レンズの色を青の一番濃いやつにしたら、とてもとても良かったです。いつもの紺っぽい色味ではなく、ブルーグレーのめっちゃ濃いやつを選択して成功しました。
初期のアランミクリっぽい、確かにそうなんですけど、違いました。
20.03.06
レンズの色を青の一番濃いやつにしたら、とてもとても良かったです。いつもの紺っぽい色味ではなく、ブルーグレーのめっちゃ濃いやつを選択して成功しました。
初期のアランミクリっぽい、確かにそうなんですけど、違いました。
20.02.16
まず、正面がイケメンです。
なのに気の抜けた、ただの正方形のリベット、つまり甘辛です。メガネでも人間でも一番ぐらっとくるやつです。初めて見ました。なんか良いですね。
めっちゃ分かりにくいですけど、青線が境界となって、異なる平面が生まれています。その境界は腕から伸びてフロントを越えて反対の腕まで続いていきます。ボリュームのあるフレームですが、動きがあって重苦しくないのは生地の色の選択だけでは無いです。目線がそう動くように、操作されているからでしょうね。この削り考えたひとは天才だなと、感服でした。
20.02.16
同じパターンで、これも3度目の入荷。デモレンズ入ってなかったので、作り直しました。
眉の生地が綺麗です。
表記上、レンズサイズは53ミリにするべきなんですけど、フレームとレンズの隙間が目立つので、54ミリに変更しました。下の茶色は前回入荷分、レンズ幅53ミリです。
エッセルのこの手のフレームは、質感は金張りだよなあと思いつつ、明確な決め手に欠けていました。なので、店頭でも明言を避けていました。
今回と1回目の入荷時に、スリーブがついてきたんですけど、それに書いてありましたね。
1回目の入荷なんて、もう3年前のことです。ということで、ちゃんと初めから箱を見ろって話でした。メッキなのに金張りとして販売していたらアレでしたけど、ふんわりと金張りかもと匂わせ販売をして、結果金張りだったので安心しました。
20.02.15
エッセルのarcです。色違いで3度目です。毎回、仕入れの国が違うので、この国もこの国も同じの入れたんだなと、そういうのが掴めるのは面白いです。
でも、今回が一番カッコよかったですね。配色が。メガネとしては掛けづらさも出ているんでしょうけど。金×グレーで、グレーは光沢のある、ビロードみたいな、ブルバキでよく登場するあの生地感です。デモレンズがなく、型板もないので前回の自作の型板からトレースしてレストアしました。張り切って、見本を25%濃度の茶色にしてみました。
サーモント特有のおじちゃん感が薄いです。スペースエイジのとにもかくにもカッコいい感じが付加されています。モード感と呼ばれる感覚の曖昧さと範疇の広さに甘えれば、そのモード感がある気もします。
フロントとテンプルが分断されていないので、とてもダイナミックです。朝ドラのスカーレットで、ある登場人物が芸術に触れると「曲が聞こえる」と台詞で言っていましたが、あれ、何となく共感します。これなんかは、ビューンって頭で鳴ります。この瞬間、ブルバキである私の程度の低さが露見しましたね。ただビューンって。まあ、でもビューンです。
生地の縮みも少なくて良好です。比較すると、色の違いによる軽やかさの差が判然とします。
20.02.10
流れ星の尾みたいなディテールですね。それか鳥の羽。いずれにしても、メガネに躍動感をこれほど詰め込めるというのはすごいことですね。感動。フランスのすごさ。敬意を込めて、作業の順番抜かしてレストア。
いっそロエベとかグッチの世界感を借りて、アイビーとかトラッドとかのカチカチの様式の中に軽やかな違和感をねじり込むべく、これはもう自分で使ったろうかなと思ったんですけど、顔面がデカくてメガネから悲鳴が聞こえたのでやめました。テンプルのカシメの位置が割と内側なので、FPD70ミリの割には側頭幅は狭め。
超美しいです。めっちゃ安い表現しか出てこないくらいに。
20.01.31
イタリアのインジェクションフレーム。めちゃくちゃ処理が甘くて、おもちゃ感が強すぎるんですけど、何故か良いです。妙に良いです。
モナカのあとがくっきりと。ベトナム戦争のあたりに、日本も結構こんな感じのインジェクションフレームを作っている気がします。たまに骨董市で見かけます。アメリカに、安価なサングラスとして出していたんですかね。あれに近い、皆さんとあれが共有できていないか、まあそれに似た良さです。素朴ともまた違う、チープの一言で片付けたく無い、そういう良さです。
