ジェネラルってこれです。
孫の手みたいですよね。ノーマルのレイバンは、割ってある智に、爪の形状のテンプルです。ジェネラルは、一個智で孫の手のテンプルです。そのため智は塊で強い、爪が潰れるとか無し、ボリュームが増して見た目がちょっとイカツくなりますが、その見た目通りの堅牢性を手に入れたということになります。
24.05.20
ジェネラルってこれです。
孫の手みたいですよね。ノーマルのレイバンは、割ってある智に、爪の形状のテンプルです。ジェネラルは、一個智で孫の手のテンプルです。そのため智は塊で強い、爪が潰れるとか無し、ボリュームが増して見た目がちょっとイカツくなりますが、その見た目通りの堅牢性を手に入れたということになります。
24.05.20
続き。今度はボシュロムです。
金張りの剥離やカスレがほとんど無いので、こちらもほぼ未使用かと。鼻パッドも当時のままです。ヒビ割れは無いです。
これは、テンプルのネジ山が両方とも潰れかかった状態で仕入れています。写真は交換済みで、ちょっと残念ですけど新しくネジ穴を作っています。ネジ頭が綺麗に収まらない等々でネジを締め上げてもすぐ緩むため、下から樹脂入りナットで共じめしています。これも汎用品のネジとナットで直しています。サッといつでも交換・直せるように。
これはボシュロム製なんですけど、テンプルの構造がレイバンのジェネラルなんですよね。孫の手みたいな形なんですけど。レイバンのジェネラルより先に、この構造のテンプルがあったんですね。
あと、構造で面白いのはレンズの保持の仕方です。
リムの弾力性を活かして、引っ掛かりに掛けているだけです。ツメがグッと噛んでいるので、割と安定固定です。
70年代にも、フランスのエッセルでこんな感じの機構のフレームがありました。それの謳い文句はレンズのクイックチェンジということで、お客さんがあらかじめ加工しておいた様々なレンズを用途に応じてその場でチェンジ出来るとのことでした。今回のフレームは、そのエッセルよりも時代が古いものですが、同じようにクイックチェンジを意識して作られたのかもしれませんね。
BALGRIP TENSIONって書いてあります。
ブリッジ24ミリです。
24.05.20
店を続けていると色々あるもので、アメリカ物の仕入れがあったんですよね。
さすがにデッドストックであることは諦めたといいますか、まずその条件は外しています。そのときに程度の良い使用済みで尚且つ例えば新品チタンのメガネかそれ以下くらいの価格でやれるの無いかなぁくらいに考えていたところでした。
まずはこれなんですけど、AOのNUMONT FULーVUEです。彫金模様の無いこのパターンは、やや珍しい印象です。時代的に、模様がビッシリのパターンが好まれたということかもしれません。このあっさりバージョンが良いんですよね。特に好きなのは、上から見たときのブリッジの形状と取り付け方ですね。あっさりしてカッコイイの極致って感じです。
ケーブルテンプルのかすれも無く、鼻パッドの白色化も無いのでほぼ未使用かと。ただ、レンズは割と新しめなプラレンズが入っており、そのタイミングで違う銀色のネジが差してありました。ということで、美観を整えるのと、元のネジで無いのであればいっそのこと日本の汎用品のネジにしておけば何かと安心なので、ネジ穴を作り直して日本のマイナスネジに変えてあります。
ブリッジは18ミリで、フレームの元の表記はレンズ幅44ミリとなっておりますが、この黄緑色のレンズは49ミリでした。FPD67なのもちょうど良いし、このレンズの形も何だかギークシック味があってちょうど良い気がして、とりあえずそのままにしてあります。
24.05.10
60年代のフレームと推測。生地の柄とか透明感とか、その年代のフランスフレームによくあるあの感じです。透明度の高い、赤っぽい茶色です。
芯なしでバチのテンプルでこんな感じのヴィンテージフレームを見たことが無かったので面白いなあと思ったのと、ブリッジ広めのオーバルのフレームがオークリーのトレンチコートみたいな雰囲気で、それがとても良くて載せてみました。試しに入れてみたレンズは、グレーの30%くらいでシルバーミラーのレンズです。ふりかけ程度に、90年代感をレンズで足してみました。
24.04.26
ローリフレクション系のコーティングの仕上がりを見たことがないので、実験も兼ねて。
どの方向からもレンズの色が緑と分かるように、反射で色が飛ばないようにという狙いもありました。レイバンカラーのG15でこんな感じです。
24.04.19
ロゴドンのサングラスが、けっこう小気味よい今日この頃です。ブルバキではプチブームで、お持ち込み増えています。
