カテゴリー:無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

チェーン
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.01.17

925シルバーのチェーンです。これは試作です。とりあえずハンズで揃えてみて、フレームにセッティングしてみました。

使い方が違うと思いますが、板ダルマの“925”の文字がかっこいいので、そのまま飾りとして採用しました。デザインしないみたいな話です。チェーンは、とりあえず一番太いのを買いました。

とてもいい感じですね。ちゃんと想像出来ていなかったですね。これは本気でメガネチェーンも考えてみようと思います。フレームの形状等々を鑑みて、取り付け方法やそれを実現する取り付け金具とかを店であれこれ選択出来ると良さそう。

発端としましては、クロムハーツのマスクチェーンがあるということで、それを取り付けたいなと思ったんですよね。そうしますとメガネチェーンのパーツで、シリコンのアレが必要になってくるのですが、アレ無しで取り付けしたいなと。そういうアレ無しで取り付け出来ませんか?のご要望自体はけっこう頂いていたのですが、あまりいい金具がパッと思い浮かばず月日が流れておりました。そして、自分にとってメガネチェーン問題が切実になったタイミングで試作してみました。

 

アレです。チェーンゴムらしいです。

クロムハーツのマスクチェーンがカニカンでの取り付けのため、今回のチェーンの試作もカニカンを採用しました。カニカンだけでは智をキャッチ出来なかったため、そこで甲丸カンをフレーム側にも取り付けています。カニカンはツメが内側に入る為、径が大きくても思いのほかキャッチ出来ないんですよね。

フレームも無垢材で、なんとなく銀無垢は傷オッケーな文化がありますよね。そこに甘えてとりあえず本当に取り付けただけです。甲丸カンを引っ掛けたという方が表現として近いかもです。ひょっとするとチェーン側の金具を変えることで、甲丸カン無しでフレームをキャッチ出来るかもです。それが理想ですね。

ガチ使いで老眼鏡を首に下げるとなりますと、いずれにしても強度的に心許ないということになります。ただ、伊達メガネならぬ伊達チェーンということですから、ファッションでテンプルから垂らすだけで、メガネを外して首から下げないのであれば、ある程度の選択肢がありそうです。

とりあえず業者さん探して、また何か出来たら載せます。

 

 

Flames
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.11.27

発想は私からではなくて、お客さんからでした。手彫りでファイヤーパターンです。

レンズはグレーの35パーセントに、シルバーミラーです。

銀無垢のサーモントが完成したときのブログに、日本が日本を題材にして日本を伝えるのも良いんですけど、日本がアメリカを題材にして日本を伝えることの方が、広く伝わるのでは無いか?みたいなことを書いた記憶があります。服でいう、日本人がアメカジを作ったみたいな話とリンクさせて、つらつら書いた気がします。

頭で分かったつもりでした。これは思いつきませんでした。彫金でもっとアメリカをやると。案を聞いたときは、今年一番で脳汁が溢れ出たと思います。これだ!!!と。

一気に軽快になりました。そして和彫りでファイヤーパターンという未だかつて存在しなかった違和感の小気味良さ。最後に足りないのはこれでした。

見本となる図柄をお渡しして、完成は輪郭の線だけになるかなと思いきや、画像の通りそうではありませんでした。職人さんの即興で炎の内側と、炎と炎のユニットの間が上手く描き分けられています。鎚目みたいな彫りの使い分けで実現されており、特にそれが素晴らしいです。その描き分けが全く無ければ、仕上がりは線だけで物足りないでしょう。しかし描き分けをはっきりくっきりやり過ぎると、華美になり過ぎて、なぜファイヤーパターンを選んだのか?という意味が薄れてしまいます。

ファイヤーパターンの醸し出すアメリカらしさと、日本の美しさが上手く融合していい具合で上がってきました。尚且つ絢爛で重厚感が足されるという結果にならずに、躍動感のみが付加されるというファイヤーパターンである意味が尊重されています。

