カテゴリー:ヴィンテージのメガネ

久しぶりに在庫化
ヴィンテージのメガネ

19.11.11

おそらく、イギリスから届いて1ヶ月ほど何も出来ずに寝かしておいて、今月も新規の入荷があったので、2回分まとめてレストアし始めました。熟成しています。

色々あるんですけど、これかなと。まず載せるなら。ローデンのロッコ風。ロッコ風というのがポイントで、限りなくロッコ感あるんですけど、ローデンでは無いからロッコ風ということになります。ブランド刻印なし、産地刻印もなし。作りとレンズサイズから、同じ時代に似せて作られたものでしょうね。

カトラーのキングスマンモデルのような、マスク感があります。ブリッジに凹凸をつけていないからでしょうね。それが良いです。

フロント上部の処理が秀逸でした。曲線が優美です。

みかんの網みたいなメガネ
ヴィンテージのメガネ

19.11.09

先に言っておこうかなと。どうせ言われるんで。それに、気に入らなければ、この青のあみあみは塗料なので、バフでつるんと落とせます。上のグレーは無理です。入荷時期が異なるんですけど、たまたま同じ品番で色違いがありました。

この前、女性のお客さんに、むしろ冬の方がこういうの掛けたくなると言っていただき、ようやくレストアする気になりました。入荷から9ヶ月くらい経ってますね…。レストア間に合ってなくて、あんまり綺麗な状態で見せれていないときがあってすみません。

おおっ!って、感動したんですよね。そういうこと言ってくれる人が居るんだなと。重たいコートに、思いっきりライトなメガネ掛けて、イメージのバランスを取りたい気持ちは、何となくあります。威厳を出し過ぎたくなくて、ちょっとハズすとかそんな感覚です。

レンズの形をいじっています。元々は、縦長の面白メガネ感満載でした。ドラえもん的な。さすがにそれはダメだなと思いまして、自分でボストン寄りに、横より縦がやや短くなるように変更しております。ブリッジが真ん中にちょこんと付いていて、めちゃくちゃかわいいですね。

元のデモレンズ。レンズ外してマスに入れたら分かったのは、縦と横の長さが一緒でした。掛けたら伸びて見えるのは、目の錯覚です。実際いまのプロダクトでも、例えば丸メガネは、やや縦を潰して正確には正円ではなく楕円にしているのも、この辺が理由です。

Torro
ヴィンテージのメガネ

19.11.09

ローデンのトロです。これに関しては、ツーブリッジのカテゴリーに入れるというよりも、トロという独立した何か、そんな気がします。その他ツーブリッジのような、かけた時の野暮ったさゼロです。なので全体で見られたときに、相手におじさんぽいね的なコメントが出てこない可能性が高いです。局所的に、ブリッジのディテールのみ知覚されると、何だか古臭いのかけているね、くらいは言われるかもしれません。

気分良いです
ヴィンテージのメガネ

19.10.21

自分もメガネ変えました。完全に、影響を受けています。

色々試してみたいこともありまして、作りました。こういうフレームが一番普通に見えてしまうのかなファッションとして認識されるかな大丈夫かなとか、あとはコーティングのV.G.パールを使ってみたいなとか。反射の色が確認できますでしょうか?バッチリ白くて、清潔感ありますね。

掛ける前は、カットリムくらいしか見所無いかなと思っていたんですけど、そうじゃ無いですね。まだまだパッと見るだけでは全てを把握しきれないですね。

ブリッジのゴツさ。そして高めの取り付け位置と、ボリュームを抑えた鎧が、掛けていて心に刺さりました。それらが合わさって、例えば現代のレンズとセットで販売されているような普通のメガネとは違う、ファッションで遊んでますよ感が出ていると思われます。

レンズサイズ57です。なんだかそれも、気分が良くなるポイントかもです。

残像
ヴィンテージのメガネ

19.10.21

スペインのプラド美術館のクロークの女の子や、向こうから帰るときの、出国手続きで私よりも前にいた女の子の、あれらの黒いツーブリッジが、結局スペインの思い出で一番強く残っているかもです。

こういう話を日本でしますと、外人だからツーブリッジは似合うとか云々出るんですけど、そもそも彼女らは似合う似合わないをそこまで緻密に考えているのだろうかと、それらを聞き流しながらそっちに思いを馳せたりします。そりゃ誰でも似合うと思って買うんでしょうけど、それよりも様々な意味を含んだ重い軽いのバランスを考慮している気がしてならないです。雰囲気の差し引きとか。

ということで、これの紹介をします。ツーブリッジで、キャットアイで、サーモントっぽく眉にセルが貼り付けてあります。こんなに意匠を盛り込んで、重苦しくないのが良いなあと思って仕入れました。

先日、ついに販売になったんですけど、やっぱり80年代のライセンス物は侮れないですね。真剣さがビシビシ出ています。

トロだけじゃない
ヴィンテージのメガネ

19.10.18

ツーブリッジは、ローデンストックのトロかそれ以外か?のようなことは無いです。実際は、もう少し深いです。たとえば70年と80年で、あのブリッジのボリュームに対するイメージがまるで異なります。そして70年代の中でもアレコレ違います。

今回のローデンのツーブリッジは、ミリタリー感満載です。マッカーサー的な。トロは検索して貰えればと思うんですけど、そういう戦う男の、筋肉質な男臭さじゃなくて、インテリなダンディズムという感じです。ダブルのスーツにペイズリー柄のネクタイみたいな雰囲気です。

