さっきのモデルの詳細です。
この、特にブリッジの細い線にプレスの力強い痕跡があるのがとても良いです。金張は材料のときの処理になります。例えばこれがメッキ処理で組み上がり後の工程が予定されている物であれば、こういう痕跡を無くして、綺麗にしてメッキをすることになるんでしょうけどね。
金張の良さとなったときに、光沢の質感とかがまず良さとして上がってきて、基本は高級路線上で語られることと思います。もちろんそうなんですけど、ですがこれは逆に、金張だからこそちょっと荒々しい痕跡が残されています。そういう未処理があるというのは高級とは要素として真逆ですけど、それが現代の感覚からすると良い塩梅って感じます。そんな気がします。
一筆書きで、智から智までメインフレームが形成されています。デザインの面では、視線が切断されない心地良さみたいなのがあると思うんですけど、物的にはロー付け箇所が二箇所減って、折れにくく強度が出る仕組みになっています。そういう賢さみたいな要素もこっそり控え目に、静かにエッセルのフレームは包含していまして、その辺も現代のカッコよさに沿っている気がします。