ちょうど、ヤフーニュースで視力についての話が出ていました。
「視力1.5で体調不良!?疲れ目の原因は“見えすぎ”にあった〈週刊朝日〉」
ヤフーの記事のページ
難しくあれこれ書いてあります。絶対的な正しさが無い世界なので断定は出来ませんが、メガネ屋として回答は無いといけませんね。以下に記します。
記事のはじめの方は、考え方が一致しています。視力1.5というのは、あくまで遠く(外の木々とか)がくっきり見やすいのであって、近くは見づらいです。歳をとるほど見づらいです。
例えば、20歳のときの目の瞬発的なパワーは、単位は言いませんが10くらいです。40センチの距離にある物を見ようとすると、2.5のパワーを使います。全体の25%です。へっちゃらですよね。
40歳のときのパワーは、平均4.5です。同じ40センチ前方にあるものを見るときには、全体の56%の力を使います。力んでいる実感はあるかもしれませんが、まだ余裕です。
50歳のときの目のパワーの平均は2.5です。つまり100%の力が必要です。毎回、手元40センチを見るのに、全力応戦な訳です。そりゃ疲れます。パワーが回復しきらない、パワーゲージの少ない夕方以降は、パワー不足で手元が見えなくなる訳です。
特に日本は室内等々、40センチ近方とは言わないまでも1メートル〜2メートルくらいの距離で物を見ることが多いと思います。視力1.5からすると、最低でもパワー1以上は入りっぱなしです。先の例で、20歳としても、四六時中10%位の力が入りっぱなしというのは、じわじわ疲れることもあるでしょうね。無意識に身体に支障が出るかも“しれない”というのは、考えられます。自律神経云々と記事に書いてありますが、簡単にはこんな感じで思って頂いて、大きく間違っていないです。筋肉の使いっぱなし。生活の中で、常に力んでいる目が視力1.5です。
ただそこで、遠近両用に直ぐ移行するというのは、100%賛同しかねるところもあります。視力1.5は、よっぽど要らない数値なのかな、というのは一致しています。全体の視力を落とせばいいのかなという考えです。もちろん年齢よりけりです。
困ったことに視力を落とすと、眼位という視力ではない要素が関連してきますので、単純に視力を落として筋肉を弛緩させれば良いということでもありません。この辺りは検眼になった際にお話します。
小学生で勉強に集中出来ない理由が、視力1.5くらいだから(つまり遠視)というのは、業界の中ではよく聞く事例です。机に向かって字を見続けるのがしんどいのでしょうね。
視力の“数値”が高いということが、必ずしも目の良さとは限らないということのみ覚えて下されば幸いです。