カテゴリー:無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

成果
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.10

展示会に行きました。

あれこれあったんですけど、我慢して仕入れは2つ。サンプラチナで。

ローデンストックのトロ的な、あれのブラッシュアップみたいなのがめちゃんこカッコ良かったので在庫を持ちます。

上にもう一本ブリッジを渡してツーブリッジにすると正にトロって感じなんですけど、それも可能らしいです。とりあえず、そのまま。

ブリッジも智も幅は狭くてその代わり厚みが持たせてあり、智とテンプルエンドは金属の塊です。正面は掛けやすそうな雰囲気ながらも、しっかりと質量をどしんと感じるデザインでした。

ドイツと日本の親和性は高いなと改めて。磨きとか面の合わせの精密さとか、きっちりした作りとそれに付随する高級感が元ネタに対して乗っかることと、物がカッコよくなることが同一線上にあるのを再認識出来ました。カチッとキチッとしていて、それが素晴らしく且つカッコいいです。

 

某知識人の流れで○と□のメガネがあったんですよね。それよりもこっちのボストンとその反転、▽と△の方がパッと見て気付けない分、静かな狂気を感じて心に刺さりました。

遠目は丸で、対面でボストン?丸?なんかいびつだな…左右非対称で反転!みたいな。徐々に気付かれそうな感じがたまらないなと思って。どれくらい割合で気付かれるんでしょうね。世の中に紛れ込みながら、黙々とおふざけ出来るのが最高だなと。この価格で。これは即決でした。

とりあえず2本作ってみただけらしいです。

 

月末くらいには届くと思うんですけど、また届いたら何か書いて載せます。

曲がり例
修理とメンテ

無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.06

販売した商品の、サンプラチナフレームの曲がりの直しでした。外に開き、上にも曲がっています。

結構これは理想的な曲がり方でして、紡錘形に広がる手前で開き、なおかつ上に曲がっています。曲がる支点が一箇所です。

紡錘形に潰して偏平な箇所が彫金の為のスペースになっていたりとデザインの要になりつつ、横にも縦にも強い構造的な秘訣にもなっています。そして曲がるときは、曲がりやすいところから受けた力を逃すべくクニャッといくので、だいたい紡錘形に広がる手前の一点で曲がります。

あちこちでくにゃくにゃしていないので、直すときはその一点と予想されうる力を受けた方向を見つければ良いですし、あちこちでくにゃくにゃしていないため、曲がりを直したときに生じやすい曲がり癖みたいな形跡が残りにくいです。

梱包してしまったので直ったあとの写真が無いんです。曲がった量は多いですが軽傷扱いで、これくらいなら店頭でその場で対処できます。ロー離れとかになると、工場送りですね。

いまはこんな感じになりました
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.09.26

お問い合わせをいただいたので。

そろそろ3ヶ月くらい経ちますし、夏も終わりで銀の色の変化は緩やかになると考えられますので、現段階の雰囲気を記録しておきます。

この3ヶ月弱で、眼科さん出張の2日を除く全ての日で掛けました。可視光調光の緑のレンズにして、昼も夜も、朝起きてから夜寝るまで掛けてこんな感じです。

表面は、写真の通りまだまだ銀の銀色が強いです。レンズを洗うときに必ず水洗いもしている為か、面で黒ずみが発生している箇所はまだ無いです。

ブリッジ部分の銀無垢の層に陰影が付き始めました。ここが一番の堪らんポイントでしょうね。

全体に小傷はつき始めています。それで光沢が少し和らぎまして、見た目的に初期より大分掛けやすくなりました。

裏面は完璧に燻されています。9月が暑くて湿気が凄まじかったので、9月頭から急激に黒くなりました。表がこれくらいになると最高ですね。あとは、リベット周辺が黒ずみはじめて、眉毛パーツが銀色から黒にグラデーションになってくると、もっといい感じでしょうね。

とりあえず来年の7月までは、この一年は掛け続けます。また変化があれば載せます。

七宝塗装例
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.09.15

だいたい3年ほど使っていただいて、今回はリムの3面七宝塗装を施しました。

この玉型なのかレンズカラーなのか、相乗効果でかなりカッコよくなった気がしています。IOFTの展示会後に、在庫分で七宝塗装の何かを持とうと考えています。

リム三面ということで、裏もバッチリ。

一応、銀無垢でもできます。なんだかんだでサンプラチナでしか承ったことはないです。

セル巻と比べるとボリュームが出ないです。リムから脱落しにくく、ボリュームが無い分メタルフレームの雰囲気のまま、ちょっとだけセルの雰囲気を楽しむことが出来ます。それがめっちゃ良いですね。

