理想的な鈍臭さのメガネが入りました。ピエール・カルダンです。同じくらいの年代だと、エマニュエル・カーンもこんな感じのシェイプでした。カルダンに関しては、リベットが小さく飾り装飾も無いので、取り入れやすいと思います。ややテンプルのラインをいじってるくらいですね。
長袖のポロシャツにビットローファー、きわっきわのフニャフニャスタイルの仕上げに良さそうです。今で言うグッチ感強めです。
19.05.01
理想的な鈍臭さのメガネが入りました。ピエール・カルダンです。同じくらいの年代だと、エマニュエル・カーンもこんな感じのシェイプでした。カルダンに関しては、リベットが小さく飾り装飾も無いので、取り入れやすいと思います。ややテンプルのラインをいじってるくらいですね。
長袖のポロシャツにビットローファー、きわっきわのフニャフニャスタイルの仕上げに良さそうです。今で言うグッチ感強めです。
19.04.28
レンズカラーが分かりやすいように、白の土台にて。今日は頑張って、写真を撮るためだけに作業場から移動しました。
サングラスレンズ専門のメーカーさんの、度なしレンズのカラーバリエーションを眺めていますと、どこで誰が掛けているのだろうか?みたいなカラーがゴロゴロあります。ということで、ブルバキの出番な訳ですが、組み上がりは割と面白メガネ感が無い、カッコよいメガネになってしまいました。それで良いんですけどね。それが正しい。
スモークとブルーのツインカラーに、標準でシルバーミラーがかかっています。後ろの金のミルクに負けない煌めきを放っていますね。割と手間のかかる贅沢なことをしているのに、度なしサングラスレンズは安価なのが魅力です。
レンズ単体でみると、予想以上に邪悪な雰囲気のカラーでした。そもそもツインカラー自体が、業界外では馴染みが無さそうです。スポーツサングラス以外でのミラー加工も同じくでしょう。その馴染み無さの掛け算なので、さすがに初見は邪悪さも相まって驚かれるかもしれません。まさに、金のミルクくらい濃い仕上がりな訳です。確かに私も、元はミルクの国しか知らなかったので、金のミルクが出たときはその濃さに驚いたものです。
今回のようなスペースエイジのサングラス等々には相性良さそうです。ポップさが中和されて、怖くて不気味な雰囲気とか、謎にテンション高そうで不気味とかでは無くて、ノリの良さそうな人くらいな感じに自分の雰囲気をもっていけそうです。度付きの場合は、ちょっと頑張れば可能です。これを見本に特注で染色をした後、シルバーミラーを掛ければ良いです。ミラーがあると色の完璧な再現は難しくなりますが、近い感じにはなるでしょう。テレビジョンフレームに積み込んだら相当カッコ良さそうなので、試してみたい欲が凄まじいです。
ちなみにフロントが緑、テンプルが黄色、でもディオールなんですよね。素晴らしいフレームでした。
19.04.22
オプチルの、サイドガード風の装飾は見たことが無かったです。厚みの差や奥行きが出ますから、型の精度が一層求められて製作は難しそう。ディオールというのがまた良い訳です。
デザインソースとしては、この辺のゴーグルなのでは?と、睨んでおります。
デザインの妙だなと見れば見るほど感じます。女性が何気なく掛けていたら、ゴーグル感なさそうですからね。結果、お蝶夫人感はあります。つまりゴージャス感は出ますけど、ゴーグルのような粗野で男っぽい雰囲気は微塵も感じさせないのに、細部を詳しく眺めると、やはりゴーグルに見えてきます。
素材の特性も上手く取り入れておりまして、オプチルの透明感あってこそ、このバランスで成り立っているのだと感じます。
フレーム上部の茶色は塗装です。やや塗装部にスレや1ミリ以下の小さな剥がれが見受けられますが、十分綺麗な状態だと思います。
19.04.15
上からローデンのカールトンと、それ以外です。早速お問い合わせを頂いたので、無くなるかどうかまだ分からないのですが、焦って写真撮りました。
真ん中の贋物も、凄く良いですよね。金張(14K 1/25)です。おそらくカールトンが恐ろしく流行っていた時代に産まれた、それじゃ無い奴です。眼鏡業界に居て、金張のそれじゃ無い奴はこれが初めての出会いでした。いざ並べて比較すると、かなり正確に寄せることが出来ていますね。個人的にもかなり好きなタイプでして、以前も紹介したと思います。テンプルが長く、ややテンプル自体が本物よりゴツくてカッコいいです。