私が店を始めた頃は、シンプルで研ぎ澄まされたデザインブームだった気がします。その頃から続けている、当店の銀無垢フレームに手彫りの彫金を施すことですら、そういうことじゃないんだよなぁなんて反応が多々ありました。
研ぐということは、身に厚みがあることが前提です。削ぎ落とすみたいな表現も同様です。そこであの時代には、まず加えることありきですかなぁみたいなことを、ここで書いた記憶があります。また無理に削いで、何もないのにうるさいみたいな物も存在して、つまりそれはそれでマイナスの装飾ですよみたいなことも書いた記憶があります。結局、シンプルで研ぎ澄まされたデザインって難しいですし、それって何だったんでしょうね。
それでいまリバウンド期に突入したのか、メガネは装飾・加飾ブームがきている気がします。考えるときの前提条件がガラリと変わった感覚を、とくに昨年末くらいから覚えます。
そのときに、何が一番カッコいい装飾なのか?みたいなことを考えると、答えの一つとしてブランドロゴがあがってきます。ロゴのバランスとか、それ自体がカッコいいと認識される理由もあるんでしょうけど。それより何よりブルバキみたいな新参者が絶対埋められない、歴史がそこに詰まっていますもんね。時間の厚みがぎゅっとそこに。それって凄いことですよね。
ロゴドンとはシンプルで研ぎ澄まされたデザインの対極でもあり(と、思われている)、よくよく考えればロゴだけをうまく取り入れているという点で、シンプルで研ぎ澄まされているともいえます。例えばここにロゴドンとそれの装飾がないメガネがあったとして、何も装飾がない方がシンプルで研ぎ澄まされているかどうかは、装飾しないということがマイナスの装飾になり得ることもあわせて考えますと一概に判断出来ず、ロゴドンの方がシンプルなこともありそうです。あれこれ難しく書きましたが、いまの(メガネの)リバウンド期において、ロゴドンはけっこう面白い手だなと思っています。おそらくロゴドンってやや悪口なニュアンスを含んでいそうですけど、だったらそこも逆手にとって、ドーンって感じを活かして勢いで楽しく掛けたいですよね。
ちょっと前に、グッチで同じような黒セルの横が金のロゴドンで、それに度付きのグリーングレー(G15)みたいなカラーをいれたんですよね。それがけっこう良かったので、今回のお持ち込みのシャネルにも適用してみました。本来なら要素にないアメリカ感が入ることで、基本はタクシー移動ですみたいな都会っぽいスマートさが減って、bmx?スケボー?っぽいアクティブな雰囲気が足されて良いです。それに、本来のシャネルは黒セルにはほぼグレーのレンズが入ります。このレンズの組み合わせによって、微妙にニセモノ感が足されるのも良かったりします。
24.03.18
USS の下ごしらえでした。左右同じ薬研カーブの枠入れをしたいので、不良在庫の黄ばんでしまっているプラスチックレンズで同度数のペアを削って、フロントの反り具合をみてみました。
普段はそこまでしないんですけど、今回はテンプルのガタつきが1センチくらいありまして、どこからガタついているのかハッキリさせたくて、ジャブでダミーレンズを削りました。結果はフロントは関係なさそうで、テンプルから角度を直すしか無さそうです。
元のネジが刺さらなくなるので、1.4ミリに拡張して日本製のマイナスネジを挿しなおしています。
反対側の蝶番は、当たりに偏りがあったので、とりあえず調子を取って本番に備えています。
24.03.10
エレガントの方ざます。ユミとかじゃないです。
これ良かったんですよね。在庫は金色も銀色もまだあります。
エッセルなのでフランス製です。
ヴィンテージメガネのマニアでは無くても、カッコいいと言って頂ける機会が増えました。ウェリントンやボストンの次どうしようかなぁ問題への回答として浮上してきたツーブリッジであるということからでしょうか。業界的には、満を持してって感じもします。この8年の間に何度か、次はツーブリッジ、次こそはツーブリッジ、いま狙うのはツーブリッジみたいな雑誌の記事が沢山ありました。
フランスが手を加えると、ツーブリッジもタフガイ感が減らされてちゃんとエレガント系になります。
エッセルはとくに横が良いんです。線が細いのにグラマーなんですよね。
ヴィンテージメガネが好きな方でしたら、ブリッジの造詣で直ぐにピンと来ていたかもしれません。ローデンストックのトロ(TORRO)の顔しています。ローデンストックはドイツのメーカーです。なんちゃってTORROなフレームです。
