カテゴリー:ヴィンテージのメガネ

改造
ヴィンテージのメガネ

20.01.17

フランスamorが売れました。今回も、張り切って改造です。

もともと、当時のガラスの緑が入っていましたが、重いし、全体が薄くて脆いので、まずレンズを変えています。男性ならば、物の質感を大事にされますし、ガラスのままだったかもしれませんね。鼻幅等々のフィッティングの兼ね合いもありますし、女性はそこまで厳密さを求めていない場合が多く、今回も軽さを選び取りました。あとは、紫外線カットの観点からプラスチックに変更する場合もありますね。

いつも通り鼻盛りも。幅も詰めたいんですけど、加えて高さ出さないと。まつ毛当たるので。

今回、初めてだったのがこの極太の先セルです。こんな良いのあったんだなと。

フレームの太さは1.5ミリ。そうしますと、この極太の先セルが使えます。摩擦もしっかりと生じますし、重心もわずかながら後ろに下がります。掛け心地に寄与すること間違いなしです。

先セルが細い方が、amorの繊細さを活かすのでしょうけど、かなり下がりやすいですし、掛ければ髪で隠れる部分ですから、とりあえず太くしておきました。ストレートで使うわけではなくて、お渡し時に曲げ位置を確定させる予定です。

オプチル
ヴィンテージのメガネ

20.01.17

メタル手のディオール。フィッティングしやすくて、提供側としてはフロントオプチル、テンプルメタルは大変助かる組み合わせです。オプチルによる、流動的なデザインと透明感は失われますけど、実用の点では得られるものは多いです。

フロントが四角で、男らしいデザインなのは久々です。そうしますとカザール等々の厳ついお兄さん感もあるんですけど、装飾もフレームの太さも控えめで、パッと見た印象は怖くなく良い感じです。ニードルスのトラックパンツとか、ジャージに合わせたい欲が芽生えます。

横の作りが、オプチルならでは。立体感が違います。

再メッキと七宝
ヴィンテージのメガネ

20.01.17

デッドストックのシルエットです。多分、ちょっと前に紹介しております。

リムを囲む七宝の塗装が一部剥がれており、再七宝処理を行いました。結局、下地のメッキからやり直さないとダメということで、再メッキののち、七宝でぐるりと囲みました。

ブリッジと蝶番のデザインが、洒落てますね。

Mr.R
ヴィンテージのメガネ

20.01.17

ローデンです。おそらくセカンドライン的な感じだと思うんですけど、詳細は不明です。Mr.Rのフレーム。エクスクルーシブのラインの物と比べると、作りは程よく堅牢で、雰囲気が堅すぎなくて良いです。

あとは、Young Lookというラインも、ヴィンテージではよく遭遇しますし、それもローデンの割には同じくふにゃふにゃしていて、受ける印象のバランスが良いです。

金持ち感もあって良いですね。

なるへそ
ヴィンテージのメガネ

20.01.15

年末にインスタで載せたやつです。珍しくレイバンです。

一番下「Assembled in Hong Kong to manufacturing specification by Bausch &Lomb U.S.A.」

タグ見て初めて知ったんですけど、もうホンコン製なんですね。確かに、フレームに made in USA とか入っていないんですよね。確認すると。ブリッジの刻印は「B&L RAY-BAN USA」みたいな感じですから、分かりにくくしてますね。決してアメリカ製とは言ってませんよ、と。

ブルバキとしては、だからどうってことも無いですし、クロマックス怖いよね良いよねという感じです。シールの注意が弱過ぎて、もっと主張すべきですね。

レイバンなのにギラついてて、良い時代だなと思います。むしろ一層好きなくらいです。

パーツ待ち
ヴィンテージのメガネ

19.12.23

ハットナット(1.2ミリ)の納品待ち。意外に早く98%くらい出来てしまいました。

取り敢えず、畳みの不良は捨てました。ブリッジとトップバーの水平を取ったときに畳みが崩れたので、多分蝶番の取り付けの左右差だと思います。こちょこちょ弄ると折れそうですし、そもそもそれぞれの箇所が、いまのプロダクトのような左右均等、精密さに溢れているわけではありません。このタイプは、直し始めると泥沼にハマります。

ブリッジに対してトップバーの左右差と、蝶番の高さや角度の左右差、どちらが正面から見たときに分かりやすいか?それが肝です。私は眉にかかる、トップバーの水平を優先しました。

レンズを嵌めて、テーブルタッチテストをして、全体で水平が取れたことが確認出来ましたから、メガネ全体で傾きが生じていることは無い、それはチェック済みです。

よく見ると、プレスのパターンが違います。蝶番部、フロント側は稲穂みたいな柄です。テンプル全体は、tronみたいな、台形の連発です。

溝が浅い為に、違いが分かりにくくなっているのかもしれませんが、在庫の銀無垢でも1本のフレームに於いてブリッジと腕の彫金パターンを変えるのは良さそうだなと感じました。好きな柄を彫るよりも、構造に合わせて無理のないパターンをあてがい、それぞれの箇所に適した彫金を施してみようと策略中です。そっちの方が、滑らかなのかなと。そんな予感がします。

