ヴィンテージのメガネを買って下さったお客さんの、前のメガネ。ヴィンテージのメガネのお渡しの際に、こちらをお預かりして鼻盛りをして差し上げました。磨きもしております。服に合わせて、気分で掛け換えたらメガネの面白さが増しますのでね。
カトラーアンドグロスです。やっぱりカトラーアンドグロスはカッコいいなと感じます。
鼻盛りしないと、まず女性は掛けられないでしょうね。元々鼻盛り無しのものが多いので。
相当掛けずらそうでしたので、直しております。
17.01.09
ヴィンテージのメガネを買って下さったお客さんの、前のメガネ。ヴィンテージのメガネのお渡しの際に、こちらをお預かりして鼻盛りをして差し上げました。磨きもしております。服に合わせて、気分で掛け換えたらメガネの面白さが増しますのでね。
カトラーアンドグロスです。やっぱりカトラーアンドグロスはカッコいいなと感じます。
鼻盛りしないと、まず女性は掛けられないでしょうね。元々鼻盛り無しのものが多いので。
相当掛けずらそうでしたので、直しております。
17.01.06
NHKの番組、日本のジレンマというものを見ました。
いまの時代を指す言葉として、「post truth」という言葉があるのですね。知りませんでした。客観的な事実よりも、感情的な判断とか共感が勝る時代をあらわした言葉だそうです。
それに関係しているようなしていないような感じの話です。メガネとか、広くファッションの場合、カッコいい(カワイイ)が一番の価値なような気がしています。当たり前なことですが、SNSのおかげでより一層強固になったイメージです。
ここで標題に戻りまして、美しいより面白いよりカッコいい(カワイイ)が現状は大事と認識されているので、これが反転できたら面白いだろうなと感じています。少なくとも、メガネにおいて出来たらというのが理想です。上下の反転よりも、横並びに認識し直すというイメージですね。
小林秀雄 「人生について 中公文庫」p.49から
「…美は、もはや真面目には考えられておらぬなどと言うと、現代の教養人たちは承知しまいと思う。成る程、展覧会場は、真面目な鑑賞者の群れで溢れている。私はそれを疑いはしない。併し…これらの人々が、現に経験しているその生き生きとした感情を、決して家まで持って還りはしまい、という考えであった。…」
17.01.06
メガネ図鑑・その他資料収集も、もちろん趣味です。
年末に買いました。自分へのご褒美的なやつです。閲覧用に店に置いておきます。
17.01.05
仕事始まりました。昨日から。
今年の最初の案件が、なかなか重め。お持ち込みの70年代のメタルフレーム。
古着屋等々で買うあるあるですが、右レンズのネジが潰れています。レンズが外れません。
ガラスのレンズが入っているので、今回は割って外しました。ネジが緩まないと、レンズが入れられないと考えられがちですが、プラスチックのレンズであれば特殊なやり方で入れられる可能性があります。
諦めていた方は、一度ご相談ください。一旦頑張ってみますよ。
ちなみに、ネジ抜きという手もありますが、今回はフレームへの負担を考えて、ネジを外さずにプラスチックのレンズを入れます。
17.01.01
おめでとうございます。無事明けました。
年末に、見ることや物の価値についてスタッフの方と話す機会がありました。それに近いことが書いてあったので、新年早々いいスタートだなと感じております。
小林秀雄著 人生について 中公文庫 p.33
「…自分の新しい一片の感覚にも、自分の古い全過去があると言うであろう。」
例えばこんな経験は、誰にでもあるのでは無いでしょうか。買ってみたものの、家で見たら結構派手で着なくなった服を、5年ぶりに見たら、かなり良いなと感じて着てみるですとか。逆も然りですが、逆の場合は流行という外的要因が多く占める場合があるので、はじめの方がより的確だと思います。流行に侵食されることも含めて感覚とすべきかもしれませんけどね。
つまり、これは救いのような言葉であって、すべての経験は無駄になっていないということです。物でも何でも選択する際には、人生の全てが物に投影されていくという感じでしょうね。
ここからが昨日盛り上がった話でして、ですからこの言葉を自分に厳しく捉えるのであれば、物を見てそれを良いと感じないのであれば、物の良し悪しを問うのではなく、自分を問うてみるということでしょう。少なくとも、その余地はあるはずです。
モノよりコトと言いますが、モノも人間の感性に問いかけています。ですから、提供する側の人間としては気が抜けないですね。ものすごく誇張して言えば、人生を変えるきっかけ位にはなる訳ですので。
16.12.31
皆さま、本年は誠にお世話になりました。2017年も、何卒よろしくお願い申し上げます。
あっという間に一年が終わりました。昨年の2015年はメガネの道を極めるべく卸商社を辞め、ヴィンテージのメガネの店に入るもアレコレの方向性の違いから、いきなり解雇になりました。それが2015年の10月でした。そこから4ヶ月で、2016年の2月に店を開けました。今思えば、準備もほとんど整っておらず、何も無い中での営業でした。そして、よくその状態で自分で店をやってやろうと思い至ったなと、冷静に考えると恐ろしく感じております。あの状態で信じて話を聞いてくださった方、ご購入してくださった方には、感謝しきれません。ありがとうございました。
いまでもよく言われます。
「好きなことを仕事にしていていいですね」
的な文言です。確かにそうです。もちろんそうなんですけど、何か言い表されていないなと、その度に思います。好きなことを仕事にしたというよりも、せねばならないという感覚に近いです。
