カテゴリー:ヴィンテージのメガネ

伸びるあれ
ヴィンテージのメガネ

20.07.19

有名な、腕が伸びるあれです。このパターン、久しぶりに遭遇です。

そういえば、ツインカラーのレンズをずいぶん前にストックしていたので、レンズ入れてみました。かなり良い組み合わせではなかろうかと。アリアーテトレスの「ミント」というカラー名称です。緑も青も鮮やかすぎて使いづらいなと思ってましたが、ようやくミントの正解に近づけました。

よく見ると、美濃中の夏羊羹みたいな色でした。今年は、まだ食べてないですね。

無垢の手彫り
ヴィンテージのメガネ

20.07.19

6月の「100分de名著」、カントの回が面白かったなあとか色々あったんですけど、それぞれに何を書こうと思ったのか肝心のそれぞれの核を忘れたので、大人しく眼鏡について書きます。

アメリカ物の金無垢の持ち込みがあったので、載せておきます。よくぞ、溶かしてマネーに変わらず残っていたなと思います。さまざまな記述で、1900年頭にも金や銀で眼鏡を作っていたと見かけますが、物を確認できたのは今回が初めてでした。多分、色々な事情とタイミングで溶かされて現金化されているんだろうなと推察しております。

近い年代の同じようなフレームとの比較、例えば金張りのフレームと比較しますと、こちらはそれぞれのパーツが細かい、小さいです。出来るだけ金の使用量を減らすようにしていたのかもしれません。無垢物の、その辺の工夫は現代も同じです。

あとはやっぱり、手彫りの切削面の違いがあります。鋭いです。

リム
リム側面
ブリッジ
テンプル

手持ちのルーペでササっと拡大して撮ったので大して綺麗に撮れていませんし、そう言えばいつも綺麗に撮っていないんですけど、何となく柄と風合いは分かると思います。

この辺も良いですよね
ヴィンテージのメガネ

20.06.12

お持ち込み。ツーブリッジのメガネを探していて、古着屋で購入されたそうです。私はその意思決定のプロセスに感動しました。ツーブリッジの印象、掛けることによってもたらされる、あるいは自らに付加されるイメージ、そんなあれこれを思案して結果、これになったということが良いですよね。レンズの形が好き、得たいと思ったツーブリッジの雰囲気もあるのにブリッジ1本で、やっぱりスッキリして掛けやすくて良いのであれば、それで構わないですからね。そもそも何故ツーブリッジなのか、湧き出た欲求の批判的な分析がされていることに感動して、わたしから何か伝えるということは何も無かったですね。ヴィンテージのこと知らなくてすみません的な感じでご来店して下さって、そういうお客さんは本当に多くて恐縮なんですけど、むしろその辺に転がっている知識で自分に対しての真に批判的な分析が薄くなってしまうのであれば、知らない方が素晴らしいことだと思っています。

ヨロイが凝ってます。ほどほどにゴージャス感出ています。

眼鏡屋の眼鏡事情
ヴィンテージのメガネ

20.05.23

自分の眼鏡作りました。ちょっと前に紹介したやつです。自分で使います。

初めて、プラムというカラーにしてみました。小豆の煮汁みたいな色です。赤味が弱く掛けやすいかも。濃さはこれで25%です。

マウンテンバイクに乗るときに、ティアドロップやツーブリッジの眼鏡を掛けて、トータルで80年代コスプレっぽくしても良かったんですけど、眼鏡屋が改めてやる事でもないかと思い直してコレにしました。

フード
ヴィンテージのメガネ

20.04.15

レイバンの別売パーツです。スノーフードという名称でした。

さらにこの箱で、数箱分あります。さすがにこんなに要らんかも。

合えば何でも良いです。フランスのアヴィエーターに付けてみてもゴツくて良い感じにカッコ良くなりました。

(営業再開まで、あと(未定)日)

そりゃ、やってるよね
ヴィンテージのメガネ

20.03.22

AOのカットリム初めてみました。パッと見、普通のメガネ屋さんのセット価格のフレームにあるような、特に何でもない紳士用メガネという雰囲気なんですけど、各パーツのゴツさが効いていまして、掛けるとカッコいいです。

天地浅めです。また、ローデンのリチャードのようなプレスがブリッジとテンプルに施してあります。ひょっとして、リム上部にネジ穴を取り付けて、サーモントも存在していたのかなと思わせます。

やはりドイツっぽい雰囲気出てます。

何気に金張りでした。テンプルのロゴからすると70年頭ですから、張りの厚みの記載はありませんが、おそらく1/20でしょうね。

この部分の余白の無さが好きです。鎧のタイプの智も、キッチリとパーツを詰めればカッコいいですね。正面から見てもメガネが横に間延びした感じが生じず、いい感じです。

昨日のあれ
ヴィンテージのメガネ

20.03.22

昨日のインスタのアレはコレでした。いやー凄かったです。どの方向から眺めても、切削面があって、製作時の指示書はどうなっていたのか不明レベルです。とても綺麗です。驚きとしては、OGのズークよりもずっとありました。その分パワーがありすぎて、相当掛けづらいんでしょうけど。

