カテゴリー:無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

取り付け例
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.05.31

銀無垢の鼻パッド(大)を、銀無垢のサーモントに装着してみました。そもそもの鼻パッド(大)の開発は、この銀無垢のサーモントに付随して行われておりましたが、色々あって納品が別れた次第です。

パッドの面積が増して、体積が増して、眉毛パーツの銀塊の存在感と張り合う感じがようやく出てきました。

実際に装用するとなりますと、さらにもう一声、パッド面が大きいと安心です。現時点での最大面積は今回のパッド(大)ということですから、何かしらのブレークスルーがあるまでは、プラスチックのパッドで使用して頂き、その時が来るのを待つということもあり得そうです。

現時点では、プラスチック素材で箱の取り付けタイプなら、もっと大きい鼻パッドがあります。こういう時のために箱にしています。

有色の鼻パッドに替えてみました。この鼻パッドの大きさに見覚えがある方もいらっしゃるかもしれません。80年代くらいまで、まだまだガラスのレンズが使われていた時代のフレームは、これくらい大きい鼻パッドがついています。今でも汎用品のパーツとして、黄色の他にクリアも、ドデカ鼻パッドの供給があります。

特に緑のレンズだからということもあると思いますが、鼈甲風の黄色の鼻パッドのレトロ感が足されて、全体がとても良い雰囲気です。

これも装用感が良かったです。透明部分が、体温で変形し始める特殊樹脂です。黄色より縦幅が1ミリ短いですけど、顔の形に沿うためピタッとズレにくい感じがしました。取り付け方が箱の鼻パッドなら、こういうのも汎用品であります。

今年の目玉
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.05.26

加工依頼を立て続けに頂いていた上に、先週は子どもから感染したノロなのかロタなのか、その辺の胃腸風邪とやらを今年も拾いまして、何だかんだで今という感じです。昨年もなかなかでしたけど、今年も1日の嘔吐回数の記録をさらに更新しました。

本当は先週末に届いておりましたが、そういうアクシデントもありまして、いまご紹介です。銀無垢の鼻パッド、今できる最大面積が届きました。お待たせしました。

トップの画像は、大小並べて撮りました。結構デカイです。

重さは0.3グラムの増加です。パッドの面積は、ざっくり楕円だと仮定して1.28倍となります。

一応重さも1.2倍とはなりましたが、フレームの総重量に対して0.3グラムの増加と考えますと、微々たる量の増加です。例えば30(g)×0.01が0.3(g)ですからね。

そうしますと、面積が1.28倍になったことの恩恵の方がデカイと考えられます。

元ネタに近づける
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.05.07

サンプラチナのツーポです。自分用です。度数を変えたので、これもレンズ交換をしました。最近続いた、緑の10パーセントでツーポイントメガネを作るという流れを自分用にも適用です。お客さんのを作っていたら、自分用にも欲しくなりました。

ついでに玉型変更です。

元々はボストンとティアドロップの間みたいな玉型で横幅46ミリでした。どうしようかなと悩みまして、元ネタに近づけつつ、元ネタよりレンズは小さくしてみました。レンズ横幅48ミリです。

なんとなく細長いの掛けたくなってきたので。メガネ的Y2Kといえば細長いフレームですよね。80年代のダンヒルのフレームをベースに、30年代のアメリカっぽいフレームのディテールを加えて、さらにサンプラチナに手彫りで装飾して、でも天地浅めで2000年っぽいみたいな、色々な要素が盛りだくさんで詰め込んで破綻する寸前みたいな感じが、それがけっこう良い感じなのではと思っています。

バージョン違い
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.04.29

ヴィンテージの金張りのフレームに施されている、ボシュロムのダイヤ柄を手彫りで再現してもらいました。

これは元ネタ。

これが手彫りの再現です。銀無垢のメガネに施しました。

違いの部分は、ブリッジのセンターをどうしよう問題がありまして、元ネタは朝日っぽいシンボルが真ん中に来ます。

トップ画像と比べてみてください。今回はセンターシンボル抜きでお願いして、※みたい部分がセンターにきました。それも良いですね。

 

フレームもフットワークも重くてもいい
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.04.12

この前の軽いTR90のメガネを運動用に作ったものの、、、。あれは球技とか町内会の運動会とか、第三者が居てもっとアグレッシブなスポーツの類いのときに、メガネの破損のリスクが高いときに使おうかなと。

何年前か忘れましたが、トム・ブラウン(デザイナーの)のランニングの様子が紹介されておりました。シャツにカーディガンを着て、超短パン(スラックス?)を履いて、エッサホイサと走っていました。それの衝撃たるや!検索してみてください。ウルトラカッコいい、走る事務員って感じです。

記憶違いで、トム・ブラウンはアシックスを履いていると思っていたんですけど、その写真ではナイキでしたね。パーフォマンスの意図も若干はあると思いますが、それにしましても自分と切り離せないし日常とも切り離していませんよ僕の服は、みたいなそんなメッセージが強烈に伝わりました。

