カテゴリー:雑記

土曜日の活動報告
雑記

19.11.18

この前の土曜日は、ちゃんと東別院にも古書市にも行きました。東別院では、コップに合わせて皿だけを買いました。4月のときにコップを買いましたが色々あって、向こうが覚えているとか関係なしに、個人的にはそういうことは完遂するようにしていますから、しっかりと皿も買いました。自分はこんな感じで店をやっていますけど、自分の買い物は基本無言です。サッと買ってサッと去ります。

古書市では、特にメガネの資料も見当たら無かったので、面白そうなものを1冊だけ。帯が良かったので、多分面白いはず。

あと名古屋は、12月頭の吹上の骨董市ですね。一年早いです。

今週末
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19.11.12

そう言えば今週末は、東別院のアンティークマーケットですね。あとは、鶴舞の古書市です。

店を休むとかでは無くて、そのアナウンスでした。ちゃんと開ける予定です。

厳密の果て
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19.11.11

私の左眼の話です。左眼に、プリズムを入れるという話なんですけど、特注指定でプリズムを処方するのではなく、レンズの平行移動で、同等の作用を出すというを目指します。別にこれは、特別な話ではないですし、理論と精密に形にすることとのギャップが垣間見れるので書いておきます。

s-4.50 c-1.00 ax165というのが、私の度数です。左眼の。ざっくり、横は -4.50の近視、縦は-5.50の近視という感じです。それが正確には、15度ずつ傾いています。

それで、いつもはそこまで影響無いだろうとおもい、(1.00/4.50)*10=2.22㎜ 瞳孔よりも外側にレンズを平行移動して、プリズムを処方しています。そういうもんなんです。ですが、本当は15度傾いているので、本当にそれでいいのかなと、一回くらい計算してみました。

ほぼ、三角比の定義を当てはめるだけなので、特に難しいということではありません。作図で言えば、O’の位置が第2象限の方が正しかったですね。ごめんなさい。それに、いまは特注でプリズムをレンズに組み込む方が一般的なので、やらなくても良さそうな気がだんだんとしてきました。

結果は、177.6度方向に2.21㎜偏心でした。はぁ?という感じです。ちなみに、

cos(177.6度)=-0.99912283…

sin(177.6度)=0.041875653…

です。ざっくり、先ほどの177.6度方向に2.21㎜の移動を縦と横の移動に言い換えますと、

縦に0.093㎜移動し横に2.208㎜移動する、と表現出来ます。横だけではなく、縦にもおよそ0.1㎜の移動が要ることが分かりました。横の移動も連動して減っています。この0.1㎜は、どう捉えたらいいでしょうかね。

例えば加工、フレームと削り終わったレンズの関係に於ける0.1㎜は大事です。レンズの径の指定は0.05㎜単位で指定します。ですから、眼鏡屋にアルチザン風味を足すのであれば、技師が0.05㎜を見極めて、最適なサイズ感でレンズを入れていますと、そういう話になります。ブルバキも黎明期はそんなことを言っていたかもしれません。まあでも、実際の手順としてはボタン一つです。

光学的にはどうか?削る前のレンズに、加工の基準点を設ける際の0.1㎜です。割と、感覚にお任せになってしまいます。例えば、毎度お馴染みの私が3年半使っている銀無垢のメガネは、レンズ径が36㎜です。

こういうフレームに対しては、枠心という一手間があって、ちょっと特殊な下拵えでレンズの加工に入ります。その際に、下の器材を用いますが、そのピッチは1.0㎜です。半分の0.5㎜とか、その半分の0.25㎜までは実現出来そうですが、そこから先は、気分次第っぽいですよね。

なので結局、今回きっちり値を出してみましたが、まんまと厳密性が最後で崩れてしまいました。縦方向は無視出来るものとして、横方向にしても、2.22㎜の平行移動が本当は2.208㎜であるということなんですけど、もはや誤差な気がします。

