茶色のレンズを入れてみました。透明で、メガネとして使っても良いかと思います。オプチルという素材です。70年代に多く使われます。型で作れるようになった、初めての素材です。透明感や発色性がよく、素材も強くて軽いです。独特なツヤツヤ感は、この素材ならではでしょう。男らしいフレームですが、粗野すぎずいいバランスです。ティアドロップまでは冒険できないけど、なんかワイルドなメガネもいいなと感じている方には適していると思います。
ちょっと困ったことに、このフレームは鼻側に隙間があります。カザールとかその他でも見かけたことのあるディテールです。当時流行ったんですかね。
デモレンズがあれば、それを用いてトレースをしてレンズ加工を行います。今回はデモレンズが無いため、型板を使って自分でデモレンズを作ります。
まずは、フレーム自体の型を直し、歪みを取りさらねばなりません。幸い、オプチルは形状記憶性もあるので、加熱してあげると自然に元の形に戻ります。不思議です。メガネ上部のラインは、真っ直ぐかと思いきや、やや吊り目でした。
紙でレンズパターンを写し取ります。隙間の部分は想像で繋げます。この瞬間、オリジナルが入ります。基本は滑らかに解析接続です。
あとは、切り取ってヤスリをかけてすべすべにしたら終わりです。
良さそうですね。初めの写真は、この右レンズの型板を元にレンズ加工をしたものです。
状態が良くても、こういったひと手間がいることも多々です。送り出すまでに時間はかかりますが、こちらとしてもやり甲斐があります。