カテゴリー:ヴィンテージのメガネ

ちょいデカ
ヴィンテージのメガネ

22.09.17

イメージは、アンナのアンナ・カリーナです。そもそもフレームの色が違うのは分かっていたんですけど、記憶の補正が入っていました。これはレンズサイズ52ミリです。流石にちょっと大きいかも。アンナのアンナは大きめの丸メガネといっても49ミリくらいですかね。

似たような年代のヴィンテージなんですけど、なんか良いんですよね。横から見ると、リムの切り出しが真っ直ぐでは無いことがわかります。特に眉毛側の上部は、外側から顔に向けてのラインが斜めで、下の画像で確認するとスロープみたいに右肩あがりになっています。リムで均等では無いことから察すると、偶然の産物なんでしょう。リムの下端は割と真っ直ぐテーブルに接地しています。意図していなさも、なんか良いんですよね。正面から見たときに、ボリュームが抑えられて柔らかい雰囲気が滲み出て、優しい感じに全体がまとまる気がします。

例えばヴィンテージのタートもそうで、フロントの切り出しで垂直がやや崩れているんですけど、スモークとかの貼り合わせのカラーなんて特に垂直の崩れが判然としている気がします。あれのおかげで真正面から捉えたときに、輪郭をなぞりにくくて、ただの平面に見え無い気がします。

ハッピーモード
ヴィンテージのメガネ

22.09.10

久々に在庫化進められています。とりあえず仕入れして、綺麗に出来ずに店で二度寝みたいなフレームがひしめいています。

年代不明です。蝶番が生地に埋め込んでいなくて、カシメのピンの面が合わせてなくて、テンプルに芯が入っていなくて云々である程度推測していくものなんでしょうけど。作りからすると60年代っぽいけど、レンズの大きさからすると70年代だよなぁって線もあり得ます。

蝶番がゴツければ60年代という判定はやや危なっかしいです。反例が割と簡単に出てきます。

黒のフレームは80年代のIDCです。このときすでに懐古的に昔っぽい作りをしつつメガネの意匠は80年代当時の最新、という合わせ技で昇華させている物が存在しています。そうしますと、冒頭のフレームの製造年の可能性としては60年代70年代80年代と30年の幅がありまして、一世代1サイクル回ってしまいます。ということで、80年代ならテンプルに印字が入るからやっぱり70年代までかなあとか、まだまだ推察出来ますけどとりあえず不明としておきます。

このケースからも感じますが、30年で一世代で本当に何事も回っていますね。さっきのIDCからさらに30年経つと、2010年以降ということで確かにヴィンテージブームに到来です。その流れはまだあって、今に接続出来ます。服の方が一足先に90年代ブームに突入して、そろそろメガネも動きがありそうですね。

目が見えなくなるくらいの濃い色のレンズを入れようかと思いました。でもそれだと、ガバッと顔を覆うサングラスになってしまいます。それだと現代的なサングラス、メイクしていないときの外出用サングラスと見分けがつかなくなってしまいます。せっかくのヴィンテージということで、薄めの緑をいれました。70年代以降のイブサンローランっぽい感じで目が見えるようにしました。いっそクリアが良いかもです。私は70年代だとこっそり思っていますが、そのハッピー感がありつつイブサンローランの天才感ありつつ、欲張りな良いメガネですね。

めっちゃ分かりにくいですけど、「52 22」の記載があります。今のボクシング表記に正すと52□20でした。現代のこういうガバッと顔を覆うデザインのサングラスだと、レンズサイズが58とか60くらいが一般的なので、そこと比べると大分レンズは小さめです。

ユニクロとヘルムート・ラングのジーパンが出ると記事を読んで。いまのメガネの状況からすると、ウェリントンとかボストンがやっぱりあてがわれると思うんですけど、ちょっと賢いが過ぎる気がしまして。少しハッピー感を足したいなと記事を読んで思い、載せてみました。

