カテゴリー:雑記

暇な休日
雑記

18.12.07

新しい生活のリズムに慣れてきまして、昨日の休日は、念願の暇を手に入れました。午前中からずっと家で本を読んでいました。

それが、写真の『暇と退屈の倫理学』です。本屋さんで見かけて、まず題名でグッと来て買いましたが、多分お客さんに教えて頂いた本だったなと、書いていて思い出しました。

まず序章、〈「好きなこと」とは何か?〉という章題で、すでに読んでみたくなった方がいらっしゃるはずです。とにかく、通読しないと意味がありませんし、私のような浅学な者が掻い摘んで要約など拵えることは到底出来ない内容でした。ただし、今年で一番、いや読んできたものを思い返してみても、近年稀にみる感動を覚えた本でした。自分にとって大事な一冊になったと思います。

お店を構えて1年あまり、定常状態が実現されつつあります。そこに不安を感じていた時期です。居候の豊橋時代を含めて3年、荒波しかない毎日でしたから。その先に訪れる平静、まさにそれが本に出てくるハイデカーの退屈の分類に当てはまりました。退屈の第三形式です。何となく退屈というやつです。

そして、本に書いてあるダメな解決例、まさに大きな決断をするべきか、それともしないべきか考えているところでした。決断をしたところで、またその決断をベースとした定常状態が訪れるわけですから、長い目で見れば繰り返しているだけです。その永遠に終わらない循環によって疲弊し、自己喪失するところでした。

この本の題名は緻密でして、倫理学となっています。つまり、何を為すべきか、暇と退屈に対して、人間としてどういう態度で接していくのか?みたいなものがふんわりと提示されています。このふんわりさがミソだと思っています。通読すると分かります。

ジェネシス
雑記

18.12.04

『事物起源辞典 和田健次著 京文社書店 1936年』

先日、一年を締めくくる吹上の骨董市がありまして、例のごとく行ってきました。メガネ以外の古い物を見ないといけないな、という仕事の感覚です。特に骨董市は、年末は気合が入っていますから、私が拾えるようなものが少なかったりします。ただ、清濁合わさった中で、ギラついた目線を掻い潜りながらアレコレ見るのは楽しいです。

凄いものしかないとは言いつつ、基本的には出かければ何かを手にして帰ることを心がけています。あの吹上ホールに、山盛り物があるわけです。そこにまみれて、帰るときに手ぶらだとすれば、見つけれなかった自分の目を疑うようにしています。とりあえず何かあるはず。

その何かというものが2,3年前は、ちまこました民藝品だったり、どっかのお土産だったりしたものですが、いまは買わないことが増えました。昨今は、それらを骨董市にて手にすることが、好手として定石化されつつあります。そうなればもはや、オシャレな雑貨屋さんでかわいらしい物を買うのと、精神の構造は同じです。せっかくの骨董市ですし、そうなっちゃうと途端につまらないと感じる性格ですから、もう少し他の物を見つける努力をしています。何の為か、見失いつつはありますが。

ということで、初めて骨董市にて本を買ってみました。タイトルが良いです。創造主として、世界を掌握した気分になれます。時代的に、やや本気で、それに準ずるような意図があったかもしれません。

インスタにも載せた、眼鏡や眼鏡にまつわるエピソードも載っています。特に、蜻蛉メガネの流行に関しては、ブルバキ所蔵の組合の資料等々にも記載があり、どうやらホントにホントっぽいです。伊達メガネの歴史も中々古いというのは、眼鏡の本質を考える上で大変興味深いことです。

あれからじっくり読んでみて、「日曜日の始」の項目が、かなり衝撃的でした。

ヌーヴォー
雑記

18.11.30

新栄町の駅から直結で行けるヤマザキマザック美術館ですが、そういえば行ったことなかったので、昨日行ってきました。

 

ヤマザキマザック所蔵の、アール・ヌーヴォーの家具類が凄すぎます。浅井忠とリンクさせて展示しているはずですが、ヌーヴォーが強すぎて、感想は全部ヌーヴォーに持ってかれます。個人的には、ヌーヴォーが前に出過ぎ感も少々ありましたが、そうは見られるものではないはずなので、満足しました。

2.5メートルくらいある食器棚とか、どうやって運んだのか、送料だけでも相当でしょうね。そりゃ、ぐいぐい見せたくもなるでしょう。今まで他所でもガラス細工や標準的なサイズの棚は見たことがありましたが、ダイニングの部屋丸ごととかは初めてでした。圧倒されて腰抜かしました。

何となくですが、アール・ヌーヴォーのイメージは有機的で親和性が高くて柔らかい雰囲気がある等々でしたが、本気のヌーヴォーは、ちょっと尊大な感じで畏怖を覚えます。

日々の諸々
雑記

18.11.27

価値観の話になりましたが、確かにと思ったのは、選ぶものが一緒だからといって、同じ価値観とは限らないということですね。ものは考えようで、選ぶものとか具体的な表現があまり一致しなくても気にすることは無いってことにも繋がりますから、ある意味それは救いです。

 

