カテゴリー:無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

黒檀 無垢
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.01.31

かなり早く仕上がってきました。黒檀の無垢材のフレームです。めっちゃ良いです。

元ネタは、イギリスの30年代とか40年代とか言われているフレームですね。

その年代判定が本当かはさて置き、普通な感じのセルフレームの中で一番好きな物を再現してみました。普通が何かはさて置き。動機、俺が好き、以上。ということで、木で再現しました。非常に理由はシンプルです。

ヴィンテージが最高峰と決まってはいませんから、現代では克服された仕様も多々ですし、ヴィンテージが好きでもそこから物を作るのであれば冷静に直すべきところは手直しなければなりません。要所要所がちょっとずつ大きいけど、なんとかヴィンテージに見えるラインを狙ってみました。

・44□24-140です

・受注生産で、ブリッジは22ミリの選択が可能です

・テンプル長は、この店頭サンプルを掛けてみて決めましょう

・鼻あては、セルフレーム風の貼りタイプも選択可能です

・鼻あてを貼りタイプで選択した場合、高さの指定が出来ますが、幅寄せ量は指定出来ないです

・そもそも黒檀以外の木も選択可能です

ブリッジが24ミリの場合は、今回みたいにクリングスの方が掛けた姿がピシッと決まりやすいでしょうね。

 

昨今、ヴィンテージが高すぎて参っちゃう問題があります。色々な面で参っちゃうんですけど、結構参っちゃうのが、高くなり過ぎると脱構築的な転倒がしやすくなってしまうんですよね。昨年のTR90アーネルもどきのご紹介は、そういう意図でした。

今回はもう一つの転倒方法です。ヴィンテージが高くて参っちゃうとか言いつつも、別にそれはそれだよね多様性だよねとしつつ、その金額で今できる今でこそ出来る何かに突っ込むという方法です。それが今回の、黒檀による再現ということになります。

物が良いだけでは売れない時代ですよと、創業以来何度も多方面から言われ続けてきました。頑張って無視し続けて今です。何とか残っています。カルチャーとか背景の礼賛の時代がありました。それらが手法として、なおかつその中身も形式化しきったのか、この1・2年は、物自体への大政奉還が行われた気がしています。物の質量、素材の肌理を大事にする傾向の復活を感じます。銀無垢のメガネをずっと販売しておりますが、オッカムの剃刀で銀だから良い以上!手彫り最高!というシンプルで最高の共感の仕方が増えました。スパッと感が気分です。

もう一度、このメガネに話を戻しまして。色々つくりやデザインの意図やら何やかんやありますし、どういう意思決定があってサンプルからこのようになったのかは別途書く予定です。まずは、黒檀だから最高、以上、ということです。めっちゃカッコ良いです。

ちなみに飾りピンは、ヴィンテージフレームに良くある真鍮ピンのグズグズの雰囲気を出したくて、始めはリグナムバイタを指定しました。結局あれは柔らかくて細いピン状にならないとのことでして、パロサントが入っています。

セルよりも物持ちが良いかどうかは、どうなんでしょうね。私もこれから使ってみてということになります。皆さんもそこが気になるところですよね。工房樹さんにこのフレームを依頼する前に悩んだのはやっぱりそこです。

どうしようかなと考えて生活しておりまして、食器を洗って乾燥機にかけてたときに、ラーメンとかの塩分でじゃぶじゃぶしても、洗剤でゴシゴシ油分抜いても、乾燥機でパリッと乾燥させても、そういえば箸って割れ無いなと気づきまして。なんなら木椀は乾燥機はダメとわかりつつ、面倒なので乾燥機に一緒に入れちゃう派ですが、案外割れないですもんね。それでやろうと思いました。実際、メガネにするにあたってあれこれ材料にしっかり処理が施されているようです。

少なくとも可塑剤が無いですから、セルのメガネやスニーカーのように置いとくだけでも劣化が進んでいて、日々気が気でないみたいなことが克服出来ます。木でメガネを作ることの理由はたくさんあると思いますが、個人的には置いておきやすいというのは、かなり大事なポイントだったりします。