ピンクミラー
ヴィンテージのメガネ

22.09.02

レンズメーカーによっては、ピンクミラーがあります。だいたい「シルバー・ゴールド・レッド・ブルー」までは一緒で、たまにピンクミラーが存在しています。気になってとってみました。ベースはスモークの75%です。

いい感じです。ピンクのような紫のような。ヴィヴィッドで潔いピンクでした。ベースのカラー次第なのか光源なのか反射角度なのか、ピンクからゴールドに掛けてのミラーの変化が綺麗でした。想像以上にスポーティ且つ現代的で、ちょっとヴィンテージのメガネに入れようとするとハイテク感が強すぎるかも。とか何だかんだ言いつつも、その辺を緻密にやり過ぎると何も出来なくなってしまうので、えいっと手持ちの60年代のフレームに入れてみました。

一気に90年代のオーバルサングラス感が出ました。家族は一緒に歩いてくれないかもですけど、かなり気に入りました。

スペースエイジ
ヴィンテージのメガネ

22.08.31

ローデンストックといえば、お堅いイメージがあるんですけど、70年代のサングラスはめっちゃ宇宙です。遊びが効いています。これはお持ち込みでした。

横は控えめです。

リム周りの装飾がカッコ良いです。裏でねじ止めしてあります。

奥行きのあるリムにするために、生地を厚くしてくり抜くのではなく、メタルの立体的なパーツを乗せています。この装飾のアプローチは、現代のスニーカーみたいですね。セルにメタルを付ける、のせるみたいな感覚はいま特に面白いかもですね。

ミラー
ヴィンテージのメガネ

22.08.26

JPGのお持ち込みありまして、レンズ変えました。

レンズは、スモークの25%にシルバーミラーです。再びミラー熱が上がってきたというのもありますが、一応バレンシアガとかヴェトモンとかの、メガネが超スポーティーと言いますかスポーツグラスそのまま掛けていますみたいな雰囲気を足そうという狙いを元に、行なっています。オークリー感を足したいよねって話になりましたので。私もここまでカッコいいとは予想していなくて、ゴルチエにミラーはハマりそうです。

ティアドロップ考察
ヴィンテージのメガネ

22.07.29

トップガン観て、カッコいいなあと思ってトップガンみたいなサングラス作ったら、思った以上にトップガン過ぎて使いづらいみたいなことがありませんか?私も、トップガンに憧れてというわけではありませんが、サングラスの伝統的なスタイルとしてティアドロップに濃い緑のレンズを入れて使おうとしたら、自分の想像以上にしっくり来なかったタイプです。

ということで、エッセルのナイロールのツーブリッジをサングラスにしてみました。70年代当時は、ナイロールの良さを軽さに結びつけていたようです。いまはそれよりも頬にフレームが無いことによる、見た目の掛けやすさをナイロールの良さとして推したいです。結局、色のレンズで玉型の輪郭が頬に乗りますけど、フルリムよりもやっぱり掛けやすい気がします。フレームの重厚感が減って、ワイルドさが抑えられているからでしょうか。

横も透明で軽い雰囲気です。ここまできたら、ミリタリーの要素を剥ぎ取ってしまおうということで、オレンジイエローというカラーレンズにしました。もはやトップガンでも何でもありません。一応、レイバンのカリクロームイエローというレンズカラーを念頭に、ティアドロップにイエローレンズというアメリカの要素は残しているつもりです。あれこれしているうちに、イージーライダーに近づいてしまいました。

黄色のレンズの方が勇気要るわって言われそうですけど、個人的にはこんな感じの方が、ティアドロップのサングラスは掛けやすいと感じました。形と色と両方やると、やりすぎな気がするときは、どっちか動かすといい感じですね。

まだまだヘぇって思うことがたくさん
ヴィンテージのメガネ

22.06.26

ブルバキでは定番のエッセルホヤです。エッセルのティアドロップは、品番が違うけどデザインのどこが違うのかな??みたいな、違いが分かりにくいときもあるのですが、これは明らかに違います。真ん中がVです。とても。ちょっとスペースエイジデザイン感が含まれています。