これの1.2ミリ待ちです。今回は汎用のネジでレンズをとめました。最適な長さに切って、ネジ先の面取りを施してはいますが、メガネ拭きが引っかかりやすいですし、レンズが二重ロックで緩みにくくなりますし、一旦ハットナットを待ちます。

この上に被さります。

最高ざんす
ヴィンテージのメガネ

19.12.21

すみません、トニー・谷を一日中リピートして聞いていたら、ついざんすが口から漏れてしまいました。

フランスのツーブリッジの面白さと言ったらもう、最高ですね。全然これだけでは白飯は茶碗で何杯も食えなくて、ちゃんとおかずはしっかりと別に欲しいなとは思うんですけどね。やっぱりメガネはメガネなんで。多分、ちょっと前にこのフレームのことを書いたかもしれません。ついに販売となりました。また書いておきます。良いことは、何度言っても良いんです。期間を置けば。多分。

フランスの癖なんでしょうね。なんでもエレガントに、軽やかにしちゃいますよね。そういうのが垣間見えるところが、ヴィンテージの良さでしょう。

粗野で堅牢さをモットーにしているツーブリッジですら、問答無用に軽やかです。特にこれは、80年代に繋がるような、テクノ感が満載です。様々な要素を含むメガネは、様々な雰囲気を醸し出すのに役立ちますから、本当にいいフレームでした。

ブリーズブルーの10%です。

習作
ヴィンテージのメガネ

19.12.21

お持ち込みです。これは習作です。届き次第、度付きのレンズで本番です。

そもそもは、デモレンズ無し、ネジ無しです。ネジは現行の1.2ミリのツーポネジで間に合いました。それは海外企画用なので、幸運にもマイナスネジです。残る問題は、レンズシェイプですね。

この前のA.O.のカタログから作ることにしました。トップバーの形状とお客さんの好みと合わせて考慮しまして、S-104にて製作です。ちなみに、この紙ペラのどこを見ても、右レンズの形状見本とも左レンズの形状見本とも記載が無く、今回はS-104を左レンズとしてトレースしました。真っ直ぐなラインが鼻側にきた方がしっくりきそうですよね。隣のとなり、FV-4なんかは逆の右側に真っ直ぐなラインがあり、なんともよく分からんです。

型板を作りました。フレームのトップバーに合わせて、実際には厳密にコピーしたわけでは無いです。レンズ上端と左右を真っ直ぐに手直ししております。上半分は、四角を意識しました。

なんとなく、良さげな予感がします。サイズ指定で42ミリにしています。ちなみに、表記上はブリッジ18ミリですけど、実測(レンズからレンズの距離の最短)は23ミリでした。つまり、FPD65ミリです。

これこれ
ヴィンテージのメガネ

19.11.28

ずーっと待って、かれこれ1年経つかもです。やっと入りました。このブリッジに8割が詰まっています。あとの2割は全体のバランスですかね。

違う品番で使ったブリッジパーツが、そのままひっくり返ってつけられた感じです。それだけで、このインパクト。金も銀もあります。

テンプルのウネウネのプレスが、映画tron感が満載で良いです。銀の方は、緑で着色してあって、それがまた絶妙です。この前ニュースでテスラが新しい車を発表したのを見たときに、私は初めて「ローポリ」という言葉を聞いたんですけど、ああいう感覚です。私の年齢くらいだと懐かしく、それがまたカッコいいという感慨です。

この前もらったステッカーが、めちゃくちゃカッコ良かったです。勿体無さすぎて貼れません。ちなみに、これは今の商品らしくて、こういう感覚にも近いと思っています。

もう一発
ヴィンテージのメガネ

19.11.18

めちゃくちゃどうでも良い話なんですけど、ハードディスク録画のレコーダーをようやく買いました。ようやく、朝ドラが見れます。スカーレットが最高です。特に先週の土曜日、林遣都が戸田恵梨香と大島優子とおしくらまんじゅうをしているシーンと言ったらもう。ヴィンテージメガネの店をやる人生も良いけど、戸田恵梨香と大島優子と、おしりとおしりでお知り合いになる人生も良かったなと、しみじみしてしまいました。お知り合いのネタ元は、クレヨンしんちゃんです。

ということで、意匠バチバチのフレームをもう一発載せます。全く、ということで、では無くなりましたが、スカーレットとどこが関連しているのかは話すと長いので店で気が向いたら話します。

メガネ業界の人間が、一生懸命どこもかしこも考え抜いてデザインを込めまくった無名の物を見せたい欲の赴くままに載せます。

それが冒頭の、キャットアイ気味のオーバルのメガネです。このアウトラインがそもそも優美ですが、醍醐味はフロント表面の処理です。

テレビジョンカットみたいに、表面にえぐりをいれています。さらにそのえぐり自体に傾斜がかけられておりまして、鼻側が深く狭く、耳側が浅く広く削られております。光の反射が単一ではなくなり、トロトロと艶やかに光沢を放っております。化粧でいう、アイシャドウ的な効果があるんでしょうね。この辺りの処理が綺麗だと、まずは物として単純に綺麗ですし、それが顔にのったときを想像すると、そりゃ一層綺麗で良いですなあと思います。

エレガントさを出すことに全力を注いだ感じが伝わる、良いメガネでした。

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