カテゴリー:目のことレンズのこと

流行の恐ろしさ
目のことレンズのこと

17.04.13

フラットレンズ(プラスチック)度なし、濃度50%くらいのカラーレンズを沢山入れようと試みております。入荷は5月くらいでしょうか。

フラットレンズが一般的に認知されている、流行っている兆候がメーカーさんにありました。フラットレンズ(プラスチック)の基材が無いみたいです。恐らくですが、トムブラウンの流れでしょう。ティアドロップとかにフラットレンズ(濃度90%くらいのレンズにミラーコーティング)を搭載するメガネが多いのでしょうね。バッキバキに反射しているサングラスを見るようになりました。アレです。

メガネの全体の風合いを高めるために、ブルバキとしてはフラットレンズを使うことは多々ありました。フラットレンズが急速に流行ることによって、来年あたりに時代遅れと認識されるのが怖いなと思いました。フラットのミラーのみ流行りっぽいですけどね。

50%くらいの薄っすらのカラーに、自然な反射くらいがカッコいいと思うので、いつも通りそれだけやります。また届いたら載せます。

視力至上主義
目のことレンズのこと

17.04.10

例えばですが、ある人が居て、その人は学生のときに勉強が出来た(=テストの点数が高かった)とします。それだけで、その人を素晴らしい人間と直ちに判断出来ますでしょうか?おそらく出来ないと思います。

世間では、「社会に出たら勉強なんて関係ない。学力よりむしろ人間力。」的なワードが飛び交っています。点数や数値では測れない何かを認めているわけです。

眼も同じだと思います。視力の数値が高い低いだけが、眼の良し悪しの全てを表現出来ているわけではありません。

いかんせん、人間ドックですら遠くの視力が高い低いのチェックだけで終始しているようなので、視力が高い=眼が良いというイメージを覆すのには、相当な時間がかかるのだろうなと思います。それか、マジョリティは変わらないかもしれません。

様々な機器を駆使するようになり、より一層、近方を長時間見続ける状況に晒されるようになりました。メガネの立ち位置も、視力矯正というより、視機能改善というふうになっていくのだと思います。ですから、店頭では若干冗談気味にお伝えしますが、全員度数のあるメガネを掛けさせたいというのは、割と本気です。何らかの改善を与える物としての役割に移行するように、ブルバキも頑張る所存です。

 

自分で試しています
目のことレンズのこと

17.03.16

ヴィンテージのメガネに対して、今回はレンズの質感とか見た目ではなくて、性能を重視してレンズを選びました。

上の眉毛のメガネは、70年代のドイツ、ローデンストックのフレームに被写界深度が深くなる単焦点レンズを搭載しました。また、夏場のサングラスとしても使いたいので、青色光カットの第1世代である、短波長吸収のカラーレンズを搭載しました。

下のツーブリッジのメガネは、同じ年代のフランス製です。メーカーはホヤで、この時代ですと製造がフランスのエッセルです。レンズは目線から10ミリ下に、手元をアシストする度数がちょっとだけ入ったレンズです。単焦点ぽく紹介されることもありますが厳密には累進レンズです。420ナノメートルの波長をカットする素材を染み込ませていますので、若干グレーのレンズです。

上も下も、短波長吸収カラーを入れたり420ナノの短波長をカットする素材で、チラツキを軽減しております。それにより遠くがパキッと見えるようになります。手元は、被写界深度を上げてピント調節がしやすくするのか、はたまたサポートする度数を入れるのか、という違いです。いずれにしましても、普通の単焦点レンズに比べて手元も楽になることを意図して選びました。

今のところの実感です。上は、やはりパンフォーカス気味になるのか、遠くも近くも綺麗な感じがします。空間が迫ってくるような感覚があります。手元よりも遠くが鮮明になったのを強く感じます。

下は、手元の作業が今はあまり無いので実感はありませんが、揺れや歪みが無いので、確かにほぼ単焦点と変わらない使い心地で、累進の入門としても進めやすいなぁという感想です。左右上下の視線移動も滑らかな気がします。本は読みやすいかもという感じです。特に、今は室内灯が全てLEDの所為か、420ナノの楽さはちょっと有るかもしれません。

