視力表を載せてみました。
例えば近視(遠くが見えない)の場合。視力0.2くらいの人は、おおよそ S-1.50 くらいの度数が入ります。視力0.2の場合は、間違いなく生活に支障が出ますので、メガネかコンタクトの着用をされていると思います。
では逆に、遠視というものを考えます。近視の逆になりますので、近くが見づらいひとです。
人間は、筋肉を使って近くにピントを合わせることが出来ますので、遠視の「近くが見づらい」という症状は、潜伏しがちです。特に若いうちは筋肉がフレッシュなので、筋肉が衰え始めた老視の訴えの時に、結果遠視でしたという発見が多いです。
遠視の場合、例えば先の例と比較出来るように S+1.50 の遠視は、どのように風景が見えるかと言いますと、年齢や様々な条件にもよりますが、基本は視力1.0以上は見えると思います。ハッキリとしたクリアっぽい視界でしょう。同じパワーの近視は、風景がぼやけて不安を覚えますが、遠視の場合は遠くもクッキリ見えていて、近くも若ければ見えていますから、裸眼で生活していることが多いと思います。メガネなんて考えたことが無いかもしれません。
視力の数値が高ければ高いほど良いという風潮の中では、遠視なのか正常な眼なのか、簡単な検眼では消去されがちです。あれこれ見えておりますし、メガネにも慣れにくいというのもありますので、結局老眼で近くが見えなくなるまで放置されがちです。ただ、自律神経は働きっぱなしですので、種々の身体への影響はあるでしょう。そこが怖いところです。
あとは、遠視は潜伏しがちです。簡単に言いますと、弱く値が出ます。検眼の方法や被検者の緊張の有無等々で、値が +1.00 くらい多めに振れることもあります。
とりあえず、眼が良いと思っている方も検眼をお待ちしておりますよ、という話でした。軽めの遠視のような、昔は問題無かった眼の屈折状態でも、電子機器の長時間の使用・固視によって支障が出始めそう・出始めた、ということでしょうね。
フレームは古いですが、最新の検眼の理論が乗っかるというのが、良いなあと感じて日々過ごしております。