販売版 チェーン金具(925シルバー)
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.01.20

925シルバーのチェーン取り付け問題ですが、たまたま解決出来てしまいました。週内で解決出来たなら、パイロット版のステップが要らなかったかも。パイロット版で取り付けた甲丸カンの内側に角が立っていたため、あれの取り付けで無駄にフレームを傷つけてしまいました。銀無垢は傷が良いよねとか言いつつも、深い傷はけっこうショックだったりします。実際にあれで販売してしまって、お客さんのフレームをガジガジせず済んで良かったです。

今回の販売版でも、小傷やカスレ程度は生じてしまいます。しかし深く抉れはしないです。上の画像の通り、金具の内側も磨いてあります。開いた時にチラッと見える“silver 925”がカッコいいです。

取り付け姿はこんな感じです。安全ピンみたいですね。それがまた、ヴィンテージのゴルチエのメガネっぽかったりします。銀無垢で安全ピンとなりますと、個人的にすぐ思い浮かぶのはクロムハーツのあれなんですけど、その雰囲気もあります。その残像らがかすめるためでしょうか、大人しいクラシックで素朴なメガネが、取り付けるだけでちょっと厳ついメガネに見えてきました。現代のフレームでなぞらえれば、取り付けるだけでMATSUDAっぽく見えてきた、そんな感じです。

925シルバーの丸カンを注文し忘れたので、一旦合金の丸カンで対応です。チェーンが1種類で良いのであれば、カニ管を無くしてチェーンと安全ピンを丸カンで繋げても良いですね。もう少しスマートになりそう。

チェーン先をカニ管でも引き輪でも何でも良いのですがそういう可動式の何かにしておくと、簡単にチェーンも気分で取り替えが出来るようになります。

これの開発した人も、水島眼鏡のメガネを使っているのかなと思うくらいに、ウルトラぴったりです。これには本当に感動しています。

まず、智の窪みにちょうど良い遊びを持たせて収まっています。あの窪みから金具が動いて、例えばテンプルの先までかちゃかちゃ動いてしまうことはありません。そして安全ピン的金具が縦の状態では、例えアレを押し上げて開こうとしても、智が0.5ミリくらい引っかかって開きません。

 

取り付けもそうなんですけど、真横にするとスッと開閉できます。この具合のちょうど良さは、筆舌に尽くしがたいです。商売だから尽くさないとダメなんですけど。本当にピッタリです。これ以外考えられないくらいにピッタリです。ちなみにこの上から見たときの白い線だったり、彫金がちょっと抉れて白くなっているそれらが、パイロット版での名誉の負傷です。この金具に依るものではありません。

ちなみに、カットリムのこのパターンの智でも、超絶すっぽり収まっています。

これには久々にワクワクが止まらなくて、あれこれ試したいことが噴出中です。この925シルバーの金具があれば、別にうちのチェーンでは無くても何でも良いってことですもんね。その可能性の幅がめちゃくちゃ面白いです。例えばインディアンジュエリーの何かしらのチェーンも良さそうです。お客さんではsamulo のチェーンをもっとカッコ良く取り付けたいと以前に相談を受けていましたが、これでゴムパーツを排除出来そうです。

ただ、そもそものフレームが柔らかい為、銀無垢のメガネを下げて使うケースは少ないとは思われますが、ファッションでチェーンを垂らすだけの方が良いでしょうね。それは良さとして紹介した、金具が窪みから動かないことに関連します。

チェーンを引っ張ったときに干渉するのは、蝶番のネジ周りということになります。実際にはステンレスのネジと段付きナットで共締めをしておりまして、その周りに銀無垢のフレームがあります。ネジそのものが歪んでダメになることは無いと思われますが、周りを覆う銀無垢の側があまりに歪みますと、共締めのときにナットが空回りし始めて、テンプルが緩みやすくなります。開閉ですぐパタパタしてしまいます。

ということで、ガチメガネ首からぶら下げ目的の場合は、今まで通りゴムパーツにしておいた方が良いです。

そういえばですが、いま装着しているチェーンで線径0.80ミリ、幅2.50ミリです。あずきの4面カットです。世にあるチェーンが大体ビーズで出来た物で、幅が1ミリくらいでしょうから、これくらいでも結構現物は迫力があります。

いまはメガネチェーンの絶好のタイミングで、リンダカラー∞と弄られるでしょうね。個人的にはそれくらいの方が良くて、メガネチェーンってやっぱりキザって思われてしまうのかなぁみたいな心配もありましたが、今年はリンダカラー∞のおかげで、掴みがバッチリなシロモノになっています。