 

何だかんだで私はチキンなので、テンプルの表はやめて裏に彫ったんですけど、畳んだときの壮大なおバカ加減が最高です。

もちろん、今までの緻密で美しい手彫りも最高です。最近は私も、この2つばっかりですし。型通りも型破りもどちらも美しいということでしょうね。

12月の頭くらいまでに40本くらいレストアと枠入れという案件がありまして、昨今はブログを書かずに引きこもっていました。その間にもこういう仕込みはしておりまして、疲れのピークでドバッと脳汁出ましたね。これで元気出ました。

虎に踏まれて稀に死す
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.31

普通のシス型のボストンと、この前もインスタには載せました、左右ちぐはぐのトランス型ボストンを並べてみました。

並べると、下のトランス型のボストンは静かなインパクトがあります。やはりしっかりと面白いです。多分この面白さは時代に影響されず不変です。

おまけの要素としまして、ブルバキでは初めてサンプラチナのメッキ、なおかつアンティーク仕上げの物を仕入れしています。

この左右非対称の玉型で、メッキのアンティーク仕上げをせず、無垢で手彫りを全部施すのも面白いかなと思っています。反骨の極みみたいな感じがしますけど、まずはあるものをそのまま入荷してみました。サンプラチナのメッキやアンティーク仕上げの問い合わせもちょくちょく頂いておりましたので、それの見本も兼ねています。

サンプラチナの無垢より、もうちょい黒っぽい色味です。ガンメタですね。そこにヤスリでシャっと傷加工が入っています。

今回のは▽-△で製作されていますけど、△-▽だったら買ったのになぁという方もいらっしゃると思います。その場合は特注製作です。アンティーク加工無しも、玉型特注になります。

夫婦とかペアで{(▽-△),(△-▽)}と、組みで掛けていたらめっちゃ面白くていい感じだなとか妄想しています。

届きました
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.24

サンプラチナのメガネの新作です。展示会の帰りの新幹線で記事を書いたあれが届きました。

品番から察するに、去年の物かもしれませんが当店では今年から仲間入りしました。

ヴィンテージの店頭在庫にローデンストックのトロ(Torro)が無いので、そのトロの時代に作られた、限りなくトロに近いけどトロでは無い日本製フレームと並べて撮っておきます。

比べるとサンプリングしてかなりの部分を変更しており、やっぱりトロと違います。まずツーブリッジではないですからね。でも単体で見ると、やはりトロが脳裏をかすめます。ミルクボーイの漫才みたいな感じですね。元ネタ知っている方も、知らない方もどっちも満足出来るカッコいいフレームということでまとめておきます。

各パーツを細く控え目にしつつ、無垢の金属塊の良さを引き立たせる為に、一個智であったりボリュームのあるテンプルエンドになっています。細いのに何だかんだ存在感は強めです。

レンズサイズは53でFPD68です。これは何を意味しているのかというのは色々ありますけど、例えば世の中に出ているおしゃれメガネとしてのボストンとかウェリントンのメガネのサイズ感と同じと言えるということです。レンズは大きいけど、です。ボストンやウェリントンの次を探している方にとって、違和感が少なく掛けられるのでは無いかと予測できます。ちなみに、比較で用いたトロもどきの黒のフレームはレンズ56のFPD72です。

このフレームに対してさまざまな感想を抱くと思いますけど、おそらく流行りの逆みたいな風に捉えてもらえるのではないかと予想しております。四角い、レンズデカい、キリッと堅い雰囲気がつきそう。いかがでしょうか?現在の丸っこくて小さめのレンズのメガネが主流の逆を行きつつ、しかしサイズ感は流れに沿っています。真逆まではいかない、この流されているのか流されていないのか分からないくらいがめちゃくちゃ良いなと思いました。そもそも真逆で流されないフレームは、当店では70年代のヴィンテージの出番ですからね。

