カテゴリー:ヴィンテージのメガネ

入荷
ヴィンテージのメガネ

18.09.18

先ほどの記事もそうですが、また入荷がありまして、未処理のメガネに埋もれて死にそうです。幸せかもしれません。

リストを頂いた段階から興奮していましたが、ミシェル・ラミーが予想通りの破壊力でした。腕からフロント、また腕と視線の流れとデザインが、さらに生地のグラデーションも合わせた全てが一致しております。生地が美しいとかスポットで指し示すと何となくそれが壊れる感じがしまして、もちろんそれは要素でしょうけど、全体がとにかく美しいです。

たまに、そんなメガネしてどこ行くの?みたいなことを言われますが、どうなんでしょうね。いつも通りじゃダメなんですかね。例えばですけど、スガキヤでソフトクリーム食べたらいいと思います。日常が全て、非日常になる気にさせる良いメガネです。

クレイジーメガネ野郎
ヴィンテージのメガネ

18.09.18

おそらく、いままで70年代前後の物を中心に、私が面白いと思ったメガネを販売してきましたから、ブルバキはクレイジーメガネばっかりのクレイジーメガネ野郎と、何となく認識されているかもしれません。自分がクレイジーかどうかは自分では分かりかねますが、まあそういう風に認識されてもしょうがないなと、最初から諦めてはいます。

とか言いつつ、たまに紛れ混んできます。NHSのピンクです。タートでは確かFleshとか言う色味に近いです。蝶番の作りは、外付けのピンすり切ってあるやつです。合口もぴったりですから、フランス物みたいなメガネです。レンズは41ミリでブリッジ幅が22ミリです。丸いレンズ、細いリム、クリアカラーという条件がかさなっていますので、掛けた際の窮屈な印象は少なく、pd67ミリくらいの人まで掛けられそうな気がしています。ケーブルのメッキも生きています。長さは標準的です。良いですね。

多分、写真では分かりませんが右側に「NH.U.K.」と刻んであります。そもそもNHSで、このタイプは初めて見ました。ということで、紹介するメガネとしてはクレイジーさに欠けますが、感動したので掲載しました。カッコいいメガネも、ちゃんと好きですよ。

元々鼻盛りがなく、まつ毛がバシバシ当たりますので、取り敢えず鼻盛りをしています。

多くのメガネを見てきて思いますが、鼻盛りをしていない、フィッティングが不良でズルズルの場合は、現行・ヴィンテージ関係なく摩耗が早い気がします。触る回数が増えますし、ほっぺにあたってリムとレンズの間に皮脂が溜まるからか、くすみ始めるのが早い気がしています。

ということでブルバキとしましては、鼻部分のオリジナル性は、さほど大事にしていないです。問答無用で鼻盛りです。

収集
ヴィンテージのメガネ

18.09.08

以前載せた、タカアシガニメガネとかもそうなんですが、面白いメガネの収集はいまだに続けております。経営を逼迫するまではいきませんが、止めたら楽なんだろうなとは薄々気づいております。

特に大好物なのは、刻印が無い物、ファッションブランドの物ではないフレーム等々ですね。70年代80年代の、ライセンス全盛期のブランドフレームも面白いですが、それらを超えてくる面白さと不可解さに溢れていて、いまだに強烈な感動を覚えるのは、無名なフレームの方が多い気がします。幾ら何でも当時から売れなかっただろうなと、生まれた時からの不運に想いを馳せずにはいられません。

写真のメガネですが、キャットアイフレームもなぜか収集対象です。気づけば、取り敢えずピックします。フレームは小さい物が多く、姿が本当に可愛いらしいフレームが多いです。小さくて可愛い物は良いですね。それがメガネなら尚良いです。ファッションの領域で流行りそうなモーションもありましたが、日本は小火で鎮火しそうですし、今後もモリモリ収集していく所存です。

大きい丸のサングラス
ヴィンテージのメガネ

18.09.08

80年代のフレームです。イギリス製。さすがに重量が出ますので、レンズはこちらでプラスチックレンズを入れております。フレームに遊びが効いている分、レンズはベーシックに、グレーのしっかり濃いものを選びました。

カトラー等々にも近いものを感じますが、この手のフレームの良さは、部分を取り出して解析することを拒絶しています。取り出すと壊れます。ただただ全体として良いとしか評せないと思われます。

決して、作りが最高クラスで良いというわけではないです。ただ、チープな雰囲気は一切無く、絶妙なバランスです。それ故に、少々かっちりした服にも合いそうですし、なかなか万能だと思います。個人的にはかなり好きでした。ですから、ブログ等々に載せずに店で見せびらかすだけにしていましたが、直ぐに旅立つことになりました。めちゃ似合っていましたから、手放す諦めは即座につきましたし、拠って名残惜しさもいつも通りです。コレクターですけど、商売ですからしょうがないですね。店をやっていて一番良い瞬間でもありますから。

 

NHS
ヴィンテージのメガネ

18.09.07

ヴィンテージのメガネ。久々に、自店で販売したメガネを載せた気がします。

NHSです。ナショナルヘルスサービスでウィキペディアがヒットするはずです。イギリスの保険制度のイニシャルです。ヴィンテージフレームのカテゴリーにも使用されていますね。

