サーモント
ヴィンテージのメガネ

17.10.06

お客さんのメガネ。ローデンのリチャード風です。こっちのメッツラーのサーモントの方が、実寸で50◽︎19くらいのサイズ感なので、大きすぎずにスッキリと掛けられると思います。標記は52◽︎18でした。

元々が過矯正のPDの狭めでしたので、今回は度数を緩め、緩めた分だけ目と目が開くのを、プリズムでカバーしたという感じです。性能としてはザックリそんな感じですが、物理的にはレンズを薄く仕上がるように、そもそもの要素を見直しました。

これで、赤レンズテスト等々の結果の改善、つまりは融像力の向上が見受けられば狙い通りです。普段は1.70や1.74の高屈折レンズを使っているようでしたが、1.60で問題なく、綺麗に収まりました。レンズ周辺の色収差が少なくなります。その辺は気付きにくいところですけど、それも改善しております。レンズは実際は、お金出して薄くしたら良いってもんでは無いです。

s-5.00くらいです。

修理完了
修理とメンテ

17.10.06

お持ち込み。40年〜50年代くらいのフランス製フレーム。

ネジのサビ。腐食してテンプル開閉時にネジ切れてしまいました。

パーツも器具も無いので、さすがに修理専門のメーカー出しです。

修理後が以下です。

若干、径の大きいリベットを打って、カシメし直しています。ただ、パッと見でわかる大きさの違いはありません。

生地が弱い・細いこともあり、智の上部に亀裂も生じています。それは埋め戻しをして、わからないように処理しています。

元々カシメし直すか、できない場合はコマごと溶接して畳めない状態で使うか?という2択でした。さすがにこの年代、もとの状態となりますと完全に傷が回復することは中々ありませんが、また使ってもらえる状態まで戻ったと思います。

拝見しました
雑記

17.10.06

エルメスの手しごと展に行きました。店のエルメスの門は、一度も叩いたことないです。

実際の仕事を拝見すれば、そりゃ良いに決まっていますね。カレが欲しくなるようになっています。それこそ、吉田博の版画のようであり、あの版画を見たときの感動を身に纏う物で変換させたら、それはカレだなと思いました。

午前11時のオープンちょうどくらいで足を運びましたが、100人くらい人が居ました。平日にも関わらず。三連休は人の数が凄そうです。

ここが大事なところで、名古屋まで出るとブルバキまでは地下鉄で乗り換え無しの、たった3駅です。20分くらいですよ。

 

先セルの形状変更
修理とメンテ

17.10.03

999.9のお持ち込み。先セルの欠けが発生しております。

さすがにこの場合は、付け足すことが難しいので、長い方をカットして、お互いの形状を揃える措置を施しました。

取り敢えず、ゲジゲジ部分も滑らかになりましたし、しばらく使ってもらえるようになったと思います。

目のポスター
目のことレンズのこと

17.10.03

目のポスターを貼りました。

おそらく、今までの私の目の説明の70パーセントくらいは、

「(こいつ、意味不明だわ…)」

と、なっていたと思います。図が無かったのでしょうがないな、と思いながらいつも話していました。折角来てもらったので、30パーセントだけでも持って帰ってもらえればという思いです。

このポスターのおかげで、60パーセントくらいが意味不明になると思います。10パーセントくらいは、明瞭になるでしょう。

ですから、これからもわかりやすく説明するためにはどうしたら良いか、自助努力を怠らないようにします。

色覚
雑記

17.10.02

金城学院大学の広告が良かったです。色覚についてのやつです。地下鉄でお越しの際は、是非中吊り広告を見てみてください。

色覚もそうですし、味覚とか他もそうなんですが、同じ世界を共有できているかどうか、そもそもそんなものがあるのか、かなり疑わしくなってきます。

クオリア云々ではなくても、例えば乱視の未矯正で色が薄く見えてしまっていることは、それなりにあるケースです。気がつかなければ、その人にとっての世界は、他の人に比べて薄いままです。

でもそれは、そんなに悲観的なことでもなく、むしろ何気なく行われる共感とか同じイメージを共有するということが、結構すごいことなんだなと感じられるので、それなりに良いことでもあると思います。

ジュリウス・タート
修理とメンテ

17.10.01

鼻盛りのお持ち込みです。復刻のタート、ブライアンです。鼻幅を22ミリから18ミリ程度に詰めました。仕上げの磨き前の写真です。これから乾燥させて、明日以降に仕上げていきます。

レンズサイズ46ミリ、鼻幅22ミリです。FPD68ミリなので、目ん玉に対してワンサイズアップくらいです。窮屈な感じもなく、程よいです。

日本人男の鼻幅の平均は、だいたい18ミリなので、目に着目したサイズ感はバッチリだとしても、鼻幅に着目したサイズ感は開き過ぎといったところでしょうか。販売しているお店はどうしてるんでしょうかね。その辺フォローしているといいですけどね。そうしないと、ただ高いだけになってしまいますから。

鼻盛りして土台を作ることも大事ですが、当然フロントも小さいので側頭幅はちゃんと開いてあげないと、ツルツル下がります。結構フィッティングの難度は高めです。

あとは、ガラスのノンコートのレンズを入れれば、ほぼ当時の風合いを出せると思います。

50年代の日本の眼鏡
ヴィンテージのメガネ

17.09.30

完成です。ガラスのレンズを搭載しても良かったのですが、掛けられる方が、初眼鏡であるということもあり、プラレンズにしました。ただし、コーティングはもちろん通常のマルチを避けて、反射光が白になるようにしています。クラシックさを追求しました。

これくらい、フレームにパンチがありますと、敷物にも負けないですね。ストレートテンプルは、物としてはカッコいいですが、やはり構造上の難点があります。それをカバーするために、プラレンズを選定したのもあります。

オプチル
ヴィンテージのメガネ

17.09.30

枠入れ完了です。

サングラスはいつまで掛けるか?と、たまに聞かれます。私は年中ですね。冬も色付きの物をかけます。

眺めていると、フレームに対して最適な色味と色の濃さみたいな要素が見えてきますので、色のレンズをはめ込んでいきます。70年代のオプチルの枠は、やはり濃い色のレンズが似合います。レンズがクリアだと間抜けに見えるフレームも、色を入れると見違えます。

いよいよ何屋か分からなくなってきました
雑記

17.09.29

テーブルクロス的な物を頂きました。打敷屋さんからです。70年代80年代のポップな感じの中に、急に荘厳さがきました。最高です。

改めて、凄いものは大きさに関係なく全てを引っ張りますね。大きさは50×50センチくらいの面積ですが、完全にこの一枚が空間を全て引っ張っています。それくらい強度があります。

この柄とか煌びやかさもあるのでしょうが、それよりも、職人さんが作ったものの威力みたいなものでしょうか?物から出る圧が違いますね。

メガネもそういうものでしたら、メガネが全体を牽引するはずです。シンプルでメガネとしてベーシックであろうと、そのメガネの圧が強すぎて、全体の均整が崩れるはずです。そこが良くて、そっからまた積み上げることが再開します。その時に、ようやく調和が見え始めるのではないでしょうか。

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