私の場合は、どちらも夜になった時の目のしょぼつきが軽減出来ておりますので、それなりに効果はありそうです。しばらく続けます。もう少ししましたら、度なしの体感キットみたいなのが出来るはずですので、お店で試してみて下さい。今のメガネや裸眼にかざすだけお試しできるキットを作ります。

新レンズの到着
目のことレンズのこと

17.03.16

420ナノのレンズがようやく届きました。一番右です。

(左は通常、真ん中は白コートのレンズ、右は420ナノ)

短波長とか青色光とかあれこれ聞きますが、420ナノメートルの波長は可視光となります。可視光を遮っていますので、色味が出ます。グレーぽいです。茶色っぽいメーカーさんもあります。

自分の度数なので、厚めです。

遠視について
目のことレンズのこと

17.03.15

視力表を載せてみました。

例えば近視(遠くが見えない)の場合。視力0.2くらいの人は、おおよそ S-1.50 くらいの度数が入ります。視力0.2の場合は、間違いなく生活に支障が出ますので、メガネかコンタクトの着用をされていると思います。

では逆に、遠視というものを考えます。近視の逆になりますので、近くが見づらいひとです。

人間は、筋肉を使って近くにピントを合わせることが出来ますので、遠視の「近くが見づらい」という症状は、潜伏しがちです。特に若いうちは筋肉がフレッシュなので、筋肉が衰え始めた老視の訴えの時に、結果遠視でしたという発見が多いです。

遠視の場合、例えば先の例と比較出来るように S+1.50 の遠視は、どのように風景が見えるかと言いますと、年齢や様々な条件にもよりますが、基本は視力1.0以上は見えると思います。ハッキリとしたクリアっぽい視界でしょう。同じパワーの近視は、風景がぼやけて不安を覚えますが、遠視の場合は遠くもクッキリ見えていて、近くも若ければ見えていますから、裸眼で生活していることが多いと思います。メガネなんて考えたことが無いかもしれません。

視力の数値が高ければ高いほど良いという風潮の中では、遠視なのか正常な眼なのか、簡単な検眼では消去されがちです。あれこれ見えておりますし、メガネにも慣れにくいというのもありますので、結局老眼で近くが見えなくなるまで放置されがちです。ただ、自律神経は働きっぱなしですので、種々の身体への影響はあるでしょう。そこが怖いところです。

あとは、遠視は潜伏しがちです。簡単に言いますと、弱く値が出ます。検眼の方法や被検者の緊張の有無等々で、値が +1.00 くらい多めに振れることもあります。

とりあえず、眼が良いと思っている方も検眼をお待ちしておりますよ、という話でした。軽めの遠視のような、昔は問題無かった眼の屈折状態でも、電子機器の長時間の使用・固視によって支障が出始めそう・出始めた、ということでしょうね。

フレームは古いですが、最新の検眼の理論が乗っかるというのが、良いなあと感じて日々過ごしております。

検眼について
目のことレンズのこと

17.03.13

何度目かのご来店。安めのメガネ屋さんで買った、手元用のレンズが使えないのを直したのがきっかけです。

今回は2回目の検眼です。

「メガネは使いやすくなったが、酒に酔いやすくなった」

とのことでした。遠視の方は筋肉が弛緩して自律神経も緩むので、酒が効きやすくなったのかもしれません。ただ、悪酔いするようになったとのことでしたので、再検査です。私から申し出ました。休みを使って来てくれたので有難いです。

1回目の検眼のときも、そこで出た数値をそのまま仮枠で試して実際のメガネにするわけではありません。メガネへの慣れや年齢、度数を加味して加減します。今回は、加減の操作による未矯正分の度数を足すのでは無く、初めから検眼しました。

検眼への緊張、店への緊張が解けてきていると思われましたので、数値が大幅に変わりそうな予想がついた為です。実際に遠視の検眼(主訴は、老眼鏡:手元が見えない)をしましたが、潜伏していた遠視が前回に比べて4ポイントも出てきました。そうしますと、乱視の検眼の回答もハッキリしますので、矯正が上手くいきます。

