タイムリープから思うこと
雑記

16.09.28

ものすごくベタに、映画「君の名は。」を見ました。確かに、綺麗な映像でした。特筆すべきはツヤ感と、光の透明感ですね。良かったです。

タイムリープ(時間跳躍)が仕掛けとしてあって、それに関してあれこれ見た人同士で議論がなされていると思います。

一つ、全てが上手く説明いかないのは、物理学的な時間解釈が完璧に時間を説明し尽くせないからでしょうね。一本の線で表現する「過去・現在・未来」のアレです。

ベルグソンという偉人がいます。1900年ごろに活躍した哲学者です。自然科学が世界を変え始めたときに、それでもなお、自然科学では解析し得ないものは何かを探求し、自然科学に抵抗しました。人間性みたいなものが、科学で全て説明出来るわけないだろうという感じです。時間もそのテーマの1つ。

ニュートン以降、時間は一本の線で表されるとされてきました。アインシュタインの誕生で、時間と空間が同一と見なされ「時空」と扱われるようになりましたが、概ね変わりはありません。私たちは、時間を左から右に流れる直線として想起します。

ベルグソンは、そういった時間の解釈を知りつつも、独自の時間論を提起します。それは、単位を持たず、互いに並列可能でない、直線ではなく融け合った時間です。つまり、一人ひとりの人生と切り離せない、融け合って後と先を区別できない時間です。純粋持続と言います。

確かに、自然科学は社会に大きな影響を及ぼしています。時計に従えば、みんなが同じタイミングで集まることが出来るので便利です。ですが、便利で有用だからと言ってそれが本質・本来の在り方とは限らないのでは無いでしょうか?

時間から飛躍させて。例えば目の前に、異なる質のメガネが2本あります。ただそれは、質の違うメガネが2本あるというだけなんです。さらに、例えば1000円と10000円だったとします。でもそれは、2本のメガネを見る、さらにそこから1本を選ぶという際に、本当は関係のないことかもしれません。もちろん、買う際には社会で決められているステップを踏まなくてはいけないので、支払額の差はあります。ブルバキも、もちろん価格の差はあります。ですが眼前には、あくまで質の違うメガネが2本あって、それは価格が10倍違うから、他方より10倍良し悪しということとは、別の話であるという考えも出来るわけです。

ものすごく長くなりました。要するに、理想論ですが、モノのあらゆる要素を数値化して、数値であるが故に比較が出来ると思い込んでいるだけなのかもしれません。そうではなく、あくまで質の違うそれぞれが眼前にただ在るという考えもありますよということです。

自分がそうでした。数値とか言語化された要素の多さで比較をしがちな人間でした。ただ、質に集中するようになって、惹かれる方を選べるようになりました。比較して良し悪しではなく、それがどう良いのか?に目が向きやすくなったという感じです。そうすると、予期せぬ良いものに出会える機会が増えて楽しいわけです。

引き続き「人間の建設」から
雑記

16.09.26

もう50年くらい、物を生かすということを忘れた時代なんですね。

今読んでいる本
雑記

16.09.25

『人間の建設  岡潔 小林秀雄 新潮文庫』

奇跡の対談ですね。

小林「好きになることがむずかしいというのは、それはむずかしいことが好きにならなきゃいかんということでしょう。」

凄すぎる。2ページ目には、もうこの内容です。

メガネにおいて、良き導き手とはどうあるべきか考えさせられます。メガネに限らず、好きなものが増えることは豊かですからね。未知から既知に、さらなる未知を求めて難解な道に次々進む過程は良いものです。

ウェイファーラー
ヴィンテージのメガネ

16.09.24

レイバンではない、オマージュのウェイファーラーと述べておきます。おそらく80年代、日本のヴィンテージメガネです。

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この前の入荷の中にありました。ウェイファーラーの形をあえて足す必要は無いかと思ってパスしたのですが、やっぱり王道の良さが気になってレストア。まさかのセルロイドで、磨いた後の光沢が上品でした。

なんちゃってですが、作りはむしろ良いですね。仕上げが丁寧なのと、蝶番のパーツの精度が高い、あとはカシメがしっかりしていてグラつく気配が無いのが素晴らしいですね。

レイバンのヴィンテージは、反対にちょっと荒々しい作りでかっこいいのですが、蝶番がパタついたりネジ切れしたり、カシメが緩んだり、割と修理の依頼が多かったイメージです。意外に、使用に関してはちょっと繊細。

これはしっかりしているので、ラフに使えそう。

サイズも52□22で、しっかりとオリジナルに寄せています。傾斜はオリジナルより大分減らして、5°です。おかげで頬に突き当たる心配が無いです。

大体こういうパターンは綺麗に丁寧に作りすぎて別物になるのがオチですが、これはなかなかでした。サイドもフロントと同じリベットなので、逆にそれが80年代のウェイファーラーと同じなのもまた良しです。

