試行錯誤
修理とメンテ

21.04.20

木のケースの続き。

特に塗装も何もしていない山桜のケースです。再掲します。

これが初期値です。削りたてなので、表面がカサついています。使っていくごとにしっとり感が出ますけど、ヴィンテージとかアンティークとかの風合いに慣れ親しんでいますと、ここからの距離が遠すぎて本当に味がでるのかイメージが湧きにくいのも確かです。

ということで、ドーピングしてみます。これに塗り込んでいきます。

店の水屋箪笥は、ワトコとかブライワックスとかいう、オイル系でしっとり感と色の調子を整えました。今回もそうしよかなと思っていましたが、ちょっと足される風合いがファット過ぎる気がしまして、あれこれ探しまして、今回は蜜蝋にしてみました。

これを使ってみました。革のラナパーはしょっちゅう使うのですが、アマゾンを徘徊して木工用なる物を見つけました。

見た目も綺麗です。見た目通りのサラッと感があります。

塗ってすぐがこんな感じです。

一回の使用量はこんな感じです。もっと少なくても良かったかもです。よく伸びます。

乾拭きして比較です。気に入ったので、実はもう一個ケースを仕入れしてから塗っています。比較も出来ますしね。

つい、重くて大っきい方が高いみたいな感覚を覚えてしまいがちですが、私なんかは往々にしてそうなんですけど、このケースには塗りの汁椀みたいな美意識が組み込まれていて、その逆を良しとしています。中のくり抜きが多めで軽いです。ギリギリまで攻めている気がします。

中のスペースが広いお陰で、割とゴツいメガネも収納できるところもミソですね。最後は車の宣伝文句みたいになってしまいました。

20日は14時オープンです
営業案内

21.04.19

色々あって、明日は14時ごろ開けます。店の片付けと関係していまして、大詰めなので。

オレンジもとってみました
メガネのはなし

21.04.19

この前の木枠のコレクションボックスです。注文頂いたので、オレンジもとってみました。

エルメス的な、パキッとしたオレンジを想像しておりましたが、そうではなくて落ち着いたレンガ色みたいな感じです。良い感じでした。

ずーっと片付けていました
雑記

21.04.19

米軍のロッカーを頂いたことで、トランク等々の大物が片付きました。それで綺麗にしたい欲求に火がつきまして、ひたすら片付けをしておりました。そろそろ終わりです。今までの店は、ダメな汚さだったなと反省です。

片付けの一番の収穫はこれですね。オープン当初からあった棚ですが、これ、棚の中が光りました。3年半経って、ようやく仕組みに気づけました。裏の秘密の小部屋に、蛍光管のユニットが埋め込んでありました。

オレンジのギザギザのプラ板が、怪しく光っています。棚自体はカッコよくなりましたが、中の物を良く見せようという意気込みは感じられないですね。依然、不思議な棚ではあります。

土曜日は15時から開けます
営業案内

21.04.09

昼一で検眼が入りました。15時くらいに開けます。

鼻盛り例
修理とメンテ

21.04.09

久々にのせます。

タートのアーネルです。相変わらず多いですね。むしろ年々お持ち込みが増えている気がします。

特にこのタイプは、真ん中の抜けが大事なので極力小さめのパーツで、でも最大限寄せて上げることを目指します。あとは、たくさん磨いて滑らかな面をたくさん作って、フレームの持ち味を崩さないことは注意しています。

これもそうですが、鼻幅26ミリをある程度何とかするという依頼が増えています。想像するに、激戦区の鼻幅22・24ミリ辺りはすごいんでしょうね。

なんちゃってその2
ヴィンテージのメガネ

21.04.09

こっちもやっぱりあるのか!という感じです。ごっつい眉毛眼鏡なんですけど、おそらく元ネタはローデンストックのREMOです。REMOは、もうだいぶ前に販売してしまったので、元ネタと比較出来ないのが残念です。

金張りでした。

多分、本家のREMOは耳側のセルの迫り出しが少なめです。リムに沿うようにシュッと収まっています。これが本家と異なるのは、まずその部分です。おそらく変更した意図としては、日本人の平均側頭幅を考慮し、さらに幅を稼ごうということでしょうね。耳側にセルがさらにグンっと出ていますから、迫力が一層あります。頑固感強めですね。