アメリカ物と違ってナードな感じが少ないです。より一層、日常に馴染むメガネだと思います。普通な感じです。それが物足りないのでは無くて、やっぱりベーシックな物は良いなと感じます。

NHSに関して、観察するかぎりメガネの基本的な作りとしては、フランスよりもアメリカ寄りだと思われます。フロントとテンプルの合わさる部分、合口の作りが滑らかではありません。テンプルの芯も、真っ直ぐ入っていなかったりします。ですが、生地の淡い色合いや透明感で、上手い具合に作りの粗雑さをカバーしている気がします。全体として、何だか良いわけです。

生地は薄く、それゆえ掛けたときのインパクトが薄いのも良いです。生地が薄い分、光が抜けて透明感があります。清潔感の塊みたいなフレームです。

惜しい
ヴィンテージのメガネ

18.09.05

入荷品の鼻盛りと枠入れ。

鼻パッドは共色で施されていましたが、あまりにも付き方が弱く、親指で押したらポロッと取れてしまいました。どうせ必要なので、先に、透明のパッドを取り付けております。

フロント裏面、左鼻パッドの土台となるところですが、生地に裂け目がありました。フロント裏面から、ブリッジ内側にかけて立体的にVの字に2ミリずつです。真っ直ぐな亀裂で、全く欠けがなく、生地から匂いも無いです。電動カッターでかすった様な痕跡です。とりあえず、埋めて修正しました。プラスチックの劣化で切れ目が入る場合は、地割れみたいにジグザグに筋が入りますし、元のレンズの圧迫による亀裂であれば、リムの内側に入ります。NOSで届いていますし、生地の劣化は無いと判断してです。劣化であれば、商品からは外します。

鼻盛り部分に切れ目が重なるようにしております。上から、補強を兼ねて押さえつけています。ここまですれば、はち切れることはありません。少々迷いましたが、商品から外すのが、余りにも勿体無いくらい良いデザインでしたので直して出します。パーフェクトでは無いのが惜しいですが、蝶番に緑青もなく、十分に良い状態だとは思います。

 

入荷処理
ヴィンテージのメガネ

18.09.03

9月は暇っぽいので、入荷処理も快調です。

磨いていて気になったフレームのご紹介です。このゴツいフレームが良いです。カザールの600番代に通ずる厳つさです。ただ、装飾が無く、フロントの際からテンプルにかけての流れるようなデザインが、ほどよく軽やかな雰囲気にしています。レンズサイズは54ミリで、ナード臭がプンプンなゴツいフレームというのも珍しいです。

謎のリベット付きです。個人的には、アイビーの中に差し込みたい気がしています。

タカアシガニ
ヴィンテージのメガネ

18.08.31

今回のヴィンテージ入荷分から。タカアシガニみたいなフレームです。

セルロイドの細いフレームで、ここまで芸術的なフレームは見たことがありません。おそらく、当時も売れなかったでしょうし、他の意図があって作られたのかもしれません。

外付け蝶番、共色の鼻パッドです。

もちろん、シューティングしてあります。極細テンプルです。技術力のアピールのために作られたのでしょうか?今となっては分かりません。

入荷
ヴィンテージのメガネ

18.08.31

前回、前々回分のレストアがほとんど終わっていませんが、また入ってきました。順番抜かして、今回入ってきた黒のテレビジョンフレームをレストア。

黒は初めて見ましたが、妖艶で良いです。レイバンカラーのG15で作って、ウェイファーラーと比較すると面白いです。同じセルで同じレンズカラーのサングラスだとしても、与える印象がまるで違います。こちらは、スーツ寄りの印象です。大分落ち着いた雰囲気のサングラスに仕上がります。

テレビジョンフレームの場合は、リムの厚みから、レンズに色を入れないと野暮ったさが丸出しになってしまいます。それも良さですけどね。レンズカラーの有る無しで、ここまで印象が変わるフレームも珍しいです。

売れてる商品
ヴィンテージのメガネ

18.08.15

「何が売れてる?」

この質問は、業界人が集まるところへ赴くと、十中八九で聞かれます。店頭に居るときに、お客さんからも聞かれることがありますから、何とも不思議な質問です。

そもそも母数が少ないですから、頭ひとつ、有意差が出るようなカテゴリーが無いです。どれも売れていないと、いつも申し上げるのは、あながち嘘では無いです。

ただ、個人的に意外なのは、60年代付近の四角いセルフレームが、いまは1番売りずらい感覚があるということでしょうか。写真のフレーム達です。普通な感じなので、それなりに動くかと思いきや、ほとんど動きません。もっとデコラティブな物が動くか、ボストンの優しい雰囲気のメガネを買いに他所に行ってしまうか、という感じです。

服がゆるゆるにどんどんなっていきますから、そろそろ顔にはシャキッとした物を乗せたくなってきますけど、どうなんでしょうね。女性では、強烈なフォックスアイフレームが大きいブランドから提案されることが増えているのは、そのような傾向があるのではないかと勘繰っています。

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