赤いメガネ
ヴィンテージのメガネ

16.09.24

ここまでやり切って透き通った赤だと、最高にカッコ良いですね。ヴィンテージならではの生地の使い方かもしれません。

レンズ入れると、途端にメガネがシャキッとします。生命力みたいなものを感じます。なんとも言えないじんわりとした良い気分です。お渡しが楽しみですね。

オプチルのヴィンテージメガネ
修理とメンテ

16.09.24

茶色のレンズを入れてみました。透明で、メガネとして使っても良いかと思います。オプチルという素材です。70年代に多く使われます。型で作れるようになった、初めての素材です。透明感や発色性がよく、素材も強くて軽いです。独特なツヤツヤ感は、この素材ならではでしょう。男らしいフレームですが、粗野すぎずいいバランスです。ティアドロップまでは冒険できないけど、なんかワイルドなメガネもいいなと感じている方には適していると思います。

ちょっと困ったことに、このフレームは鼻側に隙間があります。カザールとかその他でも見かけたことのあるディテールです。当時流行ったんですかね。

デモレンズがあれば、それを用いてトレースをしてレンズ加工を行います。今回はデモレンズが無いため、型板を使って自分でデモレンズを作ります。

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まずは、フレーム自体の型を直し、歪みを取りさらねばなりません。幸い、オプチルは形状記憶性もあるので、加熱してあげると自然に元の形に戻ります。不思議です。メガネ上部のラインは、真っ直ぐかと思いきや、やや吊り目でした。

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紙でレンズパターンを写し取ります。隙間の部分は想像で繋げます。この瞬間、オリジナルが入ります。基本は滑らかに解析接続です。

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あとは、切り取ってヤスリをかけてすべすべにしたら終わりです。

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良さそうですね。初めの写真は、この右レンズの型板を元にレンズ加工をしたものです。

状態が良くても、こういったひと手間がいることも多々です。送り出すまでに時間はかかりますが、こちらとしてもやり甲斐があります。

ガラスのレンズ
目のことレンズのこと

16.09.23

スターリングシルバーのメガネに、ガラスのレンズを入れるところ。ガラス・フラット・ノンコートです。

ガラスのレンズですが、面取り(レンズ角の出っ張りを擦り落とすこと)と、コバ磨き(レンズ周辺をツルツルにすること)を行います。特にコバ磨き。そうしないと、知らないうちに、使っていてレンズにバリが入ることがあります。衝撃とかで欠けないように摩擦を減らしてあげることが大事です。

この仕上げがしていない物を見かけますので。手元にありましたらご相談ください。

シャディーキャラクター
ヴィンテージのメガネ

16.09.23

ブルバキとしても、困惑中の代物です。80年代のシャディーキャラクター、アーネルタイプ。写真の通り、単色ブラックです。お好きな方ならご存知のダブルダイヤリベットですね。

何が困惑かと申しますと、日本の倉庫から70年代〜80年代のフレームとともに1本だけ出てきました。日本にも卸をしていたんですかね?ドイツ、フランスものは紛れて出てきますが、アメリカ物で、まさかのシャディーキャラクターです。

シャディーキャラクターの存在自体も諸説ありますし、何とも言えませんが、共通しているのはタートが何らかの形で関係してくることでしょう。

ジェームズディーンのメガネは、タートオプティカルと言われていますが、実際タートのアーネルでダブルダイヤのリベットは存在していないと言われています。私も見たこと無いです。あったかもしれません。真相は闇です。

色々あいまいだからこそ、タートがなんらかの形で関係する、シャディーキャラクターのアーネルタイプ(ダブルダイヤ)に注目が集まってくるのでしょうね。不思議な魅惑があります。

ただ残念、サイズが48□24なのでサングラス用かと。

丸いサングラス
ヴィンテージのメガネ

16.09.21

良いものが遺っていたということが有難い。90年代の日本のフレーム。クオリティは遊びのレベルでは無いですね。だからこそ美しいのでしょう。日本のヴィンテージメガネも、なかなか面白い物がたくさんあります。今よりもよっぽどメガネで遊んでいたのではないかと思うほどです。

複式はねあげのサングラス
ヴィンテージのメガネ

16.09.21

先ほどの山からの一品。ブローの複式はねあげサングラス。80年代らしいちょっと大きめレンズ。濃い色のレンズを入れても、しまった印象になり過ぎず窮屈に見えないので良いですね。

単式は最近でも割と見かけます。上のみレンズが入り、はねあげたら何もなくなるメガネです。

今回のものは複式なので、はねあげても土台にナイロールフレームが付いています。下の枠がないフレームです。度付き対応の、はねあげです。

レストアしてて面白かったのが、眉の部分と腕の部分のくすみ具合が違うことの発見です。素材の差がありました。

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眉の部分のみ、セルロイドでした。アセテートに比べて光沢は出ますが、その分、素材としては弱くなります。その差がくすみ方の原因でしょう。ヤスリとバフで綺麗に戻りました。あとは、私好みに鼻パッドを卵甲風の有色鼻パッドに変えて完成です。

バイク乗るときとか良いですね。バネも生きているので、跳ね上がり方がシャキッとして良いです。

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