資料
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.08.30

銀無垢のサーモントを作るに当たって、様々なフレームを参考にしたんですけど、そういえばこれもベースの候補にありました。最近手元に戻ってきました。

60年代と思われる、アメリカのサーモントです。これも眉と腕がアルミです。

フロント両端が、タートのアーネルっぽい落ち方をしています。結構珍しいフレームじゃ無いかなと思います。珍しいし、アーネルっぽいということで、デザインのベースにしようかなとかなり悩みましたがやめました。前も書いたと思いますが、色々あって、流行り廃りの激動を生き延びて現代に残ったサーモントといえば、レイバンのクラブマスターなわけですから、それに準ずるようなところからスタートさせました。それがシューロンのロンサーのアルミと、アートクラフトのアルミのサーモントでした。

あのときは特徴的な眉パーツの落ち具合にしか注目していませんでしたが、いまみると各パーツの処理に目が行きます。眉とかテンプルの輪郭がまっすぐはっきりしています。全体として、とてもかっちりした雰囲気に仕上がっているのは、おそらくそのせいです。

特にどうってことも無くて、この振り返りを元に銀無垢のサーモントを改良するってことも無いんですけど。この辺の処理一つでフレーム全体の雰囲気が大きく決定されてしまうものですね。

銀無垢のサーモントの変化
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.08.22

オール銀無垢のサーモントですが、久々に真っさらな状態を見ました。温泉燻しとかしていないので、表面の滑らかさと光沢が果てしないですね。

 

この夏を逃すと、エイジングに時間が掛かるなということで、私も7月の頭くらいから掛け始めています。全然変化が無いなあと思っていましたけど、比べるとちゃんと燻されています。使用2ヶ月未満でこんな感じです。

ブリッジ付近は、もっともっと陰陽の差がついて欲しいところですね。

7月の頭の方はまだいける感じがありましたけど、梅雨明けくらいから流石に鼻パッドは大きいプラスチックパッドに変えないとしんどい感じです。特にカザールみたいな、シリコンパッドの大きい物も使って過ごしています。シリコンは特に良いですね。

とにかく肌身離さずの着用ということで、可視光調光の緑を入れました。起きてから寝るまでの間、みっちり顔面にのせ続けていました。通勤の片道40分の自転車のときも掛けて、こんな感じです。使い始めてから着用しなかった日は、いまのところ眼科さん出張の日の一日だけですね。

リベット付近も、もう一つ変化が欲しいところですね。

全体の小傷もまだまだ足りないくらいで、また変化があれば載せると思います。もうちょい陰陽が出てくると、光沢の荘厳さが薄れてくるはずなんですけど。とりあえずますますの変化が楽しみです。

使い続けるとやっぱり良いですね
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.07.26

925フレーム。お客さんの。もう6年くらいですね。

人によってエイジングの具合が全然違いますね。全体に錦鯉のように燻された、かなりカッコいい変化パターンだと思いました。とくにテンプル先のエイジングの出方が綺麗でした。

ネジ穴はへたることもなくシャキシャキです。まだまだいけます。今回レンズ交換をし、その際にネジ周りをあれこれみました。

レンズ側のネジの受けはAPC(銀、パラジウム、銅の合金)で、テンプル側はステンレスでして、そこで道具としての信頼性を保持しています。硬い素材に変えてあります。特に開閉して締めたり緩んだりを繰り返すテンプル側は、ステンレスパーツの交換可能です。

メガネは細いし薄いし長いしなんなら可動部分もありまして、それと銀無垢の特性を合わせて考えますと、しっかりとした道具として使い続けることが他のアクセサリーよりもおそらくハードモードな代物です。ですけど、このネジ周りの堅牢さのおかげでクリア出来ています。このフレームの佇まいで、それがよく分かりました。

試作
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.07.19

サンプラチナのオーバルフレームです。前回、黄色のセル巻きで同じように作りました。フラットレンズで濃いサングラスにしております。

ポップなセル巻きです。この緑のセル巻きに、サンリオ製品的なかわいさに近いものを感じております。素材や製品の仕上がりとは対極な軽やかさが最高だなぁということで採用しました。ちなみに私はラナバウツ世代です。

ポップさに惹かれたとはいえ、前面に出すぎると掛けづらいよなぁと。今までの反応もそんな感じが多かったです。

そこでこっちもサングラスにしてみました。緑のセル巻きに緑のレンズも良いですね。ヴィンテージのamorのやり方でもあるんですけど、かわいさが薄まっていい感じです。むしろかなり良い気がします。

サングラスだけの使用だと勿体無い気もするので、クリア時のポップさが気にならないのでしたら、調光のグリーンも良さそうです。

僕が銀無垢で再現する理由は大体100個くらいあって
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.06.19

上がアメリカの1920年ごろの。下が現行の銀無垢フレーム。手彫り済み。銀の燻が相まって、下の方がヴィンテージに見えるかもです。そうだと嬉しいです。

上がヴィンテージ、下がサンプラチナによる再現です。ツーポに関しては、強度の問題で銀無垢を諦めています。金張のアップグレードということで、金無垢を少量作りました。

ブリッジのディテールは他のモデルを参考にしておりますが、ざっくり全体の雰囲気の再現としましては、ここを目指していました。アメリカの1930年代のフルビュー、ニューモント型です。