そして一番下は、EYEVANのカールトンタイプです。なぜかモデル名はマンハッタンでして、ドイツ感ゼロな名が付けられています。特徴としましては、ブリッジ幅が一層狭く日本人向けになっていることと、天地幅があり、リムやフロント全体に丸みがあって、カールトン本来の精悍な感じが和らいでいるところです。いかにも日本人的な要素の加え方でして、それがまた良しです。もともとラッカーの黒でしたが、再メッキしてあります。
傾斜も全然違います。奥二つはビュンって今にも飛び出してしまいそうな角度です。良さではありますが、頬にぶち当たることを予想して、EYEVANでは5度くらいに初めから起こしてあります。
19.04.14
ローデンのカールトンやら、ゴルチエやら有名どころも入ってきました。ですが、なんといってもマルヴィッツのこれが良かったです。むしろその辺は、界隈では名前が通り過ぎていますから、それを知っているだけではヴィンテージ眼鏡を好きかどうかは測れないようになってきている気がします。ですから、折角このブログで紹介するのであれば、やっぱコレでしょうね。
リムの違いがよくわかるように、写真は下から捲り上げています。カットリムと呼ばれるリムの特殊な造りです。特にこれは、レンズ周りの質量の演出が行き過ぎていて目を惹きます。例えれば、普通盛り頼んで大盛りが出てきた感じです。そんなに頼んで無いのに感があります。それが良いです。堅牢さに対してのドイツの良さが滲み出ています。おそらく、現代であればチタンのシートメタルを用いて幅広のリムを作ると思います。金属なのに、セルフレームのような顔つきをした眼鏡は確かに増えています。ただし、カットリムのような三次元の奥行き、立体感は出ないので、横や下も全て立体的かつ滑らかで連続的で綺麗となりますと、カットリムに分があります。ただし、物理的にやや重です。
現代のファッション感では、基本的には排除される堅さ・威圧感・重厚感ですから、逆にそこが気持ちいいと思えるかどうかに掛かっていると思います。
個人的には、服とか靴とか眼鏡とかあらゆる要素をリラックスやコンフォートな感じと言うんですかね?ふんわりで統一するよりも、その中に一点堅さや威圧感のあるものに置き換え、差し引きで0、全体としてニュートラルを目指したい気分ではあります。多分それは、私自身の社交性の度合いにも関連しているとは思いますが、会話や提案してもらう時の糸口、要はツッコミどころを自分から用意しつつ、色々な方向から何かを教えてもらえるというように仕向けているというのもあります。人付き合いが、狩りでは無く釣りの感じだからだと思います。
19.04.11
ペルソールです。ハイカーブ(8カーブ)フレームです。レイバンのワンデラのセル版的なデザインです。言い換えるとイージーライダーでピーター・フォンダが掛けているやつのセル版的なデザインです。スポーティーなサングラスです。
ちょっと前に、ヴェトモンのオークリーにスタッズを付けたサングラスが素晴らしいから欲しいと書いた気がします。あの物自体もそうなんですが、ファッションでカッコいいとされているメガネ像と、メガネ界隈でプロダクトとして優れている・カッコいいとされているメガネ像が捩れていることを把握し、それらを統合するような提案であったということも感動したポイントです。ダッドスニーカーも、そういう事だったと何となく感じていましたが、それをメガネにも適用したのでは無いでしょうか。メガネ業界のメガネの提案よりもエキサイティングで悔しいです。
実際わたしも、この手のスポーティーサングラスは、マラソンするときくらいしか付けないです。例えばこのペルソールは、バイク乗る人にいいなぁくらいで何時もフワッと眺めていました。私もまだまだファッションとしてのメガネをメガネ全体から引き離して、単独で見ていたことに改めて気づかされた訳です。まだまだ狭い。
ということで、ヴェトモンが目に飛び込んできたときの感動を自分なりに実践したいと考え、普通のトラッドなり程よいストリートなり、昨今落ち着いてきたシティボーイなり、何でも違和感なく合いそうな物を探していた時に在庫で寝てたのがこのペルソールでした。なのでオススメです。