メガネ業界の大先輩から教えて頂いたこと、もらった物を、次に伝えていかないといけないと思ったからこそ、卸を辞めてヴィンテージの小売に行きましたし、そこで銀のメガネをブランド化しようと試みていました。残された物と、遺していきたいものの両輪でメガネ屋をやるという想いは、その頃から有りましたが、結局そこが上手く理解し合えなかったのだろうと思います。クビになって、直ぐに自分でやろうと切り替えられたのは、好きという気持ちだけでは無いと思います。
そして、その意気込みだけの人間を何とかして下さったのは、道具、場所、技術、等々を今でも授けて下さっている皆さんと、お客さんに他なりません。ブルバキの店名の通り、この店の存在は皆さんによって、益々強固になっていくのでしょう。本当にありがたいと感じております。
応援して下さる方を裏切らないように、2017年も初心を忘れずに精進します。メガネを面白いと感じていただけるように努力します。面白さとは、フレームデザイン、レンズ、メガネやその周辺の歴史、様々あるのでしょうが、話し合いながらそれぞれの面白さを見つけてくだされば嬉しいですね。
それでは、良いお年を。年明けは4日から営業です。
16.12.29
前回のブログの裏面UVカットのレンズについて。反射光が白に近いと書きましたが、違いました。
結局、加工中にレンズが軸ズレしないように特殊コーティングがさらにかけてあって、それが反射光を白く見せていました。加工後にそのコーティングを拭き取ると、結局緑の反射光でした。
なので、UVカット特化するときのみ使っていこうかなと思います。
16.12.26
27日…定休日
28日…年内最後の営業
29日〜1月3日…お休み(アナログさんも)
1月4日…営業(アナログさん新年イベント)
ご挨拶的なものは、また後ほど書きます。この一年は、想いが沢山あり過ぎますので別添えにします。
16.12.26
お客さんから聞かれまして。裏面UVカットについてです。レンズ前面によるUVの吸収のみではなくて、裏面に入射した光に含まれるUVも、裏面で吸収するレンズ(コーティング)です。
レンズとしては、2年くらい前に発売されたと記憶しております。お客さんから訊ねられるということは、ようやく認知されてきたということでしょう。
積極的にやらなかった理由は、前回のライフゲームのブログに近い理由です。吸収し過ぎるのは、あまりにも人工的な環境ではなかろうかと。
価格的にも落ち着いてきましたので、改めて考察してみるいい機会ですね。とりあえず取寄せてみました。
⑴写真向かって左は、ホヤ独自のキズ防止+反射光が白っぽい特殊コーティング
⑵真ん中は通常のマルチコーティング
⑶右は今回のお題の裏面UVコーティング
可視光付近の波長も若干吸収しているからでしょうか?ブルーイングしていても⑶のレンズは若干⑵に比べて黄色いですね。ですが、比較してようやく気づくレベルかもしれません。
(重ねるとわかります。向かって左の⑴が一番黄色いですね。真ん中に比べて、右の⑶が若干黄色いのが確認出来ます。)
それよりも⑴と⑶の“反射光がほぼ同じ色”、白色であることに興味が湧きます。
メガネ全体のクラシックな雰囲気が増すように、⑴の選択肢を用意していましたが、⑶もありだなという感じです。ただ、クリアでは無くてカラーを乗せた際に、⑶がどのような反射光になるのかは読めないですね。
結局、裏面UVの是非というよりも、マルチより白色に近い反射光なので個人的に良いと感じました。目ん玉に紫外線が入ると、メラニンを分泌する指令が脳から出るという実験結果もありますので、女性を中心に提案してみようかなという感じです。⑴と⑶については耐キズ効果もありますので、見た目+効果で選んで下さると嬉しいですね。半年くらい使用している⑴のレンズを見ると、割と雑な扱いでも小キズが無いのでオススメです。
16.12.22
本日、お客さんにサンプラチナのメガネをお渡ししました。
人がかけると欲しくなりますね。正直、サンプラチナの透明感には惹かれておりましたが、貴金属ではないという一点に於いて、気分が乗っていませんでした。それは、メガネが次世代に渡されていくということを想像した際に、素材そのものにも価値がないと遺されていかないのでは?と考えていたからです。
ですが、今回久々にまとまった本数を見て、サンプラチナだけでも20本ほどでしたが、相当心に響きました。ゆくゆくは銀と並列するかもしれません。銀のセカンドラインという認識をしていたのが間違いでした。
お客さんには彫金無しの物をお渡ししましたが、黄色味のない透き通った白の光沢は、なんとも言えない妖艶さでした。銀はちょっと黄色いです。
何社か、アセテートに対してのセルロイドのように、メタルフレームの場合は、チタンに対してのサンプラチナを作り始めています。レトロな素材ということで。ただ、サンプラチナなのにも関わらず柔らかいということは、サンプラチナにさらに何かを混ぜているのでしょうね。元は銀歯の素材なので硬いです。サンプラチナ自身も合金ですが、さらに混ぜているか、鍛える処理が甘いのか。詳細は掴めていませんが、柔らかいのと、あとはパッと見て光沢が鈍いので、今回お越し下さって見てくれた方は、他と見比べてみると面白いと思います。
美しさは、もはや時代錯誤なのでしょうかね。そうなのかもしれませんが、圧倒的に美しければ、それでもいいやと思えてしまいます。
個人的に、カッコいいかわいいは、陶酔する感覚があまりありません。美しいには陶酔する感覚があります。西田幾多郎の主客未分というやつです。おそらく。だから大事にしたいと考えております。