カテゴリー:ヴィンテージのメガネ

ミラー
ヴィンテージのメガネ

22.08.26

JPGのお持ち込みありまして、レンズ変えました。

レンズは、スモークの25%にシルバーミラーです。再びミラー熱が上がってきたというのもありますが、一応バレンシアガとかヴェトモンとかの、メガネが超スポーティーと言いますかスポーツグラスそのまま掛けていますみたいな雰囲気を足そうという狙いを元に、行なっています。オークリー感を足したいよねって話になりましたので。私もここまでカッコいいとは予想していなくて、ゴルチエにミラーはハマりそうです。

ティアドロップ考察
ヴィンテージのメガネ

22.07.29

トップガン観て、カッコいいなあと思ってトップガンみたいなサングラス作ったら、思った以上にトップガン過ぎて使いづらいみたいなことがありませんか?私も、トップガンに憧れてというわけではありませんが、サングラスの伝統的なスタイルとしてティアドロップに濃い緑のレンズを入れて使おうとしたら、自分の想像以上にしっくり来なかったタイプです。

ということで、エッセルのナイロールのツーブリッジをサングラスにしてみました。70年代当時は、ナイロールの良さを軽さに結びつけていたようです。いまはそれよりも頬にフレームが無いことによる、見た目の掛けやすさをナイロールの良さとして推したいです。結局、色のレンズで玉型の輪郭が頬に乗りますけど、フルリムよりもやっぱり掛けやすい気がします。フレームの重厚感が減って、ワイルドさが抑えられているからでしょうか。

横も透明で軽い雰囲気です。ここまできたら、ミリタリーの要素を剥ぎ取ってしまおうということで、オレンジイエローというカラーレンズにしました。もはやトップガンでも何でもありません。一応、レイバンのカリクロームイエローというレンズカラーを念頭に、ティアドロップにイエローレンズというアメリカの要素は残しているつもりです。あれこれしているうちに、イージーライダーに近づいてしまいました。

黄色のレンズの方が勇気要るわって言われそうですけど、個人的にはこんな感じの方が、ティアドロップのサングラスは掛けやすいと感じました。形と色と両方やると、やりすぎな気がするときは、どっちか動かすといい感じですね。

まだまだヘぇって思うことがたくさん
ヴィンテージのメガネ

22.06.26

ブルバキでは定番のエッセルホヤです。エッセルのティアドロップは、品番が違うけどデザインのどこが違うのかな??みたいな、違いが分かりにくいときもあるのですが、これは明らかに違います。真ん中がVです。とても。ちょっとスペースエイジデザイン感が含まれています。

いくら糸づりでさっぱりした雰囲気とはいえ、ティアドロップということで男性用かなと勝手に思い込んでいました。最近手に入ったポスターを見てビックリです。女性が掛けていました。

綿のスウェットでランニングしている人、現代ではなかなか見ないですね。いまは老若男女問わずハイテク素材な気がします。そのローテクな感じとか色々合わさって、なんだかめちゃくちゃカッコいい宣伝ポスターでした。

金はテンプルも光沢あり、銀はテンプルが梨子地です。

メガネの構造で面白い箇所は、やはりブリッジのVの部分です。ナイロールの安全枠(レンズが上部のバーにぶら下がった構造のフレーム)という個性を残しつつ、ツーブリッジの屈強さも取り入れようとした結果、Vの形状に至ったのかもしれません。レンズのガイドがVとロー付けされていません。少し干渉するくらいで遊びを持たせて、安全枠とツーブリッジの良いとこ採りを実現しております。

羊がかわいい
ヴィンテージのメガネ

22.06.26

ファッションが90年代を参照し始めていて、90年代ブームという響きを耳にすると、ついこの間だなとやっぱり且つどうしても思ってしまいます。親の気持ちが分かりました。そしたらもうY2Kなんですから、回転が早すぎて困ります。

ヴィンテージメガネでは、90年代をヴィンテージとして包摂することは早い段階からありました。カザール、ゴルチエ、カルティエ等々です。おもにメタルフレームの造形が凄い系ですね。

そういう、凄い系に隠れてじんわり良い系も90年代のメガネにはあります。とうことでブルックスブラザーズのメガネです。

フロントは何気ないオーバルです。セルもオーソドックスな茶色です。見どころはテンプルの金具が、あの羊になっているところです。バネ蝶番の箱に、羊のロゴがついています。印字ではなくて、プレスの模様ってところがミソです。そしてこの羊の佇まいが、じんわりと良くないですかね。

逆のやつ
ヴィンテージのメガネ

22.06.22

3次元空間に縦横奥行のある物が投げ込まれさえすれば立体的だと言ってしまいますし、たしかにそうなんでしょうけど、なんだかもう一声欲しい気がします。ただ在るものと「立体だぞ!」と強調されたものとを分けたい気がします。そして後者を立体的と呼びたい欲がなんだか湧いてきます。

つい強調となりますと私なんかは、縦横奥行のパラメータを多く弄る方向に進みがちなんですけど、このフレームには驚きました。逆に、のやつです。一番カッコいいやり方のやつです。奥行と言いますか厚みと言いますか、そのパラメータを0にするという敢えての行為をする事で違和感を生み、強烈な存在感を放っています。平面的と評したいところですけど、見れば見るほど空間を占めていることに気づき、立体的だなあと思います。

