金銀APC、サンプラチナのメガネを見てくださった方、ありがとうございました。ひょっとしたら年明け1月中頃に、もう一回見て頂ける機会が作れるかもしれません。お楽しみに。その次は、ちょっと期間が空きそうです。
カテゴリー:メガネのはなし
告知も兼ねて
メガネのはなし
16.12.22
入れ替わったとしても
メガネのはなし
16.12.21
例えば、違う人と中身が入れ替わったとして。前のブログで多分書きましたが、記憶の在り処は問わず、ちゃんと記憶とか意識が連続していたと仮定して。話を続けます。
昨日の話を持ち出せば、表象がお互いに違うとか(脳の中の映像)がありえますので、入れ替わったと感じるのではなく、夢の中だと認識して気づかないままの可能性はありますね。見える世界が違いすぎて、現実と判断出来ないことも考えられますね。そもそも他人と入れ替わる訳がないというツッコミは無しです。
実際、色覚は人それぞれ千差万別であり、ポジとネガくらいの極端な反転は無くとも、ある色を感じる?感じない?の差はあります。細かく調べると、全く同じ色の感じ方の人はいないようです。
ここまで来ますと、逆に悲観的ではないと思います。各人の世界の認識は、ちょっとずつ異なる可能性があるのにも関わらず、違う人同士が共感が出来るということの不思議さが際立つと感じます。

いつの時代も
メガネのはなし
16.12.02
暮らしの手帖 50号 1977年から
この頃から、メタルフレーム=いやらしいですか…。根深いですね。
ちょっと前ですが、私がメガネの基礎を教わった方がその時で64歳くらいでして、その方が20歳くらいの頃のメガネ事情を聞いたことがあります。70年代のメガネの様子ですね。その方の覚えでは、プラスチックばっかり作っていたと言っていました。特にオプチルはよく作ったよねと。
なので、今と事情は似ているのかもしれません。メタルのフレームが一般的には少ないので、珍しくみえるのでしょうかね。良いと思いますけどね。

製品試験
メガネのはなし
16.11.30
暮らしの手帖(1979年 11/12月号 63)にて、メガネとメガネ店の製品試験が行われていました。古本で見つけました。暮らしの手帖の花形企画に、メガネがテーマとして取り上げられてて嬉しいですね。
正直、その時代の正しいとされていたこととか、諸々現代との差異はありますし、推測でその時代の状況を鑑みても何だかなぁと、思わないことは無いです。ドラマ「とと姉ちゃん」での洗濯機メーカーの気持ちが少し分かりました。
ただし、この暮らしの手帖の問題提起は大事だと思います。例えば、今も同じような提起が出来てしまうメガネ業界の状況は、この雑誌から40年ほど経っていますが、良い方向に全力で向かっていないということの証でしょう。
また、メガネの専門誌も昨今増えてきていますが、メガネ業界への自己言及がほぼ無いような気がしています。それも、この暮らしの手帖を見て感動した理由の一つです。業界外の雑誌の方が切り込みが鋭い訳です。しかも昔の。
ブルバキとしましては、周りがどうこうではなくて、お客さんに助けてもらいながら粛々と精進するのみですね。
個人的に左の男の方の掛けているメガネが、メチャメチャカッコいいと思っています。

ザイル第2章
メガネのはなし
16.11.25
メガネ業界のザイルについて、あれこれ読む側がウンザリするほど書きました。
あれから
「そういえばアメリカンヴィンテージには、ザイルクラフト(ZYL-CRAFT)というメーカーがあったな」
とか、あれこれ思い出すこともあり、ザイル=セルロイド説が正しいのかどうか、判定がグレーになっていました。とりあえず、ザイルという素材の呼称は、1950年ごろのアメリカにはあったことになります。
そして今回、入荷した商品のペーパースリーブを見て、ザイルとあらためて対面することになりました。
ザイル=ZYLE
ただ、この綴りで検索しても、ZYLで検索したのと変わらない感じでした。ZYLE&materialにて検索しても、結局ZYLで引っかかるので、それ以上の進展はありませんでした。
「メガネ専用で作られた、耐久性に優れた素材」等々の表現をよく見かけますが、だとしたら今も使われているとは思うので、真相は闇のまんまという感じです。何の為にその僅かな差に固執していたのか、自分でも分からなくなってきましたので、この辺で止めておきます。
頭部形状の違い
メガネのはなし
16.11.18
昨日、和風総本家の録画を見ていまして。
ケニアかどこか、アフリカの方が日本に来ていました。何に興味を持って、どう国に持ち帰るのか?というような内容でした。向こうのテレビ関係者御一行です。
そのうち男性2人、坊主だったので、職業上しげしげと見てしまったのですが、頭部形状がとても綺麗でした。卵形で美しいとかもそうですが、左右の対象さにおいても美しいですね。耳の奥行きも高さも一緒、歪みのない球体状で、左右眼の高さや眼球の落ち込み具合も同じで、鼻筋もまっすぐでした。(医学的に証明はされていないとは思いますが、耳の高さが違うと、同じように目の高さも違います。教えて貰った経験則です。今のところ、私もそれでフィッティング時の予測が立てられています。)
たまたまテレビに出ていた2人がそうだっただけかもしれませんが、めちゃめちゃメガネの乗りやすい頭・顔でした。赤ちゃんの時に、ほぼお母さんに抱かれて育てらているから、骨が綺麗に形成されているんですかね?理由はよく分からないですが、とても感動したという話でした。
逆に申しますと日本人は大方、程度の差はあれ左右非対称です。フィッティング後のメガネが左右非対称なのは、あるあるです。頭部形状も後ろが短くて正面が広いので、どうしてもテンプルの開きを増やさないといけないですね。特にヴィンテージのメガネ、60年代以前のフロント幅が少ないフレームですと。
掛けられない、掛けられても不快だと、結局カッコ良くてもどうしようもないので、フィッティングはなんとかします。お持ち込みも歓迎です。お待ちしております。

