価値観の話になりましたが、確かにと思ったのは、選ぶものが一緒だからといって、同じ価値観とは限らないということですね。ものは考えようで、選ぶものとか具体的な表現があまり一致しなくても気にすることは無いってことにも繋がりますから、ある意味それは救いです。
18.11.27
価値観の話になりましたが、確かにと思ったのは、選ぶものが一緒だからといって、同じ価値観とは限らないということですね。ものは考えようで、選ぶものとか具体的な表現があまり一致しなくても気にすることは無いってことにも繋がりますから、ある意味それは救いです。
18.11.27
今回の入荷分より。八角形の、程よくレトロでいい感じのフレームの上部に謎のバーがくっついています。ツーブリッジとサーモント眼鏡を合体させたような、謎の塊が上に乗っかっています。
ネジが見当たりません。おそらく接着剤か樹脂で固定でしょう。眼鏡好きな方なら、何となく伝わると思いますが、ウォルフガングプロクシュ感が強くてカッコいいと感じてはいます。ただ、あまりにも唐突に、フレームの華奢さを搔き消す塊が乗っかっているというところが、カッコイイだけでは終わらせない、面白さも含んだ、いい眼鏡だなと感じております。
ヴィンテージの眼鏡というカテゴリーがまだまだ新しい為か、古ければ古いほど価値があるという尺度しか許されていない雰囲気があります。もう少し経って、それぞれの年代の面白い箇所をおさえていくことがヴィンテージの醍醐味みたいにならないかなと、たまに願っています。
とりあえず80年代は、ブランドのライセンス物が、それぞれに個性が強すぎて面白いです。
18.11.27
昨日、入荷がありました。11月は碌に稼動もしておりませんでしたが、入荷をさせてしまいました。
昨日の夜と、今日の半日使ってレストアをまず一本。相当磨きに時間がかかりました。イギリスの60年代のブローです。
個人的に大好きな、挟み込んだフィルムで艶がとても強く出るタイプの生地です。ボーリングの球みたいなマーブルの光沢が特徴的で、しかも渋い茶色です。布だと、ビロードに近い風合いです。
表面に細かい筋がありましたが、ヤスリで全て削ぎ落としております。ぬるま湯につけて爪で引っ掻きましたが、セルが削がれるようなこともなく、中は健康でした。少なくとも4時間はかけましたが、ちゃんと提供できる物でした。報われました。
ちょっと残念なのが、リムにやや緑青があって、下弦にちょっとした腐食があります。とりあえずそのままお見せしますが、嫌な場合はメッキをかけて、リダン的なこともします。
鼻パッドの無いブローも、なかなかカッコいいです。レンズは横幅48ミリで、今の時代の商品と変わらないくらいの大きさです。
18.11.26
この前の古書市にて。
この本に関しては、古かろうが新しかろうが、私にとってはあんまり関係ないかもしれません。模様について、ずっと追い続けていないので。
会場に雑多に置いてあって、たまたま目に入り、買いました。1968年の本です。本当に、日本の模様についてだけ書いてあります。
これに関連して、無垢のメガネに対し、彫金を入れて販売したケースは少ないです。一番のネックは価格だと思います。そもそも彫金という言葉が界隈で乱用されていますが、辞書的な意味では手彫りのみを指しています。一般に出回っているメガネは、基本、彫金風のプレス模様です。近い例ですと、鼈甲と鼈甲柄のセルが挙げられます。もし本鼈甲なら桁が一つ違います。手彫りもそんな感じです。どの分野でも、なんでもそうなんでしょうけど、日本人が頑張って一つ一つ面倒見始めたら、ああいう価格帯では難しいです。
カッコいい・カッコよくない、そういう観点で捉えようとしますと、おそらく彫らない方がカッコいいです。プレーンが程よいです。
好きなもの、好きな服、好きなメガネ等々を訊ねると、多くの方が「シンプルなもの」という返答をします。シンプルという言葉は素朴さと結びついており、何もない素朴が一番カッコいい時代であることは確かだと思われます。
そういう時代ですから、敢えて高いお金を払ってまで、時代にそぐわないカッコ悪さを手に入れるような行為をするということが、稀有なのは仕方がないことでしょうね。ただ、カッコいい・カッコ良くないだけでは物足りない気がするのは、何となく皆さまも同じだと思っています。
18.11.21