これも上がヴィンテージで下が現行の銀無垢による再現です。上はアメリカの1960年代のアルミのサーモントです。

なんとなく、ここまでのブルバキと銀無垢のメガネの歩みを要約しておこうと思いまして。色々な意味を込めまくっていますけど、あまり書いてこなかった狙いとしましては、アメリカを一つひとつ銀無垢という素材で復刻・再現するというのが初めからありました。

なぜ「アメリカ」を「銀無垢」で、この二つが肝心ですよね。そしてアメリカと言いつつアメリカの「60年代以前」という限定つきなので、そこですね。

 

おそらく色々な物が60年代で分かれるように、メガネも60年代で分かれるとする見方があります。手元に64年のAOのカタログがありますが、特にメタルフレームに関してはまだフルビュー(SAMPSON)が掲載されているくらいですから、60年代までは素朴でまさにロングライフデザインで、そこから先は消費的という見方が出来るかもしれません。カタログでは天地の浅いものが新作っぽく掲載がありますけど、天地深めのフレームも載っています。サーモントでいえば、マルコムモデルも載っています。

ちなみに67年のフランスだったと思いますがプラスチックの度付きが出ます。他にもガラスのレンズの径がデカく出来たりと、レンズも70年代周辺で革新があります。フレームに対してもオプチルという素材の革新がありまして、さまざまな要因から70年代のメガネはおかげで賑やかになります。

話を戻しまして、メガネも何となくデザインの鋳型みたいなものは60年代で決まったのかなと感じています。本当に普遍的な物ほど個性的なんだ、という岡本太郎の言葉を思い出すとなんだかブログの軸がブレてきそうですけど。でもやっぱり70年代以降は、デザインも勢いも激しくて、例えばお客さんの反応としましては「そういう物は仕事にかけられないなあ…」とかあります。その方の人生のなかで普遍的に掛けられないという事態が発生しがちです。そんなわけで、ブルバキもその辺はヴィンテージの存在に頼っています。70年代以降は、どこの国の何がいまのような意味での鋳型となり得るのか判断することが難しいです。

 

なぜ60年代までの、特にアメリカを一つひとつ再現するのかということに対しては、服のアイビーの概念をそのまま転用しました。日本人がアメカジを作ったという話です。本も出ていますね。ロングライフデザイン且つ、日本人が日本を表現する為に適した、前例のある方法としてアメリカを用いました。自分の服がティーシャツジーパンスニーカーのアメカジであることは、もちろんですけどね。

そして、2010年ごろからメガネの流行が段々とアメリカぽくなり、そしてヴィンテージに、、、という流れの中でブルバキが出来て、銀無垢のフレームを色々な方に見てもらえているのかなと思います。もしいまが2000年代の頭だったら、もっとマニア扱いだったか、レトロですねだけで終わっていたかもしれません。

なぜ銀無垢で?と聞かれますと、もちろん一番は好きだからなんですけど、自明な理由はさておき、まあでも文章が長くなったのでまた今度にしておきます。あれこれ理由はありますが、さっきのアメリカの流れに即した理由となりますと、その辺はメタルサーモントが出来たときに、チラッと書いた記憶があります。

しょうがないことではありますが、メガネに対しての眼差しがTシャツ・ロンTとほぼ同じという現実があります。悲しいですけど。ヘイローの元に意匠を乗せることで十分なわけです。そこまで解っていても諦めきれなくて、メガネも銀も好きなので、だから作るしか無かったんですよね。

彫金例
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.06.11

ボシュロムのダイヤ柄、手彫りで再現です。

サンプラチナの一山で、この紡錘形のテンプルに彫るのは2例目かと。

めっちゃ美しいです。

サンプラチナ38ミリのラウンド、ケーブルテンプルに改造(直付け)で、手彫りです。

ヴィンテージにハマるキッカケを思い返してみますと、現代では出来ない手仕事の手間だったりロストテクノロジーだったりと、あれこれ現代では再現不能かつ到達不可能だったりと、そういう点に惹かれてハマることが多いと思います。

メガネに関してはむしろヴィンテージよりもギュウギュウに手仕事の技巧を詰め込むことが出来るんじゃないかというくらいあれこれ出来ます。令和も5年ですけど。やれるうちにやっておきたいですよね。

何度も載せている、彫金見本です。手彫りで再現しているのは、このボシュロムのダイヤ柄です。多分20年代や30年代のアメリカの金張フレームの中で、一番複雑な模様かなと。この柄はやはり強烈で、どの模様よりもヴィンテージに近づくかなと感じます。前回載せた、アール・デコな平行四辺形の柄は、手彫りしても現代っぽい感覚が芽生えましたからね。

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