カテゴリー:雑記

消化不良な1日
雑記

19.10.15

海外からの問い合わせがありまして、日本で買い物する予定があるけど、フランスのヴィンテージ見にブルバキ行こうかな、という雰囲気でした。文面が。

やや意地悪して、確かに70年代のフランス物はごろごろしているなと、エッセル、モレル、ナイロール等々正真正銘のフランスヴィンテージがあるし、カモンって言っちゃおうかなと。あるのは殆どツーブリッジですけどね。

まあでも、ファッションの流れからフランスのヴィンテージを知ったっぽいので、限定されたフランスヴィンテージであって、つまりはそういうことじゃないんだろうなぁと察しがつきます。ましてや海外から来るんだもんなあというのもあって、飛行機使って消化不良はいかんなということで、物凄く頑張って他所を勧めました。例えば、それの2号店がどちらも東京にあるから、やっぱり東京が買い物は楽しいね!的なことまでつらつらと。うん、何しているんだ俺は。

今日は、メガネを紹介する日じゃないなという直感のもと、本を紹介しておきます。おそらく、もう記憶が微かですが、ブルバキ黎明期にどちらも紹介したかもですね。

向かって左は、言語ゲームの本です。よくもまあ、この薄さでここまでボリューム感を出しつつ、分かりやすく書いてあるなと驚愕します。モダンな数学の考え方までわかります。一度、人に貸して返ってこず、それが別の人に渡った疑惑がありまして、諦めて自分で買いました。また買ってまた読んだらまた良い箇所がたくさん見つかったのでまた紹介しました。

右は、題名の通りです。両方読むと、相乗効果でもっと良いです。この2冊があれば、高校くらいまで数学が出来て、やや鼻が高い人をギャフンと言わすことが出来るでしょう。こちらは物語形式なので、ペロッと読める感じです。ただし、読み込むほど深いです。

この2冊、特に何かが軽やかになるかと言われるとそうでも無いんですけど、ある、自分を凌駕していそうな物とか、意味不明なものとか、上手く捉えきれないこととか、そういう‘超える’モノゴトに出会ったときに、どのように自分は吟味すればいいのか、その指針を与えてくれるような気はします。

眼鏡屋の休日
雑記

19.10.10

意外と、皆さん興味があるようですね。ぼちぼち聞かれます。期待されてもなかなか困るんですけど、普通です。店を構えてからは、研究開発費に生活を顧みないほど資金を投じている状況なので、身動き取れずに本を読んで終わることが多いです。時間を潰すのに、本は手っ取り早い、安い、面白い、そういうことです。

これは色んなお客さんと意見が一致していることですが、それ以外に楽しいことがあるんだったら、本も映画も美術館も、ファッションと絡めて嗜むべきみたいな感じで語られることも多いんですけど、別に要らない気もします。そもそもあの三つが、何で特別に崇められているんだっけ?みたいな素朴な疑問も、自分の中では解決出来ていなかったりします。よく聞くカルチャーも、その基本は連続性が大事じゃないですか。数学では更に、滑らかさを大事にするんですけど、それは実際の生活でもそうだなと、しみじみ思います。自分にとって連続かつ滑らかに、要は無理して合わせなくても、ということです。

本当は、朝から展示会(今のメガネ、新品のメガネの展示会)に行く予定でしたが、前出のブログで書いた通り、火曜日に行ってしまったので、正月ぶり位に1日ずっと、朝から晩まで何もない日でした。昨日の夕方から何をしようかソワソワしたものの、結局ジュンク堂とブックオフ行って買い込んで、本読んで終わりです。あとは、昼にホットケーキを焼いています。機転を利かすというのは難しいですね。

先日、初めて店に来てくれた大学生の子に、何を勉強しているのか?と尋ねたところ、フッサールと返ってきました。私にとってのフッサールは、高校の倫理でその名前と現象学というキーワードを詰め込んだだけでして、要は真っさらな状態でしたから、非常に興味が湧きました。なぜフッサールか、そもそもフッサールとは、フッサールっていつの時代のひと?、フッサールが現象学を新たに拵えた背景は?、フッサールと今を生きる若い子に何が関係しているのか?、それは自分の抱える悩みと直結しているのか?とか色々。

お気付きの通り、いつもの悪い癖で、初対面でまあまあの質問責めにしてしまいました。もう、多分、一切を見ていないと思うんですけど、申し訳無かったです。

そのような状態で上手く回答ができる訳も無いんですけど、私のフッサール欲が満足されないということがありましたので、折角なので齧ることにしております。いつも頼りにしている講談社現代新書から読みやすそうなものを選んで読み始めました。講談社現代新書は字がでかいのと、本がパリッと殊更清潔感に溢れてカッコイイので選んでいます。