昔、メガネは突き詰めるだけで成り立つから良いなぁみたいなことを言われて、はあそうですかと聞き流していたことがありました。今回はレンズの話だったんですけど、例えば検眼は、もっとエクストリームの連続です。メガネだって厳密さだけでは無いし、おそらく他も全部そうなんだと思いますけど、最後は思考では敵わないというのが現れて、ボカーンと崩れたときが一番面白いなと思います。

見てきました
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19.11.09

国立新美術館の、カルティエのあれ、見てきました。そういえば、95年に日本で初めて回顧展をやった時の図録も何故か頂いて持っています。両方店に置いておきます。

今週の木曜日に、前々からお伝えしていたVT(ビジョントレーニング)の話を聞いてきました。眼鏡店に絞った内容で、輻輳不全に限っています。

トレーニングのレベルが上がると、個人では手に入りにくい機材(価格ではなく、医療道具扱いで税関で没収)があるのですが、結構なレベルまで今の道具でこなせることと、そこまで到達出来ると、とりあえず実感は得られるとのことだったので、有志にはお伝えします。

まずは、いつも通り、自分で人体実験です。まだ3日目ですけど、どういう変化があったのかは、また店頭でお伝えします。

そういえば、今週のNHKのクロ現で、近視特集がやっていました。その辺も合わせて、何か疑問があれば、わかる範囲でこたえます。個人的には、近視も遠視も同等に持ち上げて、単純な眼が悪い=近視という等式を棄却することから始めないと、と思いましたけどね。言い換えれば、視力1.0以上ならば、無条件で眼が良いわけではない、という事なんですけど。

程度や、テレビでも言っていたいつ頃からか?とか、あれこれ複合して悪いかどうか判断します。失明とか認知症というワードで不安を誘うから、ねぇ。だったら遠視との関連も話した方が良くて、この前の+3.00を遠方処方した方もそうですが、50歳くらいまで視力1.5くらいあったんでしょうけど、65歳を過ぎてピント調節力が弱まってきて、“遠くも”近くも鮮明に見えない訳です。そして、どちらの不鮮明さにも負担がかかっています。近視であれば、例えばs-3.00であれば、手元33センチにピントが合っているので、新聞はぼちぼち鮮明に見えます。そのとき、ピント調節は要らず、寄り目だけが介入します。

眼軸が伸びるということは、身体が社会に沿わせようとしているという側面もあります。視力を出すことに躍起になりますと、結局、眼とレンズを合わせた系で遠視ということもあり得ますから、正しい眼というのは本当に難しい、なにか数値というもので固定できるようなものではないということだけが、何となく今になって分かってきたというのが自論です。

ちゃんと食べ切りました
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19.10.30

ブルバキから距離は近いです。およそ1キロなので、歩いて行ける距離です。というのを先日知りましたので行ってみました。ダッカさんです。超有名です。

今年で40周年ということで、キーホルダー作っていました。それがめちゃくちゃかわいい。山盛り具合がちゃんと表現出来ています。そうそう、実物もハンバーグに傾斜がついていました。

ちゃんと噛み砕くと、40年って凄いですよね。自分のお店を40年続けるって、経過した、時の厚みが凄まじいですね。

神回でした
雑記

19.10.30

今月の100分de名著が、いまの言葉で表現するところの神回でした。テキストが殊更に良くて、10年ぶり位に『善の研究』にトライしてみようという気概が生まれました。今なら、もうちょい分かるところがあるんじゃないか、という予感がします。

この前の『はじめての言語ゲーム』も、5年〜10年ぶりに読んでみると分かるところが増えていて、それがどうってことも無いんですけど、それなりに自分も人生でちゃんと苦労しているな、よしよし、なんて思ったりします。その記述に似たような具体的な場面、記憶がフワッと蘇ってくる感じです。あの『はじめての言語ゲーム』に関しては、8章以降はてんでダメだったものが、10年経てば何となく「あぁ、アレか」みたいには分かったつもりです。第10章に、本居宣長の言語ゲームを持ってきた、そのこと自体にも深く感動するとは思わなかったですね。そうか!と。まえは、なぜ唐突に?くらいな所感でした。

