昨日の続き。ヴィンテージの物の良さはどこにあるのかというところで終わっていました。思考実験として、ヴィンテージと、そっくり同質の現行の物があったとして、それでも尚違う何かがあるのか無いのかというところまでがおさらいです。
私自身もそうですが、古いということで価値を感じる方は、価値があると投影しますので、現行の物との差異は必ずあります。ここに、ヴィンテージの良さが隠れていそうです。
古いから良いというときの「良い」とは何かと考えると、これは中々難しいです。質感と言われればそうかもしれませんが、ほぼ同質の現行品の場合はどうでしょうか?また、古いものは作りがしっかりしていると言いがちですが、現行の物もしっかり綺麗に作ってあります。金属の物の場合は、熱とか圧力で鍛えないといけませんので、今のものの方がしなやかで頑丈な事もあります。
今のところ、私なりのヴィンテージの良さとしては、イマジネーションが湧き出るからでしょうね。この年代に、このデザインは果たして受け入れられたのか?そもそも当時のファッションは?社会情勢は?ムードは?当時のメガネ周辺の状況は…そういった様々な疑問、イメージ、妄想が膨らむわけです。手仕事なんてキーワードが、そういえば飛び交う昨今です。物の背景をイメージさせるキーワードとして耳にしますね。やはり良さは、脳に拡がる豊かさでしょう。
あとは、同質の物があると仮定した上であれこれ考えましたが、ロットとか生地の問題で現行で出来ない雰囲気の物が多々です。仮定にやはり問題があるとしますと、見た目の違い、雰囲気の違いも、もちろん良さですね。