余談ですがリンダカラー∞は大好きです。私は年明けから知った人間なんですけど、リンダカラー∞はヴァージル・アブローですね。

チェーン
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

24.01.17

925シルバーのチェーンです。これは試作です。とりあえずハンズで揃えてみて、フレームにセッティングしてみました。

使い方が違うと思いますが、板ダルマの“925”の文字がかっこいいので、そのまま飾りとして採用しました。デザインしないみたいな話です。チェーンは、とりあえず一番太いのを買いました。

とてもいい感じですね。ちゃんと想像出来ていなかったですね。これは本気でメガネチェーンも考えてみようと思います。フレームの形状等々を鑑みて、取り付け方法やそれを実現する取り付け金具とかを店であれこれ選択出来ると良さそう。

発端としましては、クロムハーツのマスクチェーンがあるということで、それを取り付けたいなと思ったんですよね。そうしますとメガネチェーンのパーツで、シリコンのアレが必要になってくるのですが、アレ無しで取り付けしたいなと。そういうアレ無しで取り付け出来ませんか?のご要望自体はけっこう頂いていたのですが、あまりいい金具がパッと思い浮かばず月日が流れておりました。そして、自分にとってメガネチェーン問題が切実になったタイミングで試作してみました。

 

アレです。チェーンゴムらしいです。

クロムハーツのマスクチェーンがカニカンでの取り付けのため、今回のチェーンの試作もカニカンを採用しました。カニカンだけでは智をキャッチ出来なかったため、そこで甲丸カンをフレーム側にも取り付けています。カニカンはツメが内側に入る為、径が大きくても思いのほかキャッチ出来ないんですよね。

フレームも無垢材で、なんとなく銀無垢は傷オッケーな文化がありますよね。そこに甘えてとりあえず本当に取り付けただけです。甲丸カンを引っ掛けたという方が表現として近いかもです。ひょっとするとチェーン側の金具を変えることで、甲丸カン無しでフレームをキャッチ出来るかもです。それが理想ですね。

ガチ使いで老眼鏡を首に下げるとなりますと、いずれにしても強度的に心許ないということになります。ただ、伊達メガネならぬ伊達チェーンということですから、ファッションでテンプルから垂らすだけで、メガネを外して首から下げないのであれば、ある程度の選択肢がありそうです。

とりあえず業者さん探して、また何か出来たら載せます。

 

 

Flames
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.11.27

発想は私からではなくて、お客さんからでした。手彫りでファイヤーパターンです。

レンズはグレーの35パーセントに、シルバーミラーです。

銀無垢のサーモントが完成したときのブログに、日本が日本を題材にして日本を伝えるのも良いんですけど、日本がアメリカを題材にして日本を伝えることの方が、広く伝わるのでは無いか?みたいなことを書いた記憶があります。服でいう、日本人がアメカジを作ったみたいな話とリンクさせて、つらつら書いた気がします。

頭で分かったつもりでした。これは思いつきませんでした。彫金でもっとアメリカをやると。案を聞いたときは、今年一番で脳汁が溢れ出たと思います。これだ!!!と。

一気に軽快になりました。そして和彫りでファイヤーパターンという未だかつて存在しなかった違和感の小気味良さ。最後に足りないのはこれでした。

見本となる図柄をお渡しして、完成は輪郭の線だけになるかなと思いきや、画像の通りそうではありませんでした。職人さんの即興で炎の内側と、炎と炎のユニットの間が上手く描き分けられています。鎚目みたいな彫りの使い分けで実現されており、特にそれが素晴らしいです。その描き分けが全く無ければ、仕上がりは線だけで物足りないでしょう。しかし描き分けをはっきりくっきりやり過ぎると、華美になり過ぎて、なぜファイヤーパターンを選んだのか?という意味が薄れてしまいます。

ファイヤーパターンの醸し出すアメリカらしさと、日本の美しさが上手く融合していい具合で上がってきました。尚且つ絢爛で重厚感が足されるという結果にならずに、躍動感のみが付加されるというファイヤーパターンである意味が尊重されています。

 

何だかんだで私はチキンなので、テンプルの表はやめて裏に彫ったんですけど、畳んだときの壮大なおバカ加減が最高です。

もちろん、今までの緻密で美しい手彫りも最高です。最近は私も、この2つばっかりですし。型通りも型破りもどちらも美しいということでしょうね。

12月の頭くらいまでに40本くらいレストアと枠入れという案件がありまして、昨今はブログを書かずに引きこもっていました。その間にもこういう仕込みはしておりまして、疲れのピークでドバッと脳汁出ましたね。これで元気出ました。