その伝説を思い出したところで、そうだそうだと留まりました。やはりランニングも銀無垢のメガネだなと。私の場合は、1秒でも長く顔に銀を乗せていたいと、それは常々思っていますからね。

それと冒頭のあの画像、70年代のランニングブーム時における眼鏡の広告なんですけど、あの雰囲気でランニングしたいなという願望もありました。めっちゃ清々しくてカッコいいなと気に入っている広告です。だけど時代感もありまして、軽やか過ぎず男性も女性もちょっとゴージャスなんですよね。

スポーツだからティアドロップ型のメガネを選ぶという思考は、現代にはほとんど残っていないのでは無いでしょうか。その部分を再現したいなと。

結果、画像のあれを掛けて日々のランニングをすることにしました。ランニングの再開は4年ぶりくらいです。朝の4時半くらいだとまだまだ暗いですから、レンズの色は薄めでマロンの15%に交換しました。

本当はもうちょい何か書こうとしていたんですけど、一晩寝たら忘れました
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.03.22

気がつけば、金の価格が1グラム9,000円を超えていまして、ついに1グラム10,000円を突破しちゃうんでしょうか。凄い時代です。

ファッションの良いところでもあり、権威なき権威ということで、権威に靡かないでちょっとスカしているんじゃないの?というところでもあるんですけど、ゴールドを使えば使うほど物がカッコよくなる訳では無いので、より一層金を使ったメガネの製作から遠ざかるだろうなあという心持ちです。やや残念。何を作りたいか、それが念頭にあって、金の素材の持つイメージとか特性とか見た目がそれに合致する場合は、この値段でも避けずに挑まないといけない素材ではありますけど。確か2年前?に一度金無垢でブリッジパーツを金無垢で作成しました。あの時ですら、めっちゃ高いなあと思い、製作後に金価格が暴落したらどうしようとビクビクしていましたけど、今となってはあの時でも作り時でしたね。

銀無垢のサーモントです。使用8ヶ月ほど。

ブルバキを始めたときから、ヴィンテージのメガネと銀無垢のメガネという二本立てでした。意味の割り振りがありまして、銀無垢には普遍性(普遍だから不変なのか、不変だから普遍なのか。鶏と卵的な問題がここにもあります)という担当を与えていました。それだけだと先程紹介の金も含めた他の貴金属も、不変な輝きを帯びているという性質から、その目的に適う素材ということになるんですけどね。いろいろあって、創業時から銀無垢を推す店になっています。

銀の経年変化となりますと、深みとか重厚感とか渋みとか、色々な表現があると思います。まずそれは煌びやかな雰囲気だけでは無いよというメッセージが、そこから読み取れると考えています。それは他の貴金属には無い良さですよね。

それで、その燻しの変化が銀無垢のメガネに起こったときに、全体としてどんな印象をもたらすのか?しかもそれが、かつて存在していたメガネからデザインを興したフレームだった場合にどうか?そこが肝です。例としては上の写真です。使用した痕跡が堆積する事で、ヴィンテージメガネよりも年数は浅いのにも関わらず、それに匹敵する重み(雰囲気の)がプンプンしていると思っています。

ブルバキは初めから、完全再現を諦めています。初めから諦めていることは、怠慢ではなくヴィンテージへの敬意からです。例えばヴィンテージの物自体がもつ雰囲気は、細部の検証と追及から逃れます。部分最適の総合は必ずしも全体の最適を形成しません。そうは言ってもいつでも部分から着手せざるを得ない人間の小ささに挟まれて、毎度毎度のことですけど苦しかったりします。

そこで、無垢とか手彫りとかの素材に良さを付加したり、眼鏡士としてフィッティング上の問題を取り除くことで、メガネそもそもの良さを足してみたり、覚えたての言葉を使えば新品とヴィンテージの脱構築をそこで図っています。でもまずは、細部の追求が全体の雰囲気の再現に対して思ったよりも近くない行為であるということから、そしてヴィンテージへの敬意から、銀無垢で何か作るときは始めから完全再現は避けています。

 

引き延ばす
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.03.03

IT TAKES TIME.