いくら糸づりでさっぱりした雰囲気とはいえ、ティアドロップということで男性用かなと勝手に思い込んでいました。最近手に入ったポスターを見てビックリです。女性が掛けていました。

綿のスウェットでランニングしている人、現代ではなかなか見ないですね。いまは老若男女問わずハイテク素材な気がします。そのローテクな感じとか色々合わさって、なんだかめちゃくちゃカッコいい宣伝ポスターでした。

金はテンプルも光沢あり、銀はテンプルが梨子地です。

メガネの構造で面白い箇所は、やはりブリッジのVの部分です。ナイロールの安全枠(レンズが上部のバーにぶら下がった構造のフレーム)という個性を残しつつ、ツーブリッジの屈強さも取り入れようとした結果、Vの形状に至ったのかもしれません。レンズのガイドがVとロー付けされていません。少し干渉するくらいで遊びを持たせて、安全枠とツーブリッジの良いとこ採りを実現しております。

羊がかわいい
ヴィンテージのメガネ

22.06.26

ファッションが90年代を参照し始めていて、90年代ブームという響きを耳にすると、ついこの間だなとやっぱり且つどうしても思ってしまいます。親の気持ちが分かりました。そしたらもうY2Kなんですから、回転が早すぎて困ります。

ヴィンテージメガネでは、90年代をヴィンテージとして包摂することは早い段階からありました。カザール、ゴルチエ、カルティエ等々です。おもにメタルフレームの造形が凄い系ですね。

そういう、凄い系に隠れてじんわり良い系も90年代のメガネにはあります。とうことでブルックスブラザーズのメガネです。

フロントは何気ないオーバルです。セルもオーソドックスな茶色です。見どころはテンプルの金具が、あの羊になっているところです。バネ蝶番の箱に、羊のロゴがついています。印字ではなくて、プレスの模様ってところがミソです。そしてこの羊の佇まいが、じんわりと良くないですかね。

逆のやつ
ヴィンテージのメガネ

22.06.22

3次元空間に縦横奥行のある物が投げ込まれさえすれば立体的だと言ってしまいますし、たしかにそうなんでしょうけど、なんだかもう一声欲しい気がします。ただ在るものと「立体だぞ!」と強調されたものとを分けたい気がします。そして後者を立体的と呼びたい欲がなんだか湧いてきます。

つい強調となりますと私なんかは、縦横奥行のパラメータを多く弄る方向に進みがちなんですけど、このフレームには驚きました。逆に、のやつです。一番カッコいいやり方のやつです。奥行と言いますか厚みと言いますか、そのパラメータを0にするという敢えての行為をする事で違和感を生み、強烈な存在感を放っています。平面的と評したいところですけど、見れば見るほど空間を占めていることに気づき、立体的だなあと思います。

80年代の日本のフレームです。

前も横もリベットが無いです。ぺったんこ感の演出に一役買っています。

ドイツのクラウンパント
ヴィンテージのメガネ

22.05.24

クラウンパントのツーブリッジ。サイズは51□16です。70年代のドイツ製です。この年代の割には、ツーブリッジなのにレンズ小さめです。今っぽい感じがします。この雰囲気なら、いきなりツーブリッジもありそうです。

レンズの形も良いですけど、ブリッジが特に良い感じです。ツーブリッジとなると、よくあるパターンでは同じ作りの棒が2本レンズとレンズの間に渡されます。これはそうではなく趣向が凝らしてあります。カチッと曲げが施され、ハッキリ凹凸と認識出来る下の棒の作りと、フニャっとゆるく曲げた若干の凹凸のある上の棒と、全然雰囲気の違う棒が渡されています。それがかなり上手く作用していて、全体としてカッチリでもなくフニャっとでもなく、ツーブリッジ特有のおじさん感も無く、かと言って攻め過ぎなメガネ感も無く、という感じになっています。

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