虎に踏まれて稀に死す
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.31

普通のシス型のボストンと、この前もインスタには載せました、左右ちぐはぐのトランス型ボストンを並べてみました。

並べると、下のトランス型のボストンは静かなインパクトがあります。やはりしっかりと面白いです。多分この面白さは時代に影響されず不変です。

おまけの要素としまして、ブルバキでは初めてサンプラチナのメッキ、なおかつアンティーク仕上げの物を仕入れしています。

この左右非対称の玉型で、メッキのアンティーク仕上げをせず、無垢で手彫りを全部施すのも面白いかなと思っています。反骨の極みみたいな感じがしますけど、まずはあるものをそのまま入荷してみました。サンプラチナのメッキやアンティーク仕上げの問い合わせもちょくちょく頂いておりましたので、それの見本も兼ねています。

サンプラチナの無垢より、もうちょい黒っぽい色味です。ガンメタですね。そこにヤスリでシャっと傷加工が入っています。

今回のは▽-△で製作されていますけど、△-▽だったら買ったのになぁという方もいらっしゃると思います。その場合は特注製作です。アンティーク加工無しも、玉型特注になります。

夫婦とかペアで{(▽-△),(△-▽)}と、組みで掛けていたらめっちゃ面白くていい感じだなとか妄想しています。

届きました
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.24

サンプラチナのメガネの新作です。展示会の帰りの新幹線で記事を書いたあれが届きました。

品番から察するに、去年の物かもしれませんが当店では今年から仲間入りしました。

ヴィンテージの店頭在庫にローデンストックのトロ(Torro)が無いので、そのトロの時代に作られた、限りなくトロに近いけどトロでは無い日本製フレームと並べて撮っておきます。

比べるとサンプリングしてかなりの部分を変更しており、やっぱりトロと違います。まずツーブリッジではないですからね。でも単体で見ると、やはりトロが脳裏をかすめます。ミルクボーイの漫才みたいな感じですね。元ネタ知っている方も、知らない方もどっちも満足出来るカッコいいフレームということでまとめておきます。

各パーツを細く控え目にしつつ、無垢の金属塊の良さを引き立たせる為に、一個智であったりボリュームのあるテンプルエンドになっています。細いのに何だかんだ存在感は強めです。

レンズサイズは53でFPD68です。これは何を意味しているのかというのは色々ありますけど、例えば世の中に出ているおしゃれメガネとしてのボストンとかウェリントンのメガネのサイズ感と同じと言えるということです。レンズは大きいけど、です。ボストンやウェリントンの次を探している方にとって、違和感が少なく掛けられるのでは無いかと予測できます。ちなみに、比較で用いたトロもどきの黒のフレームはレンズ56のFPD72です。

このフレームに対してさまざまな感想を抱くと思いますけど、おそらく流行りの逆みたいな風に捉えてもらえるのではないかと予想しております。四角い、レンズデカい、キリッと堅い雰囲気がつきそう。いかがでしょうか?現在の丸っこくて小さめのレンズのメガネが主流の逆を行きつつ、しかしサイズ感は流れに沿っています。真逆まではいかない、この流されているのか流されていないのか分からないくらいがめちゃくちゃ良いなと思いました。そもそも真逆で流されないフレームは、当店では70年代のヴィンテージの出番ですからね。

展示会の会場で悩んでしまい、そういうときは悩まずズバーンっと脳みそに突き刺さった物だけを採用しています。それでサンプラチナの無垢(銀色)だけとりましたが、金メッキ、黒のツヤ、黒のマットが見本で存在しておりました。それもすごい良かったんですよね。

特に黒のどっちかも、追加で店頭在庫持つかもです。そして手彫りをカスタマイズでしなさそうなフレームに関しては、メッキの在庫も良いなとちょっと思い始めています。

成果
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.10

展示会に行きました。

あれこれあったんですけど、我慢して仕入れは2つ。サンプラチナで。

ローデンストックのトロ的な、あれのブラッシュアップみたいなのがめちゃんこカッコ良かったので在庫を持ちます。

上にもう一本ブリッジを渡してツーブリッジにすると正にトロって感じなんですけど、それも可能らしいです。とりあえず、そのまま。

ブリッジも智も幅は狭くてその代わり厚みが持たせてあり、智とテンプルエンドは金属の塊です。正面は掛けやすそうな雰囲気ながらも、しっかりと質量をどしんと感じるデザインでした。