もちろん、検者である私のスキルにも依存します。加えて、被検者の緊張具合とか検眼への慣れも加わります。回数を重ねるとわかることは多々です。気楽に検眼にお越しください。また、経過観測は大事なことですので、ご購入して頂いたお客さんもボチボチ時間のあるときは来ていただけると助かります。

単焦点レンズの新時代
目のことレンズのこと

17.02.24

恥ずかしながら今まで存じ上げず。2016年の夏に、伊藤光学さんから凄すぎるレンズが出ておりました。被写界深度が深いレンズです。カメラの世界でよく使われる用語でして、私もそこまで詳しくは無いのですが、ピントがあっている感じに見える範囲が広いです。世界初かと。それが三河発信というのが嬉しいですね。

書いてある疲れ云々もそうですが、それよりも動体視力が上がるという点に注目しております。

検討に検討を重ねて
目のことレンズのこと

17.02.22

各社出揃い始めました、420nmカットのレンズですが、やり始めようかなと感じております。ちょっと前は懐疑的でした。ブルーライトカットの第三世代のことについてです。

420nmについての考察ブログ

実際の仕上がりを体感してみて、度数を一個あげたくらいのコントラスト感度の高まり具合でした。それは言い換えますと、既存の度数から一個度数を落とせるのでは無いか?くらいのハッキリ見える実感でして、そんな実感から、やる方向で揺らいでおります。近視度数を落として、カラーでの疲労軽減が見込めれば、合わせ技でなかなかの疲労軽減になるのかなと感じました。

ブログで例として挙げたライフゲームのように、刺激的な波長の光を大幅にカットすることが、さらに言えば特定の波長に対し、ほぼゼロになるくらいカットすることが、果たして網膜に対して本当に良いことか云々…というのは、私の中でも答えは出ていませんし、何十年スパンで経過観測と比較検証しないと結果は出ないのでしょう。ただ、今回サンプルを試してみまして、目の弛緩する感覚の方が大事かなと思いました。直感です。あとは、50歳過ぎの私の師匠が、抜群に良いと感じていると推しておりますので。効果と実感は、年齢とも関係があるかもしれませんね。

可視光の領域をカットしております。そうしますと若干色味はでますが、薄いグレーの10%くらいの濃さなので、レンズに色を入れているのも分かりにくいかなと思います。オフィスもいけそうです。

2月末には開始です。また提案させて下さい。よろしくお願いいたします。

休んだ成果
目のことレンズのこと

17.02.17

木曜日に講義を聴いて、検眼に活かせそうなことが多々でしたのでよかったです。今以上にもっと検眼が長くなりそうです。

結局、30年くらい前の症例とその処方が、今でもトップクラスの処方例として勉強になるということは、30年間でそれがスタンダードになっていないということなので悲しくなります。ですが、業界としてはメガネの敷居を下げることには成功しております。今度は反動で検眼を大事にしよう的な風潮が戻ってくるかもしれないですね。

今から全てのお客さんのカルテを復習です。

レンズの色
目のことレンズのこと

17.02.09

ダースでいい感じのクラウンパントが出てきましたので、レンズ入れ替え。

基本的には、ヴィンテージは、目が見えなくなるくらいの濃い色は避けた方がかっこいいんじゃないのかと思っております。レンズサイズが小さくて、濃い色を入れると締まって見えてしまい、寄り目に見えるというのもあります。

私個人の使うメガネも、フラットガラスのノンコートを入れる場合を除き、基本は15%以上のカラーを入れています。かれこれ4年くらいですね、色メガネ歴。目が楽なのもあります。

まだまだ日本はサングラス人口が少ないですけど、それなりに色のレンズをしている人を見かけるようになりました。ただ、うっすいカラーが流行りとして捉えらえすぎると、ちょっと嫌だなと思っています。流行りが勝手に来て勝手に去った後に、掛け続けていると「ダサい」と思われるので。気にしなければいいだけの話ですけどね。

ただ、メガネは何度も申し上げる通り、フレームとレンズのセット、ラーメンでいう麺とスープみたいな関係でして、どちらも大事です。レンズカラーやその濃さは、それぞれ顔なのか服なのか気分なのかフレームの色なのか分かりませんが、それぞれに合わせたら宜しいのではないかと思います。

レンズに色入れたら、かなりメガネは楽しくなりますよ。お試しください。

 

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