まだ1/3程度読んだところでこれを書いていますが、メガネの売れ行きには関係なさそうですね。残念、何となく読む前から分かっていたけど。

ただ、例えばメガネを道具として含むファッションに対して、ファッションを本当に味わうとは?みたいなことを考えるときに、フワッと手助けしてくれそうな予感がします。

本日は失礼しました
雑記

19.10.08

帰りの新幹線の中で書いております。大井町のブルドックで、お腹がパンパンで脳がつーんとする程ご飯を食べてしまったので、夕方展示会が終わってから、メガネ店、服、美術館、何も見ずに滞在4時間ほどで東京を離れております。

メガネの展示会のまえに、日本橋高島屋には寄っていまして、池田晃将さんの個展を先に見てきました。この展示が本日最終日であったため、急遽メガネの展示会の出席も本日にしました。

すごく頑張ったら買えるぞ!と思える価格でした。美しさに心底感動しましたし、それが買えそう、車をパスしたらいける価格ということに、闘志が湧いてきました。人生の指針と言いますか、あれを手に入れたいという夢が出来ました。自分の店も、ああいう美しさを内包するメガネを作りたいですね。そうそう、まずは銀のフレームですね。益々楽しみになってきました。一応、年末が完成目標だそうです。年越したらごめんなさいだそうです。

そういえばメガネベストドレッサー賞も、そのお披露目会の時間帯にちょうど居たので、折角なので拝見してきました。朝も昼も夕方も志らくさんを見ることになって、不思議な気分です。

遠方視力0.7〜0.9あたり、弛緩させるような度数のメガネしか持って行かなかった自分を責めました。この時ばかりは、半年間温存させた眼筋を解放させて、一瞬でもいいので視力1.5くらいにして、田中みな実さんを遠方5メートルからでも高精細に捉えたかったですね。

一周のはやさ
雑記

19.10.05

先日の時効警察、わたしも見てました。そもそもの12年前にやっていたやつは、大学生の時期と重なるので、私からしても、ついこの前みたいな感じです。ちょっと前に深夜でやっていたやつだよね?みたいな。

ついこの前が、一周回った扱いでリバイバルされるというのが、恐怖でしかないということを実感しました。ぐるっと1世代というと、30年と言われています。辞書でも、そう出るはずです。英単語のgeneration でも、そう出るものがあったはずです。体感としては、もはや、ひと世代15年くらいなのかもしれません。早すぎます。

ドラマで、主人公のオダギリジョーさんがアメリカから帰ってきたときの格好が良いです。アルミジップのM65に、銀のティアドロップにヒゲでした。男臭過ぎる格好なんですけど、顔が涼しいので差し引きで爽やかなのがズルかったです。

着用している時計も相変わらずで、カシオの電卓付きの時計の金色、とても懐かしかったなぁ。そのときも流行ったなと。自分もガサゴソ過去をほじくり返していたら、出てきました。完全に真似せず、やや違うものを狙うというひねくれ具合も相変わらずです。

シチズンのアナデジテンプ。ごちゃごちゃしたもの、カクカクしたもの、相変わらず好きですね。

古書市にて
雑記

19.10.04

そういえば、先週の古書市に行ってます。これ買いました。

メガネを掛けているひと目当てだったんですけど、ほとんど載っていないですね。ブルバキの商品たちは、まさにこの年代だったりするので、実際を見たかったです。それは無くとも、かなり楽しい本でした。

定価より、やや高くなっていました。まあでも、お祭りって事で、お値打ちプライスなのかなと思って買ってみました。自分が出店者だったら、ラッキーだったときのあの高揚感を味わってもらうためにそうするなぁと思って。

プレ値ついた本を買うのは人生初でした。

何に
雑記

19.10.03

定休だったんですけど、例のごとく加工で籠っていました。

お渡し前の最終の磨きと、側頭幅の予めの準備です。リムカーブ0で納品されているので、カーブレンズを入れると恐ろしく側頭幅が縮まります。蝶番に軽くヤスリを入れて開いています。現代っ子は顔幅が小さいので男性だけど150ミリに。レンズはグレーにして良かったです。自分がミラーで失敗こいたのを教訓にしました。グレーで引き締まった感じが羨ましいくらいカッコいいです。

問い合わせが止まらない一日でした。なぜか、お二方続けてブログの日時を指して在庫確認等々して頂いたんですけど、全然どのフレームか覚えていなかったです。それに、2ヶ月前の記事を遡ろうとして、6ページも移るとは思ってませんでした。やや自分に引きますね。書きすぎて何にも覚えていません、ごめんなさい。

あと、銀無垢の価格の問い合わせがありまして、正直にお答えしたら、高っ!と。理想を言えば、値段はやっぱり見て感動した後で良いかもしれませんね。その上で妥当かどうかは判断して頂ければ。先に値段が入っちゃうと、値段からくる純度に欠けた感動になる場合もありますし、値段が邪魔して感動出来ない場合もあります。もちろん、遠方だと交通費がかかるので、そうはいかないんでしょうけど。あくまで理想です。

