カテゴリー:雑記

まあ、その通りなんですけど
雑記

19.12.18

この前「ブログからは、何を突き詰めようとしているのか判然としない」というような感じで対面でスパッと言われ、流石に一瞬たじろぎましたね。まあ、でも、そういう風に思うだろうなと、すぐに妙な納得をしました。雑記に一番力を込めている時点で、初めて見たときは意味不明でしょうから。

おそらく、他の業種でも近い悩みがあると思いますが、そもそも眼鏡屋一般というのは、何を突き詰めるのがスタンダードなんでしょうね?やはり検眼でしょうか。そうだと仮定しますと、なんでヴィンテージなの?という問いがいつも頭をもたげます。それを繰り返してしまいます。

この感じは、異性に「どこが好き」と尋ねられて、どこと特定出来ずに全部と言ってしまう感覚に近いんですけど、共感してもらえるかは自信ないです。つまりは、要素で分解せず、全体のまま捉え続けるということなんですけど。そういうときのイメージは多角形では無く、円で捉えていて、多少その円が崩れようが気にしないです。領域の広さと、領域の中に穴が空いていないかくらいは気にしています。

もう少し、商品も載せていきます。

スクラップ&スクラップ
雑記

19.12.13

自分のです。在庫分もありますけどね。銀無垢と金無垢(K14ホワイトのコンビ)のやつです。最後の最後、顔幅などなどの調子をとるときに、「まぁ自分のだし、1.60なら、そうはレンズ割れないだろう」と面倒がって指でクッとしたらパリッとやってしまいました。ナット外してヤットコで曲げをやっとくべきでした。やっぱり、帰るまでが遠足でしたね。

いま、zipFMのフレフレフライデーを聴いていますけど、自爆したこの私こそ、猛烈に応援して欲しい気分です。時間もお金も一瞬で無駄になりました。悲しい。今日は何も生まれずに一日が終わりました。

クロムハーツの”Hellz Bellz”というフレームがいい感じなので、レンズシェイプを元に戻して、それに似せようとしたときに、悲劇は起きています。

天地浅めのレンズ幅広めで、ミラー処理はダメですね。しかもツーポの鏡面加工。上下のギラつきとゴーストで視界がかすみました。さすがにあれこれ試して慣れている私でも、レンズが割れていなかったとしても、うまく使えなかったと思います。

作戦練り直します。

それは階段なのか
雑記

19.12.11

店をはじめて分かりました。一番多い会話の端緒は、ここ始めてどれくらい?かもしれません。例えば、ちょめちょめ原子がちょめちょめ回振動したくらいですとか。それは伸びたり縮んだりして、流れの最中では人生の全体で長く苦しく、いま岸から上がって眺めてみると、それは人生の一部であり一瞬でしたなぁはっはっはっ、みたいな仙人的な返事をするでも無く、それらを妄想に留めて普通に返事します。その私の返答に対して、さらに何かがあった試しがない、相手が腑に落ちた感じとか、納得の相槌とか、若造が所詮そんなもんかとか、それらが無いです。虚無ないし、ふぅ〜んという空気が流れるこの感じは、今日も良い天気ですね、今日も寒いですね、に近いものを感じます。そういうジャブみたいなものだろうと、いまは思っています。

でも、この問いは、個人の心の中で時間をかけて転がすにはもってこいの題材だったりします。店を始めて、そろそろ通算4年になりますが、眼鏡士になったのはいつからだったかなと。例えばこんな風に問いを変化させます。同じようなことを言っているようで、微妙に違います。要は、眼鏡屋を始めたら眼鏡士に自動的になるのかならないのか?そこは本当に不可分なのか?眼鏡士とはなんぞや?資格のことか?とかとか。

そこでウィトゲンシュタインが要るわけです。言語ゲームとか、映画の中でも「ふるまいの一致」というキーワードが出ていたはずです。いまの流れを受けると、一体いつから眼鏡士としてふるまうようになったのか?みたいな話です。そもそも眼鏡士のふるまいとは何か?も含まれます。

私個人で言えば、子どもが先日生まれ、皆からお父さんになった実感は?とめちゃくちゃ聞かれますが、子どもが産まれてすぐで父としてのふるまいをした記憶も無いですし、そもそも父としてのふるまいって何だ??みたいなところがやはり未着手ですから、基本は「無い」と即答しています。すると、こいつには人の魂が無いんだな…と思われていそうな気配がいつもするんですけど、そういう、要らん逡巡があるんですよ。嬉しいかどうかで聞いてくれたら、嬉しいで返事出来るのに、みな、なぜ。

少しのらりくらりしましたが、とても大事なことのように思えます。アパレル業界からついに、メガネ店が生まれましたよね。別にそれがどうのこうのは興味が無いんですけど、自分のポジションを確認する機会ではありますからね。

