多分、16時ごろオープンです
営業案内

19.03.11

あす火曜日は、おそらく16時ごろには開けられると思います。メガネの講演会を聞いてきます。それが名駅で15時までです。質問等々で長引く場合は、もう少し遅れます。

両眼視の検眼のトップ層の方が、理論をどのように咀嚼しているのかを知れる機会ですし、それを受けて自分を修正できる数少ないチャンスなので、しっかり学んで還元出来るようにします。

OG
ヴィンテージのメガネ

19.03.11

この手の物も、並べると意外と早く動きますね。別のが売れたので、今日からOG並べておきます。他のヴィンテージ眼鏡店では避けられがちなこの辺りの年代のOGも、ブルバキではストライクゾーンです。他方を排除する良さではなくて、それぞれに良さがあるとしか思えないです。

春でも夏でも、やや重たい雰囲気のミリタリーモチーフのベストを重ね着したりするからでしょうか、メガネに知的かつ軽やかな印象を求められている感じがします。さらにこのタイプの大きいメガネですと、弱っちい感じも付加されます。

何となくこういうフニャッとしたメガネの時こそ、ちょっと綺麗なところでピリッと贅沢したい気分です。個人的には、このメガネだったら名駅周辺で何かしらの高いパフェ食いたいですね。

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