展示会の会場で悩んでしまい、そういうときは悩まずズバーンっと脳みそに突き刺さった物だけを採用しています。それでサンプラチナの無垢(銀色)だけとりましたが、金メッキ、黒のツヤ、黒のマットが見本で存在しておりました。それもすごい良かったんですよね。

特に黒のどっちかも、追加で店頭在庫持つかもです。そして手彫りをカスタマイズでしなさそうなフレームに関しては、メッキの在庫も良いなとちょっと思い始めています。

成果
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.10

展示会に行きました。

あれこれあったんですけど、我慢して仕入れは2つ。サンプラチナで。

ローデンストックのトロ的な、あれのブラッシュアップみたいなのがめちゃんこカッコ良かったので在庫を持ちます。

上にもう一本ブリッジを渡してツーブリッジにすると正にトロって感じなんですけど、それも可能らしいです。とりあえず、そのまま。

ブリッジも智も幅は狭くてその代わり厚みが持たせてあり、智とテンプルエンドは金属の塊です。正面は掛けやすそうな雰囲気ながらも、しっかりと質量をどしんと感じるデザインでした。

ドイツと日本の親和性は高いなと改めて。磨きとか面の合わせの精密さとか、きっちりした作りとそれに付随する高級感が元ネタに対して乗っかることと、物がカッコよくなることが同一線上にあるのを再認識出来ました。カチッとキチッとしていて、それが素晴らしく且つカッコいいです。

 

某知識人の流れで○と□のメガネがあったんですよね。それよりもこっちのボストンとその反転、▽と△の方がパッと見て気付けない分、静かな狂気を感じて心に刺さりました。

遠目は丸で、対面でボストン?丸?なんかいびつだな…左右非対称で反転!みたいな。徐々に気付かれそうな感じがたまらないなと思って。どれくらい割合で気付かれるんでしょうね。世の中に紛れ込みながら、黙々とおふざけ出来るのが最高だなと。この価格で。これは即決でした。

とりあえず2本作ってみただけらしいです。

 

月末くらいには届くと思うんですけど、また届いたら何か書いて載せます。

曲がり例
修理とメンテ

無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.06

販売した商品の、サンプラチナフレームの曲がりの直しでした。外に開き、上にも曲がっています。

結構これは理想的な曲がり方でして、紡錘形に広がる手前で開き、なおかつ上に曲がっています。曲がる支点が一箇所です。

紡錘形に潰して偏平な箇所が彫金の為のスペースになっていたりとデザインの要になりつつ、横にも縦にも強い構造的な秘訣にもなっています。そして曲がるときは、曲がりやすいところから受けた力を逃すべくクニャッといくので、だいたい紡錘形に広がる手前の一点で曲がります。

あちこちでくにゃくにゃしていないので、直すときはその一点と予想されうる力を受けた方向を見つければ良いですし、あちこちでくにゃくにゃしていないため、曲がりを直したときに生じやすい曲がり癖みたいな形跡が残りにくいです。

梱包してしまったので直ったあとの写真が無いんです。曲がった量は多いですが軽傷扱いで、これくらいなら店頭でその場で対処できます。ロー離れとかになると、工場送りですね。

いまはこんな感じになりました
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.09.26

お問い合わせをいただいたので。

そろそろ3ヶ月くらい経ちますし、夏も終わりで銀の色の変化は緩やかになると考えられますので、現段階の雰囲気を記録しておきます。

この3ヶ月弱で、眼科さん出張の2日を除く全ての日で掛けました。可視光調光の緑のレンズにして、昼も夜も、朝起きてから夜寝るまで掛けてこんな感じです。

表面は、写真の通りまだまだ銀の銀色が強いです。レンズを洗うときに必ず水洗いもしている為か、面で黒ずみが発生している箇所はまだ無いです。

ブリッジ部分の銀無垢の層に陰影が付き始めました。ここが一番の堪らんポイントでしょうね。

全体に小傷はつき始めています。それで光沢が少し和らぎまして、見た目的に初期より大分掛けやすくなりました。

裏面は完璧に燻されています。9月が暑くて湿気が凄まじかったので、9月頭から急激に黒くなりました。表がこれくらいになると最高ですね。あとは、リベット周辺が黒ずみはじめて、眉毛パーツが銀色から黒にグラデーションになってくると、もっといい感じでしょうね。