この2〜3年の間に沢山読んできた小林秀雄は、なぜ本居やベルグソン推しなのか、それと柳宗悦との相似とか、色々考えました。それを、眼鏡で表現するには?それはあんまりこういう形式等々で言明しなくても良いことで、ブルバキである私の経営課題なんですけど、上手くいっているかどうかはイマイチ判明しないまま、そういえば移転して2年経ちました。おかげさまです。

私には上司がいないから、こうでもしないと軌道修正が出来ない、創業理念的な、出立のときの想いから外れていないかチェック出来ないので、こういう本を読んでみたりします。今日は久々に来客が緩やかなので、あ、間違えました、14時半現在で0人でした。忙しい期間のあとは、たまに店でも本を読んで、一人会議をしていたりします。実際の場や機会があれば、読んでいないかもしれませんね。

珍しくブログが1週間空きましたね
雑記

19.10.27

この一週間の記憶がございません。珍しく混みました。加工等々、ようやく終わりが見え始めました。

そういえば、nbook出てるみたいですね。夏に、キックオフミーティングという名の何かしらは呼ばれたんですけどね、受付だけして2分くらいで帰ったのがバレていたようです。そう言えば取材無いなあと思っていたら、もう出てますね、言われて気づきました。そうじゃなくても、5分くらいで帰ったんでしょうけどね。

確かあのパーティーの日は、テレビドラマのラジエーションハウスの最終回で、ダッシュで帰ればギリギリ本田翼さんの顔面がバーンとテレビで拝めると思い、天秤にかけて速攻で帰った思い出が仄かに残っています。

どちらにしても、いわゆるカルチャー無いんで載らなかったんでしょうけど、なんで呼ばれたんでしょうね。これからもこっそり頑張ります。

消化不良な1日
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19.10.15

海外からの問い合わせがありまして、日本で買い物する予定があるけど、フランスのヴィンテージ見にブルバキ行こうかな、という雰囲気でした。文面が。

やや意地悪して、確かに70年代のフランス物はごろごろしているなと、エッセル、モレル、ナイロール等々正真正銘のフランスヴィンテージがあるし、カモンって言っちゃおうかなと。あるのは殆どツーブリッジですけどね。

まあでも、ファッションの流れからフランスのヴィンテージを知ったっぽいので、限定されたフランスヴィンテージであって、つまりはそういうことじゃないんだろうなぁと察しがつきます。ましてや海外から来るんだもんなあというのもあって、飛行機使って消化不良はいかんなということで、物凄く頑張って他所を勧めました。例えば、それの2号店がどちらも東京にあるから、やっぱり東京が買い物は楽しいね!的なことまでつらつらと。うん、何しているんだ俺は。

今日は、メガネを紹介する日じゃないなという直感のもと、本を紹介しておきます。おそらく、もう記憶が微かですが、ブルバキ黎明期にどちらも紹介したかもですね。

向かって左は、言語ゲームの本です。よくもまあ、この薄さでここまでボリューム感を出しつつ、分かりやすく書いてあるなと驚愕します。モダンな数学の考え方までわかります。一度、人に貸して返ってこず、それが別の人に渡った疑惑がありまして、諦めて自分で買いました。また買ってまた読んだらまた良い箇所がたくさん見つかったのでまた紹介しました。

右は、題名の通りです。両方読むと、相乗効果でもっと良いです。この2冊があれば、高校くらいまで数学が出来て、やや鼻が高い人をギャフンと言わすことが出来るでしょう。こちらは物語形式なので、ペロッと読める感じです。ただし、読み込むほど深いです。

この2冊、特に何かが軽やかになるかと言われるとそうでも無いんですけど、ある、自分を凌駕していそうな物とか、意味不明なものとか、上手く捉えきれないこととか、そういう‘超える’モノゴトに出会ったときに、どのように自分は吟味すればいいのか、その指針を与えてくれるような気はします。

眼鏡屋の休日
雑記

19.10.10

意外と、皆さん興味があるようですね。ぼちぼち聞かれます。期待されてもなかなか困るんですけど、普通です。店を構えてからは、研究開発費に生活を顧みないほど資金を投じている状況なので、身動き取れずに本を読んで終わることが多いです。時間を潰すのに、本は手っ取り早い、安い、面白い、そういうことです。