今年の2月に、ナイキとトム・サックスのコラボスニーカーが出ていました。そのキャッチコピーでした。ズバッと通る文言で、心に響きました。スニーカーは外れましたけど。ちなみに日本のウィメンズサイズの範囲なら、いまもサクッと買えるので羨ましいです。

これの日本語訳も良くて、

“「本物」になるには時間がかかる。”

でした。本物にカギ括弧がついているのもなんだか良いですよね。

本文からも引用しますと、

“…箱から出した新品の状態とボロボロになった状態の間にある素晴らしい時間を引き延ばすためのデザインになっている。”

ということが書いてありまして、伝えるのが上手なひとって本当にすごいなと思いますし、自分の伝え方の下手さを痛感します。

“素晴らしい時間を引き延ばす”こと、メガネにおいてそれを引き受けるために今までブルバキをやってきたんだなと、銀やサンプラチナの無垢もヴィンテージも、それだわーって、そんな風に手前味噌的に思ったんですよね。

 

まだ一年経っていないです。この前も載せましたけど。八ヶ月くらい経過してこんな感じです。同じ銀無垢でも、特にサーモントの変化はカッコいい気がします。

子どもによくトミカで殴られる為か、写真だと分かりにくいんですけど、左の智がガリガリに傷ついてきました。これも、どちらが自分にとって素晴らしい時間になるかで分かれますよね。綺麗に磨き直すのも良いですし、このままでもっともっと傷だらけにするのも良いですね。私はサーモントに関しては傷だらけにする予定で、古い軍モノの Emeco のアルミの椅子みたいに、あんな雰囲気を帯びたらカッコいいなあと考えています。

重い腰を上げたら
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.02.21

ブログにしてもインスタにしても、変わらずに置いておきたいものが作りにくいなあと思っていました。特に銀無垢のフレームたちと相性が悪くて、廃番の概念がない、ずっと継続している商品が都度の更新で流れてしまうんですよね。物自体はかなり不変性があるのに、例えばインスタ上では店主が食べたスイーツの投稿とか和菓子の投稿でいとも簡単にどんどん後ろに消えていっちゃいます。

ということで、いま店に有る銀無垢のフレームのみ載せたアカウントを作りました。@bourbaki1139_ag925です。

基本は廃番という概念が銀無垢の商品には無いですし、ブログやインスタでしばらく紹介が無いと“終わったのかな?”みたいになっちゃうので。図鑑のような一覧を作りました。

昨年末に銀無垢のサーモントが2種出来ました。それでメタルフレームの基本型みたいなところを、銀無垢でそこそこカバー出来たんじゃ無いかなと考えています。細かいバージョン違いでアレが、、、とか、今度はこの意匠で、、、とか、あれこれありますけど、とりあえず今年は新型というのは考えていません。継続のみです。

となりますと、ちょうどいい機会ですしここらでひとつ整理しておこうかなと考えて、あんな感じです。

綺麗にカッコ良く撮るのは本当に難しくて、撮ればとるほど自分が見えてくると言いますか、なんだか落ち込んできまして本当はサンプラチナ版もアカウントを作ろうと思っていたんですけど、重い腰を上げたら柔な心が折れたので一旦休憩です。

各1のみ
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.02.03

金無垢とサンプラチナのコンビフレームですが、各1本限定でおつとめ品にしました。

K18イエローゴールド

K18ローズゴールド

そんなこんなで、さっきの記事ではこれのデザインの基となった1930年代のフレームのことを改めて調べていたんですよね。時代に重きを置いたり、みなさまそれぞれ大事に思う箇所は違うと思いますが、とりあえずブルバキはヴィンテージの眼鏡屋ですけど何よりも質量重視です。

K18ローズゴールド使用部分。ブリッジのネジとワッシャーとナット、鼻パッドと鼻パッドどめのネジを含みます。

製作が2021年の夏で、そもそものきっかけは銀無垢のサーモント(眉がセル、眉が銀無垢ともに)の進捗が無く、それなら他に何か進めたいなあということで、銀無垢で作れなかったブリッジを一度でいいから他の貴金属で拝んでみたいという試みでした。

そこから、もう少しゆっくりゆったり開発が進むのかなと考えていましたら、予期せぬペースであれよあれよと新作として銀無垢のサーモントが2022年中に2型出来上がりまして、ちょっと色々アレなんで、珍しくアレします。店頭でのアレは初めてです。

¥330,000→¥230,000 (税込)

実験
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.01.29

昨日インスタに載せた、湯の素による温泉燻しです。これ面白いかも。

以前に使った銀黒とは別に、硫黄系の燻液も売っていますけど、温泉燻しの方が簡単にムラが出て、茶色や青色のグラデーションを付加できる気がします。確かにこのムラが、真っ黒にならずに茶色や青色で止まる感じが自然です。あれこれ燻して飽きたら、風呂に入れて本来の楽しみ方に還れば良いですしね。

サーモントもやり直してみました。

 

湯温をあげて、まさにお風呂くらいにしつつ、薬品の量を少なめにしたらこんな感じ。茶色〜金色みたいな、不思議な色合いになりました。私自身は元々エイジングガチ勢(真っ新から薬品を使わずに燻す派)でしたけど、この二つの感じはカッコいいと思いました。通常の使用では、まずこういった変化にはならないので、これはこれで銀無垢ならではの表現として良い感じですね。

いずれも定着の仕方は普通で、指で10回くらいゴシゴシすると落ち始めます。

デカめ銀無垢パッドは、金型は出来ているみたいなので、おそらくもうすぐです。

_170831bk

pageTopLink