なんちゃってフレームの面白さの一つとしまして、トロが本家だとしたときに、この本家との間や距離から時代の雰囲気が嗅ぎ取れるところがありますね。フランスもドイツをやらざるを得なかったんだなぁという驚きと、やっぱりローデンのトロって時代を牽引していたんだなぁという感銘と様々です。
個人的には、本家よりも好きです。時代的にはエッセルはナイロールで優美さ=軽やかさをウリにしていた時代だと思われます。それは、当時のHOYAの店舗向けの会報を見ても、間違い無いです。
お得意のナイロール機構を手放し、尚且つタフガイなドイツのツーブリッジデザインを基に、フランスのエッセルが挑んだというストーリーは、物の背景として心に刺さります。ドイツのツーブリッジって響きだけで、キッチリかっちりの極致みたいな印象を受けます。堅い×堅い=めっちゃ堅いなわけで。それを葦でくすぐって柔らかくしたのが、今回のフレームということでしょう。
そういうごちゃごちゃを除いても、あれこれ変え過ぎて本家と別物に見えるようになってしまっているわけでも無く、変えなさ過ぎてそっくりさんなわけでも無く、要所要所の変更具合が絶妙です。だからそっくりさんフレームでは無くて、なんちゃってフレームなんです。
それでいて、そこにあるだけで表出されるかっちりキッチリしているのにちょっと軽やかな雰囲気、でも軽すぎないバランスが良いです。元ネタに足した優美さがちょうど良いのかなと思っています。コムデギャルソンのジャケットに近い感覚です。ポテトチップスで当てはめればプリングルズって感じです。チップスターだとちょっとライトなので。プリングルズはずっとプリングルスだと思っていました。そしてチップスターの梅味めっちゃ美味いです。話が逸れはじめたので終わります。
24.02.09
ハーフミラー(シルバー)がカッコいいので、どうしようかなと思いまして、敢えて天地浅めのフレームに枠入れしてみました。ほぼミラーで、赤チラ見せくらいに設定してみました。
ポルタロマーナというメガネで、元ネタはカルティエです。これは言い逃れ出来ないレベルです。
オリジンではない方、にせものの方がカッコよくなってしまうことは往々にしてあります。その辺を愛せるようになると、そのゾーンの通みたいな風潮もありますしね。個人的には、オリジンと同じ方向に持っていくとずっと二番手のイメージが付き纏うので、別方向に持っていくとカッコ良くなりやすいのかなと考えております。
オリジンより智の作りがゴツくて、この玉型でウッドテンプルというのが愛すべきポイントです。作りの点で推せるポイントが十分にあります。あとは醸し出せる雰囲気が違えば、胸張ってこれが好きと言えるかなと思いまして、レンズでちょい足ししました。
ゴージャス路線はオリジンの特権ですから、ミラーでスポーツ感を足してみて2000年頭くらいの軽快な感じに振ってみました。天地が浅いので、レンズ変えるだけでイメージが激変しました。例えるなら、スニーカーの白メッシュで銀みたいな雰囲気になった感じです。
23.12.12
アダムアンドイブのメガネです。
家でコーヒーカップを使っているので気付けました。陶器のブランドです。そこから派生して、服やメガネもあれこれやっていたみたいです。アダムアンドイブのホームページがあるので、そこが詳しいです。ドンピシャ世代は私よりもっと上の世代のはずで、60代くらいなんですかね。
このブリッジがとてもカッコ良いんですよね。ただ高い位置にあるだけではなくて、厚みの具合とかリムに向かって滑らかな処理がされていたりとかいろいろで、とにかく綺麗です。このブリッジがまず目に付いて他はごちゃごちゃ無く、このブリッジこそ一番のご馳走ですよと、ハッキリしている感じが潔いです。
智の周辺の処理も良いです。段差をつけて、リムを強調しつつ智はボリュームが減ることで、フレーム全体が優しく見えるようになっています。
54ミリのレンズサイズや、ナス型とかオート型と呼ばれるフレームの派生的なデザインと捉えられることから察するに、80年代のフレームと思われます。ただ、アダムアンドイブのホームページの年表を確認しますと、1988年にメンズファッションの発表とありますから、メガネもそれくらいかもしれません。80年代の後半以降で90年代の線もあるかもです。
ロゴの入り方が左右非対称で片側だけなのも、80年代メガネに多い傾向です。アップル製品の刻印サービスみたいなロゴの入り方で、なんか良い感じです。
ちなみに鼻盛り部分のみ黄ばんで痩せていました。ブリッジが狭く十分顔に乗せられると判断して、ひとまず鼻盛りを除去しています。それでちょっと前の、ゴージャス路線になる前のカトラーアンドグロスみたいな雰囲気になりました。