粗のヤスリを入れたり削ったのは大体この辺りです。粗をやり過ぎると、つるんと丸っこいフレームになってしまうので、削りすぎ注意です。

製品としては、そもそもの磨きがやや粗く、表面がうねっている箇所が多々ありましたが、それはもう少し番手の大きいペーパーでなぞってからか、そのままバフで勝負して、平面をしっかりと作りました。布目が出ないように注意しながら、これだけの面のバフ掛けとなりますと、難しいというより細かくてしんどいです。

シューティングの芯がやや変色しているということで、若干生地の縮みが生じているのでしょう。ただ、臭いが出ていないこと、水研ぎした時に生地が溶けないことから、まだ使用には耐えうると判断しました。

迷いましたけど、定番の緑にしました。

ニナリッチ
ヴィンテージのメガネ

20.03.21

レンズ交換と鼻盛り。東京の古着屋で買ったとのことだったので、この辺のメガネまで提案してくれる服屋があるのは羨ましいなと思いました。

枠とレンズのグラデーションが合わさると、強烈な70年代感が生まれます。ちょうど、この前の木曜日に『幸福の黄色いハンカチ』を観まして、桃井かおりがこんな感じの四角い白枠に、スモークのグラデーションレンズでした。やや今様にするため、レンズはオールカラーの緑に変更です。

このフレームに限らずなんですけど、ニナリッチは面白くて、フレームにダイレクトに溝を掘って、そこに着色しています。テンプルの黒い線もリムの黒い線も写真だと分かりにくいですが、段差があります。

フロントから見ると、その掘りの効果は判然とします。滲んで境界がグラデーションになります。綺麗です。その効果を損なわない為にも、鼻盛りは綺麗に仕上げております。

異物感
ヴィンテージのメガネ

20.03.18

良いの来ました。顔面が要らんなあとか鬱陶しいなあってなるときにオススメです。男性はあんまり経験無いですかね?多分女性はあるはず。化粧は自分の為だけでは無くて、社会性もあって、そこが色々ややこしいよね的なことが、鷲田清一の本に度々出てきます。つまり、化粧という行為を放棄したくても出来ない状況があって、化粧込みで社会での顔が出来てしまっている場合がそれです。その、化粧込みの顔が今日は要らんなあと。そういう日にぴったりです。

モードな服における眼鏡も、こういうのが多いイメージです。人間でない別のものに変えてしまう意図をもって服をデザインするときに、顔が要らんなあと思うのではないかと、勝手に妄想しております。

いつかのブルータスで、マルジェラ特集の小冊子がついていましたが、こんな感じで普通のシャツにデニムで、この眼鏡みたいな異物感を持ってきても面白そうです。今回の眼鏡を見たときに、まずこれが脳裏をよぎりました。

個性なんて今ここで掴みきれる訳がないのですが、安直に、顔面は個性の多くを担っていそうですし、その中でも目の役割は大きそうです。激しく整形した場合等々の思考実験は各自で行って下さい。

それを踏まえますと一層面白いわけで、今回紹介した眼鏡も、マルジェラのモザイクみたいな一眼のサングラスも、目、さらには顔の一部を隠します。パッと思いつく個性は消しちゃうんですけど、多分街に出れば「個性的な眼鏡(サングラス)をしていますね」と、連呼されるはずです。その無意識、無自覚を表出させるということに長けているというところが、何とも小気味良いです。

まあでも、あれこれ抜きにしてカッコ良いです。二眼でFPD74ミリですし、度付きも可能です。

ハイカーブ、偏光、帯電防止
ヴィンテージのメガネ

20.03.06

自分のサングラスです。春から夏にかけて活躍する、かっ飛びご機嫌系のサングラスです。そういえば度数を変えて合わなくなったのと、夏が終わってからご無沙汰だったので、今年もかっ飛ぶ為にレンズを変更しました。

ということで、題名の通りなんですけど、湾曲した偏光レンズにしました。オークリーとかスワンズとか、スポーツ系に基本は入れるやつですね。レイバンを度付き化するときとか、ハイカーブレンズを入れると、ちゃんとそのままのイメージを保持して度付きに出来るためオススメです。高いけど。その価値はあります。カルティエのフレームの枠入れの時にも同じようなことを書いた気がします。

球面と乱視の合算値が6以内で、6カーブの選択が出来る、さらに白色のコートで帯電防止が付けられる、個人的に全ての条件が叶う偏光のハイカーブがようやく現れたというので、早速試しています。6カーブの選択が可能な範囲が、球面と乱視の合算値で4以内ではないということが、私みたいな強い近視眼には朗報でした。

ガラスの度なしカラーレンズを入れたときの雰囲気にかなり近い感じで仕上がっております。

ハイカーブレンズにすることで、フレームが顔に沿うので、より花粉が入りにくくなります。帯電防止のコーティングも、そこそこ花粉の痒さを軽減するのに効き目があります。

偏光に関しては、釣りとかする人は水面の反射が消えて魚が見えたりして効果が抜群なんでしょうけどね。私の場合、その辺のスポーツを一切しない為、今の段階で唯一語れる体感としましては、対向車のフロントガラスの反射が消えて、車の中でイチャイチャしている人間の観察がしっかりと可能になった、ということだけですね。

偏光の機能によって、生活がより豊かになったかどうか、まだ測れずにいます。

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