80年代の日本のフレームです。

前も横もリベットが無いです。ぺったんこ感の演出に一役買っています。

ドイツのクラウンパント
ヴィンテージのメガネ

22.05.24

クラウンパントのツーブリッジ。サイズは51□16です。70年代のドイツ製です。この年代の割には、ツーブリッジなのにレンズ小さめです。今っぽい感じがします。この雰囲気なら、いきなりツーブリッジもありそうです。

レンズの形も良いですけど、ブリッジが特に良い感じです。ツーブリッジとなると、よくあるパターンでは同じ作りの棒が2本レンズとレンズの間に渡されます。これはそうではなく趣向が凝らしてあります。カチッと曲げが施され、ハッキリ凹凸と認識出来る下の棒の作りと、フニャっとゆるく曲げた若干の凹凸のある上の棒と、全然雰囲気の違う棒が渡されています。それがかなり上手く作用していて、全体としてカッチリでもなくフニャっとでもなく、ツーブリッジ特有のおじさん感も無く、かと言って攻め過ぎなメガネ感も無く、という感じになっています。

ちょっとだけ変則
ヴィンテージのメガネ

22.05.20

久しぶりにイギリスのヴィンテージ、NHSです。

刻印が入っていたり、マニアックな違いはありますけど作りの風合いで分類するなら、アメリカンヴィンテージに近いです。蝶番の周りとか未処理な部分もあり、それがカチッとした雰囲気になり過ぎずにちょうどいいのでしょうね。

これは特にレンズシェイプがやや変則で、そのおもしろ感がよく見ないと分からない具合もちょうど良い感じです。

NICOLE
ヴィンテージのメガネ

22.05.20

ニコルのフレームです。もともとサングラスのレンズが入っていました。メガネっぽい方が良いかなと思いまして、レンズ抜きました。

フロントはマット調のクリアブラウンです。磨いて光沢を出し、クリアブラウンにしてもカッコいいかなと思います。とりあえずはオリジナルを尊重してそのままです。

テンプルが太いです。それだけでも物としての迫力が出ます。

なんでこんなにテンプルが太いのか??と疑問に思いつつ、月日が流れていましたが、ようやく分かりました。模様の深さに差をつける為ですね。中の模様が浅めで、枠線が深めです。そういえば、いまのメガネで深さを分けて模様を入れているものを見たことがない気がします。全部深いとコッテリしますし、全部浅いとあっさりし過ぎて物足りないし、これはこっさりでいい感じです。

先セルは特注で、磨いてみて分かりましたがセルロイドでした。矢印みたいな装飾があるのにも関わらず、どうやってピッチリ差し込んでいるのかは分かりません。意外なところにロストテクノロジーがありました。

模様も、なんだかそれっぽくて良い感じです。何を指してそれなのか分かりませんけど、それっぽくて良いです。銀の燻加工みたいな、アンティーク調の塗装の黒が一部剥がれていますが、ベースとなるアンティークゴールドのメッキの剥離はありません。このやれた感じも中々良かったので、一旦そのままです。

サングラス化
ヴィンテージのメガネ

22.04.20

フランスのヴィンテージ。ギュンギュンな凄い角度のバタフライ型ですけど、レイバンのウェイファーラーくらいな感覚で怖じけずに掛けてみたら男女問わず意外にいける気がして、カラーレンズ入れてみました。

イギリスの古いの
ヴィンテージのメガネ

22.04.09

イギリスのヴィンテージです。まん丸っぽいのによく見るとウェリントンの玉型です。この玉型で、この蝶番で、このテンプルの末広がり方で、テンプルエンドがクルンと丸い感じで、いつも同じ組み合わせでみかけます。特定のメーカーの商品かもです。刻印等が無いので何とも分かりかねます。鼈甲のフレームを作っていたメーカーの廉価版的存在とも言われていますが、それも定かでは無いです。

メガネ業界で有名な図鑑です。みんな持っているアレです。アレの30年代のところに、リアルガチ鼈甲のメガネとして紹介があります。おそらく、年代の判定で30年代とされたり、鼈甲の廉価版的なストーリーが付加されるのはこの辺りも加味されているのではないかと勘ぐっています。

石油化学製品であることから立脚すれば、大戦後の50年代という推定の方がしっくりきます。そのように記載のある図鑑もあります。

下の、クラウンパントです。脚注で Imitation tortoiseshell, 1950s と記載があります。そう言われると、そんな気もします。つまり、あんまりよく分からないということだけがよく分かります。

フロントはフランスのヴィンテージ的な、ガラ磨きが少なくて角が残ったかんじです。鼻パッドも、フランスのヴィンテージと同じような、ベースと同じ色で合わせてあります。

腕が面白くて、蒲鉾みたいな断面です。外側はある程度丸みがついていますが、顔側は何もしていない板状です。

このパターンのメガネでしか見たことが無いのが、蝶番です。たしかに鼈甲のメガネで使われそうな、めちゃくちゃゴツい蝶番です。カシメのピンの面が合わせてあります。とくに珍しいこととしてねじ止めでは無いことが挙げられます。ピンの挿入で留めてあり、それも面が合わせてあります。

磨いたり何だかんだするときにフロントとテンプルが外れた方が便利なので、眼鏡屋泣かせな構造です。

なんか良い感じです。見てもらえると多分、確かになんかいい感じだわってなると思います。

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