ふっといブリッジのふっといプレスの筋もいい感じです。

さっきのリチャードもどきも並べてみました。眼鏡屋的に、なんちゃっての方が優っている箇所をあげるとするならば、このリムと眉毛パーツがピシッと揃っていることです。このおかげで、強度近視でも眉毛パーツとレンズのコバが干渉せずに、加工で苦労することなく枠入れが出来ます。逆に本家は、眉毛パーツがリムにかかっている場合があり、たまに枠入れが難しい時があります。

それに関しては、想定の違いかもしれません。眼鏡をかける理由として遠視と老眼が多いとするか、近視で眼鏡をかけることが多いと想定するかで真逆になります。

遠視や老眼の凸レンズは真ん中が一番分厚くて端が薄く、逆に凹レンズは真ん中が一番薄くて端が一番分厚いです。その違いが、眉毛とリムのきっちり具合の要求度の違いを生むことも考えられます。なので一概にこの箇所のみを指して、こっちが至高とかは言えなさそうです。

なんちゃってその1
ヴィンテージのメガネ

21.04.09

前も載せたかもです。ちゃんと各所見て直して、商品化したついでに載せます。

日本製のリチャードもどきです。

ツーリング製でした。これに関しては、眉の色が違う、本体の色が違う(K14の金張りの為)くらいしか違いが見当たらないほど、正確にそっくりさんです。

このあたりまでは前も書いた気がします。眉パーツを取って、ネジの具合等も確認してみました。

リムネジもマイナスです。

パーツを取ってみると、ローデンストックのリチャードにあって、これには無いパーツがあります。ちょっと前の、耐磁のピンセットの写真と比べると分かります。ノミネジという、リムネジの横からスクリューにタッチして緩みを抑える、あのネジがありません。無い代わりに、単なる気持ち添えなのか微妙に効果があるのか分かりませんが、ちょんと軽くプレスした窪みがあります。それとも眼鏡屋に対して、新しくノミネジのタップ切っても良いよという合図だったのでしょうか。なんちゃってならではの謎の面白さが隠れていました。

現代で当てはめればタートのアーネルでしょうね。ローデンストックのリチャードがアーネルだった時代があったという証拠としても、大変面白いフレームなのでまた載せてみました。

明日は休みです
営業案内

21.04.05

6日火曜日は、定例の眼科さん出張です。店は休みです。

ケースその3
メガネのはなし

21.04.04

ケース問題、あれこれブルバキ的な回答が見つかったのでメーカーさんありがたいなぁという気分なんですが、もう一つ実は、その1・その2以上の難問が解決出来ております。それは、

《ケーブルテンプル(巻きつる)のフレームが綺麗にしまえるケース(ハードタイプ)が無い問題》

です。ヴィンテージ眼鏡あるあるかもしれません。やや大げさに書きましたが、うんうんと頷いている方も多いのではないでしょうか。古いアメリカ物で、ケーブルテンプルは頻出ですからね。その時代ですら、ぺったんこで幅の狭いスチールのケースに、ケーブルをぎゅうぎゅうに詰め込んでしまっている状態です。頻出の時代にケースが無いんです。ですから、ケーブルテンプルを作るメーカーが少ない現代で、それに合わせたメガネケースが出ることも無いだろうなと諦めていました。

相変わらず前置きが長いなと。トップの画像がそれを解決できるケースなんだろと。そうです、そうなんです。驚くべきことに普通の見た目のあのケースが、まさにそうなんです。

ではどうぞ、ご覧ください。

画像を見て頂ければ、それが全てです。言葉なんて野暮です。

ウソですご説明します。当店のサンプラチナのツーポを収めてみました。テンプル全長170ミリのケーブルが、全く干渉せず収まっています。ブリッジでグワんとなっていません。テンプルがバッテンになっていません。それが干渉していないことの証です。まさかこんなことが可能になるとは!大げさに言えば、私の見たかった風景が、いまそこに広がっています。結構本気で感動しました。凄いですよね!あれ、もう知ってましたか?

そこまでゴツくなく、そして幅を取るわけでもありません。定規の余白が下に5ミリ程あるので、大体高さは2.5センチですね。ケーブルをうまく収納できるミソは、横を見ると分かります。これはデザインの天才がいますね。天才の閃きです。本当に感謝です。天才さんありがとうです。

茶色もあります。フレームご購入の方にはサービスで添えられるような価格帯の物なので、それも最高なんですよね。今まで皆さん、ご不便をお掛けしてすみませんでした。これでもう大丈夫です。

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