それにしても、これがスパッと潔くてカッコ良かったです。ブリッジの上の段、これがビヨーンと長くレンズとレンズを繋いでいるのが特徴です。レイバンだと、エシュロンというモデルにもある意匠です。

ドイツの堅牢なモノづくりからくる重厚感が乗っかって、潔いと言いつつも爽やかさは大して無くて、ちゃんとツーブリッジの良さである、おやじ臭さは残っています。

裏面マルチの4カーブ、クリアレンズで。バチバチの70年代スタイルですね。

フレアー
ヴィンテージのメガネ

19.10.13

フレアー(Flair)のヴィンテージに、初めて出会いました。改めて調べてみると、結構歴史は深いです。

現代もブランドはあります。高級フレームです。かなり見た目は違いますけど、雰囲気は似ていると思います。まさに、flair という単語が創作力や天賦の才能、優美な様式を表す語の通り、フレームも一貫してそれを表現しようとしているのが伝わります。

透かすと綺麗なのがよく分かります。クリアブラウンでした。

ネジ周りは、かなり時間をかけて磨きました。全部錆びて真っ茶色でしたので。ネジの溝まで磨きこみました。開閉もスムーズに直っています。

これが最初の状態。こういうののレストアは、一番悩むかもです。向かって左、業界では(右眼のためのレンズだから)右レンズと呼びますが、こっちが型崩れです。テンプルの角度からも、そういえます。そして反対側、左レンズは元の状態を保っているといえそうです。

こういう場合は、左レンズのみトレースし、左右反転させて右にも左と同じ形のレンズを入れることで、型直しをします。今回も冒頭の写真の通り、そのような修正をしております。ただし、何が難しいかと申しますと、レストア前の右レンズの形が、とてもよく見えてしまって、こちらを基準にしても面白そうだなという葛藤が生じ、どちらかに決めることが難しくなります。台形型の、絶妙なレンズの垂れ具合です。偶然出来た形を愛でるというのも、耳触りとして悪くありませんから、これを無くすのも勿体ない気がしてしまいます。

でも今回は、正統派な方にしました。バブアーみたいな物に合わせたら、ガチハンティングみたいな、ややコスプレ感出しつつ、やっぱり優美さが勝って全体としては都市感が残らないかなと。

訳あり品
ヴィンテージのメガネ

19.10.11

一応NOSでイギリスから届いているんですけど、今回ばかりは確実に中古でした。リム周りはガラスのレンズを外した跡がくっきりと。レンズ周囲が削れまくりで、尚且つ両テンプルのガタつきが酷い状態でした。工場で修理依頼をしたところ、そもそも埋め込みのテンプルに、無理やりカシメのピンを打っている状態でした。尚且つそのピンを貫通させていないから緩んでいるとのことで、またか、という感じです。

基本は、未使用デッドストックのみの販売なので、NOSでは無いとの確証が得られたタイミングで、すぐに在庫から弾きまして、パーツ取りか廃棄にします。今回、このフロントが良すぎて在庫化しました。販売時には、ちゃんと毎回アナウンスするので許して下さい。

カットの施し方と、赤茶の生地の色の綺麗さが抜群でした。これは磨き後の写真ですが、そもそもの磨き前も白くかすんでいる部分やクラックは無かったので、殆ど使用していないと判断できたのも在庫化に踏み切った理由です。

カシメの打ち直し、樹脂盛りによる固定をダブルで施して頂きました。頑丈に、使用に問題ないレベルに戻しております。

ただ、カシメのピンを打ち直して貫通させる際に、一箇所のみ亀裂が入ってしまったので、それに対して更に埋め戻しを行なっております。経年変化で柔らかさが失われた生地に対して、ちょっとスパルタな修理であったようです。目立たないようには処理してあります。

フロントに向けて白い筋があります

フロント幅130、FPD68、テンプル長145です。それも良かったんですよ。大人の男がバシッと窮屈な感じを出さずに掛けられる大きさです。

横の美しさが異常です。

蝶番ネジは、交換して、花型ナットで共締めしました。ネジの径が今の規格と合わないので、レガシーから必死こいて探しましたよ。しかも、こうなったら最後まで完璧に、左右とも同じ物が見つかったので交換しております。根性です。

無数の候補たち

ということで
ヴィンテージのメガネ

19.10.05

本日の在庫化は、シルバーカラーのティアドロップのでした。割と影響されやすいタイプです。

ナイロールのティアドロップというのがみそです。今は、ほとんど無いのでは?あるとすれば、マイキータやマルクスTのような、ヨーロッパのシートメタルを多用するメーカーが、過去と未来を合体させた感じで出しているはずです。あれもすごく良いですよね。当時は、これらのナイロールのティアドロップが、最新だったんでしょう。

鉄の棒のね、重なり具合とその立体感が、堪らんです。

掛けたときの美観も実際には良くて、フルリムのティアドロップを断念した方にも、再度挑戦して頂きたいと感じています。頬っぺたにフレームが乗らないと、途端にツーブリッジの類の、あの違和感が無くなります。

これのみ、やや残念なのがネジが無くなっていて、間に合わせでプラスが差してあることと、ネジ頭がスッキリ収まっていないことです。もし販売になりましたら、他の在庫とネジを差し替えますね。この前の入荷の段階で、緑青浮いてダメになったフレームからパーツ採りをしておけば…。今ごろ産廃でしょうね。

さっそくのパール
ヴィンテージのメガネ

19.10.04

ヴィーナスガードコートのパールの例です。クリアレンズではなく、ブルーの15パーセントに対して、上記のコーティングをかけています。

普通のレンズのような、緑の反射がカラーの上に乗らない為、青がはっきりと、且つより透き通って出ています。

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