今週の木金土は休みです。お客さんには伝えておりましたが、あれです。通過儀礼です。
ということで、11月はまともに営業出来なくてすみません。来週からは、ようやく安定するはずのブルバキを宜しくお願い申し上げます。
18.11.21
スターリングシルバーと14kのホワイトの組み合わせのメガネ。以前もご紹介しておりますが、その時と違って、レンズ形状を変更しました。レンズ色も、アンバー系にしております。あれこれ悩みに悩んで、70年代のイスラエル製のセルフレームから形をトレースして製作しております。枠無しであれば、多少奇抜な形でも、輪郭が曖昧なのでボヤけます。気づかれにくいです。
枠無しであれば、無理のない範囲でレンズ形状が変えられます。
18.11.20
ペルソールが劣化で臭い始めたので、芳ばしさが出てからの耐久性を調べるために、折角なので自分で使ってみるとブログで書いた記憶があります。確か夏頃。
その結果が出ました。お店の床に落とした時に、リム切れしました。落としたことによる故障としては、初めて遭遇しました。かなりレンズは小さくしておりましたが、まさかの結末でした。
実際、結露が出るのはリムの眉部分でしたし、元々ペルソールのセルに不純物が多いのか、初めから気泡みたいなものはリム中に散見できたので、臭い始めた=重篤に痛んでいると、今回の検体では結論付けにくかったりします。
いずれにしましても、臭いです。そしてやはり耐久性に疑問が残ります。とりあえず今まで通り、臭うフレームは除外して提供致します。
18.11.20
すみません、ガスの開栓が12時過ぎになった為、13時半ごろにオープンします。10時から12時の予約だったのですが、12時過ぎにしか行けないとのことでしたので、遅れます。宜しくお願い致します。
18.11.19
仕上がってきました。ブログ書いたような記憶もあったのですが、直近で見当たらないので、また書きます。なので、私としましては、それなりに新鮮な心持ちで書いています。
EYE VAN です。あのアイヴァンです。今のアイヴァンからは想像が出来ないのではなくて、今のアイヴァンが当時の意匠を忠実に汲んでいないということかもしれませんね。時代に添わすことは、それはそれでいいことですから。いずれにしても、凛々しくナードな雰囲気はありません。ローデンストックのカールトン、そのまんまです。そもそもカールトンは、ローデンストックのこのタイプのフレームの名称です。1メーカーの商品の名称が、フレームカテゴリーの一つを指すようになったと考えますと、相当流行ったことが伺えます。模倣したというよりは、カールトンタイプをアイヴァンのブランドで作ったという感じなんでしょう。
元々は、黒1色の2サイズ各3本ずつで、出てきました。ただ倉庫の環境と保管状況が悪く、メッキの痛み、鼻パッドの劣化と先セルの分解が進んでいました。
というわけで、先頭の写真が、再メッキして、各パーツを全て交換した状態です。せっかくなので、各サイズ1本ずつ、金と銀も作りました。まさに時計で言うところのリダンです。
普段、在庫品はそこまで手をかけることは無いです。古い、あの特有の風合いが消えてしまうのが主な理由です。基本は、再メッキせずに提供しております。
ただし今回に関しては、あまりにも初期の状態が悪いため、このような処置を施しました。また、アイヴァンのカールトンという点が面白いなと感じた点も見逃せません。ちなみに私も、はじめて知りましたが、この三色では光沢の黒が一番コストがかかります。艶ありで黒をしっかりと出すためには、下地をより一層綺麗に作ることが必要だからだそうです。勉強になりました。
ツーブリッジ、サーモント等々、70年代の雰囲気のメガネがぼちぼち注目されていますが、それならカールトンも良いです。ブリッジ部分がスッキリして掛けやすいですが、厳つい雰囲気は寧ろ強く醸し出せます。
18.11.19
本日、ようやく通常営業を再開出来ております。
南部鉄器を頂きましたので、今年のお茶は美味しくなる予定です。検眼等々が長引く場合は、かなり気まぐれにお茶を出す時があります。その時をお楽しみに。
付属していた栞が、やや面白いです。関西風すき焼きを褒めちゃっています。岩手県なのに。
こんな風にフラットに感じられたら良いなと思いますし、それをトゲを出さず好きだと発信できるのは羨ましいなと思いました。