とりあえず来年の7月までは、この一年は掛け続けます。また変化があれば載せます。

七宝塗装例
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.09.15

だいたい3年ほど使っていただいて、今回はリムの3面七宝塗装を施しました。

この玉型なのかレンズカラーなのか、相乗効果でかなりカッコよくなった気がしています。IOFTの展示会後に、在庫分で七宝塗装の何かを持とうと考えています。

リム三面ということで、裏もバッチリ。

一応、銀無垢でもできます。なんだかんだでサンプラチナでしか承ったことはないです。

セル巻と比べるとボリュームが出ないです。リムから脱落しにくく、ボリュームが無い分メタルフレームの雰囲気のまま、ちょっとだけセルの雰囲気を楽しむことが出来ます。それがめっちゃ良いですね。

資料
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.08.30

銀無垢のサーモントを作るに当たって、様々なフレームを参考にしたんですけど、そういえばこれもベースの候補にありました。最近手元に戻ってきました。

60年代と思われる、アメリカのサーモントです。これも眉と腕がアルミです。

フロント両端が、タートのアーネルっぽい落ち方をしています。結構珍しいフレームじゃ無いかなと思います。珍しいし、アーネルっぽいということで、デザインのベースにしようかなとかなり悩みましたがやめました。前も書いたと思いますが、色々あって、流行り廃りの激動を生き延びて現代に残ったサーモントといえば、レイバンのクラブマスターなわけですから、それに準ずるようなところからスタートさせました。それがシューロンのロンサーのアルミと、アートクラフトのアルミのサーモントでした。

あのときは特徴的な眉パーツの落ち具合にしか注目していませんでしたが、いまみると各パーツの処理に目が行きます。眉とかテンプルの輪郭がまっすぐはっきりしています。全体として、とてもかっちりした雰囲気に仕上がっているのは、おそらくそのせいです。

特にどうってことも無くて、この振り返りを元に銀無垢のサーモントを改良するってことも無いんですけど。この辺の処理一つでフレーム全体の雰囲気が大きく決定されてしまうものですね。

銀無垢のサーモントの変化
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.08.22

オール銀無垢のサーモントですが、久々に真っさらな状態を見ました。温泉燻しとかしていないので、表面の滑らかさと光沢が果てしないですね。

 

この夏を逃すと、エイジングに時間が掛かるなということで、私も7月の頭くらいから掛け始めています。全然変化が無いなあと思っていましたけど、比べるとちゃんと燻されています。使用2ヶ月未満でこんな感じです。

ブリッジ付近は、もっともっと陰陽の差がついて欲しいところですね。

7月の頭の方はまだいける感じがありましたけど、梅雨明けくらいから流石に鼻パッドは大きいプラスチックパッドに変えないとしんどい感じです。特にカザールみたいな、シリコンパッドの大きい物も使って過ごしています。シリコンは特に良いですね。

とにかく肌身離さずの着用ということで、可視光調光の緑を入れました。起きてから寝るまでの間、みっちり顔面にのせ続けていました。通勤の片道40分の自転車のときも掛けて、こんな感じです。使い始めてから着用しなかった日は、いまのところ眼科さん出張の日の一日だけですね。

リベット付近も、もう一つ変化が欲しいところですね。

全体の小傷もまだまだ足りないくらいで、また変化があれば載せると思います。もうちょい陰陽が出てくると、光沢の荘厳さが薄れてくるはずなんですけど。とりあえずますますの変化が楽しみです。

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