ドイツと日本の親和性は高いなと改めて。磨きとか面の合わせの精密さとか、きっちりした作りとそれに付随する高級感が元ネタに対して乗っかることと、物がカッコよくなることが同一線上にあるのを再認識出来ました。カチッとキチッとしていて、それが素晴らしく且つカッコいいです。

 

某知識人の流れで○と□のメガネがあったんですよね。それよりもこっちのボストンとその反転、▽と△の方がパッと見て気付けない分、静かな狂気を感じて心に刺さりました。

遠目は丸で、対面でボストン?丸?なんかいびつだな…左右非対称で反転!みたいな。徐々に気付かれそうな感じがたまらないなと思って。どれくらい割合で気付かれるんでしょうね。世の中に紛れ込みながら、黙々とおふざけ出来るのが最高だなと。この価格で。これは即決でした。

とりあえず2本作ってみただけらしいです。

 

月末くらいには届くと思うんですけど、また届いたら何か書いて載せます。

曲がり例
修理とメンテ

無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.10.06

販売した商品の、サンプラチナフレームの曲がりの直しでした。外に開き、上にも曲がっています。

結構これは理想的な曲がり方でして、紡錘形に広がる手前で開き、なおかつ上に曲がっています。曲がる支点が一箇所です。

紡錘形に潰して偏平な箇所が彫金の為のスペースになっていたりとデザインの要になりつつ、横にも縦にも強い構造的な秘訣にもなっています。そして曲がるときは、曲がりやすいところから受けた力を逃すべくクニャッといくので、だいたい紡錘形に広がる手前の一点で曲がります。

あちこちでくにゃくにゃしていないので、直すときはその一点と予想されうる力を受けた方向を見つければ良いですし、あちこちでくにゃくにゃしていないため、曲がりを直したときに生じやすい曲がり癖みたいな形跡が残りにくいです。

梱包してしまったので直ったあとの写真が無いんです。曲がった量は多いですが軽傷扱いで、これくらいなら店頭でその場で対処できます。ロー離れとかになると、工場送りですね。

いまはこんな感じになりました
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.09.26

お問い合わせをいただいたので。

そろそろ3ヶ月くらい経ちますし、夏も終わりで銀の色の変化は緩やかになると考えられますので、現段階の雰囲気を記録しておきます。

この3ヶ月弱で、眼科さん出張の2日を除く全ての日で掛けました。可視光調光の緑のレンズにして、昼も夜も、朝起きてから夜寝るまで掛けてこんな感じです。

表面は、写真の通りまだまだ銀の銀色が強いです。レンズを洗うときに必ず水洗いもしている為か、面で黒ずみが発生している箇所はまだ無いです。

ブリッジ部分の銀無垢の層に陰影が付き始めました。ここが一番の堪らんポイントでしょうね。

全体に小傷はつき始めています。それで光沢が少し和らぎまして、見た目的に初期より大分掛けやすくなりました。

裏面は完璧に燻されています。9月が暑くて湿気が凄まじかったので、9月頭から急激に黒くなりました。表がこれくらいになると最高ですね。あとは、リベット周辺が黒ずみはじめて、眉毛パーツが銀色から黒にグラデーションになってくると、もっといい感じでしょうね。

とりあえず来年の7月までは、この一年は掛け続けます。また変化があれば載せます。

七宝塗装例
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

23.09.15

だいたい3年ほど使っていただいて、今回はリムの3面七宝塗装を施しました。

この玉型なのかレンズカラーなのか、相乗効果でかなりカッコよくなった気がしています。IOFTの展示会後に、在庫分で七宝塗装の何かを持とうと考えています。

リム三面ということで、裏もバッチリ。

一応、銀無垢でもできます。なんだかんだでサンプラチナでしか承ったことはないです。

セル巻と比べるとボリュームが出ないです。リムから脱落しにくく、ボリュームが無い分メタルフレームの雰囲気のまま、ちょっとだけセルの雰囲気を楽しむことが出来ます。それがめっちゃ良いですね。

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