南部鉄器入手
雑記

18.11.19

本日、ようやく通常営業を再開出来ております。

南部鉄器を頂きましたので、今年のお茶は美味しくなる予定です。検眼等々が長引く場合は、かなり気まぐれにお茶を出す時があります。その時をお楽しみに。

付属していた栞が、やや面白いです。関西風すき焼きを褒めちゃっています。岩手県なのに。

こんな風にフラットに感じられたら良いなと思いますし、それをトゲを出さず好きだと発信できるのは羨ましいなと思いました。

新たなる収集目標
雑記

18.11.01

最近のささやかな楽しみです。保谷クリスタル収集です。これらと、あとは載せていない大きなボウルがもう一つあります。今度は花瓶とか欲しいですね。

謳い文句がかなり良いです。豊かな家族の食事の風景が浮かびます。想像を湧かせ、ワクワクさせます。勉強になります。

「フルーツ皿としてなじみ深いガラスのお皿です。でも、あなたは、自由にお使いになるでしょう。あなたの演出が、楽しい場をつくるでしょう。」

個人的には、フルーツ皿と無縁な家族で育ちましたから、何乗せて食べたら良いのか思いつかないまま買ってます。メガネのディスプレイで使うかもしれません。

ネットの力を使わずとも、まだまだ店頭だけで楽しく集められますし、“HOYA”というメガネにも繋がる部分がありますので、とりあえず始めてみました。けっこう透明度が高く、トロッと感もしっかりあって綺麗だなと感じております。歴史は長く、1945年から2009年まで作っていました。ちゃんとホームページの沿革で書いてあります。ヤマハの家具的な位置付けですね。そういえば今まで調べたことが無く、初めて沿革をきっちり拝見しました。

鉄でもガラスでも、塊が好きっぽいですね。私は、そういう傾向にあります。店を初めて、つくづく感じます。

インスタグラムの忍者について
雑記

18.10.31

フォロワー減るかなと思っていましたが、まさかの一人増えました。商品載せると減るのに、何なんでしょうね。

毎回成功するわけでは無いですが、7割くらいバク転が出来る人形です。頂きました。ゆるいから好きとか、そういう話では無くて、単純にすごいです。

バネの力と、蹴り出す角度と、重心と、かなり設計時に試行錯誤したのでは無いかと想像出来ます。回転の動作をよく観察しますと、背中が鍵であることに気づきます。

ジャンプすると、足が伸びきって直立状態となりますが、その時に背中の刀が、ちょうど地面に接します。着地の時のブレを、この刀で補正しているわけです。刀がアブソーバーになっています。

また、刀が長過ぎれば、または取り付け位置が1ミリでも高ければ、両足が浮いてバランスが悪くなりますし、逆に刀が短ければ、アブソーバーの役割を果たしません。着地の振動を制御できずに転けるでしょう。量産品のプラスチック製品ですが、それなりの精度で組まれていることも伺えます。

メガネの見方も、大体こんな感じです。こんな感じと言われても困るかもしれませんが、こういう風に見ていまして、それで良いなと思ったものがおおよそ並んでいます。

悩み中
雑記

18.10.31

作業が溜まって店を閉めたり、11月は引っ越し云々で休むことが多いので、それ以外の理由で休むことは無いようにと考えておりましたが…。

鬼まんじゅうの研究って、めちゃくちゃ面白そうです。しかも、ちょうど先週にお客さんに教えて頂いた「揚輝荘」で行われるとあって、個人的な推しイベントです。揚輝荘にも行ってみたいです。

セミナーとなっていますから、作るとかでは無くて、最適な粉の分量とか、芋のチョイスとか、水と捏ねる時間のバランスとか、蒸す時間の最適解とかの話でしょうか。一層気になります。

さすが名古屋です。一年経ちましたが、私にとって未開なだけで、今もなお面白いことがどんどん現れてきます。

パターンについて
雑記

18.10.25

昨日は、東京に居ました。展示会です。

銀無垢に関しては、年明け、むしろ新年度になってから生産するかもしれません。ひょっとするとラウンドのみ、先に作って頂けるかもしれませんが、まだ不透明です。

彫金に関しては、持ち込みのパターンも出来るそうです。彫りの様式が異なりますから、完全再現というわけにもいかないのでしょうが、かなり近く、むしろ切削面の鋭さと深さから、より美しい装飾を施せる可能性が見えてきました。作業時間で価格が決定します。どれくらいの価格になるのかは分かりかねますが、相当楽しみですね。写真の通り、B&Lのパターンを復活させたい気分です。

明日は万全
雑記

18.10.16

ディスプレイ変更も進んでおり、大詰めです。レストアもぼちぼち進んでおります。

 

ちなみに、今回は70キロ地点で時間切れでした。まさに、ご紹介した峠を越えられずに終わりました。痛みから右膝が曲がらないのをほっておいたら、60キロ過ぎで右足全体が動かなくなりました。痛さのその先があるんですね。入力と出力がバラバラになってしまって、変な感覚でした。動かない動かせない。2年でかなり衰えていました。

悔しいという気持ちも無くは無いですが、それよりも罪悪感が割と。深夜2時くらいにリタイヤし、バスに乗って直ぐさま西尾のゴールに搬送されます。ゴール地は温泉施設で、大会の一番手よりも先に、温泉に入って飯を食って寝れちゃいます。

深夜3時半には、5×5メートルくらいのジャグジー風呂に、私一人でした。敗者のくせに、ほぼ貸切ジャグジーです。泡に身を任せて、身体浮かせ放題です。この罪悪感混じりの蘇生感が、いまも忘れられません。

ただこれで、成功も失敗も経験しました。あとはスタッフで参加すると、全ての視点で100キロウォークというものを捉えられるなと思い始めまして、今度はスタッフ参加の気分になっています。

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