イタリアのネジがとにかく弱いです。触ると、毎回そう思うので、弱いんでしょう。どこの国もこの辺りの年代はそれなりに弱いんですけどね。今回も、しかも両腕とも、ちょっとひねっただけで、マイナスの頭がパチっと飛びました。ネジ抜きからレストアを始めています。
今回は、タップを1.7ミリで切りなおしました。元のネジ穴は、ネジ径もイマイチ定まらず、ピッチも今の日本の規格と異なり、結果締め上げがイマイチで、蝶番のガタつきが著しいので。とにかくそれを解消することを目指しました。
ナットで共締するため、まずは下からネジを突き出す為にも7.0ミリ丈のネジを探しましたが、プラスの頭しか見つからず、こんな感じに仕上がりました。使えることが大事なんで、こういう時はプラスネジで大和魂の注入です。イタリアのね、イタリアのメガネの、そのネジ穴にだね、日本のプラスネジを、日本の魂そのもののようなネジをだね、思いっきり差し込んでやるんですよ。メガネって、そういうもんですよ。いや、違いますね。
20.01.20
フロントから見ると、なんのこっちゃという感じですけど、横がフォークです。セル手のフォークしか持っていなかったので、これに遭遇できたのは嬉しいです。
違和感なく、フォークが腕になっています。つまり、本当はブリッジの意匠が素晴らしいですね。フォークの3本線を上手く受け止め、左右に繋ぐ役目を果たしている訳ですから。
意匠が意匠なだけに、おふざけチープメガネになりそうなところを、プラチナメッキを施すことで洗練された雰囲気に仕立てあげています。大人が掛けてもおかしくならないのは、そこでしょうね。
ゴルチエの名義で出てますけど、何となくこれのやりたいこととしてはマルジェラっぽい感じがしませんか。釘の指輪とか、時計の付いていない時計バンドだけのブレスレットとか。店に置いてあるオブジェのルーペ。あれなんかもそうで、メガネを半分に割ったデザインが面白おかしいです。今はもう、そういうのやってないんですかね。それに通ずる、知的な面白さを含んでいます。掛けた人間が、他者に知的に思われるのかどうかはわかりません。
ちょっとファッションを斜めに見ていて、クスりとさせてくれるいい眼鏡でした。
20.01.17
フランスamorが売れました。今回も、張り切って改造です。
もともと、当時のガラスの緑が入っていましたが、重いし、全体が薄くて脆いので、まずレンズを変えています。男性ならば、物の質感を大事にされますし、ガラスのままだったかもしれませんね。鼻幅等々のフィッティングの兼ね合いもありますし、女性はそこまで厳密さを求めていない場合が多く、今回も軽さを選び取りました。あとは、紫外線カットの観点からプラスチックに変更する場合もありますね。
いつも通り鼻盛りも。幅も詰めたいんですけど、加えて高さ出さないと。まつ毛当たるので。
今回、初めてだったのがこの極太の先セルです。こんな良いのあったんだなと。
フレームの太さは1.5ミリ。そうしますと、この極太の先セルが使えます。摩擦もしっかりと生じますし、重心もわずかながら後ろに下がります。掛け心地に寄与すること間違いなしです。
先セルが細い方が、amorの繊細さを活かすのでしょうけど、かなり下がりやすいですし、掛ければ髪で隠れる部分ですから、とりあえず太くしておきました。ストレートで使うわけではなくて、お渡し時に曲げ位置を確定させる予定です。
20.01.17
メタル手のディオール。フィッティングしやすくて、提供側としてはフロントオプチル、テンプルメタルは大変助かる組み合わせです。オプチルによる、流動的なデザインと透明感は失われますけど、実用の点では得られるものは多いです。
フロントが四角で、男らしいデザインなのは久々です。そうしますとカザール等々の厳ついお兄さん感もあるんですけど、装飾もフレームの太さも控えめで、パッと見た印象は怖くなく良い感じです。ニードルスのトラックパンツとか、ジャージに合わせたい欲が芽生えます。
横の作りが、オプチルならでは。立体感が違います。
20.01.17
デッドストックのシルエットです。多分、ちょっと前に紹介しております。
リムを囲む七宝の塗装が一部剥がれており、再七宝処理を行いました。結局、下地のメッキからやり直さないとダメということで、再メッキののち、七宝でぐるりと囲みました。
ブリッジと蝶番のデザインが、洒落てますね。