ハイテク感が薄めですから、何にでも合うはず。あんだけフラットレンズとか言っといて、次は8カーブで湾曲と申しております。
19.04.05
物心ついたときから、テレビがぺったんこになっていて、記憶上テレビとは画面が平らである、そういった物しか知らないとなると、何歳以下なんでしょうね。そういえば。
テレビジョンフレーム、テレビカット等々、この手のフレームに対して説明がされますしブルバキでもしてきましたが、気が付くと、それがおじさんの始まりでした。そうそう、もうすぐ令和が始まる今日この頃です。補足をしておきますと、テレビに奥行きがあって、上面のスペースにリモコンを置いたり好きな人形を置いたり、程よい便利スペースがあった時代があります。そして画面は曲面でした。
フランスのヴィンテージです。製造国もそうですが、蝶番のパーツと刺さっているネジがO.G.のズークと一緒っぽいので、造りまで遡ると近い関係のかもしれません。ブリッジの処理もかなり似ています。
違う箇所といえば、生地の貼り合わせによる表現でしょう。クリアをベースに、ビロードみたいな茶色をはっています。テレビフレームはサングラスにしますと、かなりモードかエレガントな雰囲気を帯びますが、これは一層その傾向が強いです。非常に堪らない。これさえあれば、サングラスなのにチャラい感じにならず、尚且つ、夏暑くてだだくさな服でも、ある程度キッチリした印象を与えられそうです。だだくさは、名古屋弁でした。雑で適当な感じに仕上げることを指します。
珍しく、裏にも生地を貼っています。表から見ますと、茶色、クリア、茶色の生地の裏がシルバーの光沢になっているのでその光沢面が所々のぞきます。綺麗さ軽さ宇宙っぽさがバランスよく混ざり合っているのが見て取れます。
只者なのに、このサングラスを掛けて只者では無い感をプンプンさせて、今年も催されるトリエンナーレの会場をくるくる回りたい気分です。
19.03.31
この手のものですと、多分みんなが気にしているのはサイズなんで、題に書いておきました。
ただ、フレームに刻印してあるサイズが、今のボクシングシステムの測り方と違うことが多々。鼻幅の取り方が違うことが多いです。レンズサイズも、リムの内径か薬研位置かで1ミリほどズレていたりしますから、何だかんだ掛けてみるまでピッタリかどうかは分からない場合が多いです。
これくらいの目尻の上がり具合でしたら、男もいけると思います。小綺麗な感じ、上品な感じ、妖艶な感じを加味したい場合はオススメです。
ブリッジ裏側をみますと、深く削り込みがあります。確かに鼻幅が広いですが、削り込みもあるお陰でメガネがグッと奥にかかります。日本人は眼窩のくぼみが少ないので、まつ毛が当たるかもしれませんが、当たらないのであればそのまま掛けると外人みたいでカッコいいです。ほっぺに乗りまくる場合も諦めでしょう。
なんとなく薄い青のレンズを入れました。それもいい感じです。
19.03.29
カクカクしたブリッジのゴツさ、台形の謎のレンズシェイプ、煮え切らない眉と腕のカラー。それぞれの要素の分解すれば違和感しか覚えないのに、纏まって呈示されると何だかんだしっくりきます。例えばこれが黒の眉と腕だと、パキッとし過ぎて印象が強くなりますから、この色で良かったんだろうなと感じます。ブリッジを滑らかにしたら普通のフレームですし、レンズシェイプも同様です。
何気に見たことがないタイプのサーモントが入荷です。
19.03.29
推定80年代、サフィロの何気ないティアドロップ。しかも日本では大木凡人風として忌避されがちなセルタイプの。
日本で発掘されるものと違って、レンズシェイプの微かな差がカッコよく見えてきます。…海外にかぶれたかも。実際には、その前から選択して物を送ってもらっていましたが。一層良く見えているのは確か。
頬の部分が垂れ下がりすぎていないのと、フロントの立体感が野暮ったさを減らしています。踏み外してダサい方に流れるのではなく、自己のイメージに、ふにゃふにゃさを付加するに止まるはずです。
これと、次に載せるサーモントが男性は良かったですね。