快適なパイナップル
雑記

19.12.10

タイトルで気になったら、観てみてもいいかもしれません。ブルバキもそろそろだなと思ったときは、見ない方がいいでしょうね。

久々に、インスタでカルチャーいいね!が欲しいなあと思いまして、真面目に紹介しても何だし、ややくだけた紹介で載せてみました。結果は、全然よくないね!でした。眼鏡よりもいいね!が少ないです。珍しい。賢そうなカテゴリーのものは、大体無批判的にいいね!が押される傾向にあったのですが、もしかインスタの世界も倦怠感から変化のうねりが生まれようとしているのかもしれませんね。それか、ひょっとしたら本当に洋物のavと思われたかもしれないですね…。まあ、上半身裸だし。一人で見た方が良いのは間違いないんですけど。

これ1本で70分くらいかな、大まかなウィトゲンシュタイン年表が頭に入るので、良い映画でした。

完成はこんな感じでした
雑記

19.12.08

金無垢のツーポイント、仕上がりました。それにしても堅かったです。曲がらないので、調子とるのに苦労しました。これくらいの時代になると、曲がったり破損といったあれこれを気にせず、ガシガシ使えそうです。

素材と形状
雑記

19.12.02

本鼈甲です。上が上トロ甲で、下が白甲です。鼈甲は、柄が曖昧になればなるほど良いとされるので、それってフランスのヴィンテージみたいですね、このケースでは特に下の白甲が強いです。これがオール白だとどうでしょうか。まず3桁は越えますかね。これはそこまでいかないんでしょうけど、ワナワナ震えるような、どえらい物です。

唯一、強いて言うならの抜け感演出ポイントは、蝶番がSPMということでしょう。個人的には、金無垢よりも堅牢ですし、金無垢みたいに透き通っていますから、遜色なく、ピリッとしていると、抜け感無しと感じます。けど、おそらくこのパターンの基本は、金無垢の蝶番な気がしますので抜け感として、書き留めておきます。

鼈甲と言えども様々で、透かしてよーーーく見てみると、柄が途切れていたり、連続かつ滑らかではない部分があったりするもんです。パーツを少しずつ切り出して、最後に圧着させて1本を作りますし。

柄が続いているので、大きい部分から贅沢に切りだしていそうです。バラフとトロ甲の作り方が違うのかもしれません。それは、これを観察することで初めて認識しました。

調光のブラウンのレンズを入れました。迷った挙句、プラの調光です。まだどっかのメーカーで、ガラス調光の度付き出来るはずなんですけど、やっぱり枠入れが怖くてやめました。

鼻パッド無いんです。白甲で盛ると、いくらなんでしょうね。怖いです。

ただし、素材の持ち味を加味して考えることが大事です。鼈甲は、クスんでくるのを磨きながら使っていき、光沢を維持するとか、柄が良く見えるようにとか、あれこれあって大体太いフレームが世に出回ります。しかも、プラスチックの1/3くらいの重さなので、テンプルを太くしても平気とか、接地面を広くすることで摩擦がより生まれるとか、美観もフィッティングもフレームの維持も考えて、恐らく太いです。太さにものすごく意味が詰まっています。

そして、使い込むと分かりますが、亀の成長とともに大きくなった甲羅の層が表面に浮き出てきますが、それがプラスチックには無い、強烈な摩擦を生みます。ですから、通常のプラやメタルのときのフィッティングで重視される、テンプルの鮮明な曲げ点が無くても、止まります。鼻パッド無しでかけてみましたが、鼻の部分にドシッと乗っていない、浮きかかって鼻をかすめる感じがします。1日使用しても、赤く鬱血することはありませんでした。

そういう時代だったということもあるんでしょうけど、ウェリントンが多いのも、何となくフィッティングをすると分かります。例えば現在であれば、ボストン型なら良いのになぁと、まず言われると、予想がつきます。蝶番の位置、つまりフロントの全幅を稼ごうと思うと、ウェリントンの方がデザインしやすいでしょうね。これも、ボクシングで48□22.5でフロント全幅が140ミリちょっとです。わりと全幅が稼げていますから、蝶番の開きも少なく済み、フレームが顔を包み込むようにフィッティングさせることが可能です。

銀にしてもSPMにしても、素材によって実現不可能なデザインや構造があって、それが興味をそそったり、逆にもどかしかったりします。そして、まさに「していい」と「許される」の違いなんですけど、特に許されるとして、何かでカバー出来るのか?というのは凄く考えるようになりました。

ちなみに、「していい」のときは、私はしないです。それをしなかった先人の選択を尊重します。きっと私よりも先に試したはずなので。そして、遺っていないことを重んじます。

鼈甲は、より素材がもたらすデザインの制約が多そうですね。制約が多いほど、デザインは難しく研ぎ澄まされるはずなので、面白いなと体感しながら、しばらく使ってみようと思っています。

ボンバイエ
雑記

19.11.28

この前の、プレイボーイの相談まとめ本を読んでいるんですけど、アントニオ猪木さんにもプロレスにも心から唸ってしまいました。あぁなるほど、そういうことかと。

していいと、許される。その違い。いや、もうなんか、まさにそれですね。感動したなぁ。

土曜日の活動報告
雑記

19.11.18

この前の土曜日は、ちゃんと東別院にも古書市にも行きました。東別院では、コップに合わせて皿だけを買いました。4月のときにコップを買いましたが色々あって、向こうが覚えているとか関係なしに、個人的にはそういうことは完遂するようにしていますから、しっかりと皿も買いました。自分はこんな感じで店をやっていますけど、自分の買い物は基本無言です。サッと買ってサッと去ります。

古書市では、特にメガネの資料も見当たら無かったので、面白そうなものを1冊だけ。帯が良かったので、多分面白いはず。

あと名古屋は、12月頭の吹上の骨董市ですね。一年早いです。

今週末
雑記

19.11.12

そう言えば今週末は、東別院のアンティークマーケットですね。あとは、鶴舞の古書市です。

店を休むとかでは無くて、そのアナウンスでした。ちゃんと開ける予定です。

厳密の果て
雑記

19.11.11

私の左眼の話です。左眼に、プリズムを入れるという話なんですけど、特注指定でプリズムを処方するのではなく、レンズの平行移動で、同等の作用を出すというを目指します。別にこれは、特別な話ではないですし、理論と精密に形にすることとのギャップが垣間見れるので書いておきます。

s-4.50 c-1.00 ax165というのが、私の度数です。左眼の。ざっくり、横は -4.50の近視、縦は-5.50の近視という感じです。それが正確には、15度ずつ傾いています。

それで、いつもはそこまで影響無いだろうとおもい、(1.00/4.50)*10=2.22㎜ 瞳孔よりも外側にレンズを平行移動して、プリズムを処方しています。そういうもんなんです。ですが、本当は15度傾いているので、本当にそれでいいのかなと、一回くらい計算してみました。

ほぼ、三角比の定義を当てはめるだけなので、特に難しいということではありません。作図で言えば、O’の位置が第2象限の方が正しかったですね。ごめんなさい。それに、いまは特注でプリズムをレンズに組み込む方が一般的なので、やらなくても良さそうな気がだんだんとしてきました。

結果は、177.6度方向に2.21㎜偏心でした。はぁ?という感じです。ちなみに、

cos(177.6度)=-0.99912283…

sin(177.6度)=0.041875653…

です。ざっくり、先ほどの177.6度方向に2.21㎜の移動を縦と横の移動に言い換えますと、

縦に0.093㎜移動し横に2.208㎜移動する、と表現出来ます。横だけではなく、縦にもおよそ0.1㎜の移動が要ることが分かりました。横の移動も連動して減っています。この0.1㎜は、どう捉えたらいいでしょうかね。

例えば加工、フレームと削り終わったレンズの関係に於ける0.1㎜は大事です。レンズの径の指定は0.05㎜単位で指定します。ですから、眼鏡屋にアルチザン風味を足すのであれば、技師が0.05㎜を見極めて、最適なサイズ感でレンズを入れていますと、そういう話になります。ブルバキも黎明期はそんなことを言っていたかもしれません。まあでも、実際の手順としてはボタン一つです。

光学的にはどうか?削る前のレンズに、加工の基準点を設ける際の0.1㎜です。割と、感覚にお任せになってしまいます。例えば、毎度お馴染みの私が3年半使っている銀無垢のメガネは、レンズ径が36㎜です。

こういうフレームに対しては、枠心という一手間があって、ちょっと特殊な下拵えでレンズの加工に入ります。その際に、下の器材を用いますが、そのピッチは1.0㎜です。半分の0.5㎜とか、その半分の0.25㎜までは実現出来そうですが、そこから先は、気分次第っぽいですよね。

なので結局、今回きっちり値を出してみましたが、まんまと厳密性が最後で崩れてしまいました。縦方向は無視出来るものとして、横方向にしても、2.22㎜の平行移動が本当は2.208㎜であるということなんですけど、もはや誤差な気がします。

昔、メガネは突き詰めるだけで成り立つから良いなぁみたいなことを言われて、はあそうですかと聞き流していたことがありました。今回はレンズの話だったんですけど、例えば検眼は、もっとエクストリームの連続です。メガネだって厳密さだけでは無いし、おそらく他も全部そうなんだと思いますけど、最後は思考では敵わないというのが現れて、ボカーンと崩れたときが一番面白いなと思います。

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