そういえば、すみませんご検討くださいって言ったんですけど、今になって何に謝っていたのか。店頭でも、よくこうやって謝っている気もしてきました。

メガネも、本気出したら二桁はちゃんと超えます。大人がたくさん関わって、頑張っていますからね。それはちゃんと伝えたいと思っています。

教えてくれないから
雑記

19.10.02

インスタグラムのプロアカウントってのがあるんですね。サイト分析みたいなのが付加するようなアレです。誰も教えてくれなかったので、今さらやってみました。

結構見てるのね。まあでも、びっくりするよね。インスタからジャンプしたら分けわからん、村上春樹を読んだ感想だったりした日には。今は大体、インスタで告知してウェブでがっちり紹介orサクッとウェブ販売のように、連動させるのが王道でしょうからね。

ただただ感心してしまいました
雑記

19.09.29

お客さんに教えてもらって、栄のユニクロへ。冊子まで作るとは。フルカラーで、120ページです。しかも、面白いです。恐るべし巨大資本と、様々な天才の衆知といった感じです。こういうのを見ると、皆んなで仕事をしたくなります。天才では無かったということと、他人と連めないというダブルパンチで、結果ひとりです。しくしく。

やっぱりなあと思ったのは、特集の柳宗理のアトリエの取材ページですね。

大きいところがそこをやってくれるから、個人は何を突き詰めようか?みたいな余裕が出てきます。この問いは分割して考えるべきで「何を」と「突き詰め方」のそれぞれと、その組み合わせも考えなくてはなりません。

1年以上ぶりに、パパッと買ってみたんですけど、あのセルフレジはすごいですね。一体全体いつからですか?本当に驚いてしまって、小さくおおーって呟いてしまいました。

やっぱり気になる
雑記

19.09.27

エッセイを読んでいますと、30歳くらいのときに急に書き始めた小説というものが、どんな作品なのか気になって、昨日はそれ読んでいました。

「風の歌を聴け 村上春樹著」

私は、めっちゃ本を読む方では無いため、この感覚はあてにならないとは思いますが、無いところを自分なりに作ったんだなと感じました。ビビりました。日々働く中でいきなり、こういう小説を書こうと思いつかないもんなぁ。

フランス映画の見方をお客さんが教えて下さって、フランス映画全般だったか、ある監督の作品に対してだったか、起承転結の起承で終わる感じが良いと仰っていました。寸止めの悶々とする感じらしいです。

なるほどそうか、私は結を欲しがり過ぎているんだなと、そのスタンスで見るんだなと改心したのが先週末でした。それもあって、割とすんなり読めました。特に感想は無いんですけど、肯定的な感想の無さです。一般的に、結に対しての感想や、結に至るまでの分析が為されることが多いんだなと、そんなことも感じました。結があれば、読む側はスッキリ何かしらに分類して、ラベル付けして心を片付けることが出来るのでしょうけど、そうさせない小説って、そうか初めてなんだな。

なので、無理やりメガネに関連させることもなく、ただ読んだという報告のみです。

サングラスの未解決問題
雑記

19.09.17

差し入れで頂きました。下北沢のイベント中、お天道様の下で夢中で読んでいました、ごめんなさい。

これはすごくてですね、1967年の日本で既に、しかも男性においてサングラスのオシャレが考察されていたという証拠が得られたということになります。どうなんでしょう、50年前より我々のサングラス観は進歩しているんですかね?

診断者に石津謙介が含まれております。超豪華です。読んでみるとわかるのですが、結局、どうとでも言えるよねって感じです。つまりは観測者次第という話で、それだったら好きなものを自信をもって掛けるだけかなと思います。ブルバキとしては、楽しいという感覚が、こうしなくてはならないという理性的な作法によって消えないことを願うばかりです。

この部分は、サングラスどうのこうのは別として、大事なことを伝えてくれていました。

石津氏「…サングラスのおしゃれが身についていれば、常識的な批判など問題じゃないと思う。」

この、「常識的な批判など問題じゃない」瞬間が存在し得るということが、なんだか心強いなと。何時も常識的な批判を無視することはもちろんナンセンスでしょうけど。大人がこう言ってくれるのは凄いですね。VANがブームになった理由が垣間見れました。

眼鏡屋の観点からの指摘もすごく良い。めっちゃ分かります。

まつ毛が付きますし、ズルッと下がりますから、当店でも鼻盛り等々行います。高さは出し過ぎないのが鉄則です。頂間距離と言いますけど、割とカッコよさに繋がる部分というのは同感。顔に近い方が、何となく外人ぽくて、かけた姿がカッコよく見えます。

⑩の褒め方も良いです。いま、こんな褒め方する雑誌無いなあ。表情とあってるとか良いですね。

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