これは色んなお客さんと意見が一致していることですが、それ以外に楽しいことがあるんだったら、本も映画も美術館も、ファッションと絡めて嗜むべきみたいな感じで語られることも多いんですけど、別に要らない気もします。そもそもあの三つが、何で特別に崇められているんだっけ?みたいな素朴な疑問も、自分の中では解決出来ていなかったりします。よく聞くカルチャーも、その基本は連続性が大事じゃないですか。数学では更に、滑らかさを大事にするんですけど、それは実際の生活でもそうだなと、しみじみ思います。自分にとって連続かつ滑らかに、要は無理して合わせなくても、ということです。

本当は、朝から展示会(今のメガネ、新品のメガネの展示会)に行く予定でしたが、前出のブログで書いた通り、火曜日に行ってしまったので、正月ぶり位に1日ずっと、朝から晩まで何もない日でした。昨日の夕方から何をしようかソワソワしたものの、結局ジュンク堂とブックオフ行って買い込んで、本読んで終わりです。あとは、昼にホットケーキを焼いています。機転を利かすというのは難しいですね。

先日、初めて店に来てくれた大学生の子に、何を勉強しているのか?と尋ねたところ、フッサールと返ってきました。私にとってのフッサールは、高校の倫理でその名前と現象学というキーワードを詰め込んだだけでして、要は真っさらな状態でしたから、非常に興味が湧きました。なぜフッサールか、そもそもフッサールとは、フッサールっていつの時代のひと?、フッサールが現象学を新たに拵えた背景は?、フッサールと今を生きる若い子に何が関係しているのか?、それは自分の抱える悩みと直結しているのか?とか色々。

お気付きの通り、いつもの悪い癖で、初対面でまあまあの質問責めにしてしまいました。もう、多分、一切を見ていないと思うんですけど、申し訳無かったです。

そのような状態で上手く回答ができる訳も無いんですけど、私のフッサール欲が満足されないということがありましたので、折角なので齧ることにしております。いつも頼りにしている講談社現代新書から読みやすそうなものを選んで読み始めました。講談社現代新書は字がでかいのと、本がパリッと殊更清潔感に溢れてカッコイイので選んでいます。

まだ1/3程度読んだところでこれを書いていますが、メガネの売れ行きには関係なさそうですね。残念、何となく読む前から分かっていたけど。

ただ、例えばメガネを道具として含むファッションに対して、ファッションを本当に味わうとは?みたいなことを考えるときに、フワッと手助けしてくれそうな予感がします。

本日は失礼しました
雑記

19.10.08

帰りの新幹線の中で書いております。大井町のブルドックで、お腹がパンパンで脳がつーんとする程ご飯を食べてしまったので、夕方展示会が終わってから、メガネ店、服、美術館、何も見ずに滞在4時間ほどで東京を離れております。

メガネの展示会のまえに、日本橋高島屋には寄っていまして、池田晃将さんの個展を先に見てきました。この展示が本日最終日であったため、急遽メガネの展示会の出席も本日にしました。

すごく頑張ったら買えるぞ!と思える価格でした。美しさに心底感動しましたし、それが買えそう、車をパスしたらいける価格ということに、闘志が湧いてきました。人生の指針と言いますか、あれを手に入れたいという夢が出来ました。自分の店も、ああいう美しさを内包するメガネを作りたいですね。そうそう、まずは銀のフレームですね。益々楽しみになってきました。一応、年末が完成目標だそうです。年越したらごめんなさいだそうです。

そういえばメガネベストドレッサー賞も、そのお披露目会の時間帯にちょうど居たので、折角なので拝見してきました。朝も昼も夕方も志らくさんを見ることになって、不思議な気分です。

遠方視力0.7〜0.9あたり、弛緩させるような度数のメガネしか持って行かなかった自分を責めました。この時ばかりは、半年間温存させた眼筋を解放させて、一瞬でもいいので視力1.5くらいにして、田中みな実さんを遠方5メートルからでも高精細に捉えたかったですね。

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