眼鏡
メガネのはなし
16.11.14
昭和49年の復刻版です。元々は大正2年の作品です。
島崎藤村 眼鏡(めかね)
ストーリー等々よりも、物語始まってすぐの眼鏡選びのシーンが面白いです。大正2年(西暦1913年)あたりの眼鏡の買い方のスタンダードかどうか判定するには資料が乏しいですが、この本ですと枠とレンズが予めセットされており、検眼無しでトライアンドエラーでひたすら掛け比べて良さそうな度数のものを買っています。今ですと、100円均一で老眼を買う感覚に近いかもしれません。
現在でも、 メーカーは“チョメチョメ眼鏡=がんきょう”と呼ぶことが多いです。時代が古いと“がんきょう”と呼ぶかと思いきや、この本は“めかね”(本文では“めがね”)ですので、何故メーカーは“がんきょう”呼びが今も浸透しているのかは謎です。
しまざきと入力して、島崎遥香さんが予測で出て、島崎藤村さんが出ないという時代なのだと、改めて感じました。
メガネのはなし
16.11.09
世界には、意外にメガネは転がっていないですね。実生活で出会うメガネを探していますが、毎日というのは中々難しいです。本日のインスタは、たまたまケータイに残っていた画像で済ませてしまいました…。
今年の10月、展示会で東京に行った際は、東京メトロの伊勢丹のある駅は(新宿なんとか)石原さとみさんのポスターで埋め尽くされていました。そのポスターでは、セル巻き風のメガネしていました。それからポスターを気にするようにしていますが、メガネの地位は向上しているようでまだまだですね。それ以来、あんまりメガネをつけた人が載っているポスターを見ません。出来れば無い方がいい物という認識は、まだまだ根深そうです。

お客さんのメガネ
メガネのはなし
16.10.31
コレクションに近い物でしたので、お客さんの元へ行くというのは、とても嬉しい反面、ちょっと切ないです。
度付きのサングラスの予定です。女性のお客さんに買って頂きました。センスに脱帽です。シュッとした格好に、メガネだけスチームパンク、最高です。
ファッションに於いて、ハズすという行為が、昨今ではリラックスという解釈な気がしています。カットソー、スウェットパンツ、ジョガーパンツ等々が主流になっていますので。それも好きですが、ちょっとした違和感で遊ぶというハズし方が個人的にさらに好きです。

1960年の様子
メガネのはなし
16.10.30
雑誌 男子専科 “近代人の背広読本” 38 特別増大号(昭和34年発行)
昭和34年ということは、西暦で1959年ということですね。大卒サラリーマンの平均初任給が(男)¥16,115の時代です。60年代は一括りに出来ない時代です。1965年で¥24,102,、1970年で¥40,961なので、恐ろしい上昇を遂げております。大卒は現代よりは少ないはずなので、初任給としてはちょっと高い数値なのでしょう。(参考:WEB金融新聞>お金の雑学>大卒初任給の推移)
写真に話を戻します。メガネのページが見開きでありました。すでに、ファッションとしての捉え方もあったということです。まだまだ視力矯正器具としての認知が高いとは思われますけどね。
一番上のフレームは、AOのブローです。アメリカンヴィンテージ好きにはたまらない、マルコムXモデルです。今は、BJクラシックで復刻しています。¥3,200。
そして、興味深いのは一番下、おそらくタートのF.D.R.が載っています。¥1,350。リバティですとか、様々なメーカーも似たような形を作っているとは思いますが、スモーキーグレーという表記と、3ドットに見えるので、恐らくという感じです。
エンパイアのオリジナル、日本製のセルフレームが¥1,350です。各ヴィンテージの当時の位置付け、特に日本から見た位置付けというのを初めて知ることが出来ました。
実際には、単純に平均初任給の値を利用して当時の物の値段を、現代のその物が属するカテゴリーの平均価格帯に当てはめて考察することは出来ないです。例えば、エンパイアのオリジナルが¥1,350で、平均初任給が¥14,000くらいなら、今で言うところの¥20,000くらいかという考察は、物価指数等々の関係で正確ではありません。
ですが、正確な把握は必要としていないので、大体そんな感じという認識でも良いのかなと私は思っています